現役のお医者さんの、デビュー作です。
信州版Drコトーみたいな話なのかと思っていたら、医療版・森見登美彦でした(私見)。
話は面白かったんですが、先行作品を下敷きにしてるっぽいところが気になった…。その分、キャラクターの魅力が弱いんですよね。 安曇さんや学士君のエピソードは好きなので、森見登美彦っぽい部分さえなければ楽しめたのに!! 表紙も真似してるみたいで微妙…。編集さんは、こういうところこそ、訂正して欲しかった。
作者と共通点の多い主人公が、友人から褒めちぎれてるのも、ちょっと寒い。 その後のエピソードで、主人公がいいやつだというのは分かるので、余計なこと言わないでほしかった。
でも、最先端の大学病院に背を向けて、激務で報われることの少ない地域医療に打ち込む主人公には好感もてる。 「一に止まると書いて正しい」。主人公の名前の由来も良いし。
なんか色々、惜しいところの多い作品でした。
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