妄言読書日記
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2005年05月24日(火) 『マレー鉄道の謎』(小)

【有栖川有栖 講談社文庫】

最初に謝っておきます。
上の空で読んでいたので、あんまり中身を覚えていません。
有栖川好きなので、こんなことは初めてなのですが、上の空のまま読み終わってました。ごめんなさい。有栖川先生。

国名シリーズ、今回は舞台は海外です。
よいですな!ロマンチック旅です。
今回も有栖川的ロマンチシズム全開で、最初から最後まで苦笑しましたが。
まあ、それもまた有栖川の持ち味なのですけれど。どうかな。
最後に静郎が淳子に言った言葉が「好きだった」という告白だったとわかるくだりは砂吐きそうです。
そんな気はしてたけどさ。そのタイミングで明かす辺りが、ロマンチストですね。先生は。

ほんとに有栖川が好きなのか怪しい感想になってますが、好きですよ。
推理小説初心者にはぜひお奨めしたい作家です。

日本推理作家協会賞がどれほどのものかわかりませんが、いつもの有栖川と何か違っただろうか・・・というくらいの内容だったような。
うーん、トレーラーの密室は、やっぱり密室と言うには荒唐無稽のように思う。ガムテープで目張りって、そりゃやる手間はかかるし、ガムテープを貼るのはトリック的には道具を使えそうもないわけだから難しいけれど。
本格推理を読むのが久しぶりだから、ついそんな手間かけて自殺に見せかけなくても・・・と思ってしまいます。

火村とアリスの二人旅はいつもどおり、凄惨な事件に彩られて終わりましたけれど、冒頭の二人で川くだりしつつ蛍を眺めるあたりは、どうなのかと思う。
照れるんですが。
二人の仲睦まじさはあいも変わらず。なんだかな。



蒼子 |MAILHomePage

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