singersong professor KMの日記

2008年10月31日(金) 明日校友大会

 明日11月1日は京都駅前のホテル・グランヴィア京都で校友大会が開かれる。ここ十数年毎年参加している。今年も参加する。年々盛んになってきている。聞くところによると,参加者が大勢で会場に収容しきれないようだ。それで場外での催しも開かれているようだ。でもやはり,懇親会・レセプションが華だと思う。

 ただ,あまりにも規模が大きすぎて,まとまりに欠けるようになってきた。毎年,クラブのOB会単位で参加していたが,わがクラブも参加規模を縮小することになった。余りに散漫になりすぎたのが原因だ。とりわけ今年は立食形式だというので,落ち着かないのではないか,ということで参加規模を縮小した。

 そうでなくても,誰がどこにいるかわからなくて,挨拶しそびれることが多いのに,立食形式でそれは大丈夫だろうかと思う。明日参加してみて,改めて,ここでも報告したいと思う。卒業生で参加する人があったら,是非,会場で見つけ出して声をかけて貰いたいと思う。



2008年10月28日(火) 株価続落と政局

 株価が続落している。昨日日経225がバブル後最安値を更新したと思ったら,ニューヨークも大幅に下げ,そして今朝の日経平均は続落している。一体どこまで下げるのか,そろそろ買い時だとは思いますが。

 ところで,「日経ビジネス」最新号(2008/10/27)で書かれていた記事が気になった。「金融危機,克服に政治空白の影」というのがそれだ。麻生周桑は,今は経済対策を行うときで,解散は先送りする方向だと思われる。だが,経済対策を行うために解散を先送りするのではなく,せっかく手にした権力を手放したくないから,解散を先送りしようとしているのではないかと思う。これは前の日記でも書いた。

 今回の記事を読んでから,改めてそれを確信した。麻生首相には現在の経済危機がわかっていない。だから適切な政策も打ち出せない。そのこともあって,東京市場の下げ幅が,震源地であるニューヨークの下げ幅より大きいという結果をもたらしているのではなかろうかと思う。東京市場の下げには政治不信,首相不信が織り込まれているのではなかろうか。

 それにしても,同記事の写真はインパクトがある。危機の最中,首相が赤いポロシャツでゴルフレッスンをしている写真がそれだ。国民に安心感を与えるためのパフォーマンスだった?本当か?というべきだろう。パフォーマンスで安心感を与えるのではなく,政策で安心感を与えるのが首相の役目のはずだ。

 もっとも,同誌にはアメリカの共和党大統領候補マケイン氏の失策ぶりも紹介されているが,政治家の経済への不感症は洋の東西を問わないのだろうかと思ってしまう。



2008年10月27日(月) 昨日のテレビ

 昨夜,久しぶりにテレビを見る時間があった。

 NHKスペシャルで東芝によるウェスチングハウス買収の話が放送されていた。これなど興味深かった。それに,10時からの「サキヨミ」(関西テレビ,フジテレビネット番組)がよかった。関岡英之氏に話をしてもらうという形ですすめられていたが,アメリカの「年次改革要望書」がアメリカ企業が日本で事業がしやすいように,日本の制度を変えさせる(「規制緩和」)という目的で「要望書」なるものが出され,日本の制度が「改悪」されてきたという問題を取り扱っていた。労働者派遣法などが派遣社員を日本に広めることに貢献し,これが日本の労働者の労働条件を悪化させた,などという問題にも触れていた。

 小泉首相が,一番アメリカの言うことをよく聞いたなどと言うのも紹介されていた。その通りだろう。今になって,ようやくこの問題が紹介されるというのは,遅きに失したと言うべきだろうが,それでも,紹介したことは評価できる。日本のテレビ局で,この問題を取り上げたのは,私の知る限り初めてではなかろうか(私はあまりテレビを見ないので確言できないが)。

 関岡氏の「拒否できない日本」(文春新書)が刊行されたのは,もう4年前,2004年のことであるが,ようやく,この問題が取り上げられるに至った。アメリカのバブルが崩壊し,アメリカ一極支配の構図が崩れ始めて,初めてこれがテレビでも取り上げることができるようになったのかと思う。詳しくは,上記新書を読んで貰いたいと思うが,日本社会をここまで劣化させた原因の一つに,この「要望書」があることは間違いないだろう。

 日本社会を修復するには,まだ時間がかかるだろうと思う。



2008年10月24日(金) 株価暴落,そして麻生首相

 株価がついに8千円割れとなっている。今日の終値はわからないが,円高を嫌気して相当下げそうだ。それにしても,政治はどうにもならない。「対岸の火事にアドバイスすることには熱心だが,自らの足下が危ういことにはあまりにも無頓着だ。銀行が融資に慎重になったことに目くじらをたてて「貸し渋り」と叫んでいることが何よりもの証左であり,その原因の解決まで頭が回っていない。」(「金融ビジネス」2008年秋号,6頁)

 最近の麻生首相の言動を見ていると,どう見ても首相の権力をもてあそんでいるとしか思えない。だから,その権力を手放すことになる解散を先送りしようとするわけだ。あっけらかんと,そのように言いもしている。手段が目的になってしまっている。正義とか夢を実現するという目的のために政権を取る。権力を握る。それが正常だ。もちろんブッシュ大統領のように,正義を振り回して海外派兵をするのも考えものだが。

 しかし,権力そのものが目的になってしまっているから,夢がない。自民党の中川元幹事長から見ても「権力に恋々としている姿」として,今の麻生首相をみているという(今日の日経2面)。手段が目的になることの怖さを知らなければならない。

 例えば,民主主義ということばは美しい。しかし,これは手段であるはずだ。何らかの夢を実現するための手法でしかない。その手法を使う方が,比較的過ちが少ない,というだけのことだ。ところが,民主主義を手段と見ずに目的と見る人たちもいる。困ったことだ。問題は何を実現したいのか,そういう夢を語らなければならないはずだ。これは会社経営者でも同じである。会社の場合,これにあたるのが「経営理念」ということになろう。それがあってこそ,従業員のモチベーションも上がるのである(伊丹敬之「良き経営者の姿」日本経済新聞社,2007年,61頁なども参考になる)。

 まさに,「夢も希望もない」今日この頃である。



2008年10月22日(水) もうはまだなり

 下記記事を発見。最近私が講義で話していたことと一致する。「もうはまだなり」「まだはもうなり」。証券格言にはなかなか味な言葉がある。かくて日経平均は8674円となった。一進一退,不安定この上ない。実体経済がこれから悪化すると見られるだけに,予断を許さないわけだ。

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再急落に「もうはまだなり」〔東京株式〕(22日、続き)
2008年10月22日(水) 15時32分
 日経平均株価は600円超の大幅安で直近3日間の上げ幅の7割強を帳消しにし、依然として落ち着かない投資家心理を印象付けた。前日には約1カ月ぶりとなる3日連続高を記録し、底入れ期待も徐々に高まりつつあった中でしっぺ返しを食らった形。市場関係者も相場格言を持ち出し、「もうはまだなり」(大手証券)と、ため息交じりだ。



2008年10月17日(金) 11/15名古屋セミナー

 こちらでも書いておきます。
 11月15日(土)下記の通り,名古屋で経営学部校友会セミナーを開きます。近辺の卒業生の参加を期待しています。もちろん私も参加します。
詳細,ならびに参加確認は
http://ritsba-kouyukai.jp/wp/?cat=7
です。

             記

テーマ「ジーンズ 二都物語」
講師:杉山 慎策氏
(立命館大学大学院経営管理研究科教授)

日本ではGパンという名称の方が一般的かも知れないが、ジーンズはアメリカのゴールドラッシュの時代にサンフランシスコで誕生した。また、日本初のジーンズは児島(岡山県)で生まれた。ジーンズというイノベーションは何故この二つの町で誕生したのだろうか。資源ベース理論に基づきジーンズがどのように開発されたのか、また、ブランドとして成功するための持続的イノベーションと破壊的イノベーションの果たす役割を俯瞰し、21世紀のジーンズを予測する。
日本リーバ(現ユニリバージャパン)でマーケティング担当理事、マテルジャパン代表取締役社長、日本ロレアル取締役副社長を歴任された専門家の杉山先生から、東京発、世界発のブランド戦略の内容の話を伺います。

●とき:11月15日(土)   ■ばしょ:名古屋ガーデンパレス
1.セミナー 14:30〜16:30 名古屋ガーデンパレス 2階「錦」の間
2.懇親会 16:30〜18:30 名古屋ガーデンパレス 5階「松」の間

<セミナー参加費:無料  懇親会参加費:1人3,000円>

名古屋ガーデンパレス  http://hotelgp-nagoya.com/
〒460-0003 名古屋市中区錦3丁目11-13  TEL(052)957-1022/FAX(052)957-1727



2008年10月16日(木) 株価乱高下

 アメリカがくしゃみをすれば,日本は風邪を引く,とは昔言われたことだだが,今も変わらないようだ。日本の株価はニューヨークより上げ下げが激しい。しかもニューヨークの株価の翌日にそれより大きな幅で変化する。前日のニューヨークの株価上昇を反映して,14日に大幅にあげたと思ったら,今日は大幅に下げるという展開。1ポイント以上ニューヨークより上げ下げの幅が広い。

 今回は金融危機が収まったかに見えたが,実体経済の悪さを反映しての下げだと言われている。こちらの方がボディブローのようにきいてくるはずだ。とにかく,日本の主体性が発揮できていない。アメリカの金融立国がうまくいかなかったことが今回の混乱の原因だが,日本はものづくりで以降と決めたはずだ。一部に金融主導を期待した向きもあった。このあたりが狼狽しているのではなかろうか。



2008年10月12日(日) 金融危機

 サブプライムローン問題から始まった金融危機は今やとどまるところを知らず、株価暴落、そして来週あたりいったいどうなるのだろうと思わせられる。

 最近の動向の本質を知るのに最適の本を紹介しておきたい。竹森俊平「資本主義は嫌いですか」(日本経済新聞社)というのがそれだ。なるほどと納得されると思う。その題名からからして食指を動かさなかったのだが、S氏の推奨もあって読んだ。今回の危機のメカニズム・本質が実に明快に論じられている。

 今回各国中央銀行が連携して素早く流動性を供給している理由もよくわかる。また時価会計適用の一時停止の理由も明快に論じられている。今後ある程度規制強化に向かわざるを得ないこともよくわかる。

 それにしても、アメリカ金融資本支配とでもいうべき、これまでのシステムが行き詰まり、新しいシステムが構築されざるを得ないという転換点にあることは間違いない。新しいシステムの片鱗でも見えてこないと、経済は当分安定しないのだろうと思う。

 果たして、今後の安定的な成長率はどの程度が望ましいのか。また、新たな流動性供給メカニズムはどのようなもものになるのか。しばらく様子を見なければならないし、また、待っているだけではなく、構築していかなければならないわけだ。、



2008年10月10日(金) 底なし

 株価崩落と前回書いた。今朝の東証は「底なし」「底抜け」の恐怖感にかられているようだ。ニューヨークも678.91ドル(7.3%)安の8579.19ドルまで下落しているので,東証の日経平均が8千円そこそこにまで下がってしまったようだ。どこまで下落するのだろうか。株価的には恐慌局面を感じさせる。下値目安は2003年の最安値7800円と言うところなのだろう。他面,そろそろ買い場も近いと思わせられるが,動きづらい。



2008年10月08日(水) 株価崩落

 昨日「株価暴落」と書いたが,今日などは「株価崩落」というべきだろう。10%近くの下げは大きい。今の日本のファンダメンタルからすれば下げすぎだとも言える。ただ不安感が横溢している。実体経済が危うい。将来が見えないと言うことだろう。日本の場合,これまでアメリカに追随しすぎた。その報いとも言える。主体的改革ならよい。ところがそうではない。自分の頭で考えた改革なら,失敗したらどう修正すればよいかがわかる。ところが,只アメリカのまねをしただけだから,うまくいかなくなったときに,どうすればよいのかがわからない。だから,震源地のアメリカより大きな下げ幅を記録している。政官学すべて反省すべきだろう。学の責任も大きい。



2008年10月07日(火) 株価暴落

 ニューヨークでは1万ドル割れ,東証日経225も1万円割れ寸前(一時は1万円割れ)と,市場は不安定だ。アメリカ型市場万能システムが行き詰まったことをあらわしているようだ。では,次なるモデルは?ということになる。まだそれが見えてこない。見えてこないから金融不安が続いているとも言える。

 結局のところ,実物経済と金融経済が乖離しすぎたことが原因であることは間違いない。またそれが可能であったのはアメリカのドルが野放図に供給されたからであった。その乖離を埋めるのは並みたいていはない。出血を伴う。先だっての証券経済学会での大垣氏の指摘を待つまでもなく,そのアンバランスを平行させるためには,金融経済の側でのリターン縮小化,金融経済そのものの縮小か,金融経済と実物経済をバランスさせるためのインフレか,という選択となる。どれもこれも一筋縄ではいかない。

 1万ドル割れとか1万円割れは,すなわち金融経済そのものの縮小に他ならない。世界の金融不安はこういった株式のような証券化一時商品よりCDSその他の派生商品での方が大きい。しかもこうなると,アマチュアの狼狽売りよりも,プロの投資家の狼狽売りの方がインパクトが大きい。それが欧米の金融不安を生んでいる。考えてもわかるように,個人は値が下がったら「塩漬け」という手が使える。でも,機関投資家はそうはいかない。「塩漬け」したくても,負債の側から圧力がかかる。

 しばしば,透明化すればよい,ディスクロージャーをすすめるべきだというような,建前論が語られるが,それはアマチュアを念頭に置いた議論のように思える。実はプロの方が問題だということを知るべきだと思う。



2008年10月01日(水) 気になること

 よく電車を利用していて気になること。

 一つは携帯電話で何かを画面を見ながら歩いている人。どうしても注意がそちらにまかっているので,足が遅く人の流れのじゃまになっている。

 もう一つは,高校生や大学生の足がのろいことだ。通勤客の足はどうしても早足だが,その中でも,高校生や大学生の足は遅い。これも人の流れのじゃまになる。若いのに「とろい」と思えてしまう。通勤客がせっかちすぎるという面もあろうけれど,若い人の足が遅いのも気になる。流れを理解できないのか,気力が低下しているのか。どちらにしても気になる。


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