singersong professor KMの日記

2009年09月28日(月) 追われています

 ご存じの通り,現在国家試験の採点に追われている。セイラー,サンスティーン共著「実践行動経済学」によると,人間は誤りを犯す。「計画錯誤」を犯す。「計画錯誤とは,計画を実行するのに必要な時間を過度に楽観的に見積もってしまう体系的な傾向を指す。」だから,計画段階では大丈夫と思っていても,実際にやってみたら時間がかかる。それであわてる,これが人間というもののようだ。「人間の予測には欠陥があり,バイアスがかかっていることが確認されている。」という。

 私の場合もご他聞に漏れない。何せ期間が定められている仕事を引き受けておきながら,この間,2回出張を入れていた。北海道と山口だ。当然その間は採点ができない。それで追われてしまう。

 「実践行動経済学」には教えられるところ大だ。ドアに円柱状の長い取っ手がついていたら,人間はひくようにできている。そう書いてあった。で,昨日学会の役員会の出口のドアがその通りの形状だった。そしたら,急いで出ようとしていた某先生が,案の定,そのドアを引いて開けようと焦っていたのに出くわした,このドアは押して開けるドアだった。そんな面白い例が満載の本だが,機会があれば,また紹介したい。



2009年09月06日(日) 配偶者控除廃止,こども手当支給

 民主党のマニフェストの中に,配偶者控除廃止,こども手当支給がある。後者はばらまきだと批判されている。前者についてはあまり触れられない。民主党の政策は,個々にいえば,色々あるけれど,高齢者対策ではなく,少子化対策,女性労働対策という側面は評価できると思っている。日本の将来は高齢者にではなく,若い人たちにかかっていることを思えば当然の施策である。

 女性が働きやすい環境をつくるということの重要性は言うまでもないことだろう。女性が働きながらこどもを安心して産み,育てられる環境をつくることが,将来の日本にとってどれだけ大切なことか,これが日本の将来にとっていかに大切なことか。このことをわからない,自民党の「高齢者」が少子化をもたらした責任者であると思う。

 今朝の朝日新聞で元県議の小沢遼子氏が言っていたように,女性を,「家事をする機械」「子供を産む機械」と考えるような自民党の古い体質が日本の今日の停滞をもたらしたと思う。今や有能な女性があふれている。若い人たちを見ていると,男より優秀に見える。この女性が社会で縦横に活躍して貰える仕組みを作ることが,日本のこれからの活力の源になると思う。

 そういう意味で民主党の政策に期待したい。配偶者控除が女性の働く意欲を阻害していることは,少し現実を見ればわかる。パートで働いてもしっかり働くと,配偶者控除の対象とならなくなる。そこでそれ以上働く意欲を失うというのが現実だ。女性を家庭におしとどめたいという「おじいちゃん」が自民党には多すぎた。あまりにも現実離れしている。自民党だけでなく,エスタブリッシュメント企業のおじいちゃん経営者もそれに味方しただろう。

 しかし,若い企業ではそうではない。先日もベンチャー企業経営者と話したが,それら企業は有能な女性を活用しているが,保育施設の不足,とりわけ病児保育施設の決定的な不足が企業にとっていかにマイナスであるかを訴えておられた。かねて私などが思っていたことだ。今後の日本経済の活力の源となるであろう,これらベンチャー企業をも困らせている,諸施策・諸制度は早急に改められるべきであろう。民主党のマニフェストにその片鱗が見られる。期待を裏切らないで貰いたい。



2009年09月01日(火) ここ数日

 ここ数日何をしたのだろうと思う。前に書いたように29日(土)東京で医療経営講座の講師を務めた。その前日には東京在住のやや若手の卒業生と一献交わした。こう言うのも気分転換によい。30日(日)には大阪で経営学部校友会経営学振興事業セミナーで,ホテルグランヴィア大阪でサイクルベース「あさひ」の下田進社長のお話であった。その講演録は経営学部校友会ホームページに近々アップの予定だ。この不況下小売業増益率トップ企業の勢いを感じた。その夜の懇親会もおつきあいした。31日(月)は夏期集中講義「ベンチャービジネスとファイナンス」の初日であった。もう10年も続いている,ファイナンス・インスティチュートの名物講義で,夜はやはり懇親会に臨んだ。

 ここのところ,6月の下痢騒動以後,ダイエットで体重維持に努めていたが,この懇親会続きで,やや怪しくなってきた。何とか再度ダイエットに取り組みたいと思う。リバウンドまではいっていないから。


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