現実にあった連続殺人事件をモデルにした小説です。リドリー・スコット監督で映画化も決定してるとか。
感想は3点です。 ・これぞヤンデレ ・ソ連は酷い国だ… ・そんな殺人の動機ありか?
スターリン政権下のソ連で起こる、幼児連続殺人事件。 しかし、「理想の社会主義国家でそんな事件起こるわけない」と、政府はまともに捜査しない。その間にも犠牲者は増え続ける。 国家保安省のエリート・レオは、国家に背いてまで、独自に捜査することを決意するが…。
何がヤンデレかって、レオの部下です。 レオを執念深く陥れようとするくせに、レオが死んだと聞いてショックで仕事を休み、生きていたと聞いて、急に元気になるんですよ。恋やんか!(笑) レオを捕まえて椅子に縛り付けたとき、妙に嬉しそうだったしね。
密告し合い、人を陥れなければ生きていけない、社会の様子が辛かったです。 両親が、エリートから転落したレオに「お前が私たちに何かしてくれるから、お前を好きだったわけじゃない。気にしなくていいんだ」と言うところがジンときました。
下巻で、犯人の正体が分かる・列車大脱走・イワンの秘密判明・レオの記憶戻る、の辺りがハラハラして面白かったです。 ただ、最後はあっけないですね。それが動機って、納得できない。
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