singersong professor KMの日記

2005年02月27日(日) 娘から

 昨日は娘が還暦祝いに昼飯をおごってくれた。還暦祝いもくれた。素直に喜びたい。家内は自分がまだ還暦になっていないせいか,還暦というものに抵抗があるようだ。確かに,歳であることには違いない。その歳になってみると,もはや逃げも隠れも出来ない。素直に喜びたいと思う。

 閑話休題

 今日もテレビで堀江モンが話していたし,各局がこの問題を取り上げていた。しばらくはこの話題が続きそうだ。前にも書いたとおり,深い関心を抱きつつ,見ていきたい。こういう問題が起こるであろうことは,ここ数年の持ち合い崩れから予想されたことだ。それへの対応策が遅れていたにすぎない。持ち合い崩れは日本の金融機関の体力低下が原因だ。金融機関が安定株主としての力を失ったらどうなるか,これは火を見るより明らかだ。対応策を怠っていた日本企業の問題だろう。あるいは,自民党など政治家ならそれを防止するための法制度を作る力があるはずだ。それをしないでおいて,堀江モンを攻めるのはおかしい。ポイズン・ピルの制度化の必要が以前から言われていたのに,それを制度化しなかったのがいけない。後出しじゃんけんよろしく,今頃制度もないままに,ポイズン・ピルを,つまり新株予約権を発行するのは,どう考えてもおかしい。政治家の勉強不足としか言いようがない。政治家には制度を作る権限があるのだから。



2005年02月26日(土) 片づけ

 昨日は,たまっていた仕事を少しずつ片づけた。11月後半から頂いていた著書や論文に対する礼状書きがたまっていた。普通はすぐにお礼状を書くのだが,忙しかったこともあるけれど,自分の論文がもうすぐできあがるので,お礼かたがた論文を送ろうというつもりでいた。その論文の抜き刷りのできあがるのが意外に遅かった。そのためお礼状がものすごく遅れてしまった。そういうお礼状書きと宛名書き等々,時間が結構かかった。

 ようやく終わったところで,元ゼミ生情報M1のO君が尋ねてきた。そういう仕事が一段落しているということもあって,ゆっくり話した。丁度就職活動をし始めているところなので,ゼミOBの先輩を紹介した。ストライクゾーンの先輩もいたので良かった。そのあと,院生諸君と生協で軽食,戻ってきたら,T君の相談に乗ったり,関連の作業をしているうちに時間がたってしまった。

 それでも,仕事が少しずつ片づいてはいるので,気持ちは楽だ。



2005年02月25日(金) またまたライブドア

 フジテレビとライブドアの争いは,ますます目を離せなくなった。昨日も書いたけれど,ニッポン放送に新株予約権を発行させるという方法は,どう考えても商法違反だと思う。時価より低い価格で取得できるという価格設定であるので,有利発行だと言う点と,支配権を維持するための発行であると言う点で,商法違反だと思う。典型的な商法違反だと思うが,日本の裁判所は体制(あるいは大勢ともいえる)に弱い。どのように判断するだろうか。大変興味深い。

 これは「経営財務論」などの教材としてももってこいだから,ずっとフォローしている。私からすれば,(教材に)「使える」ということで,いやが上にも興味がわく。それにしても,フジテレビの指南役の大和SMBCの「チョンボ」はいけない。とどのつまりが「商法違反」では救いようがない。今度も大和SMBCのアイデアなのかどうかは知らないが,ライブドア側のバックにあるリーマン・ブラザースと比べると,どう考えてもリーマンの勝ちと言わざるを得ない。日本の金融機関ももっと勉強して強くなって貰いたいと思う。



2005年02月24日(木) ショック

 経営学部校友会の係りを引き受けています。で,その運営体制が不十分だと思って体制づくりに走りはじめたのですが,規定が不十分だから体制がないと思いこんでいました。ところが,規約をよく見るとその体制があるという指摘を受けました。迂闊でした。実際は,誰がその役を務めるかを十分確認していなかったことが今回の混乱の原因でした。

 そういう規約,内規があったことがわかって,そして,それを十分読まずに,早とちりしていたこと,そしてそれがあったことを知ったのがショックでした。忙しくて考えている時間がなかった,ということと,自分の迂闊さがショックでした。

 以前も書いたけれど,かつて木津川計氏が,忙しいとは「りっしんべんに亡びる」と書く,余り忙しいと心が亡びる,と言われていた。そういうと,私の心も亡びていたのだろかと,思って,ショックを感じたわけです。あれもしなければ,これもしなければ,と思うものの,気力・体力・知力が十分ではない。落ち込んでしまいます。自分の至らなさに気付いてショックを受けるわけです。もちろん,主観的には精一杯やっているのですが。自分の能力以上の仕事をしていると言うことでしょうか。自分の体勢を立て直したいと思う。

 閑話休題。

 ライブドアとフジテレビの争いは,ついに,ニッポン放送の新株予約権発行という事態に進展した。これって,商法違反ではないのか。報道でもそのように書かれていますが,私も論文でも書いたことがある。典型的な商法違反だと思うが。堀江モンは法律すれすれでも現行法には違反していないと思うが,今回のニッポン放送の対応はどう考えても商法違反だと思うが,裁判所はどう判断するだろう。堀江モン憎しの風潮があるだけに,どうだろう。興味深い。



2005年02月23日(水) 昨日一日は

 昨日は午前10時半から転籍面接。つまり,他の学部・学科・コースから私が運営委員長を務めているファイナンス・情報・インスティテュートへの転籍を希望する学生の面接をするというものです。転入希望者がある反面転出希望者もあるわけで,ここ数年,われわれの所は出超です。

 午後,研究科委員会があったのですが,これが長かった。順調に終わると思えた会議が,ちょっとしたことから紛糾(?)し,結局午後3時から午後6時すぎまでかかった。通常なら,教授会で学部事項を審議し,引き続き研究科委員会となり,ここで大学院の問題を審議するわけですが,今回は大学院関連の議題が山積していたので,これだけで招集されたわけです。これがこんなに長引くのはそうそうない。で,疲れました。

 午前の会議と午後の会議の間は休んでいたのかというと,さにあらず,経営学部校友会の雑用係として,近々刊行予定の機関紙「アクロス」の記事や編集後記を書きました。刊行間際になってあと千字ほど空白ができるので,何か埋める必要があるということがわかり,急遽その「埋め草」として書いたわけです。日頃この日記で書いていた「ライブドア」問題をまとめなおして書きました。その内容は「刊行をお楽しみに」というところだ。

 夜は少し疲れて,パソコンに向かっていても集中できず,うとうとしてしまっていました。「これはいかん」とばかりに,先日の還暦祝いをして貰った皆様へのお礼状を作成しました。それとここ数ヶ月著書や論文を貰ってなお礼状を書いていなかった方々への礼状作成に取りかかったのですが,時間切れ。先送りとなりました。

 昨日一日は,そんなこんなで時間がたってしまいました。



2005年02月22日(火) アフターケア

 大学が学生を教育するのは当然としても,そのアフターケアも大切になってきている。卒業生が転職相談に来たりする。昨日はまさに,それやこれやで午後の時間をとられることになった。学生指導も行った。多くの学生は春休みを謳歌しているのだろうが,われわれは必ずしもそうではない。かつてのように牧歌的な時代ではない。

 年度末。それまでためていた研究費の会計処理もしなければならない。今頃に慌てているのは愚の骨頂といわれればそれまでだ。個人的にも納税申告もしなければならない。税理士の端くれでもあるはずだが,面倒であることは間違いない。やり始めたら一気に済ませることはできるが,その気になるまでが大変だ。最近は何とか源泉徴収された税金を少しは取り戻している。今年はどうだろう。計算してみないとわからない。



2005年02月21日(月) 還暦

 昨日は,経営研究会同窓会の皆様に還暦祝賀の会を開いていただいた。その折りにも話したのだが,自分がそんな歳になったという実感がない。その会でも紹介した「ウィキペディア」というインターネット上の百科事典に次のように書いてあった。

 「「還暦(かんれき)とは、60歳のこと。干支が一周して生まれた時のものと同じになるためこの名がある。本卦がえり(ほんけがえり)ともいう。
 還暦の祝いでは本人に赤色の衣服(頭巾やちゃんちゃんこなど)を贈る。かつては魔よけの意味で産着に赤色が使われていたため,再び生まれたときに戻るという意味でこの習慣がある。
 還暦を機に隠居をする例も多かった。」

 とても隠居をする歳だとは思わないが,再び生まれた気持ちでこれからも頑張ろうと思う。ただ,頂戴したお祝いの言葉というか忠告の言葉というか,「65歳の定年を過ぎたら奥様と旅行などしなさい,歳をとりすぎるとままならないですよ」というのには,素直に従わなければならないという思いを懐いた。そうだろうなと思う。

 やはり還暦という歳のせいか,最近素直な気持ちを懐くようになってきた。良く言えば,まさに赤ん坊になったような素直な気持ちを持てるようになってきたのだろうか。でも,まだまだし残した仕事がいっぱいある。



2005年02月19日(土) 東京出張

 昨日は東京出張でした。午後3件のご挨拶回りをしてきました。FP協会,ニッセイアセットマネジメント,日韓協会のトップないしトップクラスの人とお話しさせていただきました。いろいろ有意義でした。

 で,そのあと,データ購入のため,茅場町の証券会館にある証券経済研究所へ行きました。一般の書店経由だと時間がかかるので,出張のついでに購入したわけです。もっともここは私も役員をしている証券経済学会の事務局もあります。で,やはり,学会代表理事の小林さんに,ばったり会ってしまいました。「何でこんな所にいるの」「いえ,データ購入に来たのです」というやりとりとなりました。

 さらにそのあと,せっかくだから,秋葉原に行きました。というのも,手許にあるモバイルギアのACアダプタが断線してしまったので,生協に取り寄せを依頼したところ,すでに生産中止でメーカーにないとのこと。で,秋葉原にならあるかというので出かけたのです。尋ね尋ねて,NEC専門のパーツ店に行ったのですが,ここでも在庫がない。「場末のジャンクショップにでもあれば,ラッキーというところでしょうね」とのこと。ジャンクショップを尋ね歩いたのですが,型番を言っても,ここではダメで,何アンペアの何ボルト,そしてコネクション部分の形状がわからないとダメだと言われ,その資料をもっていかなかったので,探し当てることは出来ませんでした。かなり絶望的です。

 今日土曜日は,これから大学院入試。ま,いろいろ仕事をさせていただいています。これで,お金がたくさん貰えたら文句はないのですが,そういうわけにはいきません。これが現実です。

 閑話休題。こんなニュースを発見しました。ということは,昨夜通過した場所でこんなことになっていたわけですね。何事もなく幸いでした。

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東海道新幹線、レール継ぎ目板に亀裂

  19日午前1時20分ごろ、愛知県の東海道新幹線豊橋―三河安城駅間の線路を補修中の作業員が、上り線のレールを固定する鉄製継ぎ目板(長さ82センチ、幅9センチ)に亀裂を発見した。

 JR東海によると、同5時10分ごろまでに、継ぎ目板とレールを交換し、列車の運行に影響はなかった。(読売新聞) - 2月19日11時15分更新



2005年02月16日(水)

 久しぶりの激しい雨。電車の窓にあたる雨音が激しく,かなりの雨でした。これで,ようやく春が近づいてきたのでしょうか。

 いつも書くように,近頃の大学は春休みが「ない」。学生諸君は休みの体制に入ったのだろうけれど,この大学には春休みを感じさせるものがない。ま,仕事を引き受けるからいけないのだと言えばそれまで。

 今週,月曜日は父母教育後援会表彰論文の審査と夜は経営学部校友会関係の打ち合わせ,火曜日はこれといったことはなかったのだけれど,I先生とファイナンス・情報・インスティテュートの今後に関連するお話しなどをした。水曜日はまた,午前中経営学部校友会関係打ち合わせ,午後入試の合否判定執行部会議,夜には専門職大学院関連会議。木曜日は午後教授会。金曜日は東京出張。土曜日は大学院入試。日曜日は私的ではあるけれど,ちょっとした用件。

 こういう具合で,ゆっくり考えている時間がない。でも,最近,大学院の「経営財務」に関連していろいろ考えるところがある。これはまた,専門職大学院でも講義しなければならないわけだが,これまで,一貫したストーリーが必ずしも作れていなかった。それがようやく見えてきた。2006年開校時までにテキストを作りたいと考えている。その一部は学会報告できるような内容にしたい,などとも考えている。こういうことを考えていないと,多忙な用件に流されてしまう。こういうことを考えているから,心の平衡を保てるわけだ。



2005年02月14日(月) 表彰論文審査

 表彰論文の審査を行った。全く問題なくOKというのもあるけれど,ボーダー・ラインにいくつかが残る。その場合,本当につらい。落とすには忍びないけれども,どれかは落とさざるを得ない。そうすると,形式的に問題のあるのは,どうしても不利になる。泣く泣く,落とした論文がある。

 こういう選別はどうしても泣き笑いが生ずる。仕方ない。今日は追試の採点も行った。ここでも2名合格1名不合格となった。ただこの場合は,自分の担当する科目なので,自分一人の責任で採点することになり,誰かとの協議を必要としない。しかし,今後はダブルでの採点に移行していくだろう。日本の場合,近々そうなると言うことにはならないだろう。しかし,意外と早くそういう制度に移行するかもしれない。もちろん,その方が良いに決まっている。

 よく学生が言うが,科目によって採点基準が違う。その通りだ。やたら厳しい担当者がいるかと思えば,大甘の担当者がいる。これなどある程度の調整は必要だろう。やはり,ダブル・チェックをする必要があると思う。客観性を担保しないとマズイと思う。でもそういう意見の持ち主は今のところ少数派だろう。まして,手間もかかる。そしてもう一つ,根本的に,学部教育の水準,教育内容にバラツキがありすぎる。教育内容についての議論はほとんどない。担当者任せ,というのが実態だ。担当者の良識に任されている。日本の大学教育にはまだまだ問題が多い。



2005年02月13日(日) livedoor再説

 それにしても,livedoorの堀江モンという人物は興味津々だ。サンデープロジェクトなどにも出演していたが,キャラクターとして悪くない。テレビ的には得な性分だろう。サンデーモーニングのコメンテーターあたりと堀江モンとのやりとりなど聞いていると,堀江モンの勝ちだ。

 それに対してフジテレビの日枝会長などは,従来の常識からすれば,そんな度はずれたことは言っていないのだが,分が悪い。サンデージャポン出演者の誰かが言っていたが,堀江モンがフジテレビのコンテンツを狙うのはよいとして,コンテンツはまさにヒトが作り出している。単純に資本の論理で押し切れるものでもない。日枝会長がそこをついて防戦するのであれば,支持も集まるはずだ。ところが「聞く耳を持たない」という対応をしている。これはメディア的に負けだ。

 資本主義の論理に対して人本主義の論理を前面に出せば,論戦に勝てるはずなのだが,資本の論理で,つまり,議決権を相殺するという方向で対応しているのは,いただけない。それを表面で言うのは下手だ。表では人本主義を唱える方が格好がよい。もっとも,持合のねじれ現象を解消するために,過半数所有をするという公開買付を表明していただけに,つらいところではある。その間隙を堀江モンに衝かれたわけだ。ま,その段階で堀江モンの勝ちといえば勝ちだが。



2005年02月11日(金) カニカニツアー

 今年のゼミ旅行は,カニカニツアーとなった。9,10日両日,城崎温泉1泊2日の旅となった。一昨年の11月か12月に,N君がカニカニツアーをしたいと言い出したのが最初で,それでは来年度にそうしようということになっていた。ようやくそれが実現したわけだ。とにかく,蟹をしっかり食べて,皆な満足した。

 二日目が雨となったのは残念だったが,食べて,呑んで,遊んで,満足したのではなかろうか。私も骨休めとなった。また,それへ向けて仕事も急ピッチで終わらせたという経緯がある。満足のツアーであった。

閑話休題

 ライブドア,フジテレビのニッポン放送争奪戦の続きであるが,その後フジテレビがニッポン放送の株式の25%を取得する方向を表明した。これによって,ニッポン放送のフジテレビに対する議決権を無くし,ライブドアの目論見を打破しようというわけである。商法241条3項に規定された,株式相互保有規制を逆手に取った対応策というわけだ。同法はきっと今回のようなことを想定していなかっただろう。

 「議決権の制限をするのは,一定率以上の株式を他の会社によって保有された場合,その会社の意向をうけた行使がされることによって総会決議が歪められるという弊害に着目したものである。」といわれていた。また「当然のことながら4分の1ないし25%という規準は,当然のことながら確たる理論的根拠をもつ数字ではない。」とも言われていた(法務省民事局参事官室編「改正商法の概要」『別冊商事法務』第50号,1981年,25ページ)。

 上記解説からもわかるように,今回の事態はおよそ想定外であったのではなかろうか。フジテレビが25%以上所有したからと言って,38%所有している(といわれる)ライブドアの意図を結果的に妨害することになる,ニッポン放送が所有するフジテレビ株の議決権行使を排除するというのはいかにも不自然だ。

 ただ,フジテレビ側の言い分である,株式所有をテコに提携を迫るライブドアのやり方はけしからん,というのは従来の日本的経営の論理ではある。かつて,ダイエーが株式所有を背景に高島屋に提携を迫ったとき,高島屋がそれを拒否したという事件がったのを思い出す。あのときは高島屋株の10%も保有していなかったが,今度は違うし,かつ,もっと入り組んでいる。

 それにしても大変興味津々の事件であり,これからフォローしていきたいと思う。



2005年02月09日(水) ライブドア

 今朝の新聞によると,ライブドアがニッポン放送株の35%買い占めたという。去年買収に失敗した,プロ野球の球団を横ルートから買おうとしているかのようだとの発言なども見られた。これは全く事情を知らない人の観測だ。

 ライブドアという会社は,ソフトバンク同様,IT関連事業を行うと同時に投資会社的性格を持っている。否,投資会社としての側面の方が強い。そういうことがあまり知られていない。そこで先の記事のように,全くずれた発言を掲載したりする。新聞記者の勉強不足も甚だしい。

 昨年のプロ野球球団買収騒動があっただけに,勘違いする向きがあるようだ。あるいは,むしろそういうことに目が向きすぎている。ライブドアが有名でないから,というか,ソフトバンクもそうだが,こういうタイプの会社のことを知らない人が多い。

 日本にもいよいよM&A時代が到来しつつあるのかもしれない。世は金余り時代なのである。これだけの買収資金を用立てる証券会社がある。その資金源がよく分からない,外資系証券が買収資金を用立てたとはいえ,こういう動きが今後も起こるであろうことが予想される。これからそういう動きに注意していきたい。



2005年02月07日(月) たぬきそば

 私が生協で食べる夕食(軽食)は「たぬきそば」と決まっている。これは冬場だけで,ある時とない時がある。生協のアルバイトの諸君の中には覚えていて,「やっぱり」という顔をする者がいる。で,「たぬきそば」がないときは「きつねそば」となる。

 なぜ「たぬきそば」かというと,これには「刻みあげ」が入っているからだ。「きつねそば」を頼むと,あの四角い甘い揚げが入っていて,本当は,きつねも「刻み揚げ」にして貰いたいのだが,やむを得ずそれを食べる。京都は元来「刻み」なのである。同じ関西でも大阪と違う。大阪はあの四角いのである。これが「松葉家」発祥だと書いている下記URLを発見した。なお,ここで出てくる龍安寺の「笑福亭」は,確かに見た目には「ただの古い店」だ。入ったこともある。

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「きつね、たぬきはうどん、そばの定番だ。関東関西、京都大阪、それぞれに微妙な違いがある。京都できつねうどんを頼むと、あの大阪の松葉家発祥のきつねうどんでなく、あげを刻んだものがでてくる。もちろんこれを「きざみ」という店もあるが伝統的には「きつね」できざみあげである。足利将軍家の菩提寺、等持院に近い竜安寺道にあるのが笑福亭。ただの古い店だが井上靖のひいきの店だったそうである。京風きつねの店で意外にも(失礼)麺がしっかりしている。ちなみにたぬきを頼むとこうなる(あんかけである)。」(http://www.ne.jp/asahi/mensei/udon/kyoto2.html)

なお,こちらも参照されたい。
http://www.tokyo-kurenaidan.com/mizukami-kyoto13.htm
「お店は「食堂笑福亭」といいます。御夫婦でやられているそうで”跡を継ぐひとかいないので私たちで終わりになる”と言われていました。お店には井上靖氏が残されたものがたくさん置いてありました。食べてみたい方はぜひとも早くいかれるといいとおもいます。京都のきつねうどんは”あげがきざみ”になります。大阪のきつねうどんは大きなあげが一枚入っているのか普通ですが、京都はきざみのようです。」



2005年02月05日(土) 修士論文審査

 修士論文審査の最中だ。7本も審査するのはつらい。しょぼいのを読むのは大変だ,と話したら,ほどほどにしたらどうですとT君に言われた。どうしてこんな事に集中して取り組んでいるのだろうかと考えてみた。

 第1に,審査・口頭試問はやはり教育の一環でわれわれの責務であるということがある。第2に,審査委員でも副査であるので,主査が指導教員であることから,質問は副査が中心になるというのが口頭試問の進め方になる。とすれば,やはり,いい加減に読めないわけだ。第3に,せっかくこんな苦労をするのなら,転んでも只では起きない。この際ちょっと勉強して,何か得られるものを得ようとするというのがある。だから,いい加減に読むことをしないわけだ。

 でも,読むのはつらい。書いている本人が曖昧にしかわかっていないわけだから,それがすんなり読めるわけがない。わかるわけがない。何でこんな間違いをするのだろうなどと考えながら読むのは,つらいし,時間が余計かかる。確かに,ほどほどにしないと身が持たない。



2005年02月04日(金) またまたJRネタ

 またまた,JRネタですが,今日は京都駅で本来乗り継げないびわこ線電車に乗ることが出来た。急病人が出て何本かの電車が遅れていたようだ。で,普通電車も何分か遅れていたので乗れたわけだ。でも,南草津駅発の近江鉄道バスは,結局,発車まで時間があった。だから,結局は大学に着くのは同じ事だったのではないかと思う。でも,京都駅のホームで寒さに震えるよりは良かった。南草津駅のバス待ちも幸いなかったので。

 バスに,ukw君が途中で乗り込んできた。一昨日のコンパの帰り,11時50何分かに京都駅発に乗れたけれども,びわこ線が大幅に遅れたという。そういえば,昨日ネットでニュースを見ていたら,栗東駅夜遅くに飛び込みがあったというのを見た。それがこういうつながりになっているとは思わなかった。

 結局瀬田駅で1時間待たされたそうだ。でも,みんなコンパ帰りという勢いもあったのだろう。話していたそうで,それなら退屈もせず,むしろ楽しかったのではなかろうか。南草津には着いたのは1時頃だったという。これも良い「思い出」ではなかろうか。

 私など高校時代の九州への修学旅行で大雨のため,山の中の辺鄙な駅で何時間も待たされた経験がある。でも,これも今となっては良い思い出だ。旅行全体の思い出はあやふやなところも多いけれど,むしろそちらの方が鮮明に覚えている。そんなものだ。



2005年02月02日(水) 大雪

 今朝,京都は雪だった。今確かめたら,京都は9cmの積雪となっていた。そうだろう,家の前は全くの銀世界。道路も雪でうまっていた。で,長靴を履いて出勤した。ところが,滋賀県は大雪というほどではない。雪は積もっていたが,京都ほどでもなかった。こういうこともあるものだ。

 今日は夜は京都でゼミ・コンパということになっている。果たして,長靴で行くか,迷うところだ。ま,長靴姿,話題づくりにはなるでしょう。

 昨日も書いたが,ピンチ。山とある答案や論文を前にして,出るはため息ばかりなり,というところだ。



2005年02月01日(火) ありえない

 よく学生たちが「ありえない」などという言葉を使っている。限度を超えているというような意味だろう。そういう意味でいうと,ここのところの私の置かれている状態も,それに似ている。今同志社大学の講義の採点が300枚ばかりある。

 この間,経営学部校友会機関紙「アクロス」のための取材,専門職大学院設立にかかわった仕事などをしているのだが,今日事務室で渡されたのは,修士論文審査7本,後期試験科目の採点430枚だ。これをここ10日で仕上げなさいという。

 この間にも,ゼミコンパだ,ゼミ旅行だ,など学生諸君との間で約束済みである。もちろん会議も入る。そのほかのお約束もある。まさに「ありえない」だ。


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