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やすみ日記
梅子
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2008年08月04日(月)
「夢の卵」鷺沼やすな

「夢の卵」(鷺沼やすな)を読みました。
静謐で美しい、流れる水のような文章が印象的。こんな詩的なラブシーン、初めて読みました。
特に大きな盛り上がりや、明確なオチがあるわけではないのですが、独特の世界観がとても良かったです。

同居している恋人が、突然、記憶喪失で、11歳の子どもに戻ってしまう。その影には、母親との軋轢があるようで…という話。
子どもの詩草を大事に思いながらも、大人の詩草が恋しくなったり、逆に、子どもの詩草が消えてしまった時、喪失感に涙したり、切ない苦しみが、ひたひたと心地よく胸に迫りました。
木原さんのCOLDシリーズを思い出しましたが、こちらの方がずっと大人しいです。

巻末に、今市子さんが、挿絵の依頼が来た時、嬉しすぎて変な顔になったっていう、1Pマンガを載せてるんですが、面白かったです。確かに、今さんは、こういう文学的な話好きそう。



2008年08月03日(日)
「なみうちぎわ」中田永一(乙一)

乙一さんの別PN、中田永一さんの恋愛短編小説です。
「百瀬、こっちを向いて」という単行本に収録されている短編の一つなのですが、「百瀬〜」が地元図書館に入ってなかったため、アンソロジー収録の「なみうちぎわ」だけ、読みました。

5年間、植物状態だった女の子が目覚めると、家庭教師で教え子だった、小学生の男の子が高校生になっていて…という話。
植物状態の原因は、海で溺れた男の子を助けたこと。男の子は、責任を感じて、女の子が眠っている間、ずっと通ってきてくれていたのです。
罪の意識で繋がれているだけなのか、それとも恋なのか…と二人の気持ちは揺れます。
女の子の会話がぎこちないところとか、オペラグラスのあたりの、ミステリーっぽい展開とかが、乙一さんらしい。
じんわり切なくて、いいお話でした。

中田永一=乙一、ということを知ったのは、恵文社さんのポップです。
「初の恋愛小説ということで照れくさいのと、名前を離れたところで評価されたいという乙一氏の希望により…」と見てきたかのようなコメントが付いてて、ビックリ。
以前、三省堂さんのブログで「百瀬〜」を知って、「変わったタイトルだなぁ」と記憶に残っていたのですが、まさか乙一だとは! 乙一のどこが新人なんや!(笑)(ブログに「大型新人」って紹介されてたんです)。


………汚れ感想で申し訳ないんですが、この話、BLだったら、凄く良い年下攻なんだけどな! だれか、こういう設定で書いてくれないだろうか。



2008年08月02日(土)
能装束・能面展に行ってきました

片山家の、第十二回「能装束・能面展 -能に見る源氏物語」(京都文化博物館6階)に行ってきました。会期は明日まで。入場は無料です。

12時頃に行ったら、ちょうど、九郎右衛門氏の解説の途中でした。装束と、能面について聞けて、面白かったです。
面について、「この『増』、いいでしょう? でも高くてね…。外国に行ってしまうのは嫌だし、(買う決断をするまで)悩みました」とか、「これは使いやすい面で…」とか、演者ならではの実感のこもったお話でした。

12:30くらいに九郎右衛門氏の解説がおわり、12:40くらいから、今度は能面の修復をされている見市氏の解説。はきはきとして、分かりやすかったです。
最新の分析技術により、室町時代等に作られた面の、塗料について色々分かってきたとか。胡粉 に、ふのりを混ぜて、虫がつかないようにするとか、白く浮き上がり過ぎないようにするため、お湯で洗って表面をでこぼこにしたり、様々なテクニックを使っているそうです。
古い能面というは、経年の為に沈んだ色になっているのではなく、元から、舞台で浮きすぎないように、ちょうど良い、落ち着いた色に作っているそうです。なるほど。

13:00くらいに見市氏の解説が終わりました。装束の解説が最後の方しか聞けなかったので、次の解説を待ったんですが、30分経っても始まらなかったので、あきらめて帰ってきました。来年は、朝イチで来たいですね。
お客さんは、30人くらいでした。着物の方もいらっしゃって、可愛かった。

文化博物館では「KAZARI 日本美の情熱」という特別展が行われてました。面白そう。また、機会があったら、行ってみたいです。



2008年07月29日(火)
「午前五時のシンデレラ」いつき朔夜

「午前五時のシンデレラ」(いつき朔夜)を読みました。
近年まれに見る、どうしてくれよう!ってくらいの萌え作品でした。九州弁万歳!

透明感のある、北畠あけ乃さんの表紙からは想像もつかない、男臭い、任侠の話でした。そういう世界に、小倉弁がぴったりなんですよ。「好いちょう」とか「繋ぐんたい」とか。

冤罪で前職を追われた真面目な男が、転職したパチンコ店で、ヤクザ崩れの釘師と出会い…という話です。
優也の秘密が少しずつ明らかになっていく様子や、飛良の人となりに興味を引かれて、前半、ページをめくる手を止められませんでした。
なんちゃってヤクザとかではなく、ちゃんと地に足のついた描写で、良いですね。優也も、本当に四角四面で、先生!って感じの思考回路だ。
正反対の二人が、心を通わせていく様子が、見応えがありました。

ただ、後半の書き下ろしは、面白いんだけど、物足りないような。
優也って、一人で考えて納得しすぎでは? 祭りの出来事だけで、兄貴分が納得してくれたって思うの、無理があるんじゃない? そして、ああまでしてきた阿南さんがあっさり退場って、都合が良いような…。
育った環境が違うから、相手をどれだけ理解できるのか?って悩む様子は良かったんですが、突き詰め方が足りなかった気がします。

後書きにまで小倉弁講座があって、いつきさんの地元への愛が溢れた本でした(笑)いいなぁ、ご当地BL。もっと増えて欲しい。



2008年07月27日(日)
「俺様アイドルは演歌がお好き」水瀬結月

「俺様アイドルは演歌がお好き」(水瀬結月)を読みました。

演歌のゴーストライター作詞家と、アイドル歌手という、変わった設定でしたけど、冒頭からすいすい読めました。草平くんの一生懸命さと、無自覚の小悪魔っぷりにキュンキュンきました(笑)

田舎の田園風景とか、ハワイの星空とか、情景が鮮やかに浮かんで、素敵でした。
本編でも、草平くんにメロメロな片鱗は見えるけど、隆盛くんの気持ちももっと知りたいわ…と思ったら、書き下ろしが! かゆいところに手が届く、嬉しい構成でした。

上田さんの挿絵もピッタリで、表紙の岩しぶきが見事です(笑)
帯も「なんという、感性の迸り」って、BLとしては、変わってるなーと思ったら、作中のモノローグだったのですね。なるほど。
続編は、相方・誠くんと、マネージャー・鈴木さんで読みたいな〜(勝手に/笑)

それにしても、シャレードがリニューアルしたので、本屋で探すのに、一瞬とまどいました。ディアプラスみたいな背表紙ですね。
見返し&裏表紙に、極太ゴシックでラブなセリフ持ってくるの、やめたのか。



2008年07月25日(金)
サニーデイ再結成

ぼーっとネットを見ていたら、「サニーデイ・サービス、再結成」の記事が。

ちょうど、カラオケで懐かしの歌を歌ったおかげで、サニーデイのことも思い出して、アルバム「東京」を、繰り返し聴いていたところでした。
8年ぶりか! もうそんなに経ったんだなぁ。
曽我部さんは口が悪くて、よくスパイラルライフの悪口言ってたな…とか色々思い出しました。
でも、曲や詞は、レトロで繊細で、とても美しい。変に英語とか使わなくて、日本語の響きを大切にしているところが、とても良いです。
「東京」は、10年以上前に買って、今でも色あせることなく、好きなアルバムです。

余談。
以前、サイトの小話のタイトルに使った「青春狂走曲」は、サニーデイの曲名から取りました。たまたまですけど、木原さんも同じタイトルを使ってはりましたね。



2008年07月22日(火)
「美男の達人」小林典雅

「美男の達人」(小林典雅)を読みました。
腹よじれるくらい笑いました! 
モテたい男達が通う「美男塾」。そこの先生に一目惚れし、習ったモテテクで、先生に猛アタックする生徒の話です。

三浦しをんさんのブログにもありましたが、「美男塾の講義8割・ラブ2割」くらいです(笑)
この講義内容が可笑しすぎる。
女性には筆まめになれ、という件で「でもミミズの這ったような字で『愛してる』と書いても、解読できずに逆にダメージを与える場合もあるので」とか。
結婚したら絶対浮気するなという話で「浮気をしても許されるのは、白金あたりに16LLLDDKKくらいのマンションを、ポンとプレゼントできるくらいの財力がある男のみです」とか。
例えが細かいよ! と吹き出しました。
でも、この講義内容が実践できる人は、女性にモテるだけじゃなくて、人として、好感度高いですね。私も、身につまされます。

肝心のラブの方は、最後の20Pくらいで、あれよあれよという間にくっついてしまいました。
夏秋先生、ツン→デレへの移動が高速すぎ! ページを読み飛ばしたかと思うくらいだ。
瑛士には、純情な碧海さんの方が似合ってたんじゃない? とちょっと思ってしまった。



2008年07月21日(月)
四天王寺の骨董市

大阪・四天王寺さんの骨董市に行ってきました。
ことほさんのオフ会だったので、着物で行ったのですが、暑いですね!! しかし、暑さに負けず、他のお三方も着物でいらしてました。かわいい〜

四天王寺さんは、ほぼ初めてなのですが、中は広いですね。色々あって、面白い。
切子とか、食器もレトロで可愛いのが色々ありました。釦だけ売ってるお店もあったり。
着物は、京都の骨董市ほどは多くないですが、安いです。

帯と、バッグを買いました。
赤い着物に合わせる夏の帯を、ずーっと探してたんですが、やっと見つかった! お値段高くて迷ってたんですけど、少しお安くして頂けました(^^)
バッグは、おそろいの鏡もついてて、可愛かったです。

その後、「無我茶館」さんでランチ。
中国茶のお店って、あまり行ったことがなかったのですが、雰囲気の素敵なお店でした。
ランチも凄く美味しい。デザートのマンゴープリンも、ナッツがかかってて、美味しかったー。
今日は暑かったので、冷たいお茶にしましたが、次に来ることがあったら、是非、熱いお茶が飲みたいです。

ちびみかんさんの、恐怖の訪問着つけ話とか(「無料で着つけを教える」と言うので、家にあげたら、「200万の着つけ一式セットを買え」と迫られたとか)、京都は、着物を着てる人に対する目が厳しい、などの話題で盛り上がってました。

目当ての物も買えて、可愛い着物姿も拝見できて、楽しい一日でした。



2008年07月20日(日)
カラオケに行ってきました

ミヅキさん・多紀さんと、カラオケに行ってきました。
集合時に少しだけ、ペリエさんも顔を出されました。
ミヅキさんから返された本、20〜30冊はあったような…。これからお出かけされるのに、大丈夫だったのかしら(^^;

梅田・東通り商店街のジャンカラに行きました。
お店はきれいで、接客もいいんですけど、DAMって本人映像少ないんですね。そこだけ残念。
エルレの「space sonic」、女装のPVが見たかった! 「アンインストール」もアニメの映像が見たかったなぁ。
私が言い出しっぺなのに、一番歌がうろ覚えですみませんでした。

お二人は凄く上手かったです。
ミヅキさんは、高〜低音まで良く出る、のびやかな声で、多紀さんは凄く可愛い声。本物の声優さんが歌ってるみたい。
多紀さんが歌うと、倉橋ヨエコ「楯」も、かわいいんですよ。元の歌はあんなに怖いのに(^^;
ミヅキさんが、カジヒデキ「ラ・ブーム〜だってMY BOOM IS ME」を歌っていて、凄く懐かしかったです! これ、PVも可愛かったんですよねー。
私は、Perfumを歌ったら、高音が出なかった(--;

ところで、ミヅキさんは「私の好み通りに、オーダーメイドで書いてくれるBL作家さんが居ればいいのに」という話をされてました。「エロ:薄目、攻め:年下、設定:幼なじみ」とか。
いいですねー。究極の理想だ(笑)

アニメ「電脳コイル」に興味わきました。多紀さんが面白いと言ってはったので。
ちょうど、監督さんが影響を受けたという児童書「光車よ、まわれ!」(天沢退ニ郎)を読んでみようと思っていたので、両方合わせて、鑑賞したいです。



2008年07月19日(土)
ボーイズラブ小説ガイド

「ボーイズラブ小説ガイド」というサイトを見ました。
松岡なつきさんの説明、「思わずトリビアボタンを押したくなる」に、吹き出しました。
水瀬さんの代表作は「花嫁色シリーズ」って書かれてますね。もう一つの花嫁作品と区別するためかしら。
鷺沼やすなさん、気になってたんですけど、このサイトを見て、読んでみようと思いました。
南原兼さんの解説は、力が入ってて面白いですね(笑)