singersong professor KMの日記

2003年07月30日(水) 出版準備作業

 ここ数日,実にインテンシブにテキスト出版のための校正作業に追われました。とくに,図版の校正に時間をとられました。前にここでも書いたように,図版の校正といっても,結局自分で図版を作り直さなければならないわけで,全部で116ある図表のうちの半分以上,3分の2ほどを作り替えなければならなかった。図版のため一部を直すことが出来ない。結局全部作り直す必要があるわけで,大変な作業となった。一部大学院の諸君にも手伝ってもらったが,大半は自分でやらなければならない。とくに編者として目を通すという意味もあった。

 文章校正を土日に行い,そのあとすぐ,日曜日の夜から図版の校正にかかり,月曜日,火曜日と朝から晩までかかって図版校正をした。初めからこうなるとわかっていれば,つまり,フォトショップの特性を知っていれば,こんなことにはならなかっただろう。図版作成を行いそれを送ったのが,20日だった(図版作成作業そのものも丸2日あまりの大変な作業だったが)から,この間大変忙しかった。いくつかの義務的な仕事を無断欠席して作業せざるを得なかった。関係者にはゴメンナサイだ。

 一時はホントに出来るのかと,ある種「絶望」しかかったものだが,ようやく仕事に慣れた時分に終わった感じだ。まだ,再校などの作業が残っているのだが。



2003年07月26日(土) 研究会と出版準備作業

 昨日は研究会,それに,そのメンバーによる出版準備作業,さらには終了後皆でイタメシ。で,帰り着いたら夜の12時半を過ぎていた。

 メンバーの自動車で行った関係で,アルコール抜き。でも,美味しかった。S氏いわくアルコールなしなので,十分味わえたと。で,次から次へと出てきた,しかも,6人で行ったので,3種類のコースを少しずつ食べられたので,皆大満足のイタメシだった。最後にケーキがひとり3個も出てきて,お腹も大満足。

 とにかく会話も楽しく,時間のたつのを忘れて,食べ終わったとき時計を見て,えっ,こんな時間になっていたの,という充実。会話と食事で,時間を龍のを忘れるほど。飲んでいて時間がたつのを忘れるというのはよくあるが,食事と会話で時間がたつのを忘れるというのは,これは相当の充実度だ。こんなのは久しぶり。私にとっては近年なかったことだ。大満足の一日でした。



2003年07月25日(金) 出版作業で気付いたこと

 今秋出版予定の書物の準備作業で超多忙。編集者の都合で仕事が短期決戦になった(ま,忙しい我が身としても短期決戦の方がよいのかも知れないが)。なにせ,図表が多い。そこへもってきて,先方はマック,マッキントッシュ。こちらはウィンドウズ。

 そこで問題が起こる。しかも,先方のデザイナーはオフィスなどとは無関係のようで,エクセルで作った図表を,画像処理したものが欲しいという。こちらはてっきり,エクセル図表を送っておけば,あとは適当に処理して貰えると思っていたのだが,どうも違った。しかも,epsファイルで欲しいとのこと。

 これがなかなか面倒な作業となった。まず,エクセルの図表を,印刷プレビューで見て,これをプリントスクリーンでコピー。これをフォトショップ・エレメンツ(たまたまスキャナーか何かの附属でついていたものだが)で新規作成で開いておいた,それも解像度300にしておいたファイルを用意しておいて,これにペースト。しかも切り抜きで一部のみを保存処理する。その際にepsファイルを選択するという,何とも回りくどい作業を強いられた。だから人海戦術。大学院生諸君の協力で可能となった。というかそういう処理をする環境やスキルがこちらにあったことが災いしたのかも知れない。

 おまけに,こんどはこれを添付ファイルで送るのだが,先方の条件からか,あまり大きなファイルは送れない。で,一度送ったので,安心していたら,かなり時間がたってから(時には1日近くたってから)どんどん戻ってくる。そこで,ファイルを分割して送る。それでも着かないことがある。

 普通なら気付くべき所だが,頭がそちらに集中しているから,いつもの方策を忘れてしまって,それに夢中になっていたら,ふと思い出し,自分のURLにアップして,これをダウンロードしてもらった。そしたらこれはうまく行った。初めから気付くべきだった。(その途中で,ファイルをMOに落として宅急便で送って下さいという提案もあったが,考えてみれば,ウィンドウズでフォーマットしたMOが,マックで読めるとも思えない。これはあとで気付いたことだが。)

 そんなこんなで,内容より,作業の方に頭が集中してしまい,ときにミスを発見して送り直す始末。

 この過程でわかったことは,出版社ならびにその周辺のパソコン環境は必ずしも盤石でないと言うこと。以前,別の出版社でテキストを出したとき,こちらがせっかく出したファイルをうまく処理できないことにいらだったことがあった。今から考えると,どうやらそういうものらしい。で,初めからマック派だったら,全然問題がなさそうだ。

 けれど,書き手はウィンドウズ(好き嫌いは別にして)が,デ・ファクト・スタンダードであるにもかかわらず,出版社はマックがデ・ファクト・スタンダードで,これをつなぐ架け橋が大変細い。というかないに等しい。どうしてこのニッチを埋めるプロがいないのか不思議だ。日本ではサービスに金を払う習慣がなさ過ぎる。そのスキルに対価を支払わない。だからニッチを埋めるプロが出てこない,そういう悪循環ではなかろうか。



2003年07月21日(月) パソコンが***

 昨日一日大学院生の諸君と今秋出版計画の本の図表の作成,送付で追われた。何とも忙しい。こういう忙しいときに,新しい方のパソコンがアウト。まだ,作業は残っているが,片肺飛行を強いられている。



2003年07月20日(日) 三隣亡

 今日もJRで人身事故。西大路駅で人身事故とかで,電車が来ない。午後1時には研究室に行っておかないと,院生諸君と待ち合わせの仕事が出来ない。それではと,少し早いが昼食を京都駅でとってしまってと,地下街で昼食。

 ホームへ戻ったら都合よく何分遅れかの普通電車が程なく入線。これで何とか1時に間に合った。でも院生諸君も電車遅れの影響を受けて遅れてくる模様。そこへ,京都駅で食べたものが悪かったのか,腹痛ときた。踏んだりけったりだ。

 それにしても,今日は仕事が山積。今日中に終わることやら。でも,終わらせないと本の出版が遅れる。しかもパソコンも一台が不調。心細い限りだ。こういうのが「三隣亡」とでもいうのだろうか。



2003年07月17日(木) 最近カウンターの上がりが早いが

 最近,アクセス件数を示すカウンターの上がり方が激しい。昨日から今日まで200件を超えている。何か気味の悪さを感じてしまうのは,私だけでしょうか。それとも,学生諸君がアクセスして,勉強してくれているのだろうか。よくわからない。私個人のHPはそれほど上がっておらず,ゼミHPだけが激しく上がっている。試験前で,何か情報はないかと,学生諸君がアクセスしているのだろうか。

 閑話休題。

 それにしても,やはり日経225は1万円を目前に足踏み,というか再び下落している。上値は重い。景気回復の兆しも見えてきたように思うが,まだ底堅い動きではない。景気回復と言うより企業業績の回復といった方がよいかも知れない。

 上値が重いのは,何と言っても,消費回復の兆しが見えないからだろう。百貨店やスーパーの売り上げが前年割れが続くようだと,心理的にも厳しい。竹中大臣あたりは株価の回復ではしゃいでいたが,ここでもう一押し景気対策を講じないと再び景気は,そして,株価は下降するのではないかと恐れる。はしゃいでいる場合ではない。ここでだめ押ししなければならないはずだ。今の巨人軍同様,だめ押しをしておかないと,また逆転されるだろう。阪神同様,だめ押しすべきなのだろう。竹中さんは阪神ファンだそうだが,ならば,阪神を見習ってだめ押しをすべきだろう。



2003年07月16日(水) あれもこれも

 あれもこれも手をつけすぎだ。あれもしなければならない,これもしなければならない。ツケが一時にまわってきたようだ。順不同であげる。

 今秋出版予定の共著書の最終段階の話。
 カリキュラム改革の話。
 今秋報告予定の学会報告用テーマや原稿(これは2つもある,これらが大きいのだが)。
 今秋引き受けた,大阪での関経連関連のセミナー準備。
 その間にもこの前期に担当している大学院科目のレポート読み。
 8月1日のオープンセミナーで高校生向け講義の準備。

 もちろん,この間にもゼミ生の指導がある。大会発表をサポートする必要がある。読むべき文献の指示などである。そういえば,昨日はインターンシップに行く学生の面接を行った。



2003年07月14日(月) 神戸フォーラム−耳学問のすすめ

 12,13日,神戸大学で行われた,「神戸フォーラム」に行って来ました。テーマは「アメリカ不正会計とその分析」というもので,いわゆる2001年末以後エンロン,ワールドコム事件がおこり,2002年7月に急遽「企業改革法」が制定されるという,最近のアメリカの動向をフォーローするのに最適のフォーラムでした。

 必ずしもこの方面の研究を深めている人間ではない私としては,それぞれ専門家の話を聞いておくことは大変有用であった。誰某の話は必ずしも目新しくなかったなどとの辛口のコメントも耳にしましたが,先ほども言いましたように最近の動きをフォローし切れていない私としては,有用でした。この機会に勉強をさせてもらったというのが率直な感想です。

 「耳学問」とはよく言ったもので,こういうのは大変有り難いのです。もちろん,関心のない領域であれば,これは無意味ですが,関心はあるが,日頃忙しくてフォローし切れていない,というような分野に関しては「耳学問」は大変有効です。

 考えてみれば,学生諸君など,いつでも「耳学問」しているようなものです。講義など「耳学問」そのもののはずです。残念なことに,関心がなければ,これは「馬の耳に念仏」です。大学の講義など,これを「耳学問」として活かす人と,「馬の耳に念仏」となる人の違いは,大変大きいと思う。



2003年07月10日(木) 話題の企業会計基準委員会委員長とお話しして

 8日(火)夜,大阪経済大学での講演会に行って来た。「会計制度と市場」というテーマで,笠井慶應義塾大学教授と斎藤明治学院大学教授(この3月まで東京大学教授だった)の講演だった。斎藤教授は企業会計基準委員会委員長として,最近は,よく新聞でも名前の出てくる有名人だ。個人的には,若い頃,同教授が高寺先生からの紹介で,立命館大学にあった資料(当時は立命くらいしかおいていなかった貴重な資料であった)Moody'sを利用したいというので,私がお世話して以来存じ上げているのだが,久しぶりにゆっくりお話しできた。

 とくに大阪経済大学の学長をされている渡辺教授がお話しする機会を設営してくださったので(少し贅沢な会場だったが),図らずも,お話しする機会が得られた。いつもの京都会計研メンバーの多くの先生方とご一緒だったので,気楽に話が出来た。当方,この9月にある学会で,久しぶりに会計学に関わった報告を依頼されているので,情報を得たかったと言うこともあって,有り難い機会となった。

 詳細はともかく,何せ,今話題の会計基準委員会の委員長で,かつ,こういう内輪の懇親会なので,大変有意義な話が聞けた。講演会での話より何倍も貴重な話だった。国際会計基準理事会のトゥイーディー議長がつい先頃(6月24日)に来日したばかりで,かなりホットな状態であったこともあって,トゥイーディー議長が何を考えているのかなどもよくわかった。きっと,斎藤教授とトゥイーディー議長との間でかなり厳しいやりとりがあったのだろう。温厚な斎藤教授をすら激高させるようなものがあったのではなかったか。

 昨年夏の会計基準委員会オープン・カンファランスでの辻山教授の発言の端々などからも日本の立場の弱さ(それだけに大変ご苦労されている様子)を感じていたが,改めて今回いろいろ感じさせられた。こういう斎藤教授のような人が頑張っているにもかかわらず,日本が国際的に弱い立場に立たされているのは大変残念なことだ。どうやら,理屈ではなさそうだ。それは政治力である。政治力のなさが今の日本に災厄をもたらしているのだと言うことをしみじみと思わされた。



2003年07月06日(日) 社会人学生の皆さんと

 昨日は大阪オフィスで開設しているMBA社会人学生の皆さんとの懇親会,楽しく過ごすことが出来た。こういう話し合いを開講前にしておくべきだったと,今更ながら思っている。そうしておいたら,講義の進め方ももう少し違ったものになったかも知れないと思う。大きくは変えられないが。

 ファイナンシャルアナリストでエコノミストの岸本光永氏は「この様な(ケーススタディ型の)講義では前に述べたように、実務経験がない教師では対応が難しいことは当然であろう。ビジネスを何も知らない役人やビジネス経験のない旧来型大学教員がビジネススクールを考えるには問題があまりにも多い」と言われている。私など耳が痛い。それだけに,社会人の皆さんとともに学んでいきたいと思う。

 社長さんあり,会計士さんあり,経営者2世ありと,多彩な顔ぶれであるから,一緒に学んで行けたらよいと思う。これまでの大学での経験を生かしながら,まさに,「役に立つ経営学,日本型経営学」を構築していきたい。



2003年07月04日(金) 今年の梅雨は本格的か?

 今年の梅雨は,梅雨らしくない,と某先生にいわれて,今年は本格的な梅雨だと思っていた私はビックリした。その原因はどこにあるのか。気象庁のHP

http://www.jma.go.jp/JMA_HP/jma/index.html

へ行って調べてみた。別途HPでアップした図

http://www.ritsumei.ac.jp/~matumura/pdf/tsuyu.pdf

がそれである。わかったことは,降水量は平年よりやや少な目であるが,日照時間も少な目であることだ。ということは,雨量はそれほどでもないが,晴れ間が少ないということになる。雨量で考えている人にとっては「梅雨らしくない」のであり,晴れ間で考えている人にとっては「本格的」なのである。



2003年07月02日(水) 大学財政

 最近,何でも引き受けて,忙しくなることが多いのだが,今,追われているのは組合から頼まれた大学の財政分析だ。余人をもって代え難い,と勝手に自負して引き受けてしまった,ともいえるし,自分の興味関心もあるから引き受けたとも言える。

 最近は各大学のHPで財政公開をしているところも多く,データも容易に入手できる。自分の大学のものはかなり手許にあるが,他大学のものはこうして集めるのが早い。もちろん,必ずしも詳細に公開していないところもある。しかも,そのデータはインターネットで調べる場合,その大学のHPから,かなり奥まったところにあるという印象を持つ。

 その点,最近は各大学のHP上に検索エンジンをつんているので,探し出すことが容易になっている。大学に限らず,企業のHPでも検索エンジンがないと,とても探し出せないほど,最近はHPが盛りだくさんで複雑になっている。

 ところで,大学の財政であるが,最近はどこの大学も,といっても,大手の大学であるが,財政にゆとりが出てきているようだ。そのゆとりが,ロー・スクール構想だとか,アカウンティング・スクール構想,ビジネス・スクール構想,新学部構想,をもたらしているといって間違いない。

 他方で,少子化の影響で,ボーダーラインの大学では学生が集まらないと言う事態が生じている。ゼミの卒業生のH君が某私立女子大の事務局に勤めているので,彼の話からもわかる。学費で人件費すらまかなえないと言う。ところが,学校はこれまで護送船団方式で気楽なビジネスであったので,当局や教職員に危機意識がない。早晩,これら私立学校は消え去ることになるのだろう。そして,ぎりぎりになって大騒ぎになるのだろう。

 大手が,なお拡大路線をとっているのだから,下位校はますます大変になるのだろう。私立学校の再編は徐々に進行しているが,さらに激変が起こるのも間近だろう。


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singersong professor KM