妄言読書日記
ブログ版
※ネタバレしています
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| 2006年07月15日(土) |
『重力ピエロ』(小) |
【伊坂幸太郎 新潮社文庫】
伊坂ベストと言えるんじゃないかと思われる、ファンの間でも人気の本書。 ようやく文庫になったので読めました。 なるほど人気なのもよくわかる。
主人公の泉水には、父親違いの弟がいて、その弟は母がレイプされてできた子どもという、設定だけ聞くとどうしようもなくヘビーで、正直読みたくない話しですが、本文中に「本当に深刻なことは、陽気に伝えるべき」という言葉が繰り返されるように、小説の持つ雰囲気自体は、けっしてその設定ほどには重くない。 その辺が伊坂の上手さだなぁと思います。
それにしても、今まで読んだほかの作品よりは、やはり重みはある話しではありました。 泉水と弟の春、そして父と母の設定が嫌味なく、温かくてよかった。
他作品にも出ている、あの人この人の登場も楽しく読みつつ、伊藤さんはちょい唐突さを感じないでも・・・まあ、好きですが。
兄弟大好きな私にとっても非常に楽しめる一冊でありました。
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