妄言読書日記
ブログ版
※ネタバレしています
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| 2002年12月19日(木) |
『マイノリティ・リポート』(映) |
【監督:スティーブン・スピルバーグ】
洋画に邦題をつけなくなったのはいつからなのだろう。 労を惜しまずつけたらよいのに。私は英語が駄目だからタイトルが覚えられません。
これから観に行こうと思っている人に。 ・上演時間、2時間30分+予告 ・字幕、戸田奈津子 ・おすぎ風に言うと、1000円
以上。 ここから先は、観た人、観る気はないが読んでやるかと言う人だけにしといた方がいいですよ。
開始、10分ほどにして、すでに疑問が50個くらい出てくる。 粗筋段階で、その世界ってどうなの?と思ってましたけど。 疑問・矛盾点を挙げてみますと、
“プリコグ”と呼ばれる予知能力者三人が、それぞれに別の事件を予知するのかと思っていたら、三人が同じ事件を予知し、三人のイメージを合わせて起こることを予測し、それを事前に防ぐと言う。しかし、それでは秒単位で起こる事件に追いつくはずもなく、とくに、突発的な殺人は直前でなければわからないのに、全ての事件の予知が間に合うはずがない。 殺人0は無理だろ。 “プリコグ”の人権はなくてもいいのか?人として見るな、とは言っていたけれど。 まあ、人権のことを抜きにしても、予知能力者が生れたのは、ドラッグのせいなのに、この先もこのシステムを維持するとしたら、3人では足りるはずもないし、寿命だってあるのだから、どうやって能力者を増やすつもりだったのか。 捕まえられた人々はどうも、釈放されることはないらしいが、それではいくら犯罪件数が減ったといえど、増え続ける犯罪者を収容しつづけることができるのか。 そもそもなぜ、“プリコグ”が予知するのは殺人だけなのか。他の細かな犯罪はどうするんだ。
まあ、そんな感じで気になることだらけなんですけど、そういうことはあまり気にせず観たら面白いです。 まずは、世界観を肯定する所からはじめないと面白いものも面白くなくなりますしね。 とにかく細かいことには気を留めず、受け入れて観ると、面白い設定ですし。
ジョンの最大の過ちは、自分が六年信じ続けてきたシステムを疑ったということですね。 例え自分の名前が名指しされようとも受け入れるべきだったのに。
全然関係ないが“プリコグ”が覚えられない。どうしたって、“プルコギ”という言葉しか出てこない。
私は、トム・クルーズよりも、司法省のウイットワーが好きでした。 それはもう、最初っから。あの情けなさそうな顔。好き。 変な死に方だけはするなよ〜と思って観てましたけれど、できれば死なないで欲しかったんですけど・・・。 落ちるとか潰されるとか挟まるとか、そういう死に方じゃなくてよかったです。 彼、かっこよかったですよね。少数派なのか・・・。そもそも誰も注目していなかったりして・・・・。
息子の事件は結局どうなったんだい? ラマーって結局なにしたかったの。余計な殺人を重ねただけのような気がするんですが。 ラマーの最後は飛び降りる、だと思ってたんですが違いましたね。裏読みすぎですか。
それにしても、ラストシーンで、三人が小屋にいるところで、カメラが引いた瞬間、後ろの方で 「うわ、誰もいない」 「ご飯どうするんだろ」 と、ツッコンだ女性たちよ。 そーゆーことは、家でビデオ観ながら言いなさい!!まだ終わってないでしょ!? いままさに、エンディングが流れようと言うその時に、そんな感想をもらすなよ。 どう思いながら観るのも勝手だけれど、口に出すな!! それに、食料ぐらい配給されてるに決まってんだろーが!!!
あ、これいっとかないと。 面白い映画でした。
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