かなしいうわさ
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2005年07月21日(木) 459

Soul Flower Union /ロロサエ・モナムール
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このアルバムがいいのか、わるいのか、俺にはわからん。3年間くらいライブで繰り返し繰り返し聴いて、頭と体にに染み込んだ曲ばかりだから、ぜんぜん客観的になれないわ。確かなことは、俺は中川が関わってきたどの音楽よりもこのアルバムが好きだということ。 

ド傑作「スクリューボール・コメディ」にあった怒涛の勢いは失せている。ゆるいとすら思う。ただ、それは怠慢や才能の無さから来るゆるさでは全くない。小粒になったわけではない。でかい。でかいでかい。すげえでかいから、ゆるいんだ。ゆるいから、追わず掃わず何者でも「ハイハイヨク来たね」と包み込むことができるんだ。 まさかあの中川がこんなに芳醇なゆるさを醸し出すようになるとはねぇ。ニューエストの頃は音聴いててもずっと叱られているみたいだった。歌詞と音で顔をびったんびったん頬を叩かれているようだった。あの中川がねえ....

チャンカチャンカしたソウルフラワー節な曲もなかなか粒揃いなんだけど、松葉杖の映画評論家を追悼したレゲエ(3)や、酒を放すことができず逝ってしまった駄目人間全てに捧げられたようなソウル(5)、パンチ喰らいまくって頭おかしくなった駄目ボクサー達に捧げられたミドルテンポのラケンロー(6)のような、人を悼んだり慈しんだりするような唄が特にじんじん来る。誰かのことを本気で思って歌われる唄ってのはいいもんだ。
そしてなによりラスト3曲の流れの素晴らしいこと!!!!! 





皆も買うがいいヽ(´ー`)ノ
通販ならまだDVD付いてるようだぜ










2005年07月20日(水)

用が無いのに慌てふためきつれえのなんの。
用が無いから働いて疲れたよ。
ひまつぶしテレビつけてながめやる。
夜は更けたり、もう今日は寝るとしよう。

「やあ今日は大変だった。腹がたった。」
たったひとりの妻に励まされた。
見慣れてる部屋の中でくつろいだ。
ささやかなれど平和な日々、ボンヤリと明日を待てば・・・

高く太陽は照っていた。
人で多き町中は、我慢強き人達の、
堪え忍びし姿あり。
ひまでたまらないのさ。
ほんのわずかでもいい、夢見たき人よ。

妻と語り合う。これもまた楽し。
天皇が死んだ。
新聞は書いた。「時代は変わった。」
変わったんだろうて。
疲れた体に家族はやさしい。
平和なればこそ。
平和なこの世に望むものはない。
みんな大好きよ。エセ平和が大好き。
俺は大好きさ。エセ平和が大好き。

用が無いのに慌てふためきつれえのなんの。
用が無いから働いて疲れたよ。
ひまつぶしテレビつけてながめやる。
夜は更けたり、もう今日は寝るとしよう。

「やあ今日は大変だった。腹がたった。」
たったひとりの妻に励まされた。
見慣れてる部屋の中でくつろいだ・・・
笑うべく俺のひまつぶし人生よ。

ああ 俺は大好きよ。

今日も無事に過ぎゆく、俺の生活は
無事なる我がくらしと、ひまつぶし人生。



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2005年07月18日(月) 458

友部正人@樸木パン

体震わせて2時間も熱唱してくれた。凄くノリノリだったなあ。ここ数年ライブを何度となく観ているけど、その中でも今回が一番良かったかもしれない。新旧まんべんなくいろんな曲をやってくれたんだけど、なかでもマイ・ファースト・友部(by真島昌利のカバー)である「地球のいちばんはげた場所」をやってくれたのは嬉しかった。「あいてるドアから失礼しますよ」もライブでははじめて聴いたかも。MCで「空いてるドアから失礼、ってのは入っていくんですか、それとも出て行くんですか?って宮沢明夫さんから聞かれたんだけど、あれは『入ってく』んです。そんなこと思ってなかった。そんなこと思いつくのが面白いですよね。」とか。 合間に2つ詩の朗読もアリ。俺は友部さんの唄も好きだけど朗読も大好きなんだ。特に好きな「アクシデンタル・ツーリスト」は生で聴くとやっぱりエエなあ。
ライブ後にいろいろお話できてよかった。朗読のプロジェクト「no media」の再開についてとか、先日紹介した石垣りんさんの追悼本のCDの話とか、プライベートな話とかいろいろ。サイコーに旨い生パスタ食いながらユミさん(友部さんの奥さま)ともお話した。バイタリティがあって楽しいひとだなあ。ジョナサン・リッチマンの話で盛りあがった。ジョナサンは進化しているのよ!最近のライブじゃ、へんてこな踊りだけじゃなくてマラカスも使うようになったの!とか。

実に楽しい夕べでした。









2005年07月16日(土) 457



いよいよ今日
友部さんライブ&朗読 @樸木(あらき)パンです
みなこぞってヽ(´ー`)ノこぞって









こだま和文(KODAMA AND THE DUB STATION) /IN STUDIO


純粋な新作ではない。99年にバンドでのライブ前に実施したスタジオ内でのリハを録音したカセットテープを、そのままCD化したもの。こだまさんの近年のソロアルバムは、打ち込みトラックのうえでペットを吹くという手法をとっている。それは内田直之を迎えた前作でほぼ完成に達していた。すごくいいアルバムで愛聴していた。だけどこんな音を聴かされてしまったら、やっぱりこだまさんの音はバンドに乗せたほうが全っ然いいよ!と思ってしまう。いや、それどころか、ミュートビートも合わせたこだまさんの全キャリアのなかで、このアルバムがいちばん好きだ俺は。
リハーサルでのラフな演奏。さらにテープにてモノラル録音という音の悪さ。そんな悪条件が逆に最高の「エフェクト」となって、はからずもすばらしい「ダブ」になっている。ドラムの尖ったスネアとハイハットの音の格好良い事といったらもう! そんな鋭いバックに、こだまさんはいつもと同じトランペット(やピアニカ)を乗せている。この対比がすばらしい。絶妙だ。こだまさんの暗く、そして美しいメロディをもった音色は、グツグツと滾る熱く厚いグルーヴの上で実に映える。
こだまさんの音は、まずレゲエだけど、ジャズでもあり、童謡でもあり、演歌でもある。音的には似ているオーガスタス・パブロとこだまさんがぜんぜん違うのは、こだまさんのそんなメロディセンス、そして音色から溢れる「あからさまに希望や期待を彷彿とさせる音色なんて本当の希望や期待なんか生みゃあしないんだよ」という厳しさとやさしさだ。こだまさんのこのアルバムは、レゲエだ。そしてレゲエ以上だ。誰の真似でもない完全なオリジナル。
日本人で良かった、と思えることがひとつ増えた(´ー`)





そして。
フジ参加ときたよ。
このCDと同じメンバーで!
最終日の夜中、つまり本当のオーラス。
浮世離れしたフェスという環境でちょっとダルっとしてしまった心をこだまさんの音でピシャリと締めて帰れるわけだ。言うことないな。








2005年07月14日(木) 456

いろいろあって忙しい。けどすこやかで清々しい忙しさなのでま良し。
コントーションズ観れなかったけどまあいいや
ディッシィッアアアアアアッ

フジロックのチケット
3日通し券だけでなく1日券も売り切れ間近な事を電話で知らされ、慌ててローソンへ行きロッピーをキメた。 2日目が既に売り切れ! とりあえず3日目だけ買って家へ戻り、すぐにヤフオクで2日券を即決落札! 市価より高かったが金で解決!資本主義万歳!
一緒にサマソニ2日券も購入! サマソニ童貞捨てた!





フジの予定ヽ(´ー`)ノ予定

≪7/31(土)≫
Los Lobos
Ska Cubano か Chris Murray Combo
Amp Fiddler
Gang Of Four
Dinosaur Jr.


≪8/1(日)≫
Go! Team
Soul Flower Union
Mars Volta
New Order

こんな感じ。悩みどころはスカ・クバーノとクリス・マーレィだけだな。
サンボマスターも観たいけど、あれはフェスで観るより街中で観たほうが染みそうだからあえてパス。





Gang Of Four /Entertainment!
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久々に聴いた。高校生の時分聴いて戦慄を受けて10年以上経つけど、今聴いても全く褪せてなくて驚いた。パンクみたいにしみったれってないのがいいんだよな。全ての若き糞溜野郎どものためのファンク・ミュージック。







2005年07月10日(日) 455

風邪のせいで声が嗄れた。最近のSIONよりも声が掠れている、といえばどれだけ酷いか判るでしょうか。電話に出たものの会話ができなくてメールで意思疎通。



このところ寝るときによく聴いているアルバム
Roberta Sa /Braseiro
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若い女子なのに正統派な裏山サンバをやっている。小野リサを彷彿とさせるさらりと聴きやすい感じ。でも、新人さんということもあって荒削りで素人クサイところも。そんなとこが逆にキュートなのな。つうかもうとにかく可愛いわけよ!ヽ(´ー`)ノ
今後この荒削りさがなくなって、するりと洗練されちゃうときっと俺にとってはつまらなくなると思うのでずっと素人くさいままでいて欲しい、けどルックスも良いからちょっと小器用なヤツがすぐプロデューサーとかついちゃうだろうなー駄目だろうなー







2005年07月08日(金) 453

アストラル・トラヴェリング! 
凄い。この男はまたやってくれた。音がでかいわ。でかいというのは音量じゃなくて器の話。


ronan o snodaigh /playdays
ローナン・オ・スノディ /プレイデイズ

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KiLAの太鼓叩き、野獣のような見た目の男、ローナン。前作の「トンタ・ロー:俺のグルーヴ」は、ぐつぐつと煮え滾るようなホットなパーカッションのリズムの上に粗野な声でやるせないメロディが唄われる素晴らしいアルバムだった。 この新作ではパーカッションを前面に出さず、ギターのカッティングと声中心に、多彩な楽器をそっと添えて、地味に作られている。前作にあった総毛立つようなクールさはここにはない。ないけど、その分メロディの美しさが引き立っている。

ぶっ壊せぶち破れ、とか、楽しもうぜ笑おうぜ、とかではなく、OKOK、ちょっと立ち止まってあのイイ感じに浮かんでる月でも見ていかないか、いうような感じ。なんだよ、クサい奴だな!でも月見たりするの皆けっこう好きでしょ。本当は。クサくて照れ臭くて言えないだけでしょ。ローナンは言うんだ。さらりと。そんな器のでかい音。iPodかなんかに入れて河原とか海とか行って、寝転がって月を見ながら聴くといいよ。体がほわりと中に浮くぜ、きっと。高揚感ドバドバなトランシーな音ではなく、ごく地味なんだけど、静かな多幸感で満たされていて、体が空に向けて浮かんでいくような気がする曲というのがたまにある。例えば、トム・ウェイツがたまーにやる、地味で静かで柔らかな曲。ヴァン・モリソンの、メロディは平坦なのに尋常じゃない思い入れで唄いこまれた歌。あとカエターノの「Terra」とかね... そんな奇跡みたいな曲でアルバム一枚が埋められている。

とにかくも、この男はまたやってくれた。すげえ嬉しい。
アストラル・トラヴェリング!








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