singersong professor KMの日記

2007年02月27日(火) インタビュー

 インスティテュートで来年度2回生向けに学修ガイダンスのDVDをつくるという。そのためのインタビューを受けてくれと言う。で,行ってみたら,何のことはない。インタビューではなく,ただ話すだけ。これでは面白くなかろう。ま,学生諸君には辛抱して貰うよりほかない。コンセプトをしっかりして,来年度はもっと良いものにしたいものだ。

 私など,経営学部校友会機関紙「アクロス」でインタビューに行ったりするからわかるのだが,インタビューというのは結構大変なのである。準備をしておいて,それからあとはぶっつけ本番で,うまく進める。そして終わってからも,文章に仕上げるのが大変なのである。今回のようにDVDの場合,編集過程でうまく構成できるかというと,なかなかそうはいかないだろう。

 要するに,読者ないし利用者を想定してつくる必要があるわけで,そこが一番難しいところだ。文章なら後で手を加えることもできる。画像の場合,あまり手を加えるなどと言うことはできないだろう。それだけに大変だと思う。よくテレビで「やらせ」が問題になるが,ある程度「やらせ」がないと,面白いものに仕上がらないはずである。よほどコンセプトがしっかりしていないと,仕上がりはよくないと思われる。



2007年02月26日(月) 花粉症関連記事

 一昨日書いたように,花粉症を恐れるようになると,「花粉症」に関連するニュースについ目が行ってしまう。こんなニュースが出ていた。これは確かに豪華な「対症法」ではある。

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 “特効薬”の変わり種はJTBが準備する二つの旅行商品(8万〜12万円)。今年から正式に商品化した。3月16日出発でスギのない沖縄と影響が少ない北海道に旅立つという豪華版だ。3泊4日のため一時退避にしかならないが、「専門家による免疫学の講義もあります。長期的な体質改善を考えてもらえます」(広報室)と参加を募っている。 (2月26日11時21分配信 毎日新聞)



2007年02月24日(土) 花粉症?

 娘とデート,ごちそうになった。で,話していて,無性に鼻水が出る。娘曰く,「花粉症だ」と。そして「私もそうで,突然そうなった。ある閾値を超えると急に花粉症になった」という。まだ,半信半疑だが,どうだろう。今年は暖冬で花粉が多いとは聞いていた。それだけに気をつけなければならないとは思っていた。生き血に達すると急に花粉症を発症するなどと言うのは,もっともらしい。今しばらく様子を見たい。

 閑話休題

 バス事故が規制緩和の影響だろうという下記記事を発見した。言うまでもないことだが,先日も書いたとおりだが,悪貨が良貨を駆逐するたぐいだ。利用者が自衛すべきだと言うことになるのだろうか。危ない会社かどうか利用者は選ぶ必要があるということなのだろうか。ハイリスク・ハイリターン,安いバスは危ない,ということなのだろうか。規制緩和,格差社会,では,底辺層はリスクの高い生活を強いられると言うことなのだろうか。

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<バス事故>過重労働にあえぐ運転手 規制緩和のひずみ
2月24日12時21分配信 毎日新聞

 大阪府吹田市の府道で、スキー客を乗せた「あずみ野観光バス」(長野県松川村)の大型観光バスがコンクリート柱に激突し、27人が死傷した事故から、25日で1週間。事故はバスの小池勇輝運転手(21)=入院中=の居眠り運転が原因で、亡くなった弟の雅史さん(16)は人員不足のため急きょ誘導員として乗務していた。家族経営の小規模業者。過重労働にあえぐ夜行バスの運転手たち。その際どい実態には、00年の貸しバス事業の規制緩和によるひずみが凝縮されていた。【小林祥晃、藤原章博、牧野宏美】
 ■昼夜逆転、疲労蓄積
 居眠り運転した小池運転手は約半年前に大型2種免許を取得したばかり。府警の事情聴取に「長野と大阪間の運転が連日続き、疲労していた」と話した。石川県のバス会社に勤務する運転歴32年の藤岡幸夫さん(59)は、事故前日の17日夜、長野のドライブインで小池運転手を見た。「若い運転手だなあ」と心配しただけに、翌朝の事故には複雑な気持ちだった。
 夜行バスの運転手は昼夜逆転生活だ。小池運転手の睡眠時間は5時間ぐらいだったという。藤岡さんは「大手のバス会社は1往復すると翌日は休みにしている。連続運転も2往復が限界。何日も続けるのは事故のもと」と言う。だが、現実は「激務がつらくて辞める運転手がいても、景気が悪いから運転手を募集したらすぐに集まる。代わりはいくらでもいるという感覚で、運転手は人間じゃなくナットやタイヤと同じバスの部品のように扱われている」と憤った。
 ■規制緩和の陰で
 国土交通省によると、貸し切りバス事業者は99年度は2336業者だったのが、翌年の規制緩和で免許制から許可制になり、04年度は3743業者に増えた。その約7割がバス10台以下の小規模事業者。事業者増加で競争が激化し、運賃はピーク時の半額に下落。業者は「働いてももうからない」状態にある。

 長野県のバス会社に勤務する50代の運転手は「運賃は95年ごろがピーク。今はバス1台につき、長野と大阪の往復で20万円以下。運転手の年収は400万円を切っている人が多い」と話す。事故を起こした「あずみ野観光バス」から今月、仕事を下請けした同県内のバス会社は「白馬と大阪往復を16万円で請け負った。燃料費と人件費を引いたら、2万円も残らなかった。今のバス料金はおかしい。夜間に雪道を走る悪条件の運行なのに、安すぎて割に合わない」と明かした。
 ■便利で楽だが
 JR新大阪駅前のスキーバスツアーの集合場所。金曜の夜は大勢のスキー客でにぎわう。これから乗務する運転手らは「眠くなると中央分離帯が人間に見えたりする」「眠気覚ましのタバコも吸えず、コーヒーでも客から『飲みながら運転している』とクレームがつく」と窮状を訴えた。
 大阪府警交通捜査課は、小池運転手は道路交通法で禁じられた「過労運転」の可能性もあると捜査を進めており、同社が運転手に国の基準の労働時間を超えて運転させていたのかどうか、昨年末からの勤務状態などを調べる。運転手の体調など医学的な面からも「過労運転」と認められれば、同社を道交法違反などで書類送検する方針だ。
 しかし、ある捜査員は「悪質な経営というより、家族経営の零細企業が追い詰められ、むちゃをしたという印象だ」とつぶやいた。
 ■国の監査追いつかず
 規制緩和には「事後チェック」の強化が不可欠だが、増える一方の貸し切りバス事業者への国の監査は追いついていないのが現状だ。「あずみ野観光バス」についても、00年の設立以来、長野労働局の通報に基づいて今月5日に監査に入るまで一度も監査は行われなかった。
 国土交通省の担当者は「特に零細業者への監査をどうすれば良いのかという問題意識は持っている」と話す。昨年2月には、新規事業者の参入ラッシュに対応するため、設立許可後、半年をめどに監査に入ることや5年程度監査を受けていない事業者には優先的に入るよう方針を転換。02年7月に108人だった全国の監査人員は、今年1月の増員で166人に増えた。それでも、貸し切りバス事業者に監査に入る平均頻度は、5・3年に1回だけだ。
 冬柴鉄三国交相は、「規制緩和の中で今回の事故が起きたのは大きなマイナスがあった。規制緩和は安全・安心という点で行き過ぎがあるのではという声があるのは事実」と認めたうえで、「監査を強化するとともに業界団体を通じて(安全に不備がないか)指導していきたい」と強調している。
 ◆安くて便利だが
 JR東京駅の高速バス乗り場。週末を利用し、夫婦で静岡県に旅行に行くという東京都北区の男性会社員(59)は、メリットに運賃が電車より安いことを挙げたが、「規制緩和で危険が増していると聞くと、やはり不安はある」と言ってバスに乗り込んだ。これから徳島県に帰るという女性(61)は、深夜の高速バスに乗り大阪経由で上京した。千葉県に住む次男との東京観光が目的で、「新幹線と違い、高速バスなら朝早く到着でき、息子も休日をうまく使える」と説明。上京に使ったバスには運転手が2人おり、途中で休憩も取っていたといい、「(大手会社は)態勢が整っていて安心できる」と話した。



2007年02月21日(水) 規制緩和の功罪

 スキーバス居眠り運転で多数の死傷者が出たことが最近報じられている。関連した記事を下記にあげておくが,要するに規制緩和で競争が激化し労働環境が悪化したことが原因だという。規制緩和により何が起こるかは,いわば「想定済み」のことであったはずだ。今になって騒ぐのもどうかと思う。トラック業界も同じ,というかもっとひどい。

 効率・経済性か公正かの選択肢の中で,効率・経済性をすでに選んでしまったわけだ。だから,突き放して言えば,起こるべくして起こったに過ぎない。これがいやなら規制緩和しなければよい。少なくとも,規制緩和を行うにしても慎重を期して行えば良かったわけだ。それができなかったことが問題なのだろう。しかし今や経済社会にビルトインされてしまっている。激しい国際競争もある。「悪貨は良貨を駆逐する」。これは今に始まったことではない。

 厳しい規制は当局に事前審査などの仕事をもたらす。官の仕事を取り上げたつもりの,規制緩和も立ち入り調査・行政指導などの官の仕事をつくる。官の焼け太りとなる。中庸はないものだろうか。

 いずれにせよ,今や立ち止まって考え直すべき時に来ていることは間違いない。今回の事件はそれを象徴しているように思う。

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<バス業界>労基法違反、行政指導4倍に 規制緩和後に急増
2月21日3時7分配信 毎日新聞

 厚生労働省の立ち入り調査で、労働基準法などに違反するとして05年に行政指導を受けたバス会社が全国で85社に上ることが分かった。規制緩和により新規参入が可能になった00年に比べて、4倍以上に増えた。大阪府吹田市で今月18日に発生した観光バス事故では、運転手の過労による居眠りが原因との見方が強まっているが、業界の競争激化による労働環境の悪化が背景にありそうだ。

 同省は毎年、内部告発や違反歴などを参考に、各地の労働基準監督署を通じてバス会社に立ち入り調査を実施。05年は調査した118社のうち85社が、労働基準法や労働安全衛生法などに違反していた。道路運送法改正で新規参入業者が増え始めた00年には20社、01年は25社、02年28社、03年72社、04年59社がそれぞれ行政指導を受けた。



2007年02月20日(火) 証券経済学会プログラム・コミティ

 証券経済学会プログラム・コミティが大阪北浜で行われた。今秋の関西大学での大会でどういうテーマがよいかを話し合った。M&Aに関連した話題が良いのではないかと言うことになった。やはり最近の話題はこれになる。

 なにせ,企業そのものが市場で売買される時代になってきた。一体そこで働いている人間はどうなるのだろうか。市場化,証券化の時代であるが,そして,確かにビジネスのネタになるが,社会的にはどんな意味を持っているのだろうか。これによって,市場は効率化するのだろうか,それとも攪乱されるのだろうか。いまのところ答えはない。わからないというのが答えだろう。



2007年02月19日(月) すっぽかした

 ここのところ,とにかくあれやこれやの会議などが続き,今朝の会議をすっぽかしてしまった。15日(木)は午後経営管理研究科執行部会議,夜インスティテュート入試合否判定予備会議,16日(金)教授会,17日(土)経営管理研究科入試,夜は懇親会,18日(日)は経営管理研究科教授会。その最後まではいられず,約束のO君結婚祝賀会に駆けつけた。卒業生たちも大勢駆けつけていたので,その後,2次会というか懇親を続けた。

 そんなこんなで,やや疲れ,今朝はゆっくりして,午後から大学に出た。すると,留守電で会議の通知。スケジュール表には何も書いていない。つまり,私の記憶からはすっぽり抜け落ちていたことになる。だから,ゆっくりしていたわけだが,あれやこれや手をつけていると,こういうこともある。大学教員というのは,日本の場合,秘書も何もついていない。1人の教員に1人の秘書は必要ないが,何人かの教員にひとりの秘書ということになっていればこんな失敗はないはずだ。要するに,スケジュール表に書き込むのを後に書き込もうと思ったのが間違いの元だった。というか,メールで来ていた文書をぞんざいにしか見ていなかったのだろう。記憶が曖昧だ。

 アメリカの大学などでは教員何人かに一人のセクレタリーがついている。これが,アポイントメントを取っての来客かどうかを仕分けたりしている。日本の大学ではこういう秘書はいない。よくいわれることだが,日本の大学の生産性は低い。それもそのはずで,教員自身がいろんな雑用をしているので,その分生産性が低くなる。

 いつも言うように,日本という国にソフトを大切にすると言う発想がない。ソフトやアイデアはタダだという風潮がある。これではアメリカに負けてしまうはずだ。マイクロソフトなどウィンドウズというソフトで大もうけしている。1枚10円の直接原価のものが何万円もで売られている。要するにソフトの価値だというわけだ。ソフトの付加価値をつけないと,日本の高い人件費はまかなえないだろう。もちろんそれに利益をオンするわけだ。日本企業の利益率は低い。



2007年02月14日(水) どう考える?

 大和証券の関氏から頂いたニュースによると,「生涯教育サービスを提供するラーニング・アネックスのビル・ザンカー社長は12日までに、投資家ウォーレン・バフェット氏に200万ドル(約2億4300万円)で講演を依頼する計画を明らかにした」という。しかも「ザンカー氏はバフェット氏が講演料を自らの収入とするとは考えていないとして、「200万ドルはバフェット氏が指定する慈善団体に寄付するつもりだ」と話した」という。何とも回りくどい。この講演料の意味は一体なんだろう。まさに,アメリカという国の良い面と悪い面の両面を表しているように思う。良い面は金持ちが寄付をするということだ。日本では税金の関係でそれが困難だという問題はある。だが,アメリカの慈善事業は日本の比ではない。悪い面は,人の価値が金で計られると言うことだ。200万ドルの講演料はその人の値打ちを表している。

 石門心学の祖,石田梅岩が京都の地で開講したとき,「何月何日開講、席銭入り申さず候。無縁にても御望(おのぞみ)の方々(かたがた)は、遠慮無く御通り御聞成(おききな)さるべく候」,つまり,無料で開講したという。ここに日米の違いを見る。もちろん,今の日本人には先の200万ドルの講演料に似た状況にあるようにも見受ける。しかし,講演料無料という話は,今の日本人にも受けるだろう。ただし,この無料に甘えてしまうのも,今の日本人の悪いところだ。無料の心がわかれば,受講者も奉仕する心が芽生えるはずだ。これをタダだからトクをしたなどと思うのは間違いだ。日本でソフトが軽視される風潮がある。これでは,ソフト化社会となっている世界的競争で勝ち残れないだろう。無料の場合はその心に応えいるべきだし,そうでないとすれば,相当の金額を支払うべきだろう。バフェット氏の場合でも,それが寄付されるとすれば,タダと同じだ。何でも金に換算してみるアメリカ流ではあるが,それはそれとして心が通っている。

 



2007年02月13日(火) 間に合った

 今日は,京都駅八条口の「アヴァンティ」で本を買って,びわこ線の電車ダイヤの5分前に「アヴァンティ」を出た。これでは電車には間に合わないだろうけれど,とにかく駅へ急いだ。本来間に合わなかったのだが,電車が3分遅れで到着。それでその電車に乗れた。そういえば,嵯峨野線も5分ほど遅れていた。

 下記記事を見て,遅れの原因がこのあたりにあったらしいことを知った。それにしても,熊本・長崎発京都行き寝台特急「なは・あかつき」に故障があって,どうして嵯峨野線の電車が運休したのかよくわからない。ただ,時々,嵯峨野線のホームに京都駅終着の「スーパーはくと」が止まっていることがある。そういうことなのだろうか。わからない。

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特急のドア表示灯点灯、運休や遅れ 京都駅 2万9000人に影響
2月13日12時47分配信 京都新聞

 13日午前7時55分ごろ、JR東海道線の京都駅構内で、熊本・長崎発京都行き寝台特急「なは・あかつき」(乗客約100人)のドアの表示灯が点灯しているのに車掌が気づき、停車させた。点検したところ、8号車のドア1カ所が約10センチ開いており、ドアを閉めて6分後に運転再開した。このため嵯峨野線の2本が運休、東海道、湖西両線で41本の列車が6−28分遅れ、約2万9000人に影響が出た。



2007年02月12日(月) 週末忙しかった

 週末なぜか忙しかった。なぜそんなに忙しかったのかと,考えてみたら,土曜日は大阪・淀屋橋にあるアカデメイア大阪で行われた経営管理研究科主催の「経営戦略セミナー」で挨拶をし,終了後進学相談を受け付けた。それで朝10時半には家を出て,帰宅したのは午後7時前だった。考えてみれば一日仕事だった。それと,家を出る前,帰宅後,非常勤を務めている同志社大学の講義の採点をした。

 日曜日は朝から採点の続きをして,夕方,4時半頃から,同僚の玉村教授が亡くなられたというのでお通夜に出かけた。これは前日に聞いて知ったのだが,青天の霹靂だった。終わって帰宅したのは午後8時頃ではなかったか。夕食後,またまた採点の続きをして,おおよそ仕上げた。つまり,この週末はそんなこんなでいつの間にか時間が過ぎた,というのが実感だ。

 ところで,1月の「松村通信」第67号でも書いたが,最近,私の指導の下で経営管理研究科のSさんがまとめたいと言われている「石門心学」について,その周辺部分の知識を身につけておこうとしている。儒教についての知識をある程度身につけようと思って,関係のありそうな文献をちらちらと読んでいる。丸山真男は日本政治思想史の大家であるが,荻生徂徠の研究で有名である。徂徠は朱子学の革新的解釈をしたと丸山により評価されている。丸山の独自の理解だろうと思う。「石門心学」の石田梅岩に行き着く前に,自分なりの位置づけを与えておきたいと思う。だがなかなか位置付かない。まだ模索中である。



2007年02月08日(木) 難しすぎた?

 わからないものである。今年度「資金調達論」の採点を終え,予想外に点数が悪く,がっくりした。実は,当初易しすぎたのではないかと心配していたくらいだったのだが,ふたを開けると,な,なんと,不合格が4分の1,約25%にもなった。これでも,配慮したはずなのだが。配慮せずともA+は5%であったから,飛び抜けて難しかったわけではないはずだ。

 とくに,良い点を取った諸君は気づいたはずだが,1番目の問題は,ほとんど,あ,い,う,え,お,か,き,く,け,こ,といった順で答えたら正解となっていた。少し違うところもあったが,ほぼそうなっていた。実は,問題作成段階で,解答の選択肢をリシャッフルするつもりの半製品段階で置いておいたのだが,出題期限ぎりぎりに出題することになって,そのリシャッフルを忘れて出題してしまったのだった。後で気づいて,しまった,と思ったのだが,手遅れだった。だから,相当正解率が高いのでは,と思っていたのだが,意外にできていなかった。その代わり,採点は楽だった。あ,い,う,え,お,などと唱えながら採点できたからだ(正確には,あ,い,え,う,お,だったが)。

 結果的には,A+ 5.2%,A12.1%,B23.9%,C34.0%,F24.7%であった。だから,合格率75.3%ということになる。正規分布といえば正規分布,うまくばらついてはいるのだが。わがゼミ生でも3名も不合格者が出たのは残念だった。他方でT君,F君のように,A+を取ってくれたゼミ生もいる。K君など残念ながらAだった。W,T,T,Mの皆さんもAだった。ゼミ生の合格率は86.4%だから,当然といえば当然合格率は高かったのだが,100%とならなかったのはまことに残念である。

 前にも書いたが,採点作業というのは憂鬱な作業だ。後ろ向きの作業だ。財務系の科目というのは,できないとなるとどうあがいてもできない人がいる。一発勝負はない。日頃から基礎的な素養を身につけておかないと解答できないことが多い。ある程度合格率の低いのは仕方ないと言うべきだろうか。出席点をつけても,出席率の高い人は点数もよく,出席率の低い人はどうしても点数が低い。それで合格率が低いから厳しいと思われるのはしゃくだ。まぐれで合格という割合が低いだけだ。

 我が家の娘などは,お父さんの採点は甘いという。法学部などはかなり厳しいようだ。ま,これくらいが良いところかもしれない。そう自分に言い聞かせている。



2007年02月07日(水) 暖かい

 昨日今日と暖かい。昨日など京都の最高気温16.7度と馬鹿に暖かい。平年の2月6日の最高気温が8.6度だから,異常に暖かかったと言うべきだ。今日も京都の最高気温が14.1度となっている。地球温暖化の傾向が進んでいることは間違いなさそうだ。

 ローマクラブがその報告書『成長の限界』を取りまとめたのは1972年だった。そこでは,現在のまま人口増加や環境破壊が続けば,21世紀半ばには資源の枯渇や環境の悪化によって,人類の成長は限界に達すると警鐘を鳴らしていた。破局を回避するためには,地球が無限であるということを前提とした経済のあり方を見直し,世界的な均衡を目指す必要があると論じていた。ローマクラブが警告を発したのはいつだっけと思って,フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』をネットで調べてみたわけだが,あのローマクラブの報告書が出た段階1972年には,自分自身そんなに切実に感じていなかったのを思い出す。

 今や化石燃料による地球温暖化,地球環境の破壊は疑う余地がない。京都議定書もある。ところが,アメリカ,中国など大国のエゴがそれすら批准しない。日本も批准はしているが厳格に守っているわけではない。人間の愚かさを嘆かずにはいられない。今の生活を維持しようとすれば,確実に地球環境は破壊されていく。他人事ではない。

閑話休題

 「あるある大事典」のねつ造疑惑がますます拡がっている。それとの関連で書かれた下記記事は傾聴に値する。

「江戸時代の貝原益軒が約300年前に書いた「養生訓」で,健康長寿の心得として,「心を平穏にし,食べ過ぎず,飲み過ぎず,眠り過ぎず,歩くこと」の大切さを説いている。やはり面倒くさくても,健康の基本,原点に返り,実践を心掛けることが大切だ。」(琉球新報)

 ま,そういうところでしょうね。



2007年02月05日(月) 採点

 とにかく,500枚を超える答案の採点に四苦八苦しているところだ。そこへ,非常勤をしている大学の答案が170枚ほど付け加わる予定だ。だから,まずは500枚あまりの立命館大学の答案を片づける必要がある。いつも言うのだが,採点などというのは後ろ向きの仕事だ。後始末だ。それだけに苦しいわけだ。講義準備のような前向きの仕事はまだ希望がもてるが,試験の答案を採点するのは,修復不可能な状態のもので,まさに後始末だから,楽しいはずがない。

 今年でも,自分では易しすぎたのではないかと思っていたら,採点をしてみると,そうでもない。こちらが思っていることと,学生諸君が感じていることとの間には「ずれ」があるようだ。もちろん,出席もよく,よく講義を聴いていた学生諸君からすれば,間違いなく,易しすぎたはずだ。事実これら学生諸君の成績は良い。にもかかわらず,できていない学生諸君が多い。これはどう考えたらよいのだろうか。ましてや,これをどのように評価したらよいのだろうか。悩ましい。



2007年02月02日(金) 入試と雪

 昨日から入試が始まった。で,今日2日は雪。例年入試の時期に雪が降る。大雪になると混乱が起こる。今年は暖冬で雪も少なかったが,今日は久しぶりに,少しだが積雪があった。京都でも屋根に少し雪が積もるくらいだったが,ここBKCでは,2,3センチつもっているようだ。JRに乗っていても,京都ではほとんどなかった雪が,山科では一面銀世界。滋賀県ではさらに多い。いつもながら,京都より寒い。

 そういうこともあってのことだろう。信号故障(下記記事参照)で,びわこ線の電車は20分遅れだった。当方さほど影響は受けなかった(もっとも入試は開始が1時間遅れたという)。最近は入試もかつてほどの混雑はない。衣笠一拠点時代は,そこに1日に1万人近くの受験生が押し寄せるものだから,キャンパス内はごった返していたものだ。最近は入試日も増え,キャンパスも衣笠とBKCに別れ,広くなっている。それでかつてほど混雑はしない。時代は変わった。

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信号故障で49本が運休 JR東海道線、受験生らに影響
2月2日13時7分配信 京都新聞


 2日午前7時10分ごろ、JR東海道線の米原(滋賀県米原市)−安土(安土町)間で、複数の信号が故障した。このため、長浜(長浜市)−野洲(野洲市)間で運転を見合わせ、上下線計49本が運休。県内の私立大学や私立高校の受験生を含む約5万9000人が影響を受けた。
 JR西日本によると、午前9時前に運転を再開したが、運休のほか、長浜行快速電車が約2時間遅れるなど計54本に遅れが出た。故障の原因については「調査中」(JR西日本広報部)としている。
 この影響で、草津市の立命館大びわこ・くさつキャンパスが入学試験の開始時刻を1時間遅らせたほか、近江高(彦根市)や近江兄弟社高(近江八幡市)、綾羽高(草津市)などの私立高でも試験開始を30分−1時間遅らせた。
 新快速の折り返し運転を行った草津駅(草津市)では、彦根方面へ向かう通勤客らが足止めされた。駅員は「1時的にホームに人があふれ大混雑した」と話していた。

最終更新:2月2日13時47分


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