木原音瀬「プレイス」 天使の羽を持つ男。なんちゅう設定や。しかし、心理描写が丁寧で、地に足の着いたお話でした。 意地っ張りで臆病で、好きな相手にはいつも冷たくして嫌われてた加賀。最初は嫌な奴だなーと思ってたのに、途中からはあまりの不器用さにホロっと。「恋なんてなくなればいい」って、切なすぎるよ…。 「恋愛時間」みたいな、優しい話やと思ってたら、続編で「HOME」ばりのすれ違い。加賀の無神経さに唖然。違う人みたい。さおりさんが、ただの「良い親友」で終わらなかったのは、リアルだなぁと思いましたが、それより、横山さんと加賀のラブラブがもっと見たかった。終わり方が中途半端だ。 役割は、逆だと思ってましたよ! なんで横山さんが…そんな可愛い羽を持っているのに。 でも、胸にしみる良い話でした。木原さん、いつもこんな話を書いてくれたら、ページを開くときに身構えなくても済むのですが。しかし、その痛さもまた、病みつきになっているのでした。
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