冒険記録日誌
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2003年04月30日(水) おむすびコロリン(奥谷道草/白夜書房)

クロスワード・ランド6月号にのっていた、はみ出しゲームブックです。
今回はハイキングにきた主人公。おにぎりを食べようとしたら、おにぎりがころりと転がって大きな穴に落っこちたので、取り戻そうと穴に飛び込むという、食い意地がはっていること、この上ないお話でした。おにぎりはどうやら、ねずみ達が運んでいったようですが、それでも食べたいみたいです。
いくら坂道を下っても、穴に落ちても、いつのまにか元の道に戻ってしまう不条理なトンネル内をウロウロします。今回も簡単な謎解きがありますが、前月の「はじめての登校日」ほどの捻りはありません。まあ、あまり凝りすぎるとゲームブックファン以外の読者は、ついていけないものになりかねないので、このくらいがいいのでしょうね。
と偉そうにいいつつ、今回は私には解けなかった謎解きがありました。

謎その1.トンネルの所々に配置された、黒いおにぎり型の石の意味。

謎その2.もぐらが出したおにぎりのクイズ。
(サケ・タラコ・オカカの3種類の具をどれか入れて、3つのおにぎりを作るとしたら何通りあるか)

特にクイズの方は、どーしても10パターン(不正解)しか思い付かないのです。
正解だけでなくその理由まで、もしわかっている人がいたら教えてもらえないでしょうか。


2003年04月29日(火) 輝け!ゲームブック魔法使いコンテスト─結果発表

たけたろう「優勝発表前に、今までの総得点が上位の魔法使いを紹介しましょう」

25点:ソーサリー・魔法の王国シリーズ・パンタクルシリーズ
24点:騎士と魔法使いシリーズ
23点:第七の魔法使い

たけたろう「接戦です。さあ、優勝はどこでしょう?」
山口プリン「まあ待って下さい。優勝に対しての審査員は私だけじゃないのですよ」
たけたろう「どういう事ですか」
山口プリン「コンテストの最初に、閲覧している皆様の意見も参考にするといいましたよね。そこで掲示板を見てみますと、“パンタクルシリーズ”と“バルサスの要塞”に対して1名ずつ書き込みがされていました。それぞれに1点ずつ加算したいと思います」
たけたろう「すると優勝は・・・」
山口プリン「パンタクルシリーズのメスロンです!」
たけたろう「メスロンさん、おめでとうございます!!」
山口プリン「すいません。長々と引っ張ってきた割に、メスロンさんに差し上げる賞品もありません。せめて生みの親の鈴木直人さんに、尿道結石でもプレゼントしましょうか」
たけたろう「新手の嫌がらせみたいですから、止めた方がいいですよ」
山口プリン「そうかなぁ」
たけたろう「みなさま、長時間にわたりコンテストにお付き合いいただきありがとうございました。それではさよ〜なら〜」
山口プリン「コンテストはこれにて閉会。次回からは通常の日記に戻ります。みなさま、今後とも冒険記録日誌をよろしくお願いいたします」


2003年04月28日(月) 輝け!ゲームブック魔法使いコンテスト─結果発表

たけたろう「特別賞の発表です。まずユーモア部門は・・・・・・ブラッド・ソードシリーズの魔術師です!」
山口プリン「これは“ファルタインの招集”の呪文につきますな。妖精とのばかし合いが楽しいです。さらに複数の読者でブラッド・ソードをプレイした場合、戦闘時に呪文を失敗したあげく、仲間からどつかれ漫才に発展することもありえますよ」
たけたろう「T&Tシリーズを抑えての受賞、おめでとうございました。続いて、魔法以外の魅力を審査するキャラクター部門にまいります。受賞者は・・・・・・魔法使いディノンシリーズのディノンさん!」
山口プリン「チャーミングさで、女魔法使いフィルスも受賞候補でしたがね。ゲームブックの基本ともいえる、主人公への感情移入度がディノンは高いのが決め手となりました」
たけたろう「ディノンさん、おめでとうございました。最後はトホホな感じがする魔法使いをとりあげた、アイデア倒れ部門です。・・・・・・眠れる竜ラヴァンスです!おや?この作品は、そんなに変な感じはしませんでしたが」
山口プリン「未完の作品というハンデもありましたが、魔法のルールと内容がソーサリーの二番煎じであるのが一番の理由です。奇をてらえとは言いませんが、独自の魔法世界を作って欲しかったですね。T&Tシリーズなんかも大概トホホな内容ですが、これでもくらえ!のかけあい合戦など、独特の面白さはありましたから」
たけたろう「ということです。受賞おめでとうございました・・・かな?」

たけたろう「さて、いよいよ次回は優勝の発表です!総得点では、ソーサリー・魔法の王国シリーズ・パンタクルシリーズの3作品が並んで最高点をとっていますが、いったい誰が選ばれるのでしょうか!」


2003年04月27日(日) 輝け!ゲームブック魔法使いコンテスト─結果発表

たけたろう「パンパカパーン!審査結果の発表です」
山口プリン「さてさて、誰が優勝になりますでしょうか」
たけたろう「まずは各技能賞の発表からです。どうぞ」

名声点賞:騎士と魔法使いシリーズ
芸術点賞:パンタクルシリーズ(メスロン)
呪文数賞:ソーサリー
戦闘力賞:第七の魔法使い
便利度賞:魔法の王国シリーズ(カー・デリング)

山口プリン「うーむ。賞のネーミングが安直ではないでしょうか」
たけたろう「そちらこそ点数どおりで決めた簡単な審査でしたね」
山口プリン「うるさい。各魔法使いの項で説明したから十分でしょうが」
たけたろう「でもなんかこう、受賞にあたっての解説というものが欲しいですよ」
山口プリン「騎士と魔法使いシリーズは“こうしてまた一つ伝説が刻まれた”といった書き方がポイントでしたね。メスロンは格好いいですし発売当時の人気を考えれば当然です。TRPGに負けない呪文数といえば、やはりソーサリー以外には考えられません。第七の魔法使いの呪文は、なんとなくTVゲームっぽい(イオナズンとかテルトウェイトとかフレアとかいうやつ)感じでとにかく派手です。そしてカー・デリング君。魔法の研究に明け暮れる毎日に、魔法使いとしての生活感がありました。以上です」
たけたろう「とってつけたような解説をありがとうございました。そして受賞者の皆様おめでとうございます。続いて特別賞の発表です」


2003年04月26日(土) 結果発表前

たけたろう「ふぅ。やっと、20人の魔法使いの審査が終わりましたね」
山口プリン「手抜き企画のはずが、いつもより時間がかかりました。いや、まいりましたよ。そのうちゲームブックコンテスト第二弾として、ラスボス特集をしようかと考えていたのですが、もうやめようかな」
たけたろう「それは、ネタバレ満載の香りがする危険な企画ですねぇ。どんなもんでしょうか」
山口プリン「まあこれは、ネタギレになった時に考えることにしましょう」
たけたろう「それはそうと、GWあけにHPの日記以外の部分も更新するはずではなかったのですか?」
山口プリン「うがっ。こう見えても現世の方が忙しくて、まだ時間がかかりそうです。本末転倒にならないように、ゲームブック自体をプレイする時間も欲しいですし、もうちょっと待ってね」
たけたろう「まったく一気にコンテンツを増やそうと考えるからですよ」
山口プリン「へへへ。日記を書くペースもしばらく落ちるので、皆さんご了解を〜」


2003年04月25日(金) 輝け!ゲームブック魔法使いコンテスト 「魔法使いディノンシリーズ」

たけたろう「さあ、最後の方の登場です。エントリーナンバー20番。ハヤカワ文庫から“失われた体”と“闇と炎の狩人”の主人公、ディノンさんです!」
山口プリン「おお、かなり判断が難しい人が登場しましたね」
たけたろう「“闇と炎の狩人”の方を持ってないからですか?」
山口プリン「以前に古本屋で購入したはずなので、実家のどこかに置いてあるはずなのですが・・・。って、違いますよ。“失われた体”を読む限りでは、魔法の概念が他のゲームブックとまったく違うからです」
たけたろう「そうなのですか。それをお聞きする前に、得点に行きましょうか」

名声点:★★
芸術点:★★★★★★
呪文数:★★(判定不能)
戦闘力:★★★
便利度:★★★★

たけたろう「なかなか健闘しています。芸術点が高いですね」
山口プリン「単純に他のゲームブックとは比較できないので、これらの点数は仮のものと思って下さい。この世界は呪文という概念もないようなので、本当は呪文数も点をつけられません」
たけたろう「いったいどんな点が、他のゲームブックと違うというのですか」
山口プリン「他のゲームブックの魔法は、いわば呪文というカードを使い分けるゲームと思うのですね。このカードは、ルール説明の魔法リストもしくは冒険中に魔法を覚えていくという形で、用意されるわけです」
たけたろう「魔法使いディノンシリーズにはそれがないと言うのですか?」
山口プリン「巻末に“メノン”という魔術書のような本がありますが、これは魔法の概念や魔法のイメージの解説を載せているだけです。単純に説明しにくいのですが、主人公は冒険中にさまざまなイメージを浮かびあがるのです。例えば“回転する車輪のイメージが浮かびあがる。そのなかには赤い正方形があった”とかね。この意味を先程の“メノン”を参考に読み解くわけです。そして場合によっては、そのイメージを自分や敵に放ったりします。結果、相手が炎に包まれたり、あるいはイメージを読み間違って自分が火だるまになったりするわけです」
たけたろう「うーん。なんだか難しそうですね」
山口プリン「正直いって単純な私には、ストーリーも含め、抽象的すぎてその面白さが伝わらなかったのですが、独特の雰囲気があるのは間違いありません。良いと思ったところは、ディノンが体を乗っ取られて他人の体に存在することになった主人公という設定。そして選択肢の文章にディノン(読者)の心情がよく描かれているところです。わけもわからずに異世界につれてこられたディノンを読者は自分の分身として強く感情移入できたと思います。取り敢えずは皆さんにも、一読してから判断して欲しいと思う作品ではありますね。もっとも私は、双葉ゲームブックの方が性に合っていましたが」
たけたろう「あらら。どうも芸術性が高い作品は苦手のようですね。確か“送り雛は瑠璃色の”もまだ読んでないでしょう?」
山口プリン「どうも食わず嫌いで。こっちは創土社から復刊されたら読むつもりですがね。まあ私みたいな、ピカソの絵よりも学生の書いた写生画の方が好きな人が、たまにはいてもいいでしょう」


2003年04月24日(木) 輝け!ゲームブック魔法使いコンテスト 「エンチャンター」

たけたろう「エントリーナンバー19番。JICC出版局から“エンチャンター”の主人公、カールさんです。この作品はシリーズ物でして他にも“ソーサラー”や“スペルブレイカー”などがあります」
山口プリン「主人公はまだ子供といってもよい歳ですね。カール君は亡き天才魔法使いの息子でして、老師の言いつけで父親の仇の魔法使いを退治に行くわけです。老師は修行だとか定められた運命だとか言ってましたが、必要な魔法は旅の途中で見つけろだとか、なんだか無茶な話しです」
たけたろう「ふむふむ。続編では彼は大人にでもなっているのですか?」
山口プリン「私は他の2冊は持ってないので、主人公が同じカール君かもわかりません。今回は“エンチャンター”だけで判定しましょう」
たけたろう「それでは得点をお願いします」

名声点:★★
芸術点:★★★★
呪文数:★★(2〜19種類くらい)
戦闘力:★★★
便利度:★★★

たけたろう「これも平均的な結果となりましたね」
山口プリン「特筆する呪文は特にありません。使える魔法は、REZROV(扉などを開ける)、CLEESH(敵を無害な生き物に変身させる)、SEINO(物を激しく動かす)などです。しかし魔法のシステムには特徴がありますよ。プレイヤーの判断で呪文をいつでも使えるのです」
たけたろう「ほほう。どういう意味ですか?」
山口プリン「つまり冒険中では“魔法を使うか?”という選択肢が基本的にないのです。そのかわり“呪文を使った方がいいな”と思ったら、そのパラグラフを記憶して、巻末に各呪文毎に書いてある対応表を見ます。そしてもし、使いたい呪文の対応表にそのパラグラフがあったら、その魔法が発動するパラグラフに進むわけです」
たけたろう「例えばこうですか。パラグラフ88で鍵のかかった宝箱がある部屋にいるとしますね。魔法を使う選択肢はないけど、もしREZROV(扉などを開ける)の魔法を使いたければ、巻末のREZROVの対応表を見る。そして“88→116”があったらパラグラフ116で魔法を発動させることができるという事ですね」
山口プリン「そのとおり。この場合、敵がいないのでCLEESH(敵を無害な生き物に変身させる)を使おうとしても、CLEESHの対応表に88のパラグラフはありません。唱えても効果がなかったという事ですね」
たけたろう「なるほど。これだと行き詰まっても、魔法の使い方次第で何か方法があるかもしれないとプレイヤーは考え込んでしまいますね。面白いです」
山口プリン「そうでしょう。ゲームブック製作者もいろいろ考えますよね」
たけたろう「さて、ゲームブック魔法使いコンテストも、いよいよ次の方が最後となりました。果たして最後に登場するのはいったい誰でしょうか!」


2003年04月23日(水) 輝け!ゲームブック魔法使いコンテスト 「魔法使いナシアンシリーズ」

たけたろう「エントリーナンバー18番。朝日ソノラマから“魔法使いナシアンの旅”と“魔法使いナシアン 双頭の竜”の主人公、ナシアンさんの登場です」
山口プリン「うー。“双頭の竜”をまだクリアしてないから、これは審査しにくいなぁ」
たけたろう「愚痴は駄目です。さあ、採点をどうぞ!」

名声点:★
芸術点:★★★★
呪文数:★★★(11〜20種類くらい)
戦闘力:★★
便利度:★★

たけたろう「呪文の数の割に点数が低いですよ」
山口プリン「うーむ。回復、火球、雷撃、解呪、防御壁を生み出す魔法と、基本的な魔法は申し分なく揃っているのですけどねぇ」
たけたろう「なにか問題でもあるのですか?」
山口プリン「見習い魔法使いの悲しさ。彼は知っている魔法でもうまく使いこなせないのですよ」
たけたろう「というと、呪文を唱えても失敗することがあるのですか」
山口プリン「そう。呪文を唱えるたびに成功判定をする必要があります。しかしそれだけではありません」
たけたろう「おやおや、さらに問題が?」
山口プリン「なんと“魔法使いナシアンの旅”の巻頭ルールには、WUGJY(眠り)とZBAK(明かり)以外の魔法は、各呪文がどんな効果を持っているか説明がないのです。つまりですね。効果を知りたければ冒険中に実際に呪文を使ってみて確認するしかないのですよ」
たけたろう「うげっ。それじゃあ、最初のうちは失敗ばかりでしょうね」
山口プリン「そのとおりですよ。続編の“双頭の竜”ではもう少し呪文が解説されてますが、正体不明の魔法も増えているので結局同じです。ナシアンだけでなく、読者にも魔法の修行をしてもらおうという製作者の意図が感じられますな」
たけたろう「面白いといえば面白いですけど、これは読者の好みが分かれそうなアイデアですね」


2003年04月22日(火) 輝け!ゲームブック魔法使いコンテスト 「T&Tソロシナリオシリーズ」

たけたろう「エントリーナンバー17番。T&Tソロシナリオシリーズで、職業が魔法使いの主人公さん」
山口プリン「T&Tかぁ。元々バランスの悪いTRPGを、そのままゲームブックに移植しちゃったシリーズですな。ゲームブックの方は更にとんでもない内容で、もうため息しかでないような内容です」
たけたろう「しょっぱなから、厳しいコメントですね。採点にいってみましょうか」

名声点:★★★
芸術点:★
呪文数:★★★★(レベルによる)
戦闘力:★★★★
便利度:★★★★★

たけたろう「それなりに点数は取りましたね」
山口プリン「腐ってもTRPGの魔法をそのまま使ったシリーズですから、それなりに呪文の数とバリエーションは豊富です。レベルによって力も違いますが、強力な攻撃呪文の“これでもくらえ!”なんかは最初から使用できますし、少なくとも弱くはないと思いますよ」
たけたろう「ふむふむ。ただ、芸術点は最低ですが」
山口プリン「そりゃもう、このゲームブックの主人公ときたら、家の呼び鈴を鳴らしただけでドラゴンに襲われたり、嵐の中立っているとカミナリに打たれたり、得体の知れないものを拾い食いして死んだり、唐突に魔法の実験中をしてる魔女の大鍋に落ちたり、依頼を断るとゲームマスターから罰として全身を真っ赤に染められたりと、ろくな目にあわないですから。もう“トムとジェリー”のようなギャクとして見るしかないって感じです」
たけたろう「そんなもんですか」
山口プリン「どうもコミカル重視というか、この手の路線が私は苦手でして。ついでに言うと私は同じ理由で、あの人気ゲームブックシリーズもあまり愛着がなかったですね。ほらあのピッ・・・」
たけたろう「うおぉう!!そんな大半のゲームブッカーを敵にまわすような発言は止めて下さいよ!」
山口プリン「いや、あちらは嫌いというわけではないですよ(汗)」


2003年04月21日(月) 輝け!ゲームブック魔法使いコンテスト 「王子の対決」

たけたろう「エントリーナンバー16番は、社会思想社の“王子の対決”から。魔法使いの王子ロタールさんです」
山口プリン「王子の対決ですか。二人用ゲームブックというコンセプト自体が異色だったせいか、冒険そのものは割とオーソドックスでしたね」
たけたろう「果たして魔法の方はどうでしょうか?結果をどうぞ!」

名声点:★★★★★★
芸術点:★★★
呪文数:★★★(不明)
戦闘力:★★★
便利度:★★★★

たけたろう「ガンドバットの王子様だけあって名声点はありますね。呪文の数は不明なのですか?」
山口プリン「一応ルール説明には12種類の呪文をリストアップしていますが、これらは基本的に戦闘中に使用するものだけです。他にも冒険中の状況状況で、“跳躍の術"とか“変身の術"など様々な呪文が登場しますので、正確な数はわかりません。内容は、あっ、と目を見張るような強力な呪文はありませんが、どれも使いやすそうなものばかりです」
たけたろう「実力的には中堅どころという感じですか」
山口プリン「まあ、そうです。魔法使いが主人公というと魔法システムが売りなゲームブックが多いのですが、案外彼くらいが純粋に冒険を楽しむには丁度いいかもしれませんね」


2003年04月20日(日) 気がつけばGW

たけたろう「メスロンも登場したところで、いよいよコンテストも終盤に差し掛かりましたね」
山口プリン「うむ。思えば中盤から紹介する魔法使いのストックがきれて、慌ててプレイしたゲームブックもあったりと、意外に苦労しました。しかし、それもあと5人です」
たけたろう「いつの間にか、この冒険記録日誌も10日以上遅れてしまって。気がつけば、世の中はすっかりゴールデンウィーク真っ只中ですなぁ」
山口プリン「もともとこの日記に、日付なんて関係ないですから気にしないことです。さて、このゴールデンウィークはどう過ごそうかな。萩焼き(陶器)祭りにでも行くかな」
たけたろう「遊んでばかりないで、日記以外のHP更新もそろそろして下さいよ」
山口プリン「大丈夫です。実はしばらく前から、プリン部屋の改装作業にとりかかっています。連休明けには新しいコンテンツをお見せできるでしょう。みなさん、お楽しみに」


2003年04月19日(土) 輝け!ゲームブック魔法使いコンテスト 「パンタクルシリーズ」

たけたろう「エントリーナンバー15番。創元推理文庫からパンタクルシリーズでおなじみ、大島いずみちゃんです」
山口プリン「違うだろ!しかも彼女は霊能力者だし」
たけたろう「はいはい、本当はドルアーガの塔でもお馴染みのメスロンさんの登場でした」
山口プリン「やっとでましたね。脇役として出演したドルアーガの塔シリーズ、ティーンズパンタクル、主役として登場したパンタクル、パンタクル2といろんなところで活躍している魔法使いです。最近パンタクルも見事に復刊されましたし、大半のゲームブックファンはご存知のキャラクターでしょう」
たけたろう「さあ、注目の得点はどうなりますか」

名声点:★★★★★★★
芸術点:★★★★★★★
呪文数:★★★(パンタクルなら15種類。ただし冒険中に多少増える)
戦闘力:★★★★★
便利度:★★★

たけたろう「やはりというか、名声と芸術点が高いです」
山口プリン「なにせドルアーガの塔の住民までも、東洋の若き天才魔法使いとして名前が知れ渡っていたほどですからね。それに派手な戦化粧をしたビジュアル系魔法使いとして、ゲームブックブーム当時の彼の人気は際立っていました」
たけたろう「呪文の威力は、ソーサリーにはかないませんか?」
山口プリン「攻撃魔法は“火界”の呪文とか申し分ない内容ですけど、防御系の魔法が物足りないですから。しかし一見すると、戦闘にしか使えなさそうな魔法や、体が小さくなる“ほっけ縮劣拳”のような使えなさそうな魔法でも、彼は工夫していろいろな使い方をしていたのが印象的です」
たけたろう「中には使えそうで実は使えない魔法もありましたけどね。それからパンタクル2の魔法は1と違うものでしたが、これはどんな感じですか」
山口プリン「パンタクル2の魔法はさらに攻撃的です。ゴーレムを呼び出して土木作業をするシーンなんかもありましたけど、ほとんど戦闘中心の内容でした」
たけたろう「後半はなんだか効果がよく分からない呪文も登場しましたね」
山口プリン「“愛の呪い”とかですか(苦笑)。これも攻撃魔法でしたが“パラグラフが長くなっちゃうから”というコメントがついて、説明がカットされていました。今考えても理由になってないですねぇ」
たけたろう「この呪文で敵を倒すのって、いったいどんな死に方なんでしょうかね?」
山口プリン「例えばソーサリーの主人公にかけてみます。想像するに、リーブラ様に対して妄想が膨らみ、ハァハァと呼吸は荒く夜も眠れずに衰弱死・・・。つまり萌え死にするのですな」
たけたろう「ううっ。それはある意味、もっとも残酷な呪文かもしれない・・・」


2003年04月18日(金) 輝け!ゲームブック魔法使いコンテスト 「女魔法使いフィルス 聖なる木を求めて」

たけたろう「エントリーナンバー14番。朝日ソノラマから女魔法使いフィルスさんの登場です」
山口プリン「そうか、彼女がいたか・・・」
たけたろう「このフィルスさんの初登場作は、同じ朝日ソノラマの“妖魔の森の冒険”なんですね。このときは主人公である騎士ローランを道案内していましたね」
山口プリン「大魔術師ミスラルの住みかを訪ねたシーンのことですな。フィルスはミスラルの弟子。選択肢によっては登場しないこともあるし、彼女のイラストもなかったしで、それほど目立たないキャラのはずだったのですけどね」
たけたろう「その後登場した同じ世界をもつゲームブック“聖なる木を求めて”で今度は主役になったわけです。それでは得点をどうぞ」

名声点:★★
芸術点:★★★★★
呪文数:★★(9種類。ただし冒険中に多少増える)
戦闘力:★★
便利度:★★

たけたろう「点数が伸び悩んでます」
山口プリン「Freeze(金縛り)やStrike(衝撃)などが彼女の攻撃魔法ですが、他のゲームブックで頻繁に登場する電撃とか火球の呪文に比べると、戦闘での力不足の感は否めません。むしろ2種類ある明かりの呪文や、危険を察知するSenseの呪文を地道に使用する場面が目立ちます。もっとも、その方が魔法使いらしくて良いかもしれませんがね」
たけたろう「それで芸術点だけは、そこそこ高いのですね」
山口プリン「いや、それは彼女がチャーミングな女の子だからに決まってます!」
たけたろう「・・・そうですか」


2003年04月17日(木) 輝け!ゲームブック魔法使いコンテスト 「ウィザーズ・クエスト」

たけたろう「エントリーナンバー13番は、富士見文庫から発売されたウィザーズ・クエストの主人公です。このゲームブックは、イラストを見て判断しながら冒険をするシステムが斬新でして、意外と根強いファンがいる作品・・・あいた!何でグーで殴るんですか!」
山口プリン「それは“ビジュアル系魔法使い”じゃなくて、“ビジュアル系ゲームブックの魔法使い”じゃあ!!!」


名声点:★
芸術点:★
呪文数:★(1種類)
戦闘力:★
便利度:★★

たけたろう「低い点ですねぇ。最低ですよ」
山口プリン「これは審査以前の問題です。冒険の目的が、魔法使いの弟子入り志願ということからわかるでしょう。彼はまだ魔法使いとしては素人なんですよ」
たけたろう「この唯一主人公がつかえる魔法というのは何ですか?」
山口プリン「T・A・スカルの呪文。絶対絶命の時に使うと、奇跡が起きるという内容です。あまり使う機会はありませんが、プレイヤーへの救済処置のような存在ですな。正当な魔法使いの呪文とはいえません」
たけたろう「なるほど、コメントありがとうございました。さて、次にまいりたいと思います。エントリーナンバー14番は、最初は別のゲームブックの脇役だったのに、そのあとの作品で主役に大抜擢されたあの魔法使いです」
山口プリン「うーむ。また引っ掛けられている気がするが、メスロン以外にそんなキャラがいたかな・・・」


2003年04月16日(水) 輝け!ゲームブック魔法使いコンテスト 「ユニコーン・ゲームブック」

たけたろう「お待たせしました。エントリーナンバー12番は、創元推理文庫のユニコーン・ゲームブックシリーズから登場。“魔王の地下要塞”と“ファイアーロードの砦”の主人公さんです。」
山口プリン「ちょっと待て」
たけたろう「すいませんが今回は資料なしで審査願います。実は、本書が外にある物置の奥に閉まっているので取り出せないのですよ。最近雨続きですからねぇ」
山口プリン「いや、そうじゃなくて」
たけたろう「確か使える魔法は10種類と、魔法使いにしては少な目ですが、海外作品では珍しく双方向システムを採用したゲームブックでしたね」
山口プリン「だから話しを聞けよ」
たけたろう「さあ、得点をお願いします」
山口プリン「おい!」

名声点:★★★
芸術点:★★★
呪文数:★★(10種類)
戦闘力:★★
便利度:★★★

たけたろう「これは平均的な結果ですね」
山口プリン「・・・・・・資料なしではまともに評価できませんよ。扉や宝箱の鍵を開ける“セサミ”の呪文くらいしか覚えてないや。ただ彼の魔法はあんまり印象ないんだよねぇ。肝心なところで役に立たなかったという記憶はあるけど」
たけたろう「なんだか投げやりなコメントですね」
山口プリン「どうもこのゲームブックは好みじゃなくて。それに最後までクリアしてないですからしょうがないです。本自体の感想になりますが、ゲーム性より雰囲気重視が多い海外ゲームブックでは、双方向システムが向いてないのかなぁと、このシリーズを読んで当時は思ったものです。“サソリ沼の迷路”のような名作もあるにはありますけど、あれは逆に海外ファンの評判がイマイチらしいですし。これも国民性の違いでしょうか」
たけたろう「そうですか」
山口プリン「それより、早くメスロン出せ!」
たけたろう「まあまあ、慌てずに。次回はいよいよ、あのビジュアル系魔法使いですよ」


2003年04月15日(火) 輝け!ゲームブック魔法使いコンテスト 「第七の魔法使い」

たけたろう「お待たせしました、エントリーナンバー11番!創元推理文庫から“第七の魔法使い”の主人公の登場です!」
山口プリン「え?」
たけたろう「どうかしましたか?いつもの解説をお願いします」
山口プリン「えーと、これはゲームブックブームも終わりの頃に出版された作品ですね。バルサスの要塞が最初の魔法使いなら、この作品は魔法使いを主人公にした最後のゲームブックといえるかもしれません」
たけたろう「たしか二部構成になっていて、本格的に魔法を使い始めるのは後半からでしたよね」
山口プリン「そのとおりです。ただ、最後に読んだのが発売当初の10年前ですから、細かい記憶が曖昧だなぁ。なんか前半はよくストーリーがわからなかったけど、後半はやたら派手な魔法が登場して面白かった記憶がありますね」
たけたろう「では、このへんで得点にいきましょうか」

名声点:★★★★★
芸術点:★★★★★★
呪文数:★★★(26種類)
戦闘力:★★★★★★★
便利度:★★

たけたろう「これは、戦闘力がすば抜けて高いという結果がでました」
山口プリン「使える魔法が26種類というのは多い方です。これらは陽、月、炎、水、循環、大地、暗黒の7つに系統づけられています。それでその内容ですが、大陸の半分が消失したと伝説をもつ“ヴィザジン”、空間が歪むほどの狂気をもたらす“チャズ”、炎の障壁を生み出す“ザン”、地震を発生させる“ジュラ”などなど強力なものが沢山あります。魔法を使用した時の描写も派手ですね。どれも凄すぎて日常生活には使えない感じがするほどです」
たけたろう「迫力と勢いが売りといったところですか」
山口プリン「空中浮遊や癒しの魔法などもありますが、戦闘魔法が中心なのは確かです。難点をいえば魔法が強力すぎて、知略より力押しな使い方ばかり目立つところですか。まあ、頼りすぎて一番強力な暗黒魔法を使うと、酷い目にあったりしますけど」
たけたろう「コメントありがとうございました」
山口プリン「ところでさ」
たけたろう「なんですか?」
山口プリン「私は昨日の予告で、違う魔法使いの登場を予想していたのだけど」
たけたろう「ふっふっふっ、わかってますよ。それでは次回こそ創元推理文庫から、あの魔法使いシリーズの登場です」


2003年04月14日(月) 小休止

たけたろう「さあ、ネタ切れから始まった苦し紛れ企画“輝け!ゲームブック魔法使いコンテスト”も折り返し地点までやってきました。ゲームブック界最高の魔法使いはいったい誰になるのでしょうか」
山口プリン「ネタは貯金できているので大丈夫ですよ。問題は現世の事情で日記を書く時間がなかなか取れないことです。ネタ切れとは失礼な」
たけたろう「まあまあ、いいじゃないですか」
山口プリン「日記以外のコンテンツも充実させたいとも思うので、いっそ5月は日記を休むことも考えているのですけど。正直どうしようかと悩んでいます。ああ、話しが脱線しました」
たけたろう「そうですね。肝心の魔法使いコンテストの行方はどうなるのでしょうか?」
山口プリン「現在のところ、ソーサリーと魔法の王国シリーズがいい勝負ですね。ただ、やはり知名度の点からもソーサリーの方が有利かなぁ」
たけたろう「しかし、優勝の行方はまだまだわかりませんよ。なんといっても次回は、創元推理文庫ゲームブックからあの方が登場しますから」
山口プリン「ほほう。あの方というのは、もしかしてあの彼ですか」
たけたろう「ええ、伝説までになっていたあの若き魔法使いです。第一部では剣士みたいなところはありましたが、それがまた格好良かった彼。第二部ではだんだん魔法を覚えていって、純粋に魔法のみで戦闘をするシステムも印象的でしたね」
山口プリン「これは気合を入れて審査せねばいけませんね」
たけたろう「異例の次回予告に審査員も緊張気味です。みなさんもお楽しみに」


2003年04月13日(日) 輝け!ゲームブック魔法使いコンテスト 「魔法の王国シリーズ」

たけたろう「エントリーナンバー10番は、富士見文庫の魔法の王国シリーズの主人公。カー・デリングさんです」
山口プリン「魔力の杖、魔術師の王冠、魔域の対決、と続く3部作ですな。最初は魔法を知らない山育ちの少年だった彼が、成長するにしたがい魔法の学習に夢中になるあまり少しずつ健康を損なっていくという、ストーリー以外にも魔法使いの生涯を垣間見ることのできる点が興味深いゲームブックです」
たけたろう「剣も使える魔法使いが多いゲームブック界では、珍しく正統派な存在ですよね」
山口プリン「そうですね。それに魔法を唱える前に生きたクモを飲み込むとか、魔法の準備のシーンが凝っています」
たけたろう「それでは得点をどうぞ!」

名声点:★★★★★
芸術点:★★★★
呪文数:★★★★★(不明)
戦闘力:★★★★
便利度:★★★★★★★

たけたろう「出ました!総得点がソーサリーと同点!」
山口プリン「D&Dの世界をベースにしたゲームブックですから、魔法の種類は豊富です。戦闘以外に使用する魔法も充実しています。“魔域の対決”の頃の彼は、階段を降りるのにも苦労するほど足腰が弱っているのですが、代わりに“姿なき従者”や“テレポート”などの魔法で用事をすます生活をしているのですよ」
たけたろう「呪文の数が不明との事ですが」
山口プリン「このゲームブックは小説志向が強いので、魔法システムが二の次になっています。一応ルールには、使える魔法のリストがありますがね。他に彼が知っていても登場しない呪文や、リストにあっても結局最後まで出番のない呪文などが多いのですよ」
たけたろう「そういえば冒険中に魔法を使用するシーンが、思ったより少ないですよね。なんだか残念だなぁ」
山口プリン「いや。魔法使いの真の武器は、呪文そのものよりも知識を生かした判断力ということでしょう。その意味では魔法使いに焦点をあてたゲームブックとしては、最も成功しているのではないでしょうか」


2003年04月12日(土) 輝け!ゲームブック魔法使いコンテスト 「未来神話ジャーヴァス」

たけたろう「エントリーナンバー9番は、再び双葉ゲームブックから。未来神話ジャーヴァスのロイさんです」
山口プリン「未来神話ジャーヴァス!」
たけたろう「どうかしましたか?」
山口プリン「いやね。双葉ゲームブックでは、個人的に一番気に入っている作品なのですよ。ストーリー、キャラクター、ゲームバランス、どれをとっても秀逸なんですから」
たけたろう「ほー」
山口プリン「なにせ“眠れる竜ラヴァンス”よりも先に、ドラゴンに乗っての空中戦という格好良いシーンも実現していましたからね。クソゲー扱いされている本家のファミコン版より遥かに出来が良いという、双葉では希有な存在ですよ」
たけたろう「これは期待がもてそうです。それでは審査結果をどうぞ!」

名声点:★
芸術点:★★★
呪文数:★(7種類)
戦闘力:★★★
便利度:★

たけたろう「あれ?前振りの割に、いったいこれはどういうことですか。最低得点が3つも出ましたよ」
山口プリン「便利度については、元々ファミコンのRPGが原作ですからある程度しょうがないです。見えない敵が見えるようになる“トランジ”と、体力を回復する“クルスク”以外は戦闘にしか使えない魔法ばかりですから」
たけたろう「しかし、その戦闘力も今一歩ですが」
山口プリン「確かに最初はもっと評価するつもりだったのですけどね。ロイの魔法は予め使用回数が決まっているシステムでして、基本的に冒険中は魔法の力が回復しないのですよ。それで、よく考えたら今回の冒険は一年間も続く旅だったので、こんなに長期間回復しないのは魔法使いとしてチト厳しいぞ、と思い直しました」
たけたろう「なるほど。ただそれにしても、ゲームバランスが優れているなら、芸術点はもっとあげても良いのではないですか?」
山口プリン「ロイって大魔術師の弟子ではあるのですが、魔法使いというより戦士のイメージなのですね。今回は魔法使いコンテストなので、辛口で評価してみました」
たけたろう「それじゃあ、今回のコンテストの出場自体が間違いじゃありませんか!」
山口プリン「いいじゃないですか。好きなゲームブックを紹介したかっただけなんだから」


2003年04月11日(金) 輝け!ゲームブック魔法使いコンテスト 「バルサスの要塞」

たけたろう「エントリーナンバー8番の方は大御所ですよ。バルサスの要塞の主人公さんです」
山口プリン「ゲームブックの魔法使いの元祖ともいえる存在です。懐かしいですな。彼が、これ以降のゲームブック界における魔法の概念に多大な影響を与えたことは間違いないでしょう」
たけたろう「それでは審査結果を発表します。どうぞ」

名声点:★★★
芸術点:★★★★
呪文数:★★(12種類)
戦闘力:★★★
便利度:★★★

たけたろう「うーむ。元祖と呼ばれるだけあって、平均的な結果が出ましたね」
山口プリン「しかしこの作品で既にゲームブックにおける魔法の面白さは、十分に伝わっていたと思いますよ。また、ソーサリーと違って体力を消耗するのではなく、予め使用する呪文をストックしておく方式でしたから、冒険前にどの魔法を選んでおくか悩むのが楽しかったなぁ」
たけたろう「使える魔法自体については、何かコメントはありますか?」
山口プリン「意表をつくような派手な魔法こそ存在しませんが、攻撃、回復、防御、幻影、移動と全ての魔法がそろっていて、力のバランスがとれています。彼なくしては、ソーサリーも存在しなかったかもしれませんね」
たけたろう「得点には反映されないものの、彼には魅力があふれてますねぇ」
山口プリン「まさにそうです。どことなく素朴さすら感じる彼の魔法こそ、魔法使いの魅力を伝えるに相応しいものだと思います」


2003年04月10日(木) 輝け!ゲームブック魔法使いコンテスト 「騎士と魔法使い 君はどちらかを選ぶか?」

たけたろう「エントリーナンバー7番。近代映画社の騎士と魔法使いシリーズに登場する魔法使いさん」
山口プリン「これはまたマイナーなシリーズですねぇ。少しばかり解説しますと、騎士と魔法使いの2人組みの冒険もので、どちらかを主人公に選んで始めるのがこのシリーズの特徴でした。双葉のルパン三世シリーズのように、巻によって作者が違う点も珍しいです」
たけたろう「それでは審査結果を発表します。どうぞ」

名声点:★★★★★★★★
芸術点:★★★★★★
呪文数:★★(12種類)
戦闘力:★★★★★
便利度:★★★

たけたろう「マジですか?予想外の高得点です!」
山口プリン「いや、ゲームブックとして評価すれば、ゲームバランスが酷いシリーズなのですがね。キャラクターは素晴らしいですよ。なんといっても、彼は生きながら“伝説の魔法使い”と名声を轟かせているのですからね」
たけたろう「これはとんだダークホースでした。いったい彼はどんな魔法を扱うのですか?」
山口プリン「なんといっても“時間よ戻れ!”が強力です。映画のコマを逆回転させるように時を戻せるので、大概の危機からは脱出できます。“眠りにおちよ!”は悪霊にも効く万能ぶりですし、“シールド”や“解かれよ、魔法!”など防御系の魔法にも卓越しています。剣こそ扱えませんが、相棒の騎士が肉弾戦を引き受けるので問題ありません」
たけたろう「なるほど。それでは彼に何か欠点はないのですか?」
山口プリン「一部の魔法の効果が安定していないのが多少不安です。しかし、それよりも・・・」
たけたろう「なんですか?」
山口プリン「騎士を主人公にして冒険しているときは、相棒役の魔法使いはすぐに敵に捕まったり気絶したり洗脳されたりと、お間抜けなシーンが多いのですよ。いったい、この落差はなんだろう」
たけたろう「やはりゲームブックの魔法使いの力量は、最終的にはプレイヤー次第ということでしょうか」


2003年04月09日(水) 輝け!ゲームブック魔法使いコンテスト 「眠れる竜ラヴァンス」

たけたろう「エントリーナンバー6番は、眠れる竜ラヴァンスの主人公さ〜ん」
山口プリン「ゲームブックブーム後期の作ですね。雰囲気がソーサリーに似ていて懐かしいと当時は評判がありました。時代が悪かったのか、3部作の予定が最初の1巻しか出版されなかったという悲運のシリーズでもあります」
たけたろう「呪文のスペルを暗記しなくてはならないとか、魔法を使用すると体力ポイントを消費するとか、システムもソーサリーに近かったですよね。さあ、点数をどうぞ!」

名声点:★★★★
芸術点:★★★
呪文数:★★(12種類)
戦闘力:★★★★
便利度:★★★★

たけたろう「おー。なかなか健闘しましたが、ソーサリーにはまったく及びません」
山口プリン「残念ながらソーサリーの呪文のバリエーションを減らしただけという印象は拭えません。芸術点については、ストーリーが盛り上がるはずの2巻以降が発売されなかったのが審査に響きました」
たけたろう「ソーサリー、強すぎます。果たして彼を越える魔法使いはいるのでしょうか?」


2003年04月08日(火) ノアーズ vol.40

たけたろう「さて、続いてエントリーナンバー・・・って、あれ。タイトルが違いますよ」
山口プリン「審査はちょっと小休止。今日はナムコ系のゲームセンターで無料配布している情報誌、ノアーズの話題です」
たけたろう「ゲームセンターは最近行かないからそれは読んでないですね。ノアーズがどうかしましたか?」
山口プリン「チッチッ。情報収集が甘いな、キミ。なんと最新号のノアーズvol.40にはぺージ欄外を使ったゲームブックがあるのだよ」
たけたろう「すごい!本当ですか」
山口プリン「本当だ。そしてその名は、駄洒落戦隊ノワーズマン!」
たけたろう「駄洒落戦隊・・・面白いですか、それ?」
山口プリン「何を言う!駄洒落で敵をやっつけるという斬新な発想といい、笑えてナイスな内容だぞ。それに無料だしな」
たけたろう「駄洒落でどうやって攻撃できるんですか。無料だからって、無理ょうすぎですよ」
山口プリン「ヒィィィィィーーーーーーー!!!!!ガクガクガク!!!サ、寒い!」
たけたろう「あ、攻撃成功」


2003年04月07日(月) 輝け!ゲームブック魔法使いコンテスト 「少年魔術師インディ」

たけたろう「エントリーナンバー5番。双葉の冒険ゲームブックから、少年魔術師インディさんが登場です」
山口プリン「少年魔術師インディシリーズといえば、双葉ゲームブックでは1、2を争う名作として知られていますね」
たけたろう「双葉ゲームブックの代表者みたいなものですね。それでは点数をどうぞ!」

名声点:★
芸術点:★★★★
呪文数:★(5種類)
戦闘力:★★★
便利度:★★

たけたろう「これは厳しい点数ですね。特に呪文数が最低評価です」
山口プリン「まだ魔法使いとしては駆け出しですから、実力はまだまだです。ただしなかなかの成長株なので、彼の将来は期待できますよ」
たけたろう「そうですか」
山口プリン「彼の魔法は地・水・火・風、そして光と、5種類の精霊の力を利用するものが基本となっています。そのため呪文数については気にする必要はありません。使い方次第でいくらでも応用が効くでしょうからね。ただ、残念ながら私は一作目しかプレイしていないので、その後の彼についてはいささかデータ不足なのです」
たけたろう「その辺は皆様からの情報提供を呼びかけましょう。少年魔術師インディシリーズをプレイした人で彼を応援したい方、是非ともコメントをよろしくお願いします」


2003年04月06日(日) 輝け!ゲームブック魔法使いコンテスト 「ドラゴンの目」

たけたろう「続いてエントリーナンバー4番は、ゴールデンドラゴンファンタジーシリーズから登場。ドラゴンの目の主人公さんです」
山口プリン「うんちくになりますが、ゴールデンドラゴンファンタジーシリーズは、ブラッド・ソードシリーズと共通の世界をもつゲームブックなのですな」
たけたろう「そうでしたね。これは先程の審査と兄弟対決になりそうです。果たして結果はどうでしょうか?」

名声点:★★★
芸術点:★★★★★★★
呪文数:★★(12種類)
戦闘力:★★★★
便利度:★★

たけたろう「おおっ。芸術点が高い!」
山口プリン「彼の魔法は、スズメバチの群れを呼び出す“死の群れ”や、死者の亡霊を呼び出す“死人返し”など、ゲームブックの主人公にしては珍しくダーク系の雰囲気をもっています。これがこのゲームブックの舞台である、千年前に廃墟と化した都市“タリオス”での冒険と実に合うのですね。さらに魔法を使用するシーンの描写に迫力があるので格好良さ満点です」
たけたろう「確かに燃え上がる生き物を召還する“炎のトラ”なんて怖そうです。彼の魔法には弱点はあるのですか?」
山口プリン「一つの冒険では、各魔法をそれぞれ1回ずつしか唱えられないのが、弱点といえば弱点です。そのためこの冒険では、魔法を使うタイミングはかなり重要になっています。選択の自由を重視するブラッド・ソードとは対照的なシステムです」
たけたろう「なるほど。魔法システムの特徴が、そのゲームブックの性格を表しているとも言えますね」
山口プリン「ええ、ほんとうにゲームブックの魔法は奥深いです」


2003年04月05日(土) 輝け!ゲームブック魔法使いコンテスト 「ブラッド・ソード」

たけたろう「エントリーナンバー3番は、ブラッド・ソードシリーズに登場する魔術師さんです」
山口プリン「前置きは無しで評価しましょう。これです」

名声点:★★★
芸術点:★★★★★
呪文数:★★(15種類)
戦闘力:★★★★
便利度:★★

たけたろう「なるほど、どうやら攻撃魔法が主な使い手のようですね」
山口プリン「そうです。彼の見所はやはり戦闘シーンでしょう。魔法を準備してから唱えるという、独特のシステムが格好良いですね」
たけたろう「その割に戦闘力が4点とは、もっと評価しても良い気がしますが」
山口プリン「うーん。実はこの世界では、戦闘中に魔法を唱えるときは成功判定をする必要があるのですよ。ゲームとしては面白いのですが、魔法が失敗する可能性があるというのは信頼感に欠けると言わざるえません」
たけたろう「戦闘以外ではどうでしょうか」
山口プリン「いくつか戦闘以外でも有効な魔法もありますよ。中でも“ファルタインの招集”という呪文が素晴らしいです」
たけたろう「どうなふうに?」
山口プリン「妖精を召喚して必要なことを命令するという魔法なのですが、この妖精が食わせ者なんです。高い代償を要求したり、酷いときはわざと命令を勘違いしたりするのですよ。油断すると痛めにあうのですが、なんとなく憎めない奴でして、かなり面白い魔法です。すべての所持品と引き換えを条件に契約をしたときは、服まで剥がされてパンツ一丁の姿にされてしまい、風邪をひいてしまいそうでしたがね」
たけたろう「とんでもない魔法ですね・・・」


2003年04月04日(金) 輝け!ゲームブック魔法使いコンテスト 「イセンガルドの密偵」

たけたろう「続いてエントリーナンバー2番。イセンガルドの密偵からサルーマンのお弟子さんの登場です」
山口プリン「ソーサリーのあとは、いきなりマイナーゲームブックですな」
たけたろう「しかし原作はあの指輪物語ですからね。知名度は申し分ないと思いますよ」
山口プリン「サルーマンならともかく、弟子だからなぁ」
たけたろう「さあ、そうこう話すうちに審査結果の発表です。どうぞ!」

名声点:★
芸術点:★★
呪文数:★★
戦闘力:★★
便利度:★★

たけたろう「さすがにソーサリーにはかないませんね」
山口プリン「まあ主人公はまだ少年ですからね。使える15種類の呪文の中には、動物を味方にする“手なずけ”とか、選択肢の先を覗ける“予知”とか便利な魔法もありますが、基本的にどれも初級レベルのような弱い呪文ばかりです」
たけたろう「うーん、そうですか。しかし展開によってはサルーマンを倒すシーンもありますから、彼は案外強いのではないですか?」
山口プリン「倒すというより一時撤退させただけですよ。それですら絶望的に分の悪い勝負です。彼の実力でサルーマンに直接喧嘩を売るのはまだ1000年早い!」
たけたろう「厳しいですね」
山口プリン「それにこのゲームブックでは魔法がおまけ扱いですからね。戦闘中の防御力がアップする“たて”とか、サイコロを振りなおせる“幸運”など補助的な魔法が大半で、冒険中に魔法の使用シーンがほとんど描かれてないのが寂しいところです。例えば“自活”の魔法なんて“食事1回分と同じ効果”と説明されているだけなんですね。これを“空中からソーセージやチーズを取り出せる”とでも書くだけでも、イメージがグッと良くなると思うのですが」
たけたろう「コメントありがとうございました」


2003年04月03日(木) 輝け!ゲームブック魔法使いコンテスト 「ソーサリー」

たけたろう「さあ、始まりました。第一回、輝け!ゲームブック魔法使いコンテスト。わたし、司会を務めさせていただく、たけたろうと申します。審査委員はもちろん山口プリンです。みなさま、よろしくお願いいたします。」
山口プリン「えー、閲覧のみなさま。輝け!とはどんな意味?第一回って、またやるのか?などつっこまれないようにお願いします」
たけたろう「まずエントリーナンバー1番は、おおっと!スティーブ・ジャクソンのソーサリー!」
山口プリン「いきなり優勝候補の登場ですな。ゲームブックの主人公で48種類もの魔法を使うだけでも際立っているのですが、魔法もユニークなものばかりで非常に面白い。ゲームブック者なら説明はいらんでしょう。まさに最強です」
たけたろう「さあ、審査結果の発表をお伝えします。どうぞ!」

名声点:★★★★★
芸術点:★★★★★
呪文数:★★★★★
戦闘力:★★★★★
便利度:★★★★★

たけたろう「おおすごい!オール5点ですか」
山口プリン「うむ、補足しておくと芸術点とは格好良さのこと。魔法の派手さだけでなく、地味な魔法を賢く使えているかも考慮にいれています。オール5というのは、今後の審査基準を明確にする為に、ソーサリーを基準にする意味もあり。もちろん今後、6点や8点のつく魔法使いの登場もありえますぞ」
たけたろう「なるほど。ではどんな点が優れているか簡単なコメントをお願いします」
山口プリン「HOTやZAPというスタンダードかつ強力な魔法の存在もさることながら、冒険のとき以外でも応用次第で役立つ魔法が豊富なのが素晴らしい。戦闘しか役立たない魔法使いなんて戦士と変わりませんからね」
たけたろう「ほうほう、例えばどんな使い方ですか?」
山口プリン「例えば、MUDを使えば生ゴミなんかを流砂の中に沈めることができて衛生的。切れない包丁にRAZを唱えれば、たちまち切れ味がアップして、料理が楽しくなります」
たけたろう「・・・・・・確かに便利ですね」


2003年04月02日(水) 輝け!ゲームブック魔法使いコンテスト ─開催説明

えー、昨日はああ書いたものの、気が変わりまして「一日10分くらいなら書く時間はとれるわな」と思ったので、手抜き企画を考えました。
それがこの「輝け!ゲームブック魔法使いコンテスト」です。
どういうことかというと、ゲームブックに登場する魔法使いを毎日一人ずつ審査して、月末に誰が一番優れた魔法使いかであるかを決定するという趣向です。
出場者の条件はゲームブックの主人公で、なおかつ魔法使いであること。
魔法を使えても職業が戦士などの場合は除外します。
審査ポイントは、魔法使いとしての名声、格好良さ、使える呪文の数、戦闘時の強さ、戦闘以外での便利さの5つです。
もちろん審査結果は山口プリンの独断と偏見にみちておりますので、そのあたりは了解して下さい。
ただし、掲示板やメールでみなさまからの推薦文を頂ければ、それが反映されるかもしれません。
そんなわけで暇な方、明日からお付き合いくださいませ。


2003年04月01日(火) はじめての登校日(奥谷道草/白夜書房)

これはクロスワード・ランド5ガツゴウにのっていた、べつめいフーゴハルというひとがかいたゲームブックです。
こんどのおはなしは、がっこうのにゅうがくしきにちこくしそうなボクがしゅじんこうです。あんまりたのしみにしていたので、おもわずがっこうのばしょをわすれてしまったのです。
こうしてボクはがっこうをさがして、ひとにたずねたり、しょうてんがいをけんぶつしたりしながら、まちのなかをウロウロします。
よくある、めいろゲームかとおもってプレイをしていましたが、にほんごのとくちょうをつかったヒントやひっかけがいくつもつかわれていて、おもったよりむずかしくてこっていておもしろかったです。
とくにさいごのオチにはびっくりしました。
ページのらんがいをつかっただけで、なかみもたんじゅんなせっていのゲームなのに、なかみはひとひねりもふたひねりもさんひねりもしているところが、すごいです。
ぼく、むかしはドラゴンファンタジーをよんだことがなかったから、フーゴハルさんのことはしらなかったのだけど、いまはほんとうにだいすきだよ。


<お知らせ>
現世の都合により、4月分の冒険記録日誌はお休みします。


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