妄言読書日記
ブログ版
※ネタバレしています
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| 2005年01月21日(金) |
『裁くのは誰か?』(小) |
今年の目標は上半期中に、数十冊単位で溜まりに溜まった未読の本を読み切ることです。 がんばります。
【ビル・プロジーニ バリー・N・マルツバーグ 訳:高木直二 創元推理文庫】
こんなタイトルですが、法廷は何も関係ありません。わかってますよ。ちゃんと。 帯に森博嗣推薦 「これを読んだときは「ぎりぎりだ!」と思った。今でも、これがミステリィの最先端だろう。」 と書いてあるのにつられ買いました。 普段は滅多に、帯では買わないのですが。
この本はなんの情報もなく読まないと楽しめないので、未読の方、読む予定の方はなるべく以下の感想を読むのは辞めた方が無難です。 犯人もばらすし。
ぎりぎりだ、と森博嗣は言っていますが、ぎりぎりかどうかと言う点よりも、全体的に読み難かったです。 ラストのオチに関しては、ミステリーとして反則、というほどでもないと思います。 ぎりぎりアウト、なミステリーも、これ以上に読み終わった後に「なんじゃこりゃ!?」と言いたくなるものもありますから。
実は、これ一年以上も前から読んでいたと記憶しています。 一人目が死ぬまでが、だるくてだるくて・・・。 アメリカ大統領の周辺で起こる殺人、という珍しいシチュエーションは興味深かったですが、それだけ、という感じがします。 とにかく、ラストのどんでん返しだけが、重要な小説だと思います。 最後に驚ければ面白いといえる人ならいいですが、驚くよりも前に、とにかく話の展開がだるいというか、細々と視点が変わり過ぎというか。 変わり過ぎなのは、まあ、誰が犯人かわからなくするためなのだろうし、ラストの「実は全員一人でした」というオチを効かせるためなんだと思うのですが、どのキャラもさっぱり印象がなく。
大変、冒険心溢れる作品だと思いますが、『ファイト・クラブ』の方がマシのように思います。 読みながら、終始現アメリカ大統領の顔が浮かんで、なんとも複雑な気分になります。 92年が初版ですから、関係ないのですけれど・・・
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