--> + rat rhyme +





+ rat rhyme +



    










変わらないものを探しているのに
手にするものはいつも
あっという間に姿を変えていくものばかり













    











蒔いた種は
必ずどこかで芽を出している


時には
蒔いた本人ですら気づかぬうちに
ひっそりと芽吹くものさえあって
あたかも 
壁が突然目の前に
立ちはだかったような気にさせられるけれど


それはすべて
自らが蒔いたものにすぎない



それを思って
身震いがした


二度と種なんか植えるものかと思った












    










ずれてしまったタイミングは
もうどうすることもできないから
流れに身を任せるしかない














    









振り幅が大きくて
ぶつかった時の衝撃もでかい


目の前がクラクラする
考えることもイヤになる


必要以上に心を許しすぎて
後悔することばかりだ


やはり失ったものは
永遠に失われたままで
それに対する答えも
すぐには出てきやしない
もしかしたら
ずっと出ないままかもしれない
それすらもわからない
わからないから進みようもない


とにかく今は
心地いいと思える場所に留まりたい
それを誰かに責められたとしても
申し開きをする気もない
何を言っても
言い訳にしかならないなら
黙っているほうがいい













    










手を伸ばせば
すぐそこにあるぬくもりを
無視し続けることなんかできない
同じ孤独を抱えていたと知ればなおさら


恋は
追うものでも追われるものでもなくて
激しいものでも切ないものでもなくて
泣くものでも泣かせるものでもなくて


ただ お互いありのままで
そこにいればいいだけのものなんだ













    










間違いだった ゴメン
で済まされれば
世の中丸く収まるんだろうなぁ…










    










いったいいつになったら
自分を見失わずに
生きていけるんだろう














    










恋なんて
所詮思い込みでしかなかった
不確かさの極み












    











なにもかもがまぶしくて
目をあけていられない
このまぶしさを
ずっと覚えていよう


いつか消えゆく最後の日にも
しあわせだったと言える気がした













    











知ってる?
神様ってね
救われたいと願わない魂を
救いにきてくれたりするほど
親切でも 暇でもないんだよ






















    










余計なものは
全部取り払ってしまおう
心の奥深くから聞こえてくる声に
全身全霊 耳を傾けよう













    











とても高くて
手を伸ばしても届かない空
残酷なほど鮮やかな蒼


求めるために伸ばした手は
すっかり冷え切ってしまったから
そっとポケットにしのばせて
金木犀の道を1人で歩いた


1人で歩くのが一番いいと思った












    











あたしは何になったらいいんだろう


眠れない夜
響いてくる時計の音
正確なリズム


枕に耳を当てて
心音を確かめる


いつまで生きていけるだろう
それまで
どれほどの美しさが
心を満たすだろう
そして
あたしは何になっているだろう










    












運命なんて
一番便利な言葉に
踊らされるつもりはないわ

いままで越えてきたものと
これから越えてゆくものに
あたしが意味をつけていく














    









人間というカテゴリの中で生きてくのは
ぼくにはとっても難しくて
毎日色んな想いにかられながら
そっと息をしてる


振りほどいてもついてくる
孤独から逃げたくて
手当たり次第
ステキなものを溢れそうなほど
両手に抱え込んでみても
そのどれ一つとして
ぼくを満たしはしない


こんな渇きに
気づかなければよかったな


路地裏の野良猫みたいに
ただ生きるために生きれたらいいよな












    










叫んだ声も
空に吸い込まれて
かき消えてった


たとえぼくが明日いなくなっても
世界は変わらず回り続ける


同じように
きみがいなくなっても
ぼくの世界は変わらず回り続けるんだ













    











気の済むまでそこにいたらいい


出口を示してあげられる力は
あたしにはないから


そもそも
誰かに見つけてもらった出口なんか
霞ほどの価値もないし


繰り返されるスパイラル
登りつめた先に
きみにとっての救いがありますようにと
そっと祈る
もう これしかできない












    











あのキモチは
まぼろしだったんだろうか?
なんでこんなにも今
安らかなんだろう?


不思議なくらいあとかたもなく
求めるキモチが消えうせてしまった


しゃぼんのようなあっけなさ














    











ファムファタル
運命の人


どこかでぼくを待っている
それを信じずに
明日を迎えることはできない














    










なにもかも
なかったことにしときたい


わらっちゃうほどあっけなく
あたしはいまをいきている


ここにあなたがいなくても
それをすらここちよくかんじる


ほんと
わらっちゃうほど
あたしはひとをあいせない











    













心をきみに引き渡す
あとはきみの好きにしてくれていい
















    











ああ 神様
どうか
きみではない
他の人を
愛することができますように


きみ以外は考えられないと
思ってしまうぼくの中のぼくが
どこかに消えうせてしまいますように
















    












この胸に深く深く
差し込まれた蒼いナイフが
今も刺さったままだ


万が一抜き方を間違えでもしたら
命にもかかわる


きみが点す一つの温もりだけが
ナイフごと溶かす力を持っている
けれどもう
助けを呼ぶ声さえ届かない
きみはあまりに遠すぎた













    












きみが一番幸せだったと言った
あの日々の中に
確かにぼくはいたから
それはそれで
いいのかな
なんて
思うことで
キモチをすり替えようとする
















    












あいたいキモチが
どこにもゆけずに
あたしをぶつから
あっちこっちがキズだらけ
















    












ああ 神様
今度目覚めたら
一面のタンポポが広がっていますように


そして
愛しい人の支えなしにも
そこを走り回れますように


温かな黄色が
孤独の闇を追い払って
明日に向かうぼくを
そっと包んでくれますように
















    













今のことを
懐かしく思い返す
そんないつかの日には


きみが隣にいてほしい












    












きみにまつわるあらゆる感情が
星のように散らばって
カタチをなさない胸の内


ひとときごとに姿を変えて
心の休まるヒマがない














    












遠雷が夏の終わりを告げにくる
ひとつため息をつく間にも
秋は廻り来ようとしている


きみの心に誰がいようと
かまわないと思っていた


ぼくの心さえ確かならと
同じ言葉ばかり
呪文のように繰り返した


そうして
我と我が身に魔法をかける


季節がゆっくりと変わっていくみたいに
ぼくの体にゆっくりと毒が回っていく


いまや誰かの手のひらの上で
のたうちまわっている心境


もういっそ
あの稲妻に撃ち抜かれてしまおうか














    












終わりなど
まるで見えないこの恋に
ほんの少しの安息を


きみから遠く離れた場所で
きみと過ごした僅かな時間を
幾度も体にめぐらせても
求める救いがないのなら















    












ぼくは
きみと
果てしなく閉じた世界に
行きたいと思っているんだよ


そう
まるで卵の中みたいにさ


空気がやっと入るくらいの
細かな穴しか開いていないくらいの
閉じた閉じた世界


そして


そこでしか見ることのできない
きみとぼくの姿を
息がかかるくらい寄り添って
見せ合ってみようよ


そこで見たものが
もしも絶望だったなら
きみから殻を壊すがいいさ














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