妄言読書日記
ブログ版
※ネタバレしています
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| 2007年06月26日(火) |
『作家の手紙』(他) |
【有栖川有栖 他 角川書店】
誰かに宛てる架空の手紙をテーマに36人の作家が書いています。 完全なフィクションもあれば、作家自身が誰か宛に書いたものだと思われるものもあります。 どういうお題の出され方をしてるのかは、知りませんが、どちらかと言えばせっかくこういうテーマなので、完全なフィクションよりも、どこか真実実を感じる、作家自身の手紙のように読める手紙の方がおもしろく感じました。
例えば「人間でないことがばれて出て行く女の置手紙」とか、「亡き兄を送る手紙」なんてのは、完全にショートショートでした。 面白い内容ではあるけれど、それなら普通にその作家が普段書いている小説と変わらない、と思うのです。
印象的だったのは、五條瑛の「エイリアンさまへの手紙」、菊地秀行の「霧の流れる何処かの都市へ」、北方謙三の「亡き友への手紙」あたりです。 まあ、結局普段から好きな作家に偏ってしまう結果ですけれど。 有栖川有栖のや、日向蓬、楡周平もおもしろかったです。
それぞれの、作家の性格や個性が如実に出た、面白いアンソロジーでした。
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