妄言読書日記
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2007年03月19日(月) 『秋霜』(小)

【北方謙三 角川文庫】

粗筋
荒海を渡り、絶壁をよじ登って、男は女のもとへやってきた。「私がいる。おまえには私がいる!」ただその一言を伝えるために。
毎回粗筋が熱い熱い。
そして、内容も全くその通りなので、本当にすばらしい。
でも、小説そのものは熱い筆致というわけではなく、冷静ですらあると思う。
読点の多さも最初は気になるのだけれど、これはこれでじっくりと力強い文章だなと読み進めると味わい深い。

今回は58歳の絵描き・遠山が主人公。
このシリーズどの主人公も別にヤクザ者でもなければ、裏社会の人間でもないというところが凄い。
まあ、堅気というわけでもないけれど、一応なにごともなければ一般人・・・と呼ぶのも笑止だが、一般人には違いない。
一巻以来そういやいないな、と思っていた悦子が登場。
てっきりそのまま社長のところで働いているのだと思っていたら、いろいろあったらしい。
結局、社長と悦子って対面していない、よなぁ。

玲子は死ななくてもよいような気がしたのだけれど、だめな男達だな。

巻末対談を読んでしまうと、今後饒舌なシーンが出てきたら、北方先生また寒い所で執筆しているのかな、とかカレーパンに当たったのかなとか思ってしまうよ。



蒼子 |MAILHomePage

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