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やすみ日記
梅子
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2009年07月17日(金) ■
「死刑」森達也

弁護士、牧師、遺族など、死刑に携わる方へのインタビューが興味深かったです。

免田事件の、ずさんな捜査と暴力的な取り調べを見てると、冤罪が他にも沢山ありそうなのが恐ろしい。
凶器を勝手に捨ててしまうとか、あかんやろう、警察!

「『被告人は将来下劣であり』なんて判決文を見ると、コノヤロウ! 生来なんて、なんで裁判官が断定できるんだ、と思います」という、弁護士の言葉が印象的でした。

牧師さんが、最後に死刑囚を抱きしめる話とか。
死刑囚の最後の様子が、静かなのが不思議な気がしました。

死刑制度を認めるって事は、自分も死刑囚を殺すのに荷担していることと同じ…と思うと、死刑には心情的には反対です。
が、被害者遺族の「反省しようがどうしようが、犯人には生きていて欲しくない。同じ空気を吸いたくない」という言葉も、それはそうだろうなと思います。



2009年07月16日(木) ■
「ぼくは猟師になった」千松信也

京大卒で、猟師になった若者のエッセイです。

猟師だなんて「日本昔話」みたいだ…と思ったら、自宅は「コンビニまで徒歩10分」だそう。
でも、自然豊かな裏山があり、庭にはイノシシが来るそうです。京都のどこなの!?

「食べると言うことは、命をいただくこと」ということを、強く思いました。
「大量に飼育して殺して、命を奪っていることを意識せずに消費する方が野蛮」という一文に、考えさせられました。

猟師と言っても、鉄砲ではなく、昔ながらのワナを使って、鹿やイノシシを捕ってはるそうです。
肩肘張った「エコ!」て感じではなく、ほどよくゆるく、でも真面目に考えて行動されてる感じが、文章から伝わって、良かったです。



2009年07月15日(水) ■
「風の中のマリア」 百田尚樹

スズメバチが主人公の小説です。
虫好きというわけでもないのに、ハチに感情移入して、最後は涙ぐみました…。

マリアは、働き蜂です。
自分の子孫を残すこともなく、一生、女王蜂の生んだ子どものために働きます。
彼女の生き様が格好いいです。
(その行動が、「自分で生むより、巣全体の遺伝子を残す方が効率がよいから」という理論にはビックリ)

しかし、オオスズメバチには絶対出会いたくない!
頭の大きさが、ミツバチの全身くらいあり(でか!)。
3万匹のミツバチを、わずか10匹ほどで全滅させる戦闘能力…。
恐ろしすぎる。

ミツバチが、団子になってスズメバチを蒸し殺すメカニズムを解明したのは、日本の学者さんなんですね。へー。
ニホンミツバチは、セイヨウミツバチに蜜を奪われても、何をされてるのか理解できないので、なすがままで、しまいに餓死してしまうという話が恐ろしかった。

今まであまり知らなかった、虫の世界の複雑が分かって、面白かったです。



2009年07月13日(月) ■
村上春樹「1Q84」(ネタバレ感想)

かなりネタバレしてるので、読む予定のある方は飛ばして下さい。
読み終わった感想は、「出会わないのかよ!」でした。

青豆と天吾が出会うのを楽しみに、読み進めてきたのにさ。
もし映像化されることがあったら、ハッピーエンドでお願いします。

私だったら、
1.青豆が、天吾を見つけて公園に降りてくるシーンで、帰ったはずの天吾が、ふと戻ってきて、青豆と再会。
2.ラストシーン、青豆が銃を自分に向けようとするところで、車の中から青豆を見かけた天吾が、降りて歩み寄ってくる…で、幕。
が、いいなあ。都合良すぎるかもしれんけど。

でも、
1.青豆のパートは、実は、天吾の書いてる小説?
2.二人が居るのは本当に、1Q84年? 
  片方は1984年に居て、永遠に出会えないようになってるのでは。
  (青豆が、天吾を見かけたのは実在しない幻のような物)
という疑いも。よく分からないところが多いです。

ふかえりの背後に教団が居ると分かる〜〜青豆が教祖と会う、あたりの中盤の展開が面白かったです。

設定が好みなので、ミステリ系の作家さんに、ちゃんとオチをつけて書き直して欲しいくらいです。

他の疑問。
冒頭の、NHK集金人の殺人事件はどうなったの? 天吾のお父さんかと思ったけど、その後、何も触れなかったし。

あとは、必殺仕事人みたいな老婦人。
行きすぎた正義が、ゆがみを生む…みたいな展開になると思ったんだけど、何もなかった(^^;
教祖は、リトルピープルに操られていただけで、本人は悪でも善でもないので、彼を処理することで、青豆の心境にも変化があるかと思ってたら、それも何もなかった(^^; ちょっと物足りない。



2009年07月12日(日) ■
ゾーヴァ展とルーブル展(京市美)

「ミヒャエル・ゾーヴァ展」と「ルーブル美術館展ー17世紀ヨーロッパ絵画」に、行ってきました。

「ゾーヴァ展」。
ウサギ王子のパンツの絵、かわいいですね!(笑) 怒って、コーヒーに角砂糖を投げ入れる、小さな王様もかわいい。
鬱蒼とした森の描写が素敵でした。
瞬間リラックス法も、気持ちよさそうだ(笑)

「ルーブル展」(京都市美術館)へ。
1時くらいに着いたら、すんなり入れました。が、中は人でいっぱい。

宗教画が多くて、鮮やかな色遣いが美しかったです。
フェルメールの「レースを編む女」は、小さかった…。
ラ・トゥールの「大工ヨセフ」、ろうそくの灯りに透ける肌の感じとか、綺麗でした。
「受胎告知天使」&「聖母」も、美人でしたねー。
「婦人の肖像」は、ドレスが豪華だった。

2時くらいに出たら、入り口は行列が出来てました。
これから行かれる方は、午前中がねらい目だと思います。
あと、館内は扇子禁止でした

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展覧会後は、多紀さんと一緒に、くみさん家にお邪魔しました。
整理整頓されてて、広くてきれいなお部屋でした。
レトロで、和風なインテリアが多くて、かわいい。

3〜9時くらいまで、延々と萌え話をしてました。
今日は、芸術鑑賞をしてきたはずなのに、そんな話は全く出なかった(^^;
高島屋の地下で、お総菜を買って晩ご飯をいただきました。彩りもきれいで美味しい。
多紀さんが、美味しい物を食べたときに、本当に幸せそうな顔をしはるので、見ていて面白かったです(笑)

多紀さんが、「(BLにおいて)かわいいアホの子は良いんですけど、ギャル系のパーは駄目です!」と手振り付きで言ってはったのが、印象的(笑)

色々オススメのBLを教えて頂いたので、また今度読みたいですー。

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あと、くみさんが持ってらした、ポメラが気になってます。
文章入力に特化した、小さなパソコン(?)で、amazonだと1万6千円くらいで売ってるんです。
画面は小さいけど、キーボードが打ちやすいんですよ。



2009年07月06日(月) ■
「猫の遊ぶ庭」かわいゆみこ

昔、一度だけ読んだことがあったんですが、京大吉田寮・解体危機のニュースを見て、懐かしくなって読み返しました。

今読んだ方が萌えます!(笑)
オンボロ学生寮に、ノスタルジックな京都の空気。
デバガメする悪い先輩とか、脇キャラが立ってて、楽しい。

杜司さんが、美形で秀才なのに、汚部屋に住んでて、人の感情にも疎いところが、アンバランスで可愛いなぁ。
恋愛の進行もゆっくりで、おっとりした雰囲気が素敵でした。



2009年07月05日(日) ■
「武士道とエロス」

白樺派の交友関係が気になって、「武士道とエロス」(氏家幹人)を読んでみました。

里見��は、ほぼ実話の恋愛小説「君と私」を白樺に連載してたんですね(^^;
里見→志賀直哉の片思い物ですが、そのころ志賀は、里見の兄の有島生馬(画家)と付き合ってたっていう。
志賀は、生馬とはプラトニックだったそうですが、「他の相手とは必ずしもそうではなかった」(弟子の回想)そうで。

どれだけ人間関係が乱れているんだ、学習院…!!
当時の学園内では、男色は普通のことだったらしいです。



2009年07月04日(土) ■
白樺派の愛した美術展、同研能

「白樺派の愛した美術展」(京都文化博物館)に行ってきました。
3・4階を使った、作品数の多い展示でした。空いていて、ゆっくり見られて良かったです。

セザンヌの絵やロダンの彫刻なども良かったのですが、本の装丁や、面付け表、志賀直哉の原稿など、珍しいものもあって面白かったです。
岸田劉生の装丁画がかわいい。
白樺派の人たちが、お互いに肖像画を描いてたりして、仲良いんやなーと思いました。
梅原龍三郎の男性ヌード画のタイトルが「ナルシス」だったんですが、あれは自画像なのか? 描いてる姿を想像すると、ちょっと笑えます(笑)  

会場内で見られるビデオも、面白かったです。
志賀直哉と武者小路実篤の「徒歩旅行」って、それはハイキングと違うのか(笑)

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その後、歩いて丸太町まで。
「同研能」を見に行きました。20分くらいあるし大丈夫、と思ったら時間ギリギリに着きました(^^; 暑いー。
お客さん多かったですね! ほぼ満席。

今回は、能のみで「千手」。
簡単なあらすじしか調べていかなかったので、細かい流れがよく分からないままでした(^^;
重衡と千手のW主人公かと思ってたら、ほとんど千手の話?
二人が向かい合う場面が少なくて、余計に気持ちを想像させますね。
罰せられるのは重衡なのに、千手の方が悲しんでいる(ように見える)というのが印象的でした。
罪を犯した人でも、最後にこうやって想ってくれる人が居るなら、少し救いがあるのかもしれません。


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その後、京都駅に浴衣を見に行っている妹・母に連絡。

伊勢丹11Fの葵茶屋という喫茶店で、合流しました。
空いてるし、和菓子セットの器も可愛くて、良かったです。
妹が「お姉ちゃん、着物の趣味が良くなったなぁ。年相応の落ち着きがある」と、どっちが年上か分からない褒め言葉をくれました。
でも「座布団カバーみたいな生地だね」と言われて、ちょっとへこんだ…(笑)

妹が携帯で写真を撮ってくれたのですが、座席の背後に大文字の絵が描かれていて、かわいかったです。

晩ご飯は、「接方来」へ。
京野菜の料理、どれも美味しかった! 
妹が、お店の名前を「おばあちゃんが来る、みたいな名前」と覚えていて、笑いました。

京都駅烏丸中央口に、提灯が出てました。祇園祭りムード、高まってますね。



2009年07月02日(木) ■
「ザ・万歩計」万城目学

エッセイ集です。

「壊れかけのradio局」の、最後の一行に笑いました。
ナイス、タイトル!(笑)

おじいちゃんの話が、暖かくて良かったなぁ。
作家目指して投稿中の万城目さんを心配して「良い先生にはついているのか?」とか(時代を感じる…)。
誰もが恐れる怖い人なのに、孫の万城目さんには「嫌われたくない」と言って、痛い治療をしないとか。
ほほえましい。

黒い稲妻「G」との飽くなき戦いも、共感しました。
「人が一人前になるのは、Gを一人で退治出来たとき」って(笑)

あと個人的に、万城目さんですら、2年間投稿して1次選考にも通らなかったという話を聞いて、ちょっと勇気がわきました(笑)



2009年07月01日(水) ■
「わたしの失敗」産経新聞文化部

有名人の失敗談を集めた、インタビュー集です。
正直、成功譚って読んでも得るところが少ないけど、失敗談は勉強になりますね。

梁石日氏とか山本一力氏を見てると、何億って借金は普通のこと? と一瞬錯覚しそうに(^^; 破滅型の作家はケタが違う…。

眉村卓氏の、奥様との思い出話は、凄く良かった。

指揮者・岩城宏之さんの回は、爆笑。
おでこに手をやるジェスジャーをしたら、毛の少ない打楽器奏者が「俺の出番?」と勘違いして、アドリブで、銅鑼をバーンと叩いてしまったとか(笑)

建築家・安藤忠雄氏の回。
完成間際になって「トイレがない!」と気づいたそう。

皆、「えー!?」って思うような間違いや失敗をしてるんだなぁと、ちょっと親近感湧きますね(笑)

人生で、「もう駄目だ!」と絶望することがあっても、長い目で見たら、失敗も別の可能性を生み出すきっかけになったりして、悪いことばかりではないんだなという気になりました。