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やすみ日記
梅子
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2008年09月13日(土)
BSマンガ夜話「ハチクロ」

BSマンガ夜話「ハチミツとクローバー」を見ました。
大の大人が、マンガについて熱く語りまくっていて、面白い(笑)
「犬のミドリちゃんの怖い顔は、楳図マンガのようです」という視聴者のコメントに笑いました。

夏目房之介さんの解説も面白かった。
花本先生のセリフが文字化けしてるシーンで、「本来、透明な存在であるはずのセリフが、文字化けとして(竹本君に)認識されてるんですよ! これがハチクロの世界観です!」とか(笑)
コマ割りがいかに変則的かとか、モノローグの多重性、視点移動の激しさとか、気づかなかったことがいっぱいで、勉強になりました。

脚本家・佐藤大さんの、オーバーリアクションな熱い語りも面白い。
ブルートレインのつながりとか、気づかなかったです。なるほど。

岡田斗司夫さんの、「はぐちゃんは創作モンスター」という解説も面白い。
私は恋愛物だと思って読んでたので、最後に花本先生とくっついたのが、何で??という感じだったのですが、創作のための踏み台(言い方悪くてごめんなさい)として選んだと言われると、まぁそうなのかもしれん。

男性陣が「山田は苦手」と声を揃えて言ってはった理由を聞きたかったのですが、はぐちゃんの話に終始してしまって、言及されませんでしたね(^^;

私は、1巻が出たときに、美大のわいわい楽しそうな雰囲気が良いなぁと思って読み始めたのですが、こんなに一般的に人気が出るとは思いませんでした。
細かいコマで情報量が多くて(悪い意味でなく)おたくっぽいというか、マンガを沢山読んでる人が好きそうな漫画だと思っていました。
が、今現在の状況を見ると、おたくっていうより、普通の女子が胸キュン恋愛物として読んでる感じですね。

マンガ夜話を見る度に、私も誰かと一つの作品について語り合いたいなぁと思います。どなたか、チャットでどうですか?(笑)



2008年09月12日(金)
ブックオブジイヤー

あもさんの日記に、「『ダヴィンチ』からブックオブジイヤーを聞かれた」と書かれてましたが、もうそんな時期なのか!

私の今年一番は、「夜は短し歩けよ乙女」(森見登美彦)だと思っていたのですが、「悪人」(吉田修一)を読んで考えが変わりました。今年はこの二冊!
…と言いつつ、池上永一の「テンペスト」(琉球王朝物)が、あらすじだけで超面白そうなので、読んだらまた変わるかもしれないです。
今年は、本の当たり年でした。

BLでは「月も星もない」(久我有加)と、「午前五時のシンデレラ」(いつき朔夜)が1番です。

読み返し回数では「美しいこと」(下)がダントツなのですが、廣末の性格がやっぱりむかつく…。
去年は、全ての本の中で一番が「美しいこと」(上)、一昨年は「箱の中」でした。我ながら、木原信者だ(^^;

今年は、いつき朔夜さんに出会ったのが収穫。「ウミノツキ」以外全部面白かったです(ウミノツキはつまらなくはないけど、合わなかった)。



2008年09月07日(日)
東寺のガラクタ市

東寺のガラクタ市に行ってきました。
11時頃に到着。弘法市に比べて人が少ないので、のんびり見られます。
書をその場で書いて売ってる、浴衣姿の女の子が居て、格好良かった。
切り子のグラスとか和箪笥とか鼻煙壷とか、面白いもの・きれいな物を眺めてるだけで面白いです。
探していた雨下駄も買えました! 1500円。
外国人のお客さんも多くて、熱心に着物を見てはったり。
天気が良くて、東寺の蓮池もきれいでした。



2008年09月06日(土)
「京都老舗―暖簾のこころ」

「京都老舗―暖簾のこころ」(米原有二, 藤田あかり)を読みました。
京都の老舗、36店の歴史が紹介されていて読み応えありました。カラー写真も豊富。
画材屋さんの彩雲堂。流派ごとに絵筆が違うとか、大正〜昭和初期が一番、絵の具の色数が多かったという話、へーと思いました。
木版画専門の出版社とか、柿渋屋さんとか、珍しい職種の話も興味深い。
海老芋と棒鱈を炊いた「いもぼう」、美味しそうvv 
知らないお店も沢山あって、行ってみたくなりました。
「できものと店は大きくなったらつぶれる」「商売は牛のよだれ。細う、長うやらないかん」などの言葉が印象的。
やたらと支店を出したり、異業種に手を広げたりせず、分をわきまえて、本来の商売を守っていくという考えのお店が多くて、京都らしいですね。



2008年09月04日(木)
「他人同士」秀香穂里

仕事描写が濃くて、面白かったです。雑誌編集者の過酷ぶりがリアルだ。BL版働きマンのよう。
その分、ラブ少なめ。恋愛未満な感じで終わってますが、心理描写が丁寧なので読み応え有りました。
秀さんは、これがデビュー作で、元は同人誌で発表してた作品なんですね。上手いなぁ。

顔が良くて仕事のできる、自信満々な主人公が、ルームシェアしてた相手を、酔った勢いで押し倒そうとしたら、立場逆転…という話です。

主人公の自惚れっぷりが揺らぐのが、なかなか楽しいv 相手に惹かれてるのに、心の中でしつこく否定しようとしてたり。無駄無駄(笑)
受に比べると、攻は素直な年下わんこ攻で、いまいち印象が薄い。いつ受を好きになったのか? とか、よく分からないままでした。



2008年08月31日(日)
BLについて、独り言

「BLを読まないなんて人生を損している! 」
…かどうかはともかく、沢山本があるので、読んでみたら好みの本が見つかる可能性があるのでは?と思います。

私にとっては、職業物が豊富なところが良いです。
一般書の男女の恋愛物だと、仕事をがっつり書いてるのがあまり無いので(私が知らないだけかもしれませんが)。
あと、主役二人が男性だと、他人事として読めるのも良いと思う。
木原さんの本、女性主人公だったら痛くて読めん、と思うのが多数(「LOOP」の前世話は辛かった)。 あと、切ないのが良いところかなと、前に多紀さんとも話しましたね。
現代の男女の話だと、障害を設定しようがないと言うか(不倫とか兄姉とか何でもありになってきてる気がするし。時代物で身分差なら好きですが。でも、吉田修一は面白い。結ばれそうで結ばれないところが)

少女漫画が好きな人で、BL読む人と読まない人の差は、どこで決まるんだろうなぁ。私にとっては、同じようなものなので。
最初に読んだBLが、くりこ姫さんの「銀の雪、降る降る」だったので、少女漫画の世界をそのまま踏襲している感じで、違和感なく入っていけました。あの頃(1992年)は、ピュアな学園ものが多かったですね。



2008年08月29日(金)
「京のわる口、ほめころし」石橋郁子

「京のわる口、ほめころし―京の不思議と素敵な話」(石橋郁子)を読みました。

日々の暮らしに息づく、京都の伝統について書かれた本です。
出てくる風習や、考え方が美しいなぁと思いました。四季の移ろいを敏感に感じ、畏れや感謝の気持ちを忘れず、分相応に暮らす。素敵なことですね。
写真も綺麗で、見応え有りました。
京都に住んでますが、知らないことがいっぱいで、面白かったです。さかさ箒の意味とか、ぶぶづけの真意とか。
近所に買い物に行くにも着物を着替えるとか、少しの距離でも、よその家にあがる時は必ず足袋を履き替えるとか、昔の人の、身だしなみに対する美意識って凄いですね。





2008年08月27日(水)
「年表 近代日本の身装文化」

「年表 近代日本の身装文化」(高橋晴子)を読んでます。
明治〜戦後までの、服飾に関する新聞記事等が網羅された本です。
真面目な本なんだけど、当時の世相がうかがえて、面白い。
下着を10〜15日も履き替えないのが当たり前だったとか(←パンツ総番長…)
「東大で、博士によるフンドシの講演でもりあがる」とか(←どんな講演や?)
幼少期より病弱だった男性が、女として育てられ、料理裁縫を習い、女工として就職した話とか(←結構、自由な時代だったのか?)
百貨店の広告とか、写真も豊富です。大正〜昭和初期っておしゃれだなぁ。



2008年08月24日(日)
「7月24日通り」(吉田修一)

なぜ、そっちに行くんだー! こっちとくっついて欲しいと思ってたのに! 
というのが一番の感想。何も言わずに母に本を渡したら、読後、同じ感想を言っていました。

地味な女の子が、あこがれの先輩との恋や、思い通りにならない自慢の弟、華やかな女友達との関係に揺れ動く話。
さりげなく文章が上手くて、女性の描写が自然です。冒頭の蝶の描写や、人に色が見えるという話、屋上から見た停電の街などが、映像的で印象に残る。
そういえば、映画にもなってるんでしたね。

ネタバレ亜希子は、現実的に居そうな嫌な女だと思いました。結婚してる上に部員でもなかったのに同窓会に来るって。あげく聡史と消えるって。おいおい。
小百合が、亜希子の自慢話を毎回聞かされるのを、文句も言わずに付き合ってるところ、心が広いなと思いました。私だったら、一回でコリゴリです。

聡史も、小百合のあこがれの先輩だって言うけど、どこがいいの? ただの優柔不断やんか!
聡史より、絵描きの彼の方がずっと好感度高かったので、こっちとくっついてくれるのかと思ってたら、小百合は「振られるのが分かってても、好きだから会いに行く」と、東京に行っちゃいましたね…。あああ。

小百合が、自慢の美形の弟が、冴えない彼女を選んだことに猛反発する心の動きが面白かったです。




2008年08月23日(土)
同研能、KAZARI展

「同研能」に行ってきました。
若手のプロの方が、勉強を兼ねて、無料で公開してらっしゃるお能です。

会場の嘉祥閣は、一見普通のお家で、小さな表札があるだけなので、うっかり通りすぎそうになります。
中に入ると、素敵な町家風。玄関で、靴を預かって下さいました。親切v
廊下を過ぎると、能舞台が。15分くらい前に着いたら、お客さんの入りは1/3くらいでした。

2時ぴったりに開演。
最初は、狂言「魚説教」でした。
殺生が嫌になった漁師が出家して、法事をしてくれる僧を探していた男と出会う…という話。
俄坊主なので、まともな説教ができず、魚の名前を並べ立てて誤魔化すんですが、この怒濤のようなダジャレが凄い! 何個魚の名前が入ってるんだ。
最後に、信心深い男が怒り出すのですが、それに返す言葉も魚混じりのダジャレ(笑)。楽しい話でした。

次は、能「井筒」。
事前に、こちらのサイトから全文&現代語訳をプリントアウトしていたので、よく分かりました。イラスト付きで、感情の入った解説が面白い(笑)
後半、主役が、女性用の着物の上から男性の衣装を着ていて、演じてるのは男性なので、女装なの? 男装なの? と不思議な感じ。
お話は、きれいなイメージは何となく伝わりますが、幽玄過ぎて、解説がなければ、何のこっちゃ分からない部分もあります。
女の人は、よくできた人だと思うけど、業平はいい加減ぽいので、そんなに想う価値はあったのか…。
衣を裏返して着て寝ると、愛しい人の夢が見られる、という話が出てくるんですが、現代でやったら、パジャマ裏返しはちょっとマヌケですね(笑)着物だから美しいのか。

4時10分くらいに終わりました。
良かったです。これで無料って、太っ腹だなぁ。雨だったので空席もあって、勿体ないなと思いました。
「同研能」は、年に4回やってはって、次は11月15日(土)2時から。演目は「海士」です。

終わってから、「KAZARI展」(京都文化博物館)に行きました。
武具とか、女性の装飾品、着物などが見れて、面白かったです。
歌舞伎衣装、派手だなぁ! 
エビの簪&櫛、面白い。蟹の陣羽織も。
焼き物も、志野・織部・鍋島と一通り見られました。
江戸時代の豪華な着物、所有者が千總や丸紅だったりして、さすが老舗。

5時過ぎに見終わって帰ろうとしたら、外は大雨。
30分くらい文化博物館で時間をつぶしました。紙の専門店があって、一筆箋とかかわいかった。本屋さんにらくたび文庫が揃ってたので、パラパラ見たりして過ごしました。