妄言読書日記
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2005年05月11日(水) 『阿修羅ガール』(小)

【舞城王太郎 新潮文庫】

舞城三冊目ですが、どんどん扱い辛い本になっていくなぁ。
とりあえず言えるのは、舞城初体験の人は、阿修羅ガールから読まないほうがよい。
つながりはないですけど、煙か〜や世界は密室で〜は、少なくとも超常現象のようなものは絡まないから、文体に慣れれば読めると思う。

今回は主人公が女の子。
女の子だけど、女の子だからといって何か変わるかと言うと、変わらなかった。
よくも悪くも舞城キャラです。
不真面目なように見えて、真面目。
よくありがちな、不真面目な皮をかぶっているというのではなく、全て率直であるがゆえに、不真面目に見える。

でも、女子高生が主人公なだけに、恋に忠実なキャラにはなってました。
陽治にふられて、もう死んでもいいや、というくだりは短絡的に思えるけれど、あの場面でふられたらやっぱり、もういいやって思うだろうな。

森のところが怖かった。
お兄ちゃんがもう少し何か役割するんだと思ったけど、何もなかったな。

終わり方は、煙〜や密室よりも、精彩を欠く気がしました。
でもやっぱり、この人の本はなにか無視できない魅力と言うか面白さがあるんだよな。説明しにくい。



蒼子 |MAILHomePage

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