妄言読書日記
ブログ版
※ネタバレしています
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| 2004年10月12日(火) |
『夢に囁く天使の声』(小) |
【たけうちりうと 小学館パレット文庫】
シリーズの最後の巻・・・なんでしょうか。 粗筋に「祁内の物語、感動の最終章」って書いてるんですが。 どうやら、この祁内という青年(見た目が。800年生きてるらしい)が、人生に悩める人の元に現れて、導いてくれるというシリーズなのかな、と思います。
今回の主人公は安積(あさか)刑事。はい、刑事です。 県警の所轄刑事。 冴えない32歳で、なんちゃって刑事とか呼ばれてる人です。 そこそこに無能、らしいですが、そこそこ有能よりは使えると思う。本当にそれは思う。 飄々としていて、最近読んだ刑事物の刑事の中では一番好きでした。
意外とちゃんと刑事物っぽい感じでありました。 祁内はキャリアの警部補として安積刑事の相棒になるのですが、非常に自然に手助けします。 不思議な力、というようなものは発揮しません。 せいぜい、ちょっと不思議くらいです。結局何者なのかは分かりませんが・・・。
パレット文庫なので、ボーイズラブなのかな、と思ったのですが、そういう気配はなくもない、くらいのレベルです。 それより安積刑事と、娘の関係。そして奥さんとの電話とか、義父との電話なんてのがじんときて好きです。 全体的に暖かい空気があって、切ない事件ながら爽やかな印象。
たけうちりうとと、今市子(イラスト)コンビの話は『こゆるぎ探偵シリーズ』を読んだことがあるので知っていましたが、やっぱり好きだなと思います。
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