かなしいうわさ
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2010年02月26日(金) グスタヴォ・ドゥダメル

すげえ!!!













2010年02月21日(日) 人生と商いは止まらない列車

SR サイタマノラッパー (ネタバレあり)
下高井戸シネマで「SR サイタマノラッパー」を観た。
努力も成長もできないが虚栄心と焦りだけは人一倍ある主人公が全速力でカラカラ空回る。
会場はかなり笑いが起きていたけど、俺は切なくていたたまれなかったよ。

主人公のイックは、すべての物事に正面から向き合えないニートな若者。
何かやらなきゃ。何かやらなきゃ。何かやらなきゃ!
その焦りばかりが全力で空回りする。
(実際、その場をぐるぐるウロウロと動き回る描写が何度も出てくる)
みひろが演じるヒロインの千夏の存在で、イックの空回りっぷりは速度を増す。
高校中退でAV女優デビューしてから3年位で皆が知ってる程の売れっ子になるほどだから、
相当身も心も削っていたのだろう。いろいろあったのだろう。
そんな娘が都落ちして、地元のスーパーで働いている。
千夏にとって、以前仲良しだったイックはひとつのよすがだったはずだ。
だからクソミソに貶しながらも、だらしないイックについていく。
中盤で、千夏はイックに求人情報誌を放って「働け。」と言う。
労働の厳しさが分かっている千夏のその言葉はとても重たい。
でもニートのイックにはそれは全く伝わらない。
金を稼ぐこと、メイクマネー、その重さ。しんどさ。世知辛さ。切なさ。大切さ。クソッたれさ。理不尽さ。
それらのことが、全部わからない。
その末、映画は自分も友人も職についた場面でやっとダダこねるシーンで終わる。
最低最悪の結末。
お前より、お前のダダを呆れて見ている、毎日泥にまみれて働いているドカチンの兄ちゃん達のほうがよっぽどヒップホップだよ。
まぁ、そう、こんなもんだよね、若者や夢を猛追している奴らなんてみんな糞馬鹿だよ。
リアル過ぎる。痛すぎる。
でも、最後のみっともないダダは、鈍く光り輝いてもいる。






貶しているように読めるかもしれないけど、映画としてはとても好きだ。
若者たちがそもそも持っている「痛さ」を、綺麗に映画っぽくまとめずバッと放りっぱなしにしている正直さがとてもいい。
痛くない青春映画なんてクソだ。

この映画、落とし前は全くついてないので、最後のダダのその先を作成中の2作目で描いてくれることを期待します!











お勧めツイッター勝手紹介
ASA-CHANG&巡礼のU-zhaanさん
http://twitter.com/u_zhaan
インドでタブラ修行されているようです。


昨日のサウンドチェック、ハウリングがすごかったのだが、
インド人PAに「これは客がいっぱい入れば取れるタイプのやつだ」と言われたので信じて放置したら、客がいっぱいにならなかった。
2:19 PM Feb 20th webで

街で使えるベンガル語:「マシ、アミ バナッチ シェイ キチュリケ、 アマケ ナーボレ モシャラ デベンナ
(おばさん、私が作ってるおかゆに勝手にカレー粉を入れないでください)」
11:14 PM Feb 18th webで

ゴア出身のおっさんが「俺は過去も未来も考えない。今日と明日だけを生きて行くんだ。
10年先を考えてくよくよする時間が何になる?今を楽しむべきだ」と力説してて、ちょっといいことを言うなあ、と思っていた。
こないだ家に遊びに行ったら、必死に年金の計算をしていた。
2:42 PM Feb 20th webで

カルカッタに着いた時、いつもの下宿先のおばさんに「よく来た! もうお前は私にとって息子も同然だ」と大歓迎された。
しばらくしたら「お前のメシ作るのやっぱめんどくさいから毎食出前取ってくれないか」と言われた。
2:52 PM Feb 13th webで

成田空港で、タブラソロライブしたことがある。取調べ部屋みたいなとこで荷物にX線かけられて、
あげくに「楽器にしては重すぎますよね。ほんとに楽器ですか?演奏してもらえます?」
へたくそだったら逮捕されそうな気がして死ぬ気で演奏した。 RT @A___ko で、成田空港でライブしよう。
2:38 PM Feb 13th webで

カルカッタに引っ越してもう一週間経った。
ムンバイを出るときに一番別れを惜しんでくれたのが
「君は安定したいい収入源だったのに」と言っていたネットカフェのオーナーだったことを思い出した。
2:28 PM Feb 12th webで

知り合いが上着で階段の手すりを拭いていたので、なにか付けてしまったのかと思ったら
「いや、汚れてた黒い服があって、たまたまペンキが乾き切ってない黒い手すりを見つけたから急いで持ってきたんだ。
ほら汚れ目立たなくなっただろ?」 手すりはひどいことになっていた。 2:42 PM Feb 7th webで

カルカッタの空気は去年よりもよくなってるね、とタクシードライバーに言ったら
「そうだろう。リクシャーの燃料も環境対応のものに変わったんだ。カルカッタもエコロジーの時代だからな」
と彼は嬉しそうに答えながら、窓からゴミを投げ捨てた。
7:09 PM Feb 5th webで



ザキールフセイン氏が「2/1にレッスンする」というので、
カルカッタ行きの飛行機を変更してムンバイ待機していたのだけど、今日連絡してみたら
「グラミー賞の受賞式でアメリカに行ったよ。2/2の夜に帰ってくるよ」とのこと。オレもうカレー教室行こうかな。
11:24 PM Jan 30th webで

カルカッタの先生から、約一年ぶりにタブラのレッスンがあった。
言われたことはただ一つ。「音が少し小さいから、肉を食べたりミルクを飲んだりするといいよ☆」
オレ、うまくなれるかな。
2:22 PM Feb 8th webで

先生から電話が来た。レッスンでもしてくれるのか、と思ったら 「いまからしばらくアフリカにツアーに行ってくるね。
音量のために肉を食べるといいよ☆」
オレ、ほんとにうまくなれるかな。
2:35 PM Feb 9th webで

アフリカに行った先生はいつ帰ってくるのだろうか。
今週中に来なかったら、もうカレー教室かヨガ教室を探そう。
3:03 PM Feb 16th webで

先生がアフリカから帰ってきました。
そして慌ただしく次の街へ旅立って行きました。
2:15 PM Feb 20th webで



タブラ屋に「火曜日に楽器を取りに来い」とおとといの日曜に言われていたのだけれど、
一応念のために電話してみたら、「今日はリパブリックデイだから休みに決まってるじゃないか。ハッピーリパブリックデイ!」と言われる。
もはやどんでんがえしが日常的過ぎて疑問も怒りもわかない。
2:26 PM Jan 26th webで

昨日、やってないはずのタブラ屋の前を通りかかったら普通に営業してて、「オレのタブラどうした」と尋ねたら
「いやー実はできてたんだけど、タルビンシン(在英タブラ奏者、巡礼のリミックスとかしてる)が来て、なんか欲しがってたから売っちゃった。
ドントウォーリー」とすごい笑顔で言われる。
2:10 PM Jan 27th webで

街で使えるヒンディー語:「フィル メラ サーズ ドゥスリー ローゴン コ マトベーチエ
(もう私の楽器を他の人に売らないでください)」
2:03 PM Feb 2nd webで












マスリラさん
いいなあ。
http://www.masulira.com/gallery/nipponcha.html










BALOJI - KARIBU YA BINTOU feat. Konono N°1
かっこええ
ビビッビビビビとエレキギターのように鳴っているのはエフェクトかけまくったカリンバ(親指ピアノ)


サイトを開くと勝手に流れるインストもイカス
http://www.baloji.com/#










でかけます。良い日曜の午後を!












2010年02月18日(木) Big Easy


貧しい国だけど日本にはない豊かさがある、という言い方、いやその通りだけども、でも不遜な気がする。日本にだって物質的以外の豊かさはたくさんあるって。余裕であるよ。そこにもここにもたくさんあるじゃん。自分の気に食わないことを国とか時代とか世代とか派閥とかのせいにするのはただただ不毛だよ、やめようよ。好きだ嫌いだと言うのは好いけど、正しいとか間違ってるとか俺はどーでもいいよ。間違った道だろうとどうだろうと俺は好きに走るよ。






タッタッタッ ===ヽ(´ー`)






いや実際走るのはとても楽しい。
ジョギングはじめて5年以上か。テクテク走って1,929kmだって。我ながら気が遠くなる。ウサウサ(憂さ憂さ)したときも楽しくて仕方ないときにも効く。なんも考えずババっと走るのもいいし、考えごとをグツグツ煮ながら走るのも楽しい。寂しさにも切なさにも効く。冬の切るような寒さとも嘘みたいに仲良くなれるし、夏の太陽に炙られてだらだら汗をかくのだってサウナみたいなもんだ。夜に照らす月明かりの意外なほどの明るさに驚きつつ浮かれたり、夜空の端から端までをヌーッと覆うでかすぎる雲に畏れを感じるのもいい。春先あたりに生暖かい強い向かい風に包まれて走るのはまるでおまんこの中を走ってるみたいな気分だし、走る息切らしながら大音量で音楽聴けばひとり野外フェス、真っ暗な土手でセオ・パリッシュ鳴らして踊るのもいいだろう。痩せるし快食快便風邪知らずだけど、体に悪くたって走るって。たまにコンビニでターザンのランニング特集とか見ても後ろめたくならないよ。










Haiti
カメラマンの石田さんがハイチを撮ったレポ。
http://mediadefrag.jp/project/ishidahaiti/

石田さんはツイッターも面白い。
http://twitter.com/masataka_ishida/status/9210270231
次の日曜日、21日に、ラミュゼ de ケヤキで、「ハイチの音を聴く、ハイチの声を聞く」というイヴェントがおこなわれます。
ぼくも微力ながら協力しています。当日は、マイヤ・バルーさんの歌も聴けます。

http://lamusee.exblog.jp/9869879/












酔っている
カロリのロング缶一本片付けて布団に潜りこむのが最近の日課です。












聖書
山手線。ぼろぼろのおばあさんがぼろぼろの聖書を読んでいる。
マーカーでラインがいたるところにひいてある。












ラジオ沼 つぶやきを勝手に唄う
http://twitter.com/kaerusan/status/9232245550
かえる目の細馬さんがツイッターの投稿をテキトウにうたう。笑えて哀しい。













バ〜
一日バー店長のフライヤーできたぜ!


Bar Big Easy 
3/13(土)@無銘食堂(渋谷)

のんき&フォンキィな音楽、お酒、ささやかなご飯。
お暇な方は、知らない酒を注文されてオドオドしたり、酔っ払い過ぎてカウンターのなかで踊りが止まらなくなる俺を笑いに来てやってください。

たまにはこういう石井ひとり会的なのもいいでしょ。
選曲は魂込めるよ。
いや、クラブイベントもいいけど、徹夜だし踊れない人行けないし話聴こえないし踊れない曲かけられない(かけにくい)し。
大阪梅田にJokeっていう最高の音楽バーがあってさ
そこで昔イベントやらせてもらったんだけど
http://www.enpitu.ne.jp/usr7/bin/day?id=73064&pg=20070318
あの一夜をもう一度という思いもある。
おひとり様もwell歌夢! たからかに!














悪名高いコロンビアの刑務所で行われる『レイヴパーティー』とは?


http://rocketnews24.com/?p=24537










友部と三宅
どこ行っても売り切れ。メーカー品切れ中だって。
売れているのはいいことだ。待ちます。











良いもの
のうしんとう/パー、
John Boutte Paul Sanchez /Stew Called New Orleans、ゑでぃまぁこん /綿の煙の招待状、Slim Gaillard /The Best of Slim Gaillard: Laughin' in Rhythm
など
色々
聴いています。
紹介したい映画もライブも本もあります。でも酔った。もう駄目。寝ます。

カロリの地中海グレープフルーツを呑んで、おやすみなさい。














2010年02月15日(月) 当たりました。

"犬は吠えるがキャラバンは進む"というのは僕の好きなアラビアの諺で、正確な意味はよく知らない。だけど例えばこのアルバムで僕が何回か言っているように"俺という犬は吠えるのだが熱力学的キャラバンは全く無頓着に進んでゆく"という風に考えることもできるし、また同じくらい何回か言っているように"犬たちが吠える時にも恐れずに僕たちはキャラバンを進めていくことにしよう"という風に考えることもできて、実際に僕は1日の中で犬になった気分になったりキャラバンになった気分になったりする訳で、では結局これはどっちでもいいいい加減な諺なのだと勝手に決めて、多くのアラビア人や諺学者には悪いけど、この言葉をタイトルにすることにした。略称はぜひ"犬"でお願いしたい。"犬キャラ"というのは今一つである。芸術について僕が思うのは、それはスーパーマーケットで買い物をするようにアレとコレを買ったからカゴの中はこうなるというものではなくて、アレもコレも買ったけど結局は向こうから走ってきた無限大がフュッと忍びこんで決定的な魔法をかけて住みついてしまったどうしましょう、というようなものではないかということだ。言い古された言い方をすると、作者に全てがわかる訳じゃない。でもお喋りな作者というのは常にいて、哀れにも自分の作品には及びもつかないみすぼらしいメモ帳の切れはしを読み上げてしまったりする。僕は過去に何人ものそういう愛すべき作者たちが好きだったんだけど、今回はどうやら僕の番のようだ。せいぜい堂々とやろう。まず僕が思っていたのは、熱はどうしても散らばっていってしまう、ということだ。そのことが冷静に見れば少々効率の悪い熱機関である僕らとかその集まりである世の中とどういう関係があって、その中で僕らはどうやって体温を保っていったらいいのか?(このへんの下りは暇な人には考えてもらってもいいけど、暇じゃない人にはどうか読み流してもらいたい。こんなライナーノーツは全く、僕が好きな蛇足というやつに過ぎない。)またある点で物事の性質がクリッと音をたてて変わるというのはどういうことなのか?それにもの凄くスピードの違うものがあるということは?などなど悩み盛りの若者らしく様々考えていたりする一方、それにしても友達はうざったそうに鏡を見てるし、どこかへ出かければ楽しいし、夜更けにリズムやメロディーはほんとに心に突き刺さる。しかもそういうことと前に述べたようなこととは全く無関係ではないらしい。一体どういうことなんだ?ある友達の女の子が出来たばかりのこのアルバムのカセット・テープを聴いて、何かゴスペルみたいねと言った。その時僕は即座に言わなくてもいい軽口の2つ3つをたれ流してその場をごまかしたんだけど、本当はその子をぎゅーっと抱きしめてしまいたかった。どうかこのレコードが自由と希望のレコードでありますように。そしてこのCDを買った中で最も忙しい人でも、どうか13分半だけ時間をつくってくれて、歌詞カードを見ながら"天使たちのシーン"を聴いてくれますように。ついでに時代や芸術の種類を問わず、信頼をもって会いに来た人にいきなりビンタを食らわしたり皮肉を言って悦に入るような作品たちに、この世のありったけの不幸が降り注ぎますように。しつこいけど、こんな風に書き連ねているたわ言は、本当にただの性急なる僕の無駄口にすぎない。よくCDを買うとついてくる指人形やなんかのオマケと一緒である。この風変わりなオマケをしめくくる前に唯一言うべきことがあるとすれば、このレコードに関わってくれた人達への感謝だと思う。特に一緒に演奏をしてくれた人達には、巨大かつ不気味なキスと共に捧げたい。どうも有難う。誰もが知っていることだけど、夜が明ける朝は必ず来る。もし朝が来て眩しすぎて嫌になってしまったら、それでもしその日休むことができたら、夕方まで寝てしまってから起きて散歩にでも行くかお酒でも飲むことにしよう。僕がこのCDに望むのは、車の中や部屋の中やお店の中で、小さな音ででもいいから何回かかけられることだ。歌詞なんかうろ覚えのままで口ずさんでもらったりすることだ。キャラバンは進むし、時間だって進んでいく。いつか近くで僕がライブをやることがあったら、来て一緒に歌ったり、踊ったりして欲しいと思う。










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