singersong professor KMの日記

2008年03月30日(日) 観桜

 今朝,雨の降る前に散歩して,近所の桜を巡った。今のところ,2,3分咲きないし5分咲きというところだろうか。昨日渡橋の先生に聞いたら満開だという話だった。テレビを見ていても東京は満開のようだ。京都は例年それより遅い。滋賀はさらに遅い。ちょうど,入学式から数日で満開になるのではなかろうか。京都では来週の土日より以前に満開になるのだろう。土日にはまだ満開だろうか。落花盛んとなっているところだろうか。

 やはり,日本人だろうか。桜が咲くと心がうきうきしてくる。



2008年03月26日(水) 思い

 つくづく,「思い」の大切さを思う。「松村通信」最近号でも書いたが,「思い」がないと,流されてしまう。その時,できるだけ,何らかの宗教観,哲学に裏付けられている必要がある。とくにトップとなるとそうだ。

 戦後日本経済の発展を担ってきた人たちには,そういう何らかの宗教観,哲学に裏付けられた「思い」があったように思う。最近の政治の混迷を見るにつけて,その「思い」が希薄であると思う。とりわけ,現首相などの行動様式を見ていると,一体「思い」はどこにあるのかと思ってしまう。これで国が治まるはずがない。



2008年03月24日(月) 卒業式,終了式,コンパ

 21日(金)はBKCにおいて,卒業式,証書授与があり,夜はホテル「グランヴィア京都」でパーティ。結構盛り上がった。その後,ゼミ生諸君と三条で「追い出しコンパ」となり,さらに,諸君とカラオケで歌った。私が帰る頃でも,2時を回っていたのではなかったか。学生諸君は,さらに盛り上がったのだろう。

 22日(土)は,朱雀キャンパスに於いて,大学院経営管理研究科の終了式,そして,証書授与の後,全日空ホテルでパーティ。これはなかなかの趣向で盛り上がった。で,やはり終了後,「たわわ」で懇談。さらにまたまた,カラオケとなり,やはり帰ったら2時。2日連続は疲れました。

 23日(日)は,経営管理研究科教授会でしたから,何ともあわただしい3日間でした。



2008年03月20日(木) 政治の混迷

 ちょうど1週間前「次期日銀総裁が決まらない。日本はかつて,経済一流,政治は三流と言われていたが,もはや経済も一流ではなくなってきている。しかも相変わらず政治は三流のままであることを実証している。」と書いた。そしてついに,日銀総裁空席が確定した。今日の日経「大機小機」欄でも「低すぎる政治の生産性」を嘆いていた。

 やはり日経7面でも「検証 日銀総裁空席」という特集が組まれていた。ことここに至る経緯が詳細に書かれていた。それにしても,この国の首相の志が見えない。思いが伝わってこない。良い,悪いの問題以前に,何を思い,何をしたいのか,全く見えない。言わないのだから,国民にそれが見えるはずもない。企業経営でも,組織が大きくなると,社長の顔が見えにくくなる。そこで「経営理念」その他社長の思いを語らないと,社員に伝わらない。組織が肥大化すると,企業は羅針盤を失った船のように,漂流するばかりとなる。だからこその「経営理念」であり,社長の言葉なのだ。

 で,この国の首相は何かを語っているか。日本国が漂流するのは当然だ。でも,困るのは国民である。首相として無責任に過ぎないか。今国民はいらだっている。どうやら与党内でもいらだちが募っているようだ。よほど人材が枯渇しているのだろうか。与党は変な人物ばかりを首相に選ぶ。否,どこかに組織・システムの不全があるのだろう。そこが怖い。



2008年03月18日(火) 金融危機

 米国の金融危機が深刻な状況となっている。昨日「1ドル80円」も視野に入ってきていると書いたが,昨夜のニュース「ワールド・ビジネス・サテライト」でも元財務官・現早稲田大学教授の榊原英資氏が同様のことを言われていた。新聞論調などは90円をうかがう勢いなどと書いてあったけれど,楽観を振りまいているだけのように思う。それを割り込んだら今度はどういうのだろうか。少し楽観的過ぎはしないかと思う。

 米証券ベアー・スターンズが短期資金を取り入れられなくなって,FRBからの資金を得てJPモルガン・チェースがこれを買収すると報じられている。まるで1997年の山一証券破綻と全く同じ短期資金取り入れ難が原因だという。日本の場合山一証券の破綻処理をしたが,米国は中央銀行主導で買収で処理をしたというところが違う。後者の方がスマートだとは思う。まだしばらく危機は収まりそうにないと思う。

 それにしても,今朝はJR京都線事故(下記参照)で,電車が止まっていた。10時頃に京都駅に着いたら10時半に運転再開の見込みとアナウンスされていたので,書店へ向かった。で,結構面白そうな本が見つかったので,これはこれで収穫だった。いずれこの本についても触れたい。

 なお,「<合格発表>昨年の受験番号を誤掲示」 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080318-00000015-mai-soci
という記事を読んで,こんなこともあるのかとあきれた。

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JR京都線 人身事故 列車の遅れ  11:25 現在

午前9時35分頃、JR京都線:摂津富田〜茨木駅間で発生した人身事故のため一時列車の運転を見合わせました。この人身事故の影で響で、一部列車に運転取り止めや、琵琶湖線・JR京都線・JR神戸線の列車に30分〜60分の遅れがでています。また、阪急電鉄、京都市営地下鉄、大阪市営地下鉄、神戸高速、山陽電車の振替輸送を実施しています。



2008年03月17日(月) 騒然,そして文化

 円高,株安で,騒然としている感じだ。日経平均も12,000円をあっさり割り込み,ドル下落も激しい。円高ドル安は,まだ続くのではなかろうか。80円くらいを試す動きがあるのではなかろうかという観測を聞いた。アメリカの景気悪化ももう少し進むだろう。ベアー・スターンズの流動性危機などはその一兆校にしか過ぎないのだろう。実体経済の悪化が問題だろう。

 で,ドルが基軸通貨から滑り落ちるのかというと,そうはならないだろうというのが大方の意見だ。基軸通貨というのは一つの制度である。経路依存性が高い。すでに米国経済が世界での圧倒的な力ではなくなってきていることは事実としても,基軸通貨は国際通貨体制の,つまり制度的なものである。米国は軍事力とソフト・パワーで優位である。文化,制度,そして通貨という制度で,まだまだ衰えていない。確かに通貨は経済と密接に関係しているが,通貨体制は制度そのものだと思う。だからドルが容易に基軸通貨から滑り落ちないわけだ。

 どうも,日本ではソフト・パワーに対する理解が弱いように思う。政府の政策にせよメディアにせよ,ハード面にしか目が行かないようだ。その限りでは後進国だと言わざるを得ない。最悪は文化面に注力しないことだ。日本の文教予算の低さは目に余るものがある。経済人にも文化への理解のある人たちが多くないようだ。まして官僚はそうだ。だから公民館やホールのようなハコものはつくるけれど,その中身はお粗末だ。そこで行われるはずの企画がない。別にこれは政府に限ったことではない。わが大学でも同じだ。美術館や「こましな」ホールがない。公演もない。暇もない。忙しいとは立心偏に亡ぶと書く,つまり心が亡ぶということだと,かねて言われている。その通りだ。

 文化を大切にしない国はさげすまれるのが世界の常識なのだが,どうもこの国では常識ではないらしい。この大学でも同じように思う。自戒を込めてそう思う。



2008年03月13日(木) 日銀総裁

 次期日銀総裁が決まらない。日本はかつて,経済一流,政治は三流と言われていたが,もはや経済も一流ではなくなってきている。しかも相変わらず政治は三流のままであることを実証している。経済一流,政治は三流と自嘲していたときは,まだ経済が一流だから,政治が三流でも,ま,良いか,などという風だった。ところが,90年代以後,この三流の政治に引きずられて,経済も一流から没落を始めた。90年代以降の不況も政官の責任は大きい。だから「政策不況」と言われる。経済が少し持ち直しても,政治は三流のままなのは,当たり前かもしれない。何ら改革は行われていないわけだから。

 政官といったけれど,いつも言うように,メディアもどうにもならない。賞味期限切れ食品で大騒ぎするのもいかがなものか。かつては自分の鼻を信じてかぎ分けていた。そういった人間の動物的感覚が鈍ってしまったのだろうか。何もかも人任せが過ぎる。学校で親が教育はおろか,しつけまで学校に任せていると問題になることがあるが,これなども根は同じだろう。九州で荒れる中学について報じられている(下記参照)。親の責任かどうか知らないが,また学校にも責任があるだろうが,学校が毅然とした対応ができないのは,メディアなどを恐れすぎるからだろう。この記事を読むと,そうとは書かれていないが,何となく教育委員会に問題があるように感ずる。「所管する自治体の教育長は生徒たちの行動について「原因は分からない」と話す。」何とも頼りない。

http://mainichi.jp/seibu/news/20080313sog00m040003000c.html

 上記学校の場合もそうだろうけれど,結局現場,現実をふまえた対応をしないところに問題が生ずるように思う。これはどの問題に対しても共通している。政,官,企業,学校,どこでも現場,現実をよく見ないで,付け焼き刃の対応をすると,後で大きなしっぺ返しに会う。ことほど左様に,現実をふまえた対応,改善が難しいと言うことだ。それができれば,かなり改善できる。多くの企業が存続できるのは,市場動向がそれを求めるからだろう。政,官,学校,それに官僚統制の厳しい産業でうまくいかないのは,そういう市場動向から離れているからだろう。

 今回の日銀総裁問題は,日銀という市場と密接に関連しているポストの話だけれど,市場がわからない政治家たちがそのポストをもてあそんでいるという図式だ。だから危ない。市場からのしっぺ返しがあるだろうが,政治家たちはその責任をとろうとしないだろう。これまで市場と向き合ってきたことがないのだから,それはわからないだろう。



2008年03月10日(月) ポピュリズムの弊害

 今朝の朝日新聞で,防衛省の最近の混迷ぶりが特集されていた。3回続くという。お粗末といえばお粗末だが,どうも日本人は(こういう言い方はあまり気に入らないのだが,そうも言いたくなる),システム思考が弱いように思う。とくに,巨大システムの構築は上手ではない。大きな構想力となると,どうも弱いのではないかと思える。ハードには強いが,ソフト・パワーに弱い。局所には強いが大きな構想には弱いように思う。かつて,竹下元首相が言っていたことを思い出す。司司(つかさつかさ)にまかせておけばよい,というようなことを言っていたような記憶がある。日本的経営の御神輿型経営に通ずるものがある。トップは担がれて,御輿に乗っていればよい。「良きに計らえ」といっておけば,あとは司司がうまくやってくれる。日本の場合,確かに現場は優秀である。ところが,トップに構想力があるわけではない。激動の時代にこれでうまくいくのだろうか。

 戦後日本はうまくやってきたことは事実だ。だが,局所でがんばっているうちに,成り行き任せで運良くここまで来たようにも思える。戦後すぐには,戦前の国士のような人物もいた。70年代,80年代とますますそういう人材も亡くなり,政治家や官僚が小粒になってきたように思う。唯一民間企業では世界を相手に戦っているので,もともとの局所での強みを生かしながら,試行錯誤を重ねて世界的企業を中心に,強くなってきているように思える。けれど,政,官はどうもそうではない。それが今回の防衛省の混迷に見られるように思う。政治家はどうしても人気取りに走りがちであるので,ある面やむを得ない。ポピュリズムの弊に陥りがちである。これは洋の東西を問わないように思う。どこかでエリートなり,シンクタンクなりがしっかりしている必要がある。一昨日NHKで,教育問題が特集されていた(「大丈夫ですか?日本人の学力」)が,聞くに堪えなかった。途中でスイッチを切った。こんな問題をポピュリズムに任せたら,とんでもないことになる,それを感じさせられた。

 政治家が人気取りをして大変なことになる例として,いわゆる「石原銀行」がある。今朝のネットのニュースでも次の記事を発見した。「新銀行東京 旧経営陣「監査は不要」 18年9月中間 焦げ付き率圧縮」(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080310-00000046-san-soci)これに関連して,その「発案者」である大前研一氏が,自分が発案したものと,似て非なるものができてしまったと言っている。「“東京都の銀行”、巨大赤字の真相」(http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/column/a/70/)そうだろうと思う。政治家の人気取り,つまりはポピュリズムがどんな結末をもたらすかを見事に実証していると思う。



2008年03月07日(金) 焦った

 今朝は会議がある。それも主催している会議なのに,JRが加古川などで踏切確認か何かで遅れていた。予定より30分ほど遅れて大学に着いた。だから会議にはぎりぎり間に合うというタイミングで,予定していた会議の準備ができなかった。

 花園駅で長い信号に引っかからなかったら乗れたであろう電車を見過ごしたところから,結果論だが,事態は悪い方へ悪い方へと向かった感じだ。10分の乗り継ぎ時間だからというので,京都駅でもゆっくりと嵯峨野線ホームを歩きながら,向かい側のホームを見ると,予想外の電車がびわこ線ホームに入っていて,あれれと思ったら,びわこ線ダイヤが乱れていて,予定していた電車が20分遅れ。10分の乗り継ぎ予定が30分かかった。あれやこれやで大学に着いたのは予定の30分遅れ。

 こういうときは焦る。焦ったからと言って,早くつけるわけではないのだが,気がせく。精神衛生上も良くない。おまけに,京都駅ホームで長時間待たされると,今日あたりは,まだまだ寒い。いわゆる踏んだり蹴ったりというやつだ。本を読んでいても,会議に遅れるのではないかと思うと,集中できない。

 ま,こういう日もある。



2008年03月05日(水) 日本の食文化

 今日は,3月だというのに風も強いし冷たい。琵琶湖には波頭がたっていたし,BKCでも雪が舞っていた。まだ寒さが残っている。

 ところで,昨日は「美濃吉」佐竹社長にインタビューに出かけた。経営学部校友会機関誌「アクロス」のための取材だった。大変興味深いお話が聞けた。いずれ,これは経営学部校友会HP(http://ritsba-kouyukai.jp/)にアップされることになるだろう。それにしても興味深い話で,共感できるところも大きかった。まさに,食は文化なりだ。賞味期限切れ問題など,マスコミが騒ぎすぎると思う。かつては消費者自身がかぎ分ける力を持っていた。食の安全を他人任せにする傾向を生み出してはいないか。とどのつまりが,中国産餃子問題だ。農薬混入の問題は明らかにすべきではあろうが,この問題が起こって考えるべきは他の所にあろう。

 よく知られていることだが,また昨日も話題になったが,日本産コシヒカリを中国人の富裕層が日本の値段の5倍も6倍もの値段で買い求めているという。リンゴなどもそうで,中国人の富裕層が安全でおいしい日本産を高値で買っているという。逆に問題のある食品を日本人が安いからといって中国から輸入している。安全も金で買う時代だという認識が今の日本人にない。まして,食糧自給率40%を切っているのが今の日本だ。これをどうすべきか真面目に考えるべきだ。お話ししていてつくづくそう思った。日本の農家の時給は235円だという。これで日本農業に後継者が現れるわけがない。で,食糧自給率はますます下がる。日本の安全でおいしい食材には高い価格をつけなければならないはずだ。もし安くしたいというのであれば,政府による補助金が必要だ。アメリカやフランスといった農業大国はそうしている。今の日本(政府・マスコミその他)だけが農家に厳しい。これで安くて安全な食品が自給できるはずがない。日本の食文化を守るにはどうすればよいのか,もっともっとみんなで考えるべきだと思う。そういった問題を改めて考えさせられる,インタビューであった。



2008年03月03日(月) 週末,そして株価下落

 週末は経営学部校友会経営学振興事業セミナーで,経営学部教授佐藤典司先生に「テレビは生きのびることができるか」というお話をうかがった。大変興味深いものだった。詳細はまた,経営学部校友会ホームページ(http://ritsba-kouyukai.jp/)でアップしたい。

 それにしても,先週末のニューヨークの株価下落をうけて,今週の株価が気になっていたが,やはり午前中に500円を超える下落となった。今朝の日経でも,サブプライム危機に関連して,ダボス会議でのパネル討論で渡辺喜美金融担当相が「今世界で起こっていることは、日本人にとってはデジャビュのように思われる」と切り出したら,会場がどよめいたという。当初欧米の金融機関に限られた話だと報じられていたら,日本の証券会社や金融機関でも損失が表面化してきた。それだけではない。今朝の日経では武富士が,これに関連して最大300億円の損失を計上すると報じられている。

 元来,サブプライムローン自体が,ある意味でバブル崩壊先送り商品だとも言えるわけで,先送りをしたら損失がふくらむことは日本の90年代が実証している。だからこそ,デジャビュなのである。その後のアメリカの対応がデジャビュよろしく,根本対策を立てていない。それを危惧しての渡辺発言なのだが,報じられるように,アメリカは大統領選挙にかまけて,対応が遅れているかに見える。そこを嫌気して株価が下げるのだろう。


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