妄言読書日記
ブログ版
※ネタバレしています
目次前のページ次のページ


2005年08月09日(火) 『慟哭』(小)

【貫井徳朗 創元推理文庫】

初めて読みます。
友人が最近ハマってるのーと言っていたので読んでみる。
これは凄いなぁ。面白い。
読み応えがありました。

以下ネタバレします。注意。

粗筋で、幼女連続殺人事件と、捜査する警察内の不協和音、そして、それとは別軸で進む新興宗教の内情、というようなことが書いてあるから、横山秀夫っぽいのを予想しつつ、そして確かに途中までは社会派というか、刑事小説っぽかった。
雫井の『犯人に告ぐ』みたいなのだと思ってた。
そしたらこれ、本格ミステリですか!
この小説は、本格ミステリだとばらすのが最大のネタバレなんだろうな。
推理小説読みにとっては。

確かに途中から、これはひょっとして?とは思います。
疑う余地は十分にあります。
現に、きっと佐伯一課長なんだろうなぁというのはわかります。
分かったからと言って、面白さが半減することはなく、ラストのカタストロフィは『慟哭』というタイトルにふさわしく、絶望的。
丘本が「まだです」と答えたとき、佐伯が娘の死体と対面した時に聞いた、さらさらという砂の落ちる音が聞こえたような気すらします。

実は私、佐伯がけっこう好きだったので、犯人だともっと早い段階で気づきそうなところを、どうしてもそうじゃないといいなぁと思ってしまい、複線を黙殺した所が何箇所か。
目が曇ってるなぁ。
佐伯と丘本の関係が好きだったんだよぉ。

他の著書も読んでみたいと思います。



蒼子 |MAILHomePage

My追加