singersong professor KMの日記

2006年02月28日(火) 堀江メール

 堀江メールの「ガセ」問題で、民主党が混迷している。例の長田議員は元大蔵官僚で民主党入りした人物だという。小泉首相に危うさを感じると以前から書いてきているが、民主党の方にも危うさを感じる。小泉首相同様時流に乗ることばかりを考えている輩が多いように思う。

 いつものようにマスコミ批判になってしまうが、大衆民主主義の危うさは、実のところ、民主党の方がより孕んでいるかも知れない。今回の長田議員の堀江メール問題で、それを感じる。とはいうものの、政権交代が行われる方が健全ではあると思う。ただ、現在の風潮からすると、政権交代が熱狂的に行われて、突っ走ってしまう危険も感じる。

 自民党がどうだとか、民主党がどうだとか言う前に、むしろ現在の風潮の方に危うさを感じる。いわゆる大衆迎合のポピュリズムの危うさである。



2006年02月26日(日) 立命館大学での「管理」について思う

 立命館大学が急成長したのは、よく知られている。確かに学生諸君も元気になったし、卒業生も喜んでくれている。ただ、時々新聞で報じられるように、問題がないわけではない。一言で言えば、中小企業が急成長して、管理体制がそれに追いつかない、という問題と全く一緒だ。規模が大きくなった割には、旧態依然の管理体制である。組織が大きくなると現場の実態をトップが把握できていない。トップと現場をつなぐべき中間管理職が管理していない。というか、大学という組織は元々「管理」という発想がなかった。そこに問題がある。だから根が深い。

 たとえば、実際に機能していたかどうか、機能しているかどうかは別にして、たとえば「教授会自治」なるものがある。それは言い換えると、何事も現場で決定していこうというわけで、ある種の現場主義だと言える。現場によるある種の自主管理とでも言える。職員組織はそれに付随して存在していたと言うべきだろう。だから問題も処理できた。世の中あまり変化していないときは、それで十分に対応できた。ところが、変化が激しくなって、かつこれだけ組織が大きくなると、そうもいかない。現状に対応した組織が作られていない。喫緊の課題と言うべきだが、経営学部教員の中にそれがわかっている人が結構いるが、それ以外ではどうなのだろう。まして、本部機構でその問題について的確に対応できる人材は育っているのだろうか。心許ない。「教授会自治」というお題目を掲げれば解決がつく問題でもない。



2006年02月24日(金) 金メダル

 冬季オリンピック、やっとノー・メダルにならなくてすんだ。荒川選手のフィギュア金メダル、めでたいと言うべきだろう。夢うつつでテレビを「聞いていた」が、気がついたら終わっていて、「スタンディング・オベーション」がどうのこうのと放送していた。その代わり(!?)安藤選手のスケーティングの時は見ていたい。そして何度か尻餅していたのを見た。それから再び眠くなって「聞いていた」わけだ。

 別に無理に起き出したのではなく、少し風邪気味で、咳き込んで目覚めたついでに見ただけなのだが、そして、ライブで見たのは、安藤選手の尻餅であったというだけだ。ま、そんなものでしょう。風邪気味の時には、どういう訳か、朝方に咳き込むことが多い。理由はあるのでしょうね。



2006年02月23日(木) 冬季オリンピック

 冬季オリンピック、ほとんど見ていない。日本選手がふがいないからかも知れない。何せ、原田選手の凡ミスなどもあって、当初からそんなに関心がなかったのだけれど、ほとんど見ていない。で、このまま行けば、メダル・セロだってありうる、なぜだろう、と某MLグループに書き込んだところ、それへのT氏のコメントから、いろいろ思いついたので、ここにも書いておきたい。

 T氏曰く、冬季オリンピック種目は金のかかるものが多い、最近企業の運動部が廃部や休部に追い込まれているが、その影響もあって、最近日本選手が育っておらず、長野オリンピック時代の選手が未だに活躍しているのだという。なるほどと思った。そこで、次のように書きこんだ。

「一昔前にメセナなどといっていたこととも考え合わせると、企業のゆとりのなさが際だってきましたね。企業の収益力が回復してきているのに、景況感がよくない。先日もタクシーの運転手さんに聞いたら、ちょっともよくなっていないと言っていました。他方で史上最高益の更新などというニュースも流れています。

 史上最高益更新は、ぎりぎりにまで切りつめた上での最高益なのですね。これなどいくら会計数値をみていてもわからないところですね。ここらあたりが政府答弁を聞いていてもイマイチしっくりこない理由なのでしょうね。

 いまの史上最高益にはゆとりがありませんね。日本は良くも悪くも「企業社会」。スポーツで言えば、クラブ・チーム、地域で言えばボランティア(宗教を含む)などが盛んにならないと、またそれを支えきれる個人所得がないと、日本社会は「もたない」と思います。でないと、いつまでたっても、青テント村がなくならないと思いますね。」

 冬季オリンピック、日本選手団不振の理由について、さらに言えば、北海道の雄ともいうべき「雪印」があの事件で完全にだめになったことも大きそうだ(雪印乳業のスキー部そのものはなくなっていないけれど金はかけられていないでしょうね)。「コクド」などもだめになった。こういった特定企業、それに北海道拓殖銀行をはじめとする北海道企業がだめになったことと関係がありそうに思う。

 T氏の指摘を受けて、私の冬季オリンピック日本の不振についての疑問が解けた。さらに日本経済の現況にまで、ふくらんでいった。もう少しいろいろ調べてみたくなった。



2006年02月22日(水)

 急ピッチで春がやってきつつあるのだろうか。今朝は霧がでた。亀岡盆地は霧が多いので有名だが、嵯峨野線はその亀岡方面からやってくる。で、電車が遅れ気味だったようだ。ただ、幸いなことに、私の乗った電車はほとんど遅れなかった。おまけに琵琶湖線・湖西線が、これも霧で、この霧は結構濃かった。ところが幸いなことに、こちらも私の乗った電車はスムーズで、何の遅れもなく、大学に到着したのは、予定通りであった。9時半からの会議に十分間に合う余裕であった。

 ネットのニュースによると、「22日早朝、滋賀県内全域で濃霧が発生。このため、午前5時半ごろからJR東海道線米原−草津駅間で、電車が速度を落として運転した。JR西日本によると、午前11時50分現在、長浜−播州赤穂(兵庫県)間で上下線合わせて26本が部分運休、90本に最大30分の遅れが出て、通勤通学客ら6万8000人が影響を受けた。
 彦根地方気象台によると、県内は夜間、放射冷却の影響で気温が下がり、湿った空気が冷やされて濃霧が発生した、という。」と、このように報じられていた。かなりのものだったようだ。

 これから春になると霧が多くなるのではないか。亀岡盆地や琵琶湖周辺の方が、京都盆地より霧が深い。京都も盆地なので多少霧が出るが、亀岡や琵琶湖の方が遙かに霧が深い。ただ昔は京都ももっと霧が多かったように記憶している。都市化によって以前より冷え込まなくなったからだろうか。



2006年02月20日(月) 冬季オリンピック

 今年の冬季オリンピックは30年ぶりにメダル・ゼロの可能性が出てきた。あとは女子のフィギュアだけが望みのようだ。初日の原田選手のミスが響いているように思う。選手団全員に悪い影響を及ぼしたのではないか。

 それにしても、選手団の高齢化が気になる。若い選手が出てきていないのか、各競技団体が実績主義で「過去の栄光」にすがって選手を選んだのか、どちらなのだろうか。詳しい人に聞いてみたい。



2006年02月19日(日) ありがたいこと

 16,17日とゼミ旅行(白浜)で、楽しく過ごした。そして、18日は、松村ゼミOB会で、私の還暦を祝ってパーティを開いていただいた。ありがたいことだ。卒業生諸君がいろいろ準備して開いてくれた。「実行委員」の諸君にはご苦労さま、ありがとうございました。改めてここでも感謝の意を表したい。実はもう少しで61歳になるのだが、まだ60歳ということで、還暦記念パーティということになった。盛大なパーティとなった。なかなかこれだけのパーティを開けるゼミナールは立命館大学のゼミナールの中でも少ないそうだ。校友課長にまで駆けつけていただいた。本当にありがたいことだ。会計研OB会長にも来賓として祝辞をいただいた。

 祝電も数多く寄せられ、これにも感謝をしなければならない。早朝はじめ立命館関係の祝電、日本経営財務研究学会会長の坂本様、などなどの祝電ありがたかった。当日朝には「いちよし経済研究所」社長の近藤様からは花束も届けられた。本当にうれしい一日であった。



2006年02月15日(水) ノミといえば槌

 「ノミといえば槌」という言葉がある。先日も卒業生と話していて思うことは、いまの若い諸君にそれが伝わっていない。「指示待ち人間」といわれているのもそのことを「裏返し」の表現で言っている。気が利かない。気が利かないだけではない、人のことを思いやる心がない。思いやりというような甘い話ではなく、まさに「ノミを持ってこい」といわれたら、槌も一緒に持参するのが当たり前で、ノミだけでは木が穿てないのは誰が考えても当然なのであって、「ノミをもて」と言った本人も、当然槌も持ってくるであろうと決めて、そう命じているわけであり、当然槌も持ってくるであろうと考えていなくても、槌を持参するのは当たり前なのである。

 コンビニなどでは当たり前のこととして行われている、人の動線を考えたディスプレイをする、などというのは、この「ノミといえば槌」の応用である。つまりビジネスの世界にはそれがなければ話にならないわけだ。会社では、それはいろんなところで当たり前なのだが、それが出来ない若者が増えているから、会社に入ってから鍛え直す必要が出てくる。それもこれまでなら、誰でもが共有していた社会常識・「暗黙知」なのに、それを共有していない若者が増えて困っているのが、いまの日本企業である。

 卒業生も言っていたように、やはり、当たり前と思わず、それを学生に教えなければならないのではないか、というわけである。私も今後は学生諸君にそれをびしびし言っていこうと思う。これまでは当たり前で教えることではないと思っていたのだが、その卒業生の言葉に触発されて、これも教えておくべきことだと思った次第だ。



2006年02月14日(火) 動向

 ここのところ、外出が多い。11日(土)は京都会計研。そして夜は懇親となったが、若手諸君と2次会までつきあったので、結構飲んだように思う。家に帰ってから「臭い、臭い、そんなにまで飲むなんて」と言われてしまった。

 13日(月)は、東京日帰り出張となった。アカウンティング・スクールに関連した出張なのだが、会議そのものより、帰りの新幹線、S先生やI先生と談笑しながら帰ったが、楽しかったし、他大学から学ぶ点も多い。我々も十分に取り組んでいるのだろうかと反省させられる。もちろん出来ていることと出来ていないことがあるのはやむを得ないが。

 こういう会議は、まさに、アフター・ファイブの方が本音トークができてよい。学会でもしばしばそうで、懇親会やその後の飲み会での方が収穫があったりする。そういう意味では、懇親会嫌いの人は、ある意味で損ではないかと思う。本音トークのそのほかの機会をもてれば別だが、なかなかそんな機会はない。やはり、懇親会は有用なのだと思う。

 難しいのは接待がらみのときだ。我々民間人はそれほど気にすることはないが、公務員はそうはいかないだろう。もちろん、それも程度がある。最近の大阪府の教育委員長の場合、やはり、行き過ぎだろう。だが、どこに歯止めをもうけるか、なかなか難しい。本音トークのために機会を設けるなら、割り勘でもよいはずなのだが、片方が民間企業で交際費を持っていると、一方的接待となる。しかしそれにも程度があるだろう。ま、私などにはそういう機会はないけれど。



2006年02月10日(金) 不誠実

 どうも最近、見聞きする中に、人の不誠実を感じさせるものがあって、堪えきれない。どうしてそうなるのか。つまるところ、それを実行している人は、私益追求なのであろう。それも、強い圧力の下で、ある種の自己防衛のつもりで行っているのであろう。しかし、そこには犠牲者が出る。それより力の弱い者が犠牲者になる。

 組織でいえば、中間管理職的立場にある人間がトップの無謀な行動を諫めるのではなく(権力の前には諫めるのは容易ではない)、自己防衛に走るわけだ。そうすると、その下位に立つ者が犠牲者になる。しかし、下位者からすれば、全く理不尽な圧力を受けることになる。中間管理職がトップの無茶に、従わざるを得ないとしても、間に立ってクッションの役目を果たすべきだと思うが、この中間管理職が自己防衛だけでなく、自己利益を追求すると、下位の者は2倍、3倍の理不尽に遭遇することになる。

 すべてトップの責任と言ってしまえないところがある。トップの責任は重大だけれども、中間管理職が自己防衛からさらに自己利益を追求するとなると、共犯者、あるいはそれ以上に悪質だと言うことになる。そういう組織があちこちにありそうである。悲しい話だ。



2006年02月09日(木) 歳のせい?

 どうも、締め切り間際に大あわてで作ってしまって、次の締め切りまで、別のことに気をとられ、気がつくと次の締め切りがすんでいた、という次第で、今度は締め切りを過ぎてしまってから、あわてている。大学院講義のシラバスのことだ。昔と違って、シラバスは丁寧なものを必要とする。ところが、ビジネス・スクールのためのものと思って、内容の再吟味をしていると、中身の検討に時間がかかる。そこで、締め切りに間に合わなくなった次第。これから取り急ぎ、シラバスを先行させねばならない。内容の検討が後回しになりそうだ。その間にも他の頼まれ仕事が入ってきて、つい、短時間ですみそうなものから、先に終えようとして、これが失敗の元だった。

 もっとも、あれもこれも引き受けなければよいと言われればそれまでだが、最近は社会的存在として、いろいろ仕事はすべきだと思っている。できることなら、生きている限り責任を果たすべきだ、人に役立つ仕事はすべきだと、思うようになった。考えてみれば、人に役立っているからこそ、生かされている、それが人間だと、思えるようになった。これも還暦という歳のせいだろうか。



2006年02月07日(火) 入試

 入試シーズンである。立命館大学は多様な入試形態の開発で先陣を切った。いまやどこの大学でも多様な入試を行っている。もちろん推薦入試などはすでに終わっている。いまは一般入試の真っ最中だ。下記を見ただけでも、一般入試そのものがまた多様であることがわかる。

http://www.ritsumei.ac.jp/ritsnet/nyushi/ippan/index.htm

 入試の責任者は教員であるが、具体的な執行は近年は職員らで進めるようになってきた。こう話すと、他の大学の先生方からうらやましがられる。確かに合理的だと思う。もちろん教員が全然入試にタッチしないわけではないが、これほど多様な入試が行われると、大学教職員が総動員されないと、とても執行できない。それでも、職員の働きは、他大学に比して大きい。その限りでは、他大学の先生の嘆きを聞くと気の毒ですらある。

 昔は立命館大学でもそれほど変わらなかったのだが、近年の多様な入試形態採用とともに、こういう方式に変わってきた。まさに「立命方式」だ。



2006年02月06日(月) 4点セット

 今年は雪が多い。今日6日も雪がちらついていた。最近、政治をにぎわしているのが4点セット。耐震疑惑、ライブドア、米国産輸入牛肉BSE問題、防衛施設庁談合事件、の4点セットで小泉政権の任期が下落中という。今朝の日経新聞でも小泉政権への支持率が急落しているという。昨年の総選挙後上昇していた人気が下降気味である。

 いよいよ小泉政権の命脈がつきてきたのか、との感を懐く。起死回生の手を打つのかどうか。任期も終わりに近いので、このまま低迷するのかなと思う。結局この政権は何をしたのだろうかと思ってしまう。花火は派手に打ち上げたけれども、経済面では長い経済不振から脱出できず、その末期にいたって、自律反転し始めたように見える。決して政治の力で反転したのではない。政治は経済の足を引っ張り続けたけれど、その底力で反転し始めたように見える。



2006年02月02日(木) JR遅延

 今日は、嵯峨野線、琵琶湖線とも遅れていた。嵯峨野線の遅れは、昨夜の関東での震度4の地震で、夜行特急「出雲」が遅れたことによるものだ。今日は病院へよって花園駅へ向かったのが10時半頃だったが、その時間に寝台特急が山陰方面へ向かって通過していったので、これは何かあると思って調べたら、地震の影響だとわかった次第。

 東海道線も芦屋あたりで早朝に人身事故があったので、ダイヤが乱れていた。で、来た電車に乗ったらそれは新快速であった。乗ってからそれが新快速であると気づいた。石山駅で普通電車に乗り換えた。乗換駅で、理工学部のS先生と出会った。最近の立命館大学の状況について話し合ったりした。



2006年02月01日(水) ライブドア事件、その後

 ライブドア事件のその後の展開は、予想通り。今朝の報道では、脱税容疑がかけられているという。証券取引法違反ではあまり重い罪に問えないけれど、税法違反はかなり厳しい。こちらで厳罰に処するというのが検察の当初からのもくろみであったと思われる。誰彼に、次は脱税容疑で取り調べられるよ、と話していたが、その通りの展開になっている。

 経済犯に対する刑罰が軽いのが日本の特徴で、これまでは性善説でもそれなりに成り立っていた。自由化が進むとそうはいかないはずだが、その面の整備が遅れていた。そこで、その中でも一番思い刑罰に問える脱税で処罰するという、これまで通りのプロセスを今回もたどっているわけだ。

 性善説もよいところがあるが、これだけ規制緩和してしまったら、厳しい罰則規定を設けざるを得まい。それがよいのかどうかはともかくとして。


 < 過去  INDEX  未来 >


singersong professor KM