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■ たまには仕事中
「うー、重い」 「何言ってんの。そんくらい、いつもの調子でやれば……」 「いつもっていつの話だよ」 「去年やったじゃん。ほら、あれ。南の大陸のそのまた果ての奥地に住むというボレボレ族の村に滞在している研究家のおじさんに小包届けに行ったやつ」 「あれは奇跡、マグレ」 「マグレでもなんでも、無事生還するとは思わなかったぞ」 「の割には出かける時見送りもなくて、ものすっごいいつも通りだったんすけど」 「え?私は行ったよ」 「千歳さんは半笑いだったのが印象的です」 「だってさ、まさか今生の別れとは思えないもの」 「さっき言ったのと矛盾してるよ、それ」 「いいや。確かに、生きて帰るのは難しい場所だけどさ、あそこは。でも配達人は誰あろう陸ちゃんじゃない。戻ってくるって」 「あっそ」 「本当だよ。本当に信じてるから。いつもはぐうたらしてて寄生虫とか言われても、その配達の腕は確かだって私は信じてる」 「……」 「じゃ、そういうことでいってらっしゃい」 「いってきます……」
2003年05月06日(火)
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