singersong professor KMの日記

2005年09月30日(金) 阪神優勝

 昨日は阪神優勝で,たまらず,大学院のN君,そしてSCDR学生O君らと,お好み焼き屋のテレビで胴上げを見ながら,祝勝のグラスをあけた。途中まではネットで勝敗の行方を見守っていたのだが,勝ちそうだとの感触。これはじっとしておれぬ。というわけで,南草津駅前でテレビを見ながら祝杯をあげられる店に飛び込んで,祝勝会をしたわけだ。結構でした。



2005年09月28日(水) 携帯メール

 携帯メールが多い。私はパソコンでこれを受け取っている。そうすると困るのが,携帯電話の場合,登録していれば,受信したときに名前が(登録してあるので)表示される。パソコンの場合,受信しても送信者の名前は出てこない。で,携帯から発信する人は,当然相手方に自分の名前が表示されていると勘違いするらしい。だから,しかも携帯のメールアドレスは名前を想像させるようなものでないことが多い。そうすると,パソコンで受信する方は誰から発信されているのかわからない。文面から判断して返信したり,時には「誰ですか」と言わざるを得ない。

 パソコンでメールが使用されはじめた頃は,リテラシー教育が行われたが,携帯メールが多くなってきてから,リテラシー教育が行われない。だから,友達へのおしゃべりレベルでメールを打ってくる学生が多い。しかも携帯メールは短い。用件のみ書いてある。コンテクスト(前後関係)がわからない。リテラシー的には大変失礼なメールが多くなってきている。きっと,誤解したままのメール返信が増えてきているのでは無かろうか。携帯メールを受け取ってから,改めてその内容を問い返すなどと言うことが多いのでは無かろうか。すごく時間的ロスが多そうだ。これなど携帯メールの普及がもたらした弊害と言えるのではないだろうか。



2005年09月27日(火) ゼミ

 後期が始まりゼミ再開。4回生諸君のゼミナールなので,卒業論文指導が中心になる。テーマは各人それぞれに考えて貰っている。この歳になると,どんなテーマでもだいたいの見通しを話せるようになる。まさに年の功,というところだろう。学生諸君は本当にさまざまなテーマを考えている。で,私の手に負えないようなテーマの場合には,卒業生などにアドバイスを頼む。そういう人脈もこの歳になるとそこそこできあがっている。

 考えてみれば,若いときは自分の研究分野以外のことは余りよく知らなかったし,指導も十分出来なかった。でも,学生諸君はたくましく成長していってくれたように思う。若い頃は,兄貴分として学生諸君と接していたように思う。第1回目のゼミ生とは,考えてみれば,私とそんなに歳の差はない。現役ゼミ生と第1回ゼミ生との歳の差の方が第1回ゼミ生と私の歳の差よりはるかに大きくなってきている。来年2月18日に,ゼミOB会を開こうということになっているが,何せ何期にもわたるゼミ生が集まるわけで,かなり賑やかなことになりそうだ。今から楽しみである。



2005年09月25日(日) 天神さん

 京都では北野天満宮のことを「天神さん」と気軽く呼んでいる。今日25日はその「天神さん」の日で,周辺道路に「がらくた」の店が出ていて,人でごった返していた。以前はこんなにたくさんの店が出ていなかった。今日通ってみて驚いた。店も多いが,人も多い。境内の駄菓子などの店は減っているが,周辺の「がらくた」の店は大繁盛だった。売れているのかどうか知らないが,ま,「がらくた」としか言いようのないものが結構出ていた。こんなものなら昔の家にいっぱいあったのにと思いながらのぞき込んだものだ。



2005年09月24日(土) 親不知?

 STO氏の日記を読んで,他人事だから,いけない事ながら笑ってしまった。抜歯に4時間の激闘など前代未聞。おまけに虫歯のため神経が腐っていて麻酔が効かず痛かったなんて,しかも親不知の生え方が根本で90度に曲がっていて,親不知をまっ二つに割って,骨まで削って抜くなぞ初めて聞きました。彼と会って話したのはその前日だっただけに,全くお気の毒としか言いようがない。

 私も10年以上前に抜いたのですが,すんなりと抜けました。そして抜いたとたん,それまで悩まされていた肩こりから解放されました。この場合は,苦しんだのではなく,楽になったわけです。えらい違いです。



2005年09月23日(金) 東証とブルームバーグ

 昨日は東証とブルームバーグの見学会,さらには立命卒業のファンドマネージャーの吉原氏の話を学生諸君とともに聞いた。その前日にも同氏とは話したが,現場の話しは,私のような研究者には大変役に立つ。セミナーの方も,学生諸君には大変刺激的だったと思う。質問も良く出たので,有意義だったと思う。こういうセミナーは何度あってもよい。多少は疲れるが,成果も大きい。こういう成果があると,心地よいものだ。

 閑話休題

 ソニーで1万人の人員削減が発表された。しかし各紙のコメントを見ると,必ずしも好意的でない。方向性がはっきり示されてないという。思うに,前社長の出井氏の失敗の膿が噴出してきているようだ。今回,カンパニー制の廃止なども謳われているが,これなども出井氏が行った「改革」である。トラッキング・ストックなどという「際物」を出したのも出井氏の時代である。これらの施策に,私は当初より疑問を抱いていたものだ。余りにも「ええ格好しい」に思えたからだ。実を伴っているように見えなかったからだ。そしてそれは製品にあらわれていた。製品の方からも私は疑問を感じていた。なお,復活には遠いというのが実感だ。せっかくのソニーらしさが最近感じられない。まだアメリカでブランド・イメージが高いのであるから,今なら復活の可能性はあると思う。問題はやはり,経営陣ではないかと思う。今の経営者によって,まだ,明確なストーリーが語り得ていないと思う。



2005年09月21日(水) 出張

 東京出張。ここ数年,年何回か東京出張している。東京はしかし,お土産があまりない。そこで開発されたのが「東京ばなな」だという。何度か持って帰ったが,「東京ばなな」開発以前良く買った「草加せんべい」(別に東京のものではないが)のほうが,今でもわが家では評判がよい。今回も「草加せんべい」の「発注」をうけた。



2005年09月20日(火) 決算の番人?

 日経に昨日から3回にわたり連載されている「監査不信・カネボウ粉飾の衝撃」で,昨日の記事では,「会計ビッグバンと金融健全化。日本経済再生に向けた改革が、カネボウと足利銀で問題を表面化させる下地を作った。かつては見過ごされたこともあった連結外しや、甘い基準による繰り延べ税金資産の計上はもう認められない。しかし一部の経営者や会計士の意識改革は追いつかなかった。」などと書いてある。

 確かに粉飾はよくない。しかし実際の所,「一罰百戒」の嫌いがないわけではない。繰延税金資産など当局も黙認してきたのではなかったか。にもかかわらず,破綻したら責任追及となる。このあたりについては割り切れないものが残る。

 最近の商法改正などを見ていても,自由化がますます進んでいる。そこで民間である監査人に公明性を担保せよといっても,日本のこれまでの土壌からすれば,なかなか困難だと思う。この先まだまだこのような「不祥事」は続くと覚悟しておいたほうがよい。そのときに取り締まられる当事者になっていたくはない,というのがせいぜいのところかも知れない。

 つまり,自由化はそういう暴走を一方で可能にしておいて,問題が発生してから取り締まるというものになるのだろう。アメリカのように一度失敗しても再起しやすい社会ならよいが,日本のように再起困難な社会では,「不祥事」の当事者になったら,立ち直りが困難だ。われわれの大学の出身者の層が,そういう「しっぽ切り」の対象になりそうで怖い。

 閑話休題。

 明日東京駅前の新光証券様に表敬訪問することになっている。明後日は東証見学会で学生を引率する。いつもながらのばたばたで,ようやく今日になってチケットを受け取るなど,あわただしく準備をしている始末。出張の際は,いつもこんな具合で,前日になってばたばたすることが多い。誰でもそうだろうか。



2005年09月19日(月) 久しぶり

 久しぶりの日記となる。何せここのところ忙しかった。それに自宅パソコンからのアップが,自宅パソコンのメーラー不調で出来なかった。それもあって,日記が滞った。

 14日から16日は関西大学で日本会計研究学会があった。また,16日夜には経営学部校友会常任幹事会が開かれた。そこで,来年度総会や今年度セミナー日程などを固めた。それに10月1日の名古屋でのセミナー参加の呼びかけも行った。

 17日は京都会計学研究会を久しぶりに行った。少し参加人数は少なかったようにも思うが中身は濃かった。高寺先生をはじめ研究会そのものの参加数はそれほど少なかったわけではなく,夜の懇親会の参加がとくに少なかっただけだ。

 18日は昼,経営研究会同窓会にご招待をうけた。大学の近況をお話ししたりした。こちらは相変わらずの和気藹々の懇親会で,心休まるものがある。ちょっと日程が詰まっていたので,終了後直帰し,テレビで阪神戦などを見た。今年の,しかも今の阪神戦は見応えがある。

 今日19日。とにかく山のようなメールを見る(または消去する)だけでも大変だ。返信の必要なものもある。そんなことをしていたら,すぐに1時間が過ぎる。

 これからも,結構何やかやある。21日は新光証券訪問,22日東証見学会引率,24日証券経済学会関西部会,30日四日市へインタビュー,10月1日は経営学部校友会セミナー(経営学振興事業)等々となっている。10月は8日経営管理研究科研究会,15,16日経営財務研究学会(兵庫県立大学),22,23日会計理論学会(明治大学),29,30日証券経済学会(大阪市立大学)などとなっている。



2005年09月13日(火) ルモンド

 小泉自民党圧勝で終わった選挙だが,一体これは何?と思っている向きも多そうだ。そんな中,フランスのル・モンド紙は小泉首相について次のように言っているという。

 ル・モンドは小泉首相を「政治を単純化し」「本能で動く」「自由主義のポピュリスト」と評し、日本社会の弱肉強食化との関係に光をあてた。さらに「日本国民の最大関心事ではない郵政民営化を争点にし」「与野党の(郵政民営化)反対派を『反改革者』とひとくくりにした」(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050912-00000086-mai-int)という。

 なかなか辛辣ではある。

 



2005年09月12日(月) 「時期尚早」「前例がない」

 N君と話したのだが,昨日は選挙当日と言うこともあって,午前中のサンデー・プロジェクトでも政治がらみの話は避けていて,プロ野球改革に時間を割いていた。本来コミッショナーには権限があるはずだが,行使されず,有力オーナーの横暴がまかり通っている。だから改革が進まない。そのとき参考になるのが,サッカーだ。川淵チェアマンはサッカープロ化の立て役者だが,それを提起したとき,反対者が圧倒的に多かったという。曰く,「時期尚早」,曰く「前例がない」。

 川渕氏曰く,「時期尚早」という人はいつまでたっても「時期尚早」という。100年たっても「時期尚早」というだろう。「前例がない」というひとも同じ。その意見を聞いていたら絶対に何も出来ない。だいたい賛成2,3割,反対7,8割の時に決定するのがよい。そうすればよいものができる。それができるのはトップの意思決定だ。賛成が7,8割になったらそれではよいものは出来ない。すでに時代遅れ,手遅れだろうという。全く興味深い意見だった。これは企業トップの意思決定の参考にもなる。



2005年09月11日(日) 半歩遅れ?

 今朝の日経読書欄「半歩遅れの読書術」で池内紀氏が「ナチ・ドイツと言語」(岩波新書)の紹介をされていた。2002年の刊行だが,「2005年9月の時点で読むと,実に的確な予告の書になった」といわれている。すなわち言う。「1930年代のドイツにおいて,ナチズムは圧倒的な力で大衆に働きかけた。そこに見てとれる典型的な言葉,また語り口のこと。

 「簡潔で《断定的》な語法によって細かい議論を拒絶したり,「悪の枢軸」との対決といった《単純化》した論理で,あれかこれかの《二者択一》を迫ってみたりする…」」

 「論点を黒白図式で《単純化》して示すこと,それを《くり返し》訴え続けること,断固とした口調で大胆に《断定化》すること……」

 これは「ヒトラー自身が政治的宣伝の基本原理として公表したところであって,ナチス・ドイツの15年間を通してつづけられた」という。「単純化と,くり返しと,断定化が効果を発揮する土壌があった」という。「その言語と語り口が同時に「政治的現実をカモフラージュ」する効用をおびていた」という。

 決して半歩遅れではない。今日その「成果」が選挙結果としてあらわれるのではないかと思うと,空恐ろしい。



2005年09月09日(金) 特殊講義

 夏期集中特殊講義というのがある。私が責任者となっているファイナンス・情報・インスティテュートでは,いちよし経済研究所と国際通貨研究所の2つの機関による協定科目という形で,夏期集中前半と後半の2コマ開講している。前半のいちよし経済研究所近藤社長の分が昨日終わった。4日間で15回講義をするという超ハードなスケジュールをこなされた。おまけに夜には懇親会。結局,2度だった。結構大変だったろうと思う。

 コーディネーターとしては,講師紹介などをするわけだ。それでもお願いをしてきていただいているわけで,それも社長業という多忙なスケジュールの一部を割いて来ていただいているわけで,有り難いことだと思う。学生諸君にもファイナンスの「生の,現場の」実態に触れることが出来て,大変よいことだと思う。こういう形の協定科目が一番多いのはファイナンス・情報・インスティテュートなのである。他に前期集中2科目,後期集中1科目の協定科目がある。

 ファイナンスの理論は,大学教員が話すことはできる。でも実務,実態は現場の人にお話しいただかないと,本当のところは学生にとってわからないだろうと思う。実務ではこういうことが問題になっているのか,ということを知って,理論を学ぶといっそう理解できるはずだと思う。われわれの学生時代にはこんな講義はなかった。実務から遊離した理論はあまりにもむなしい。そう思うからこそこういう講義を続けているわけだ。



2005年09月06日(火) 日経経済教室

 日経新聞「経済教室」は,時々興味深い「論文」が掲載される。昨日,今日と続けて興味深いものが掲載された。昨日5日は,大阪大学の小野善康教授のもので,「赤字政府機関,すぐ民営化を」は疑問,だというもので,公的金融が縮小すればその分資金が民間に流れ,経済も活性化するとの見方は誤りだ,といわれる。公的金融を縮小しても,結局現状なら資金は国債に向かうだけだと言われる。私も以前そんな話をしたことがある。真の「民業圧迫組」は黒字の公的機関であって,こここそ民営化すべきだと言われる。そしてまた赤字機関であっても,必要なら税金を使ってでも維持すべきものがある。民間では維持できないから公的機関に任されているわけで,中小企業金融公庫などどちらかといえば,社会政策的存在でもある。ここは税金を投入してでも維持する必要があるかも知れないわけだ。これも私が学生諸君に話していることだ。小野氏の指摘は間違っていないと思う。

 今日6日の「経済教室」では,同志社大学の鹿野嘉昭教授の「金融コングロマリット化は必然」は錯覚だというものだ。総合的金融サービスの提供はよいとしても,それをすべて自前で提供することの問題点が世界的に浮上してきている。だから,むしろ今後は「選択と集中」の時代だというわけである。これもかねて私が言ってきたことだ。メガバンクが騒がれたのは,ただただ,不良債権で苦しんでいる銀行が,「too big to fail」大きくてつぶせなくして,ただただ生き残り戦略をとったにすぎない,それをメガバンクというきれいな言葉で語ったに過ぎないわけだ。ようやくこういう主張が掲載されるようになったことはよいことだし,私も味方を得て,心強い限りだ。

 昨日,今日の「経済教室」はよい主張だと思う。でも,私に言わせれば,はじめからわかっていたことで,こういう意見も採り入れた政策がどうして取れなかったのかと言うことだ。でも,今からでも遅くはないと思う。これらの意見が政策に繁栄されることを望むものである。



2005年09月03日(土) 日経ビジネス

 「日経ビジネス」最新号,9月5日号に,興味深い記事が出ていた。ひとつは,村井仁前自民党代議士による「敗軍の将,兵を語る・小泉流に抗議の不出馬」である。「郵政民営化法案」がいかにデタラメか,だから反対した旨を明快に述べておられる。民に任せれば失敗しないかというとそうでもない。現に民である銀行など金融機関も不良債権の山を築いて失敗した。ましてや法案の提出に至る経過の不明朗さを指摘されていた。そういえば今日3日の朝日新聞にも郵政民営化法案の問題点が特集してあった。民営化を仮にしても国債に資金が流れざるを得ないことが指摘されていた。

 さきの「日経ビジネス」には,もう一つ「時流超流・どうする日本」で小沢一郎・民主党副代表インタビューが掲載されていた。そこでも財政投融資というシステムはほぼ役割を終えたが,郵便事業は民営化になじまないと指摘されていた。そこで,かつての非自民連立政権に関連して,社会党に首相を渡していたら,あんなに簡単に潰れなかっただろう。そうしたら,小泉首相が言うまでもなく,自民党は本当に潰れていただろうと言う。それが失敗だったと述べていたのには,いまだから言える話だろうけれども,そうだったろうと思う。そうなっていれば,もっと早く政界再編が出来たはずだという指摘も納得できた。



2005年09月02日(金) 愛知万博

 愛知万博へ女房とともに行って来た。朝早くから夜遅くまで一日「仕事」だった。そして昨日1日は暑かった。前日あたりの天気予報では天気も良くなさそうで,暑くもなく人出も少ないと思っていたが,「期待はずれ」で好天で暑く,人出も多かった。開催前からチケットを戴いていたのだが,ようやく今になって時間がとれた。多忙に紛れて「予習」もしていなかったので,行き当たりばったり,すいているパビリオンに飛び込むという「いい加減な」見物だった。でも,ま,女房孝行にはなったかと思う。


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