宿題

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2002年11月30日(土) 魔法瓶の湯気/つめきり
練習してないんで、ぶっつけなんですけど、

自分たちがどうしてもやりたいのでやります。


★魔法瓶の湯気/つめきり★



つめきり の無料公演を、ていぱーく逓信総合博物館で観てきました。

上は45分のお芝居が終わった後での福永光宏さんの言葉。
その後、出演者全員で「あわてんぼうのサンタクロース」が演奏されました。
本当にぶっつけな感じが伝わる演奏だったのですが、
でもおもちゃの楽器とかを使ってるせいか、なんだか良かったり。

一緒に「POST POSTER POSTEST」というポストカードの
展示・即売イベントもやっていて、結局1つ舞台観れるくらい
お買い物してしまいました。

2002年11月29日(金) タモリ倶楽部(地図)/タモリ
(地図に興味を持ったのは)6歳の時。

はじめて自分の知らない場所に行った時、

自分の知らない場所が世の中にはたくさんあるんだなぁと思って、

帰ってきてから自分の行った場所を地図で調べてみたのがはじまり。


孀婦岩にはファンサイトもあって。


俺より詳しいやつは腹が立つんだよな。


★タモリ倶楽部/タモリ★



■地図に夢中なタモリさん。
サングラスをはずして覗き込んでみたり、
なんかきらきらしてました。

2002年11月28日(木) 君たちは大きくなったらなにになりたいか/暮しの手帖300号
大ぜいのこどものなかには、こすからい子もいるでしょうし、

のんびりした子もいるでしょう。

マセた子もいれば、赤ちゃんみたいな子もいるでしょう。

昔だってそうでした。

小にくらしいわけではありません。

一生けんめい、こんなことを考えている子もたくさんいます。


○かれーらいすやのしゃちょうになりたい

どうしてかとゆうと、かれーがすきだから、まいにちかれーがたべれるから、

それにえばれるから。(東京 男の子)

○おかしやさんになりたい

家のお客がきた時に、店のおかしを出せばお金がかからないから。(広島 女の子)

○アクセサリー屋になりたい

ブローチやきれいな物を見ていると、気持ちがいいから。(京都 女の子)

○そうしきやになりたい

あんまりしぬ人がすくないので、はたらく時間がないから。(広島 男の子)

○食堂の人になりたい

ごはんなどを、ぼんにのせてもっていくのがすきだから。(兵庫 女の子)

○養鶏家になりたい

とてもかわいいから。(鳥取 男の子)


★君たちは大きくなったらなにになりたいか/暮しの手帖300号記念特別号★



■まるまる読むとこいっぱいで面白かったです、300号。

写真は花森さんデザインの年賀状。

2002年11月27日(水) パリと私/エレン・フライス
本屋は街に思い出と息吹を与える。

服屋はそれらを街から奪う。


★パリと私/エレン・フライス★



■美容院で読んだ「流行通信」の最新号(たぶん)から。
待ち過ぎて、熟読しちゃいました。

おしゃれ業界の人のこういう発言は、なんだか嬉しかったり。

2002年11月26日(火) The house of sweets/天久聖一×渡邊登生
天久(以下:天)「ギョッ!廊下だらけだね。まるで迷宮」

登生(以下:登)「でもワープゾーンがいっぱいあるからどこでもスグ行けるよ」

天「ああ、じゃあ見た目より便利なんだ」

登「便利だけどサルがいるよ。ワープゾーンの中には。だからまずサルを倒すこと」

天「サルが?(笑)なんで?」

登「一回倒せばいいの、サルは。そしたらもう出て来ないから!」

天「とにかく最初にサルを倒すのね。なんじゃそりゃ?(笑)ここがリビング?」

登「うん。そいでとなりがのりきん家」

天「のりきって誰?」

登「親友!将来は一緒に住むことになってんの」

天「はやってるもんね。ルームシェア。で下は?」

登「プロレスリング」

天「だれがいるのよ?ここには」

登「猪木とイヤミ!」

天「イヤミって…(笑)あのシェーのオジサン?」

登「そう。イヤミはいつも猪木のサンドバック代わりになってんの」

天「そりゃ大変だ!(笑)確かにボロボロだもんな、このイヤミ。横から伸びてるベルトコンベアは…」

登「時速100キロで回ってるからどんなに走っても進まない!」

天「そんな…どうだ!って顔されてもなぁ(笑)不便じゃん」

登「そういうときにはこのワープゾーンを使うの!」

天「そっか。そしてこの映画館に到着ね。おっ!タイタニック上映中!」

登「ウソのタイタニックだけどね」

天「ホントだ。(ウソ)って書いてあるわ(笑)他にはどんな映画やってんの?」

登「ここに映画表があるじゃん!他にはパラディアンとサイコマンとポケモンととういまんとにゃろー!だよ」

天「最後のにゃろー!ってどんな映画なの?」

登「最初にネコがニャー!って言って、次に猪木がダーッ!って言って、

次にボクがヨーッ!って言って、次はのりきが何やってんだー?って言って、

最後にまたボクが絶叫してんのー!って言って終わり」

天「金返せーっ!払ってないけど。でも見てーっ!その映画!(笑)」

登「あとここ見てよ。妖精の部屋」

天「はいはい。なに?この2匹が妖精?」

登「違う。右が妖精で左がコブ」

天「コブは妖精じゃないの?」

登「妖精の技はツバだよ」

天「いや、だからコブはなんなの?」

登「最初の技はツバだけどそれが進化するとヨダレになる。

さらに進化するとヨダレの波になって、究極の技がヨダレ台風!」

天「技は分かったよ!コブは何者なの?」

登「隣はパパとママの部屋」

天「…無視かよ」

登「この赤いヤツはねえ、禁断のドラゴンと言われていて入ってきた人をみんな食べちゃう!」

天「パパとママの部屋の奥のヤツね。しかしそんな危険な生き物が家の中に?」

登「コイツが出現するのは1パーセントの確率だけどね。でも大丈夫!

この間修理屋さんに直してもらったからもう出ない!1パーセントもね!」

天「ホッ!よかった(笑)ありがとう修理屋さん!」

登「じゃあ最後はね。この黄色い部屋!」

天「パパとママの下にある部屋ね」

登「この部屋は不思議な部屋だよ」

天「さぞかし不思議なんでしょうな」

登「どんなに不思議かはまだ誰も入ったことがないから分からないよ。でも…」

天「でも?」

登「この部屋の前を通ると壁に描いてあるカワイイ顔が見られる!」

天「…えーと、それだけ?」

登「それだけ」

天「ですよね…。(タメ息)」


★The house of sweets◇HOME vol.11/天久聖一×渡邊登生★



■雑誌「HOME」の連載。
「こどもが描いた夢の家、そのお家を本人自ら案内してもらう脳内お宅訪問」の第4回目。
タイトルが「The house of sweets」なんていっても
明らかに「HOME」の中でここだけ雰囲気が違う気が。

今回の設計は渡邊登生君、8歳。
って、ちはる&俊美さんの子供だったような。

2002年11月25日(月) 日曜日の印象/小西康陽
ぼくの何もかもが嫌になった

日曜日の午後 二時半過ぎ

ひどく時間をかけて 

バスルームでひげを剃っていた

年をとってずるい顔になって

ただひどくくたびれている

鏡の中のありふれた男

ありふれた話

ありふれた日曜の午後


すべてあきらめたら暇になった

日曜の午後 五時半過ぎ

ぼくは外野席で

退屈な試合を見ていた


★日曜日の印象/小西康陽★



■小西さんでもこういう気持ちになったりするものなのか、
それともまったくの創作なものなのか。

2002年11月24日(日) ハリーポッターと賢者の石/J.K.ローリング
「では、寝る前に校歌を歌いましょう!」

ダンブルドアが声を張り上げた。

ハリーには他の先生方の笑顔が急にこわばったように見えた。

「みんな自分の好きなメロディーで。では、さん、し、はい!」

学校中が大きな声でうなった。


ホグワーツ ホグワーツ

ホグホグ ワツワツ ホグワーツ

教えて どうぞ 僕たちに

老いても ハゲても 青二才でも

頭にゃなんとか詰め込める

おもしろいものを詰め込める

今はからっぽ 空気詰め

死んだハエやら がらくた詰め

教えて 価値のあるものを

教えて 忘れてしまったものを

ベストをつくせば あとはお任せ

学べよ脳みそ 腐るまで


みんなバラバラに歌い終えた。

とびきり遅い葬送行進曲で歌っていた双子のウィーズリー兄弟が最後まで残った。

ダンブルドアはそれに合わせて最後の何小節かを魔法の杖で指揮し、

二人が歌い終わったときには、誰にも負けないぐらい大きな拍手をした。

「ああ、音楽とは何にもまさる魔法じゃ」

感激の涙をぬぐいながらダンブルドアが言った。


★ハリーポッターと賢者の石/J.K.ローリング★



■ハリーポッターを今ごろ読んでみました。

九と四分の三番線から出る列車に乗ると魔法学校へ、
って良いなぁと思ったら、なつかしい本を読みたくなって
いろいろ読み返してみたり。

2002年11月23日(土) ドラえもん/藤子F不二雄
のび太 「のどかなお正月だなあ。今年はいいことがありそうだ」

ドラえもん(机の引出しから声だけ) 「いやあ、ろくなことがおきないね。」

「野比のび太は三十分後に首をつる。四十分後には火あぶりになる。」

のび太 「だれだ、へんなことをいうやつは。出てこいっ。」

「………だれもいない。気持ち悪いなあ。」

ゴトガタゴトと机から音がして、ドラえもんが引出しから登場。

ドラえもん 「ぼくだけど。気にさわったかしら。」

のび太 「ワッ」

「だ、だれだっ!?どこからきたんだ。なにしに…。ど、ど、どうしてこんなところから……。」

ドラえもん 「いっぺんに聞かれても困るな。そんなことどうでもいいじゃない。

ぼくはきみをおそろしい運命からすくいにきた。」



★ドラえもん/藤子F不二雄★



■ドラえもんとのび太の出会いの場面。

机の引出しを開けたらタイムマシンにつながってるなんて、もう。

「ぼくはきみをおそろしい運命からすくいにきた」
って改めて見ると、なんかすごい気がしました。

2002年11月22日(金) クレヨン王国からきたおよめさん/福永令三
ギラギラとまぶしいライトを光らせながら、南のトンネルから電車が顔を出しました。

もうすっかり、明るくなった朝をつらぬいて、緑とオレンジの電車はからだをゆすりながら、

ホームへかけこんできます。

ずいぶん、活力にみちた元気な電車だな、と重いながら、亜有子はのりました。

高校生も一つ前の車両にのりました。

だれもいません。

乗客は亜有子一人きり。前の車両も、高校生一人きり。

うしろを見返ると、うしろはグリーン車のくもりガラスで、見えません。

ドアがしまりました。亜有子は、車内広告を見上げました。

二十人くらいのダンサーが肩をくみあい、足を高くあげておどっている写真。ホテルのショーです。

「ぶて!青春を。」

黒ヒョウのように目だけ白い黒人ボクサーが身がまえてる図。

これは新しくひらかれたボクシングジムの広告です。

「たえられるか、ハードな戦い。」

こちらは、女子プロレス選手権の興行。

どの写真も、目がギラギラとかがやいて、まだねむけのとれない亜有子をぐいとつかんで、

ゆさぶるようです。

「え、おはようございます。」

ねむそうな車内アナウンスでした。

「この電車は、なぐり電車でございます。ぞんぶんに、おなぐられください。」

なんのことやら、全然、意味がわかりません。

いきなり、ポカーンと亜有子は頭をたたかれました。

びっくりして顔を上げると、ほっぺをぶたれました。

「えッ――いたい、なぁ。」

こしをうかせたら、右の肩をコーンと音がするほどなくられ、

「わぁッ、なに、なんで。」

いくら見まわしても、どこにも、人はいないのです。



■これも「霧のむこうのふしぎな町」と同じく、小学生の頃買ってもらった本。

「頭の中におよめさんをレンタルできる」というお話、と書いてもあれですが、
主人公の亜有子がクレヨン王国に入る場面。

このあとも4ページくらいずっと殴られっぱなし。
でもこの「なぐり電車」にのらないと、クレヨン王国には入れないのです、ひどい。

2002年11月21日(木) 霧のむこうのふしぎな町/柏葉幸子
とつぜん。風がブワーとふいた。

森はいっせいにガサゴソといい、かさがぱっとひらいて、風にとばされた。

リナは、つかまえようとしたが、かさは二本のヒマラヤすぎのあいだにかくれてしまった。

リナは、かばんをつかむと、あわててそのヒマラヤすぎのあいだにとびこんだ。


背の高い木がしげっていて、うす暗い森の木のあいだに、白いものが見える。

たしかにかさだ。

ところが、リナがそこまで追いつくと、かさはそれよりちょっとさきへいってしまう。

リナは、むちゅうになって、追いかけまわした。

木々は、そんなリナをあざわらうように、リナの頭の上で、ザワザワ音をたてている。

ふっと気がつくと、白いものがながれはじめている。

霧だとわかったときには、一メートルさきもぼんやりかすんでしまった。


思いがけないできごとに、リナは、まっさおになって立ちすくんだ。

まだ夕方でもないし、そんなに高いところまでのぼったわけでもないんだから、

すぐに晴れるにきまっていると、ひっしになって、自分にいいきかせた。

へたにあるきまわらないほうがいいのかもしれない。

リナは、なみだをこらえてその場に立ちどまった。

 
さっきまであせをかいていたのに、もうはだ寒い。

むきだしのうでには、鳥はだがたってきた。すこし運動でもしてからだをあたためよう。

リナは元気をふるいおこして、いっち、にっと、足ぶみをした。


あれっ、おかしいな、とリナは思った。

なんとなくおかしい。足の下は土の感触じゃない。

それに、コンコンとかたい音がしたような気がする。

リナはかがみこんで足もとを見た。

左足は雑草の上に、右足は石の上にある。それもたいらな石。

リナは、もう一歩、霧の中へふみだしてみた。


やっぱり石の上で、リナの白いくつが。コーンと音をたてている。

リナが一歩ずつ、コーンという音をたしかめながら、あるいていくうちに、

幕があがるように、さっと霧が晴れていった。


リナは、ぽかんと口をあけて、あたりを見た。

目の前に小さな町があったのだ。



★霧のむこうのふしぎな町/柏葉幸子★



■いくら食べても太らないトケのお店のお菓子、
「むちゅうでたいせつに」読むことが代金のナータの古本屋。

もう何回読んだことか、と思ったけど、でもこの通りをみんなで
「気ちがい通り」って呼んでる、っていうのは忘れてました。

その「気ちがい通り」こと霧の谷へ、主人公のリナが入っていく場面。

2002年11月20日(水) 人間の条件(ちょうけん)/蛭子能収
課長さん すぃません ごめんなさーい 電車やめて ウマで来たらチコクして

部長さん  すぃません ごめんなさーい 時計みずに  カンで来たらチコクして


だけど  お願いだー ぜったい給料をひかないでよねー リッチでいたいからさー


★人間の条件(ちょうけん)/鈴木慶一★



■松尾スズキさんが「『メンゴメンゴ』、は謝ってない」とか
何かで書いていた気がするのですが、この「すぃません ごめんなさーい」も
かなりの謝ってなさだと思いました。
蛭子さんが書いたとなるとなおさら。

2002年11月19日(火) 21世紀は悪趣味の美学から開始されるだろう/四方田犬彦
世界で第7番目の美術品所蔵数誇るブルックリン美術館で目下開かれている、

『センセーション』という現代美術館での出来事である。

だがこれなどはまだ序の口だった。


☆☆☆


スゴイなあとぼくは唖然としていた。

素晴らしいでも、けしからんでもない。文字通り唖然としてしまったのである。

ついにアートはここまでやるようになったのか。

壁に掲げられた解説を読むと、ここに集められた何十もの作品は、

イギリスの広告業界の重鎮であるさる人物の個人コレクションであるという。

ということは、これを自分の家に飾ってる人間がいるということだ。


美術館の展示室を出てギフトショップに入ると、

先ほどの不気味な作品のポスターや絵葉書といっしょに根本敬の漫画の翻訳が売られていた。


ぼくは長い間、荒川修作に代表される貧血じみたコンセプチュアルアートというやつが、大嫌いだった。

広い空間に木材を並べただけとか、コールタールの池を作っただけという、

単なる思い付きの作品にも、心を動かされることがなかった。

終末論だとか自己言及性だとか、様々理由をつけてそれらを弁護する美術評論家を眺めていて、

この分野の人たちは楽で呑気でいいなあくらいにしか思っていなかった。

『センセーション』はこうした従来の観念的な評論の言葉とはまったく無関係なところから発想されている。

20世紀の後半にはもはや美学的スキャンダルなど起こりえないんだよという、

超現実主義者ブルトンの晩年のシニズムにむかって、

なんとかもう一度ユーモラスな意義申し立てを行おうと企てている。


もっとも会場に漂うあの臭いだけはまいった。

警備員にはごくろう様としか、いいようがない。


★21世紀は悪趣味の美学から開始されるだろう/四方田犬彦★



■ ☆☆☆ の部分にはかなりおぞましい感じの作品の説明が
ずらっと書かれてました。

というかなんていうか、根本敬さんてすごいなぁと改めて。

2002年11月18日(月) 西田尚美/中森明夫
今、映画館でお金を払って日本映画を楽しむ観客たちは、みんな西田尚美が大好きだ。


あたかも男子中学生のような風貌で、畳の上で行儀悪くウダウダと寝転がる姿が

もっとも似合う稀有なヒロイン。

西田尚美は宝石ではない。スーベニール。

旅先の売店で買ったオミヤゲだ。貝殻で作った人形や、花を閉じ込めたガラス玉。

子供時代に駄菓子やのクジ引きで当てたオモチャの指輪。

1ケ10円、だけどこのオモチャには“思い出”が蘇った瞬間、どんな宝石よりもまぶしく輝く。


太宰治やサリンジャーを読む少年少女が「自分だけが主人公の気持ちをわかる」ように、

誰もが初めて西田尚美を「発見した」ように錯覚する。

映画館からポケットに入れて持ち帰りたくなる。

観客を思春期にする。


★西田尚美/中森明夫★

2002年11月17日(日) Emotional Site(食糧ビル解体)
市場の取引きはこの中庭面にて行う。

従て此のビルデングの生命は中庭面にありて、

他の建築物の如く中庭は単なる採光通風のためのエリヤに非ず

依てプランニングの土に於いては表裏とも有効に使用してあることが他の

ビルデングと多少相違する點である。

――「日本建築士」より


★Emotional Site★



■食糧ビルが解体になってしまうということで、Emotional Site に行ってきました。

●『Imitation KABUKI Show!!』

KABUKI★STARこと三宅信太郎さんが、歌舞伎の格好(頭は着ぐるみ)で、
中庭全体に真っ白な布を敷いて墨で巨大お絵描き。
私は屋上から見ていたのですが、
最後に紙ふぶきがあちこちから大量に落とされたのにはわぁと思いました。

●『サイト・ツアー たてもの探検隊』

毎日、建築家や関わりのある方が交代で案内してくれるらしいのですが、
この日は竹下都さんという、10数年食糧ビルを知っている人。

ツアージャケットという名の透明カッパを着て、
地下のすっごく狭い歩くとコンクリートがぽろぽろ崩れるような
非常用階段を通らせてもらったりしました。
あと、
佐賀町は佐賀県と地形が似てることからその名前がついた。
屋上の鳥居の神様はもう引越し済み。
今では高いビルに囲まれている食糧ビルだけど、中庭から見上げると空しか見えない。
とかそういうお話もたくさん聞けました。

●ビロードの夜

3FのRICE GALLERYにての演奏+お芝居。
演奏はピアノ(本田祐也さん)、サックス(金森香さん)、パンデイロ(阿部海太郎さん)。
「食糧ビルがなくなるということで考えた10ばかりのこと」
という危口統之さんの朗読がひとつ終わるごとに1曲演奏、という構成。

朗読というものを初めて聴いたのですが、もう1度聴きたい!と思うくらい
なんだか良かったです。

●各部屋に展示された作品では、この部屋が一番好きと思いました。

あとモーマスを見ました。
眼帯をしてました。

2002年11月16日(土) 矢野を嫁にする方法/坂本龍一
これはあまり説明できることではないのですが、

二度ぐらい平手打ちを食らったことがあります。

効き目がありました。

成田での時は七年前だったのですが、いまだにまざまざと覚えています。

恐ろしい記憶はなかなか消えません。

二回とにかく大きいのがありました。


欠点といえば、あまり完璧すぎてこちらが太刀打ちできないという、これが欠点です。

いつも僕としては蹴落とされないように後からついていくという感じ。

ちょうどメスのライオンのように強い。

育児から家事まで全てやるわけでしょう。

ライオンの一家が移動しなければならない時には、きっとメスが先頭をきっていくわけでしょう。

ずっと昼寝をしていたオスライオンは、「おい、おい、待ってくれ」と後からくっついていくのでしょう。


★矢野を嫁にする方法/坂本龍一★

2002年11月15日(金) ラーメン食べたい/矢野顕子
ラーメンたべたい ひとりでたべたい 熱いのたべたい
 
ラーメンたべたい うまいのたべたい 今すぐたべたい
 
チャーシューはいらない なるともいらない ぜいたくいわない
 
けど けど
 
ねぎはいれてね にんにくもいれて 山盛りいれて

 
男もつらいけど 女もつらいのよ
 
友達になれたらいいのに
 
くたびれる毎日 話がしたいから
 
思いきり大きな字の手紙 読んでね

 
となりにすわる 恋人達には目もくれずたべる
 
わたしはわたしの ラーメンたべる 責任もってたべる
 
今度くるときゃ みんなでくるわ ばあちゃんもつれてくる
 
けど けど
 
今はひとりで ひとりでたべたい ラーメンたべたい

 
男もつらいけど 女もつらいのよ
 
友達になれたらいいのに
 
あきらめたくないの 泣きたくなるけれど
 
わたしのこと どうぞ思いだしてね


★ラーメン食べたい/矢野顕子★

2002年11月14日(木) ムツゴロウの雑居家族/畑正憲
居間に落ち着くと、案の定、メガネの青年の方が質問の矢を浴びせてきた。

「先生は狩猟についてどう思いますか」

「それはですね」

と私はいったん口をへの字に結んだ。

どう思うかと問われれば、きらいだと答えたい。

けれども、それは日本においてであり、たとえばアマゾンの奥地で時給自足せよと言われれば、

喜々としてその日に食べる鳥を撃つかもしれない。


★ムツゴロウの雑居家族/畑正憲★



■絶対撃つ!と、ムツゴロウさんエッセイを読み漁ってる私としては
思います。喜々として、すごい工夫とかして。

2002年11月13日(水) 聖ペトロ
私たちが

ここにいることは

よいことです


★聖ペトロ★

2002年11月12日(火) 現状維持/プラモミリオンセラーズ
見限ってるけどケリつけらんない ダメな舞台でダメなまま

敗色濃厚 あきらめムードさんざん漂ってる

もうちょいかって気付いたらそのまんま

一瞬でも夢ふくらませたのが悪かった

かなり不完全 生乾きで 目下地団太踏んでる状態なんだ

君の声はここまで届いてないよ


ハンパな立場定着し気味 逃げ腰保ち えびす顔

後悔すんの生業んなって6年はもう経ってる

もうちょいかって気付いたらそのまんま

一瞬でも夢ふくらませたのが悪かった

先がわかんないまま 凝りずに 中坊みたくダベってる最中なんだ

君の声はここまで届いてないよ

君の声はここまで届いてないよ


★現状維持/プラモミリオンセラーズ★ 

2002年11月11日(月) エスパー魔美/藤子F不二雄
公表された作品については見る人全部が自由に批評する権利を持つ。
      
どんなにこきおろされても、さまたげることはできないんだ。
      
それがいやなら、だれにも見せないことだ。
     

評論家に批評の権利があれば、ぼくにだって怒る権利がある。
      
あいつはけなした!ぼくはおこった!
      
それでこの一件はおしまい!


★エスパー魔美/藤子F不二雄★



■エスパー魔美「くたばれ評論家」から。

2002年11月10日(日) 出会いのストーリー/松尾スズキ
意味ってモノに疲れることはありませんか?

そう言う俺は、二五才でヨコワケだ。

そこそこの広告代理店でそこそこの仕事をやっているが、俺の顔は童顔だ。

説得力にかける。

だからして上司の命令でヨコワケにしている。

ときどき会社の給湯室の鏡で自分のヨコワケ度をチェックする。

疲れてる。意味というものに追われる日々に。

そう、俺がやってるのは立ち上げる広告の「意味」をクライアントに説明する仕事。

いつも聞かれる。「で、そのコピーの意味は?」

意味、意味、意味の日々。世の中に説明のつかないものなどない。彼らはそう言いたけだ。

ときどき逆ギレしそうになる。意味ってモノが世の中の不自由の90%を作り出してるんじゃないのかい!

俺は午後一時に必ず給湯室にいく。

隣のビルの一室に住む女が窓越しに鏡に映りこんでいる。

その女がいつも一時になると窓にむかってゴリラの真似をするんだ。

ドンドンと両手で胸をたたく。必ずだ。なんかのまじないか。

意味がわからない。孤独なんだろう。きっとそう。淋しいと人はゴリラになるのだろうか。

やっぱりわからない。

でも、俺はなぜか救われる。あの、ゴリラの女を見ると、なんだか少しだけ自由になった気がする。

説明不可能な人間の存在が意味でがんじがらめの日々から俺を解放する。

午後一時。ゴリラ女をチェック。さらにヨコワケもチェック。

呼吸を整え、そして俺は意味との戦いの日々に、また戻る。それでいい。

きわめて俺は、前向きだ。

   ◇

毎日。そう。毎日。というのが肝心なんです。

午後一時になると私は窓の前でゴリラの真似をするんです。

胸をたたくんです。威嚇のポーズらしいんです。

意味? わかりません。でも、必要なんです。

私、『東京必要クラブ』ってとこに入ってるんです。

入会方法?秘密です。自分が世の中に必要ないんじゃないのか、

そう思ってる人に「必要」を与えてくれるクラブなんです。

そこには「必要をもらう人」と「必要をもらう人が必要な人」が集まります。

私はそこで飯島という女の人に出会いました。

とてもきれいな三〇代の女の人でした。

「あるビルに引っ越して、そこの窓際で毎日午後一時にゴリラの真似をしてほしい」

そんな必要をくれました。マンションの引越し費用はあちら持ち。

で、私は毎日言われるとおりにしています。ゴリラを始めてから、少しだけ活発です。

私前付き合ってた人におまえは無意味な女だって言われました。

夢も目的もないのに東京にいる奴は無意味だって。

傷つかない自分に驚きました。ボーッとしただけでした。

でも今、ゴリラをやっていて、まぁ、意味はわからないんですけど、毎月飯島さんに「ありがとう」って手紙もらって、

人に必要とされることってちょっと意味のあることだなんて、

恥ずかしいけどゴリラをやりながら、なんだか誇らしげなんです。

ウッホウッホと、胸をたたいて少しだけ、誰かに必要とされてるんです。

そんな私は変ですか?  

   ◇

お父さん。お元気ですか。私が家を出て、もう十年になります。

お父さんは頑固な人だから、きっとまだ私のことを許しては

くださらないんでしょうね。家を出たあの日から、会えない覚悟でいるんです。

ただ、許してはくれなくてもきっと心配はしているでしょうから報告します。

夫の詞がやっと売れ始めたんです。

だれもが知っている歌手の歌です。もう、私たちは大丈夫です。

だから今度は私にお父さんの心配をさせてください。

心臓はまだお悪いのでしょう。

お母さんがなくなって停年退職後、ビルの清掃業をやっていると噂に聞きました。

一人でいそがしく仕事をやっていて心臓の薬を飲み忘れるのが心配です。

午後一時。薬を飲む時間に、東のビルの窓を見てください。

胸を叩いている女の人がいます。私が頼んだのです。

その人を見たら、心臓のことを思い出してください。ごめんなさい、この親孝行。

わがままとして受けとめてください。

最後に夫の詞の中で私が大好きな一筋を書いておきます。

「誰かが誰かに絶対似てる。だから絶対一人じゃないよ。

でも人は泣く、一人だと。僕らの距離は遠すぎる。

でもその距離を、愛していいかな。宇宙のせこいかたすみで。

全部丸ごとだきしめて」

それでは、お父さん、さようなら。会えないお父さん、こんにちは。


★出会いのストーリー/松尾スズキ★



■なんと松尾さんのもありました。
こっちも全文コピー。

2002年11月09日(土) 出会いのストーリー/いしいしんじ
ある秋の日ぼくは、おじいちゃんに部屋へ呼ばれた。

どうも最近、背がのびたようなんだよ。

ぼくはこたえた。七十過ぎてひとの背はあまり伸びないよ。

けど、本当だった。

姿勢のいいその背はぐいぐいと伸びだし、翌月の末おじいちゃんは身のたけ三メートルの巨人になっていた。

途端にひとづきあいが難しくなる。大通りにいけば犬が吠えつく。

その日もおじいちゃんは背を丸め裏通りを歩いてた。古アパートの前。二階の窓があいている。

窓際に座る若い女性の手元を見下ろし、おじいちゃんは息をのんだ。

彼女はピンセットでガラス瓶のなかに帆船をつくっていた。

つい話しかける。同じ趣味です!彼女もすぐ笑顔になって、窓から熱いコーヒーをすすめてくれた。
 
この日以来おじいちゃんはまた姿勢がよくなった。

この新しい友人のところへ、毎日長いネクタイをなびかせていくおじいちゃんの巨体は、

まるでマストにリボンを結わえた、ぴかぴかのどでかい帆船みたいにみえる。

   ◇

裏通りのアパートに住むおねえさんは、仕事で日中ほぼ部屋からでない。

スパゲティ用の小麦粉種をえんえんと細い足でふみ、夕方レストランに渡す。

ある金曜、郵便配達夫が小麦粉を届けにきた。

ぼんやり眠そうな若者の胸から小麦粉の袋をとったおねえさんは、ラベルをみるなり表情を曇らせた。

この粉違うわ。私にはかたすぎる。どうしよう、今日のぶんが間に合わない! 

郵便配達夫は戸口で少し考えこんでいった、おれ、手伝いましょう。
 
並んでふんでみると、この若者は意外なくらい足ぶみが上手で、しかも彼女との息もぴったりだった。

ふたりは肩を並べ、かたい種を仲良くうんうんとふんだ。作業は普段より一時間も早くすんだ。

そして翌週、郵便配達夫は花束をもってきていった、今夜スパゲティをたべにいきませんか。

おれ、あなたのふんだのが食べたいんです。

その午後、おねえさんは踊るようなステップで、真新しい小麦粉のかたまりをうきうきとふんだ。

   ◇

ぼくの村の郵便配達夫は、毎晩、空を飛ぶ訓練をしている。

ほぐした箒を両腕にしばりつけ、家々の屋根をとびはねて歩く。

村人は天井をみあげにやにやと笑って、やつめ、今夜も飛んでいやがるな。
 
十月のある夜、配達夫は屋根を伝い北の工場までやってきた。煙突をみあげ彼はぎょっとした。

全身鳥の恰好をした男が、そこにしゃがんでいたからだ。

村の名物「鳥男」には近づいちゃいけない!そっとあとずさりすると、煙突のほうから低い声が響いた。

お前さんのことは知ってる。いいものをやろう。今夜かぎり、お前さんになら効くはずだ。さ、胸にさしてみな。

みいられたような配達夫の前に、真っ黒い羽根が一枚ふわふわと落ちてきた。

いわれたとおりそれを胸にさすと、からだがひどく軽くなった気がした。
 
この夜村のみんなは眉をひそめ、やつめ歯痛かな、いつもの足音がきこえてこないぞ。

うん?妙な風切り音がする。今夜は早く寝るとするか。

村の全員がこの晩、空飛ぶ夢をみたんだという。

   ◇

村の名物、全身鳥の恰好をした鳥男が、工場の煙突からおりたことがいままでに一度だけある。

それはぼくの母さんの目の前でおきた。

ある朝いつものように村をみおろしてた鳥男の前に、赤い風船があがってきた。

風船の紐には手紙が結わえてある。

「鳥男様。ぶしつけな願いをおゆるしください」と文面にはあった。

煙突からおりてくれませんか。息子が病気なのです。

占いによれば、北の方角にいる鳥がたいへん不吉なそうで、

その煙突は我が家からみるとちょうど真北にあたるのです。
 
下をみる。若い女性が両手を握りあわせ祈っている。

鳥男は吐息をつくと、煙突からおりはじめた。するするとはしごを伝い、母さんの前までやってくる。

そしていった。占いはともかく、早く医者にみせなさい。

やさしい目だったわ、と母さんは語っている。

その日以来、今でも母さんは三日に一度、風船にサンドイッチをつけて鳥男のほうへ放る。

   ◇

父さんは新聞スタンドの売り子だった。毎日くるとある女性が好きになった。

彼女はすてきな笑顔で新聞を買うと、その場で占い欄をくいいるようにみつめる。

「ふんふん、今日は南が不吉なのね」。
 
父さんはある日、名案をおもいついた。毎朝占い欄を先にみて、幸運の色で彼女を出迎えるのだ。

オレンジのネクタイ、ピンクのシャツ、水玉の上着。けれど彼女は気づかず、

新聞に鼻をつっこませ歩き去るだけだった。

ある雨の日、公園で父さんはあの女性をみた。

転んでバッグをおとしたらしく、泥土へしゃがみ、口紅やビー玉を拾っている。

父さんは駆けよってバッグの中身を拾い集めた。

彼女は頭をさげ、あの、どちら様ですか、といった。

先月めがねをなくしちゃって、この世が全部ピンぼけにみえるんです。

父さんはほっとした。きていた上着の緑は、その日最悪の色だったからだ。

多少ピンぼけだったにせよ、これがぼくの父さんと母さんとの、最初の、本当の出会いだったことになる。


★おじいさんの背が伸びた/いしいしんじ★



■フジテレビでやってる(らしいです、未見)「出会いのストーリー」から。
HPでバックナンバーが読めるのですが、
消えてしまったらヤなので全部コピーしちゃいました。

2002年11月08日(金) 気弱なギャンブラー/蛭子能収
学生時代の後輩は何でも私のいうことをハイハイ聞いてくれるので好きだ。

   ◇

女房は、私がどこかに行くのを嫌う。

ギャンブル場だけでなく仕事で人と会うために出掛けるのだって嫌う。

昔、私がサラリーマンをしていた頃は、私に「今日、会社休めば」とよくいっていた。

   ◇

問題は5日分の仕事をどうこなすかだが、いつも月の後半は割と少ないし、

香港に行くとなれば手を抜いてでもスピード仕上げできる。

それが私のマンガやイラストの特徴でもあるわけだから。

   ◇

女房が慌てふためいてやって来て、叫んだ。

「Sさんが死んだんだって!!」と。

Sさんは、ある雑誌の編集者で年齢は26か27でまだ若い。

1ト月に1度くらいは私にマンガやイラストの注文をくれるとても良い人であった。

それで女房は私に、パチンコをすぐやめて家に帰るように要請した。

しかし私は、つい先ほど、パチンコの玉をなんと1度に5000円分も買ってしまっていたのである。


さァ問題は、この玉を残して家に帰らなければならないのか?ということだ。

確かに私の知り合いが死んだことは辛い。

しかし、私が我が家に帰ったところで死人が生き返るわけではないのだ。

家に帰って死んだ人のために泣けばいいっていうのだろうか。

私の心は脈打った。帰るべきか、帰らざるべきか。

心の優しい人間と思われるか、それとも知人が死んだのに心も動じない冷酷な人間と思われるか。

まさに不条理映画「異邦人」の心境である。

そして私は選んだ。

心の優しい人間と思われる方を、ああ……である。

   
★気弱なギャンブラー/蛭子能収★



■好きか嫌いかっていうと好きなのですが、
いい人かヤな人かっていうと、ヤな人だなぁって。

2002年11月07日(木) 河童手のうち幕の内/妹尾河童
みんなかなり上機嫌で騒いでいた。

中の一人が水割りのグラスを高々と持ち上げ、いきなりライターを放り込んで、

カラカラ音をさせながら、「これ呑めるかな?」といった。

「バカ、絶対に呑めない」「ライターが喉を通るわけがあるかよ。絶対不可能!」という声が聞えた。

隣のテーブルだったので、ぼくには話の前後の様子はわからなかったが、若い人たちが、

そんなに簡単に「絶対不可能!」なんて言い切っていいのかなぁ?と思った。

その瞬間、ぼくの手はライター入りのグラスをつかんでいた。

そして一気に液体とライターを飲み込んでしまった。

火がついたような痛さが喉の奥を突き刺し、胸が苦しくて涙があふれた。


気がつくと、あっけにとられた友人たちが、心配そうにのぞきこみながら、

「大丈夫ですか?」「手品かと思ったら、ホントに呑んじゃったの!」

「指を突っ込んで、早く吐き出さないとヤバイですよ!」

と騒然となった。そのときぼくは背中をさすってもらいながら言った。

「な、呑めるだろ!“絶対不可能だ”なんて簡単にいうなよ」

そう言いながら、ぼくは自分のオッチョコチョイさ加減に愛想をつかしていた。


ぼくは酒を呑まないから、酔っていたわけではない。

アルコール抜きで騒ぎまわっていたが、狂っていたわけでもない。

ただ「絶対不可能!」という言葉にこだわってしまった。

友人たちは、ふざけて遊んでいただけだから、呑めるか呑めないかの証明などどうでもよかったのだ。

ぼくのこだわりは見当外れだった上に、唐突に実証されるなんて、さぞ迷惑だったろう。


★河童手のうち幕の内/妹尾河童★



■その後自宅に帰り、1時間かかって血を吐きつつライターを吐き出し、
しかもそれを奥さんにばれない様に新聞紙にくるんで捨て、
風邪だとごまかして素うどんを1本ずつ縦に喉に入れる日が4日続いた、とありました。
(4日目に結局ばれる)。

2002年11月06日(水) 外骨という人がいた!/赤瀬川原平
やっぱり私は世の中が好きだったな。

世の中で生きていくのは時に苦しいもんだけど、しかし世の中と交際するのは好きだった。

世の中というのはとにかく漠然としていて、どこに何が潜んでいるかわからんでしょう。

世の中というのはぼんやり濁った川の、その、淀んだ水面みたいなもんです。

これはやっぱりポツンと糸を垂れたくなる。

そんな気持ちだったな、自分で雑誌を作って世の中に出したのは。


★外骨という人がいた!/赤瀬川原平★



■宮武外骨に扮した赤瀬川さんの言葉。

「屁茶無苦新聞」「頓知協会雑誌」
「有名無名」「興味雑誌 奇」
「ザックバラン」「スコブル」
「早晩廃刊雑誌」「面白半分」

これ全部、宮武外骨(1867年生まれ!)が作った雑誌のタイトルだそうです。

2002年11月05日(火) ゆらめきIN THE AIR/佐藤伸冶
何度もおんなじ話をしている さっきとおんなじ

夕暮れがやってこない 夕暮れがやってこない


ボクらのみつけた 偶然の空

夕暮れがやってこない 夕暮れがやってこない

やってこない


とっても気持ちいい朝だったら 君の暗い夜は消える

とってもステキな朝だったら 


君が今日も消えてなけりゃいいな

また今日も消えてなけりゃいいな

君が今日も消えてなけりゃいいな

また今日も消えてなけりゃいいな


★ゆらめきIN THE AIR/佐藤伸冶★

2002年11月04日(月) サバイバルダンス/本谷有希子
私と松尾氏との関係はとある演劇学校での講師と生徒。

とは言えもう5年近く前の事になる当時、私は大人計画を全く知らず、

というかぶっちゃけ初めて試験の面接で松尾氏にお会いした時も、

その設立者のオジサマと仲良く二人で座っていらっしゃって、「どっちがどっち?」

と思ったまま、私は飛行機に乗り、地元金沢へと帰ったのでした。


そしてその後、無事入学できた学校で松尾氏は随分とエキセントリックな授業を

私達にお与えになりました。

TRFの曲に合わせて不自由そうに(それでいてとても激しく)体を動かし、

汗だくの真顔で「コレを踊りなさい」と言われた時は衝撃的でした。


当時ウブな田舎娘だった私の本能も流石にそれを「よく分かんないけどちょっとヤバいぞ」

「電波には乗せちゃいけない動きだそ」と警戒し、とにかくぎこちなく体を動かすだけで精一杯。

それを知ってか知らずか松尾氏は更に追い討ちをかけるように

「もう一回ね、次はイェ〜イウォ〜ウってTRFと一緒に歌いながらやって」

とまたしても死んだように虚ろな目で言ってきたのです。

しかも「もっと私を見て!って感じで」とも。


……泣いている女の子もいました。

しかし私を含め、行き場のない大半の生徒達はまるで痙攣患者のようにトリッキーなダンスを

「イェイイェイウォウウォウ〜」と呟きながら踊りました。

あれはある意味本当にサバイバルダンスでした。


強いていうなら私はこの授業で「役者ってここまで自分を捨てて当然なんだ……」

「父さん母さん、有希子が甘かったよ。ゴメン」とショックを受け、目標を書き手に変更したのです。

そうさせるほどあのダンスは恥ずかしくてちょっと出来ない感じでした。


ついでに言うと、最後の授業の別れ際の松尾氏が巣立っていく私達に向かって放った、

「しょうがないよ。お前ら全員深田恭子よりブスなんだから」

みたいな素敵な言葉も未だに忘れられません。


★SWITCH/本谷有希子★

2002年11月03日(日) 和光大学祭野外フリーコンサート
歌だけが残る

歌だけが残る

ステキな僕らのステキな歌だけがそこにのこる!


―身体と歌だけの関係/もりばやしみほ


28万5120時間の暗闇をめぐりながら

今すぐ夕餉の食卓に頻繁に出された玉ねぎの味噌汁を頭からかぶり

ズブ濡れになった幸福の思い出を今か今かと待ちわびる


―お母さん いい加減あなたの顔は忘れてしまいました/遠藤ミチロウ


僕 おしになっちゃった なんにも話すこと出来ない

僕 寒くなんかないよ 君は空をとんでるんだもの 

僕 死にたくなんかない ちっともぬれてないもの

静かだな 海の底 静かだな 何もない僕

涙かれちゃった 頭の中が からっぽだよ

僕 甘えてるのかな なんだかうそをついてるみたいだ

僕 死んじゃったのかな 誰が殺してくれたんだろうね

静かだな 海の底 静かだな 何もない


からっぽの世界/早川義夫


★和光大学祭野外フリーコンサート★



和光大学祭野外フリーコンサートに行ってきました。

「身体と歌だけの関係」は早川さんが歌ってました。
「からっぽの世界」は歌ってなかったのですが、なんとなく。
あとミチロウさんが何曲か早川さんの歌を歌ってたのも、かっこ良かったです。

ものすごーく寒かったけど、行って良かった!と思いました。

2002年11月02日(土) ふさわしい人/渡辺慎
キミがふさわしい 僕にふさわしい

キミがふさわしい 僕にふさわしい

キミと僕は 同じ時間を過すよ


キミはすばらしい 僕らは正しい

キミはすばらしい 僕らは正しい

キミと僕は似合ってると思うよ


強くなりたいのさ

生まれ変わりたいのさ

ふさわしい人がいつでも

僕のことを認めてくれる


理想は美しい 空より美しい

全部消えてほしい

飛んで行ってほしい


僕は罰を受けてるよ

今僕は罰を受けてるよ

笑わないでおくれ


キミがふさわしい 僕にふさわしい

キミはすばらしい 僕らは正しい

キミと僕の 同じ時間をありがとう

ありがとう ありがとう バイバイ


★ふさわしい人/ホフディラン★

2002年11月01日(金) CONTEMPORARY JAPAN/益永みつ枝
40年たったいまでも新しいものや美しいものには心が踊る。

妻になっても母になっても衰える事なく興味は続く。

自分を表現する気持ちの良い色や形、自分を素材にした楽しい遊び。

最近は物がほんとに豊富になって選択肢が増した。

身体の衰えが気になるが、誰かが決めてくれた老人物売り場には決して行かない。


つまらないのは、制服のような作業着のような大量生産の衣料。

そんなもの取り込んでいる時間はない。

そんなもの1日でも着ているのは人生の無駄使い。お金の無駄使い。

安いからとたくさんあっても、身体はたったひとつしかない。

気に入ってるものなら、毎日同じ格好をしていても構わない。

自分らしければ本当に楽しい。


私は自分の上を行く奴が好きだ、男でも女でも若くても老いていても。

感服したがってる自分がいつもいる、感動する心があるのはほんとに幸福を感じる。

平和も平穏もありがたいが、心が昂揚する時は「やられた!」と思う時。

そしてまた自分も、より自分のものを見つけようと、気を許さない努力をしたり、

あきらめない気持ちを死ぬまで持ち続けたいと思う願望が楽しいと思う。


若い頃の、自分と思考が合う男や友人を見つける為のファッションとは違って、

最近は自分を辞めない為の、毎日人生を楽しむ為の、

他人の目を無視したファッションを楽しみたいと思っている。


★CONTEMPORARY JAPAN◇easy traveler 05/益永みつ枝★

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