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やすみ日記
梅子
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2010年12月11日(土)
上村松園展

「上村松園展」(京都国立近代美術館)に行ってきました。

着物割引があるので、着物で行きました。
が、小雨がパラパラ!

悪天候なのに、混んでました。
(明日が最終日ですしね)

半襟や帯揚げの柄、かんざしの細工まで、細かく描かれていて、綺麗でした。
顔も、清楚で美しいな〜。
(「焔」と「花がたみ」は怖いですが)
30代前後の絵が、好きです(「花」とか)。

お客さんの会話が、想像力豊かで面白かったです。
★「長夜」を見ながら
「衿がぐしゃっとなってる」
「寝そべって雑誌読んでるからな」
「読んでるのは、きっと恋愛小説やで!」

★「時雨」を見ながら
「今日みたいな天気やな」
「着物やと大変や」
「かんざし落ちて、可哀相に〜」

★「人生の春」を見ながら
「お嫁さん嫌そうな顔してる」
「政略結婚やで、きっと」
「本当は、幼なじみのことが好きなんだよ」

「人生の春」の会話は、テレビ番組でやってたものです。
思い出すと、可笑しい(笑)

「長夜」は、オレンジの着物に青い帯という、ポップな組み合わせでした。
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2010年12月08日(水)
「朗読者」ベルンハルト・シュリンク

全世界で500万部のベストセラーになった、ドイツの小説です。

15歳の夏。僕は、母親ほど歳の離れたハンナと恋に落ちる。
夏が終わる頃、ハンナは黙って姿を消した。

大学生になった僕は、裁判を傍聴していて、ハンナと再会する。
ハンナは、強制収容所の看守をしていた罪で、裁かれていたのだった。

ーーという話です。
映画版は「愛を読むひと」というタイトルなのですが、全然、甘い恋愛の話じゃないです!!
「僕」の、無神経さ鈍感さにイライラしっぱなしでした。

ネタバレ



私ですら、ハンナの秘密にすぐ気づいたのに、15歳のミヒャエルはなんで気づかんのじゃ!
気づいてたら、ハンナに字を教えることもできたのに!!

再会してからも、ハンナが自分がやっていないことまで認めて、罪を被ろうとしているのを、止めようともしない。
挙句に父親に相談して「相手の意思を尊重して、放って置くべき」とお墨付きを得、安堵してるし。
「相手の意思を尊重」って言うけど、ミヒャエルは全くハンナと話をしていないじゃないか!!

こんな感想ですが、とても想像の余地が広がる、胸を打つ小説でした。
映画も見てみます。



2010年12月07日(火)
「ラストワンマイル」楡周平

ヤマト運輸VS楽天+TBS、といった感じの経済小説です。
熱くて面白かったー!

郵政に、コンビニ宅配のシェアを奪われ。
ネットショップ「蚤の市」も、法外な値引きを要求される。
絶体絶命の暁星運輸は、自社でネットのショッピングモールを立ち上げ、「蚤の市」のシェアを奪おうとするのだが…という話。

出店料を無料にして、運送料で儲けるというアイデアは、なるほどなーと思います。
札束で横っ面をひっぱたくような、IT企業の冷酷なビジネスに反発する気持ちも分かりますし。

ライバルの「蚤の市」社長。
しがらみや情にとらわれず、頭が切れ、攻撃的で、アメリカ人みたい。
銀行やテレビ局のトップが、会社の将来に興味が無く、自分の地位を守ることしか頭に無いことに、苛立つのも分かります。

でも、やはり、汗水垂らして働いてる横沢たち、暁星運輸メンバーの方を応援したくなります。
武村が、暁星運輸の反撃を知って青ざめるシーンは、「ざまーみろ!」と思いました。



2010年12月06日(月)
若手能 スペシャル野外ライブ

「若手能 スペシャル野外ライブ」に行ってきました。
http://www.library.pref.osaka.jp/nakato/sohmu/nohgaku/nohgaku1012.html

大阪・中之島の図書館前で行われたのですが、あたり一帯、中央公会堂や歩道もライトアップされてて、綺麗でした。

明治時代の古い建物の前で演じるという、変わった雰囲気がよかったです。
しかし、地謡の方(石の階段の上に正座)や演じてる方が、寒そう。

道路を挟んで鑑賞しているので、普通に自転車や歩行者が通るのが、変な感じです(笑)

最後の「猩々」。
演者がどこから登場するのかと思っていたら、脇にある、図書館の入り口でした。
図書館利用者も、隣に赤い長髪の人が居たら、ビックリですね(笑)

「猩々」は、酔っ払ってふらふらになった人の話です(多分)。
演じ終わって、面を外されました。
中から出てきたのは、前半の司会を担当した、可愛い声の女の子でした。
あの酔っ払いの中身が乙女!

地謡もほとんど若い女の子で、やわらかい感じでしたね。
「羽衣」は何度か見てますが、今回は衣装・面無しで、紋付袴でおじさんが舞われてました。
「これが天女…?」
思い込もうとしたけど、やっぱり力強い印象になってしまいます(^^; 動きがよく分かって面白かったです。

※※※※

帰りは、なつのさんとモスバーガーでお茶しました。
なつのさんは、黄色い紬に草色の半襟が似合っていて、素敵でした。

※※※※

着物の防寒。
上半身:ババシャツ3枚+薄手のフリース(フードを切った物)
下半身:ストッキング+レギンス+腹巻+別珍足袋
更に、ベルベットのコート、ストール、アームウォーマーで完全武装。

おかげで、一時間近く野外に居ても、それほど寒く無かったです。
ただ、電車の中と、歩いてるときが暑かった(^^; 南森町から20分くらい歩いたので)



2010年12月04日(土)
「犬部!―北里大学獣医学部」片野ゆか

捨てられたペットの、保護・飼い主探しをしている、大学サークルを取材した本です。

北里大学は青森県十和田市にあるのですが、犬部が年間保護する動物は150匹くらい。そんなに多いのか!
それを十人くらいの部員で面倒見るのだから、そらもう大変。
それぞれの動物や部員に、ドラマがあって面白いです。

動物実験に反対して、授業で動物を殺さず、単位が取れるようにと運動する学生。
チラシに書かれた「うさぎ」の文字に惹かれて入部した、元金融会社勤務のクールな学生。
懐かない犬と、のんびり暮らす学生。

皆、真面目で一生懸命で、動物も学生も可愛い。

超人見知りの犬が、部員がだっこのポーズをとると、腕の中に飛び込んでくるの、可愛いなぁ。



2010年12月02日(木)
「坂の上の雲」1話

「坂の上の雲」

一足先に、ハイビジョンで第二部が始まりましたね。
私はようやく、録画した1話を見たところです。

東京へ行った信さんと、淳さんが数年ぶりに会うシーン。
可憐な美少年だった信さんが、阿部寛に成長してて、(変わりすぎだ!)
と思いました(笑)

****************
一昨日の「徹子の部屋」は、「武士の家計簿」の磯田道史さんでした。

武士の家計簿を入手すべく、古本屋に一軒一軒名刺を配って歩いた話。
(そんな布石を打ってたんですね!)
子どもの頃、縄文式住居を部屋の中に作って、その中でソーセージ食べてたとか(笑)
面白かったー。

大学の先生だけあって、すらすら言葉が出てきて、よくしゃべる方でした。
ちなみに、磯田家では家計簿をつけてないそうです(笑)



2010年12月01日(水)
「誤解でございます」松永美穂

ドイツ語翻訳家のエッセイです。「朗読者」の訳で有名。

メイド喫茶に行って、「自分は没落した貴族の娘で、婚期を逃し、慣れない外回りの仕事から戻って、一息ついている」気分になったり。
仁侠映画の主人公・おまつになったり。
妄想が面白すぎる(笑)

「ドイツ現代作家の日本語版は、たいてい初版が2〜3000部くらい」と聞いて、ビックリ。
同人誌並みの小部数ですよ!
「朗読者」は、例外的なベストセラーだそうです。

原作者に会って、おみやげを渡すとき、値札をはがし忘れて、落ち込んだり。
ドジ話が、かわいい(笑)

「夜は短し歩けよ乙女」(森見登美彦)、映画「ゆれる」とか、知ってる作品の感想が色々載ってて、面白いです。



2010年11月26日(金)
「悪の教典」貴志祐介

外面の良い先生が、実は殺人鬼だったという話。
浦沢直樹「MONSTER」のヨハンみたいなイメージ。

怖いよー後味悪いよー。
面白かったですが、明るくオススメ☆とは言いにくい話ですね。

三省堂京都店さんが、カラスの「思考」「記憶」の、立体POPを作ってはったのが印象的でした。
http://www.books-sanseido.co.jp/blog/kyoto/2010/08/post-474.html

<ネタバレ突っ込み>


蓼沼は、立ち向かおうとせずに、逃げて通報しようよ!
二人殺害を隠すために、クラス40人皆殺しって、無理にもほどがあるだろう



2010年11月25日(木)
「再会」藤谷治 (「船に乗れ!」番外編)

「船に乗れ!」(藤谷治)の番外編を読みました。

音楽小説アンソロジー「Heart Beat」収録の「再会」。
(最近、「ポリリズム」というタイトルで文庫化されました)。

サトルが、チェロをやめて27年後、伊藤君と再会する話。

伊藤君は現在、フルートの世界的な奏者。
初の日本リサイタルに、サトルを招きます。

サトルは、コンサート中「慧は、俺一人のために吹いてる」と思ってるけど、うぬぼれじゃないと思う。
二人の想い出の曲、二曲も入ってるし。

サトルは、音楽をやめて、普通のおっさんになってしまった自分を恥じてるけど、皆に心配されてるし好かれてるし、良いやん!
本編のしんどさが、ちょっと緩和される短編でした。

「船に乗れ!」のファンサイト。
「サトルはモテ過ぎである」という考察が面白い(笑)私もそう思う。↓
http://www.h2.dion.ne.jp/~kisohiro/fune2.htm



2010年11月24日(水)
「すゞしろ日記」山口晃

画家・山口晃さんのコミックエッセイです。
ゆる〜くて、面白い。

妻の洗濯物を干す時。
どっちが上か分からなくて難儀したり。

何の苦労もなく、薄っぺらい人生経験しかないことを嘆いたり。

どうでもいいことを、面白可笑しく絵で表現してます。

読んでるうちに、色んなことがどーでもよくなってくる(笑)

自画像はヒゲモジャのおじさんですが、実物は男前です(えらいギャップだ…)。
http://www.jump.co.jp/bs-i/chojin/archive/040.html