妄言読書日記
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※ネタバレしています
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| 2006年03月18日(土) |
『ぬしさまへ』(小) |
【畠中恵 新潮文庫】
『しゃばけ』に続く、若旦那と妖怪シリーズ(という呼び方?)。 今回は短編だったせいか、はたまた慣れてきたせいか、前作より面白く読めました。 正直、『しゃばけ』は可もなく不可もなくな感じでしたので。 今作を読む限り、これなら今後もこのシリーズ読んでいってもいいかな、と思わせるくらいには面白かったです。
いやはや、なんだか偉そうな感想ですが。
「ぬしさまへ」
仁吉が恋文もらった?という話し。 表題作なのですが、これは実はいまいちでした。
「栄吉の菓子」
なかなかからくりは面白いとは思ったのですが、にしても、ちょっと納得しがたい真相でした。 栄吉と爺さんの交流はよいと思うんですがねー。
「空のビードロ」
終盤になるまで、若旦那に兄がいたことを思い出せなくて、ずっとこの人誰だろうと思っていました…。私としたことが! そして、やっぱり、別に妖怪はことさら出てこなくてもなんとかなるんじゃないかという思いを強める話しでもあり…。
「四布の布団」
別に死体が転がり出てこなくてもいいんじゃないかなーと思った。 まあ、でもここは難しいところですな。 泣く布団のネタだけでは弱いし。
「仁吉の思い人」
仁吉も案外一途なのねぇ、にやにや、という感じで仁吉の株が急上昇した話し。 やっぱり、妖怪が絡むのだから、これくらいの大胆なスパンをもった話しがあってもよいわけで。
「虹を見し事」
妖怪が絡むんだから、これくらい不可思議でいいわけで。 今までのいまいち、面白みを感じなかった原因ははっきりしていて、妖怪がいっぱいでてくるけれど、それが特別生かされていないという一事に尽きる。 妖怪部分が、凄腕の忍でもなんとか繋がらないこともないような活躍。 だから、この話しのようにどうにも不可思議なことと絡めてくれるとぐっと尾面白くなる。 一番いい話しだったと思います。
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