昨日、「京の七夕」に行ってきました。 http://www.kyoto-tanabata.jp/index.html
まずは「京友禅公開工房ツアー」。
一軒目は、染織家の田畑喜八さん。 気むずかしい職人さん風の方で、膨大な色見本などを見せて頂きました。 「川で友禅流ししてるのは大衆品。高級品は井戸水で流す!」っておっしゃってて、すみません、大衆品しか着たことないです(^^; と恐縮。
二軒目は、橋和さん。 悉皆屋さんです。喋り慣れた感じのきさくな方でした。
原寸大の図案と、それを元に作った振り袖を広げて、話してくださいました。 図案描くのに二週間かかる。一品物なので、そのためだけに図案代がかかる。 お店で売るときは、200万円ほど。けど、卸価格は50万円くらい。 昔は問屋通さないで売ったら、村八分にされるところですが、今だったら、直接うちに来て頂いたらお売りすることもできます、とのこと。 一体、お店に出るまでに、問屋さん何社経由してるのだろう??
桃山調の柄の特徴は、一つの柄の中で2色に別れてること。 桃山なら桃山、琳派なら琳派、という風に、柄が統一されてるものが高級品だそうです。
有名人の着物を作ったことがありますか? とお聞きしたら、「河野景子さん(貴乃花の奥さん)の婚約発表の着物、うちのです」とのこと。へー。 息子さん二人は別の仕事をされていて、一代限りで終わりです、とのこと。もったいない。
三軒目は 刺繍の工房げしさん。 職人歴50年の女性。優しい感じの方でした。 お弟子さんの、若い女性二人は浴衣姿。可愛い。
刺繍糸、国産の絹が良いのだそうだけど、今は国内に養蚕家は二軒だけとか。 確かに外国産の絹糸に比べて、ツヤツヤしてました。
私は刺繍の帯を締めていたのですが、職人さん曰く「それは手縫いじゃないわ、機械ね」とのこと。パッと見ただけで分かるんだ! 私には違いが分からない(^^;
刺繍用の針は手打ちで、一本千円するそうです。 「針の職人さんも、今は一人になって。売値は千円でも、職人さんが出荷する時の卸値はわずかだから、後継者が育たないのよね」とのこと。そうか…。
最後に、集合場所の京町家「吉澤」に戻って、手書き友禅体験をしました。 ハンカチに色を挿していくんです。楽しかった。
ライトアップされた堀川沿いを通って(「天の川」きれいだった)、清明神社へ。 雅楽奉納を見ました。優雅。
「京の七夕」は今年から始まったイベントですが、とても面白かったです。 時間が無くて、鴨川会場の方は行けなかったので、また、13日あたりに行こうかと思います。 「公開工房ツアー」は今日までなので、行きたい方はお見逃しなく。
余談。 ものすごく喉が渇いて、一日3本も飲み物買いました。 これから行かれる方は、飲み物多めに持参した方が良いかもです。 夜のイベントなので、暑さはそれほどでも無いです。
|