妄言読書日記
ブログ版
※ネタバレしています
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【中嶋博行 講談社文庫】
第40回江戸川乱歩賞受賞作、だそうです。 現役弁護士による、本邦初のリーガル・サスペンスだそうですが、そんなことはどうでもいいです。
検察のお仕事ってどんな感じなのか知りたくて読んだのですが、こんな感じなの・・・?
検察・警察・弁護士という組織間の対立、法曹界が内包する危うさ、そして検事って捜査をして、その上起訴もできると言う点で力があるんだね、ということがわかりました。 検事ってそんなに人不足なの?
内容はいかにも法曹界に身を置いている人の、観点だなというストーリー。 正直、法曹界のことがぴんとこない一般人には、なぜそこまでに危機感を覚えるのか、検察権力にこだわるのかは、上手く理解できません。 まあ、そういう世界なんだろうなぁというくらいの理解。
小説としての面白さを考えると、可もなく不可もない話だなと思います。 まずタイトルが面白そうじゃないのがいけない。そして、p22の“ボタンを押しつずけ”の誤字に面食らってしまいました。 いまどき見ないよな。こんな誤字。
主人公の女性検事は、文句の付けようもなく、普通に活発で強気なキャラでした。まあ、好きか嫌いかで言えば好きな方に入るけど、もう一ひねり欲しい。 そのもう一ひねりが、事務官の伊藤君との関係なのかもしれない。 いいんじゃないの。仲よさそうで。
どうせならやっぱり、ストレートに普通の殺人事件にしてもらった方が、最初の話としてはとっつきやすいな、というのが正直な感想です。
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