村上春樹「東京奇譚集」を読みました。 面白かったです。海辺のカフカやアフターダークより好き。短編集なのですが、最初の話が良かったです。しかし、主人公が自分の性癖に気づく部分をすっ飛ばしてる…「そこが大事なとこなのに!」と思いました(笑)文章がきれいで自然ですね。比喩もいいな。「職業とは、愛の行為であるべき」発言には、どひゃー(照)と思いました。どの短編も、肝心の謎はするりとかわされて明かされないままです。ネタバレ→ゲイの調律師と人妻のその後。母親にだけ、息子の幽霊が見えない理由。胡桃沢さんが神隠しに会った理由(というか、ドアの場所?)。キリエが主人公の元を去った理由。優子がみずきに嫉妬の話をした理由。←でも、雰囲気を楽しめたので、そういう余韻のある終わり方も良かったかな。
|