妄言読書日記
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※ネタバレしています
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| 2006年08月18日(金) |
『沈黙の艦隊 1〜32』(漫) |
【かわぐちかいじ 講談社モーニングコミックス】
もちろん、今日一日で全32巻を読みきったわけではないのですが、感想を分けるのも面倒なので、まとめて感想を述べようと思います。
かわぐち先生の漫画を読むのは初めてで、その上、ろくすっぽ話しも知らずに読み始めたのですが、タイトルや表紙から思っていた戦争物ではなかったです。 戦争物ではないけれど、戦争の話しではありました。
久々に漫画って凄いわねぇ、という感じがいたしました。 (なんだか感激しているのかいないのかはっきりしない、ゆるい感想) 多分、描かれたのが10年も前だから、時代が変わっちゃってて、作中の熱気と同調できない部分があったんですね。 確かに10年前ならば、ここに描かれたような、核の廃絶、世界政府なんてものへ、海江田たちと共に夢見ることもできたかもしれませんが、今現在の世情を省みるにそこまで希望を抱けないのが実情。 どちらかと言えば、読んでいて、登場人物たちが崇高で(海江田たちのみならず各国首脳陣も含む)あり、熱い信念や理想を説くたびに、悲しい気持ちになる。
いまだかつてないほど、登場人物たちを遠くに感じました。 感情移入できない、という意味ではなく、ただただその目指す世界はあまりに遠い、と。 終戦記念日に読んでしまったから余計に重い気分になったようです。
ちなみに一番印象的だったのが、16巻の海渡さん 「政治家に“私(わたくし)”などあり得ん!」 というセリフだったというのは、まず間違いなく元首相の言動を思い出して、なんとも苦い笑いが浮かんだからに違いありません。
こんなに真っ向から、しかも希望に満ちて力強く世界平和への道を示唆した作品は、初めてです。漫画だけではなく、小説や映画も含め。
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