かなしいうわさ
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2006年06月29日(木) 543

Ron Sexsmith /Time Being
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ひさびさにミッチェル・フルームがプロデュース。これはいい。これはいいですよ。うーんいいぞお。やっぱりロンとミッチェルは合う。カレーと福神漬けレベルで合うな。 休み時間も教室の隅っこでひとりじっと座っている。そんあ静かなたたずまいが、ロンの唄のいいところ。今作でのミッチェルのプロデュースは、その静かなたたずまいをまったく殺さずに、静かだけど確かなポップさをロンにまとわせている。その品のよさ、センスのよさ、曲のよさ、そひて地味なヤンチャさとはっちゃけ感。 こ、これはまるでビートルズの「ラバーソウル」じゃないか! 参った。全面降伏して心地よい音に身を委ねることにしますすすす....















...とベタ褒めしておいて何だけど、個人的には他人の色がついていないこんなアルバムの方が大好きなんだよなぁ。
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旧友が久々に遊びにきて、あ、せっかくだから何曲か一緒に歌わないかい?ってことでテキトーに録ったデモテープのような気取らなさ。お互いを確かめながら、ていねいに着実に重ねられていくハーモニー。最高の佳作。ド佳作だ。











2006年06月26日(月) 542

更新滞っていてあいすみません。実生活ではアタフタしているので、ここくらいはゆっくりゆったりやってゆきます。よろしくお付き合いください。








最近ずっと口ずさんでいるのはこの一枚。最高の昭和ジャズ。戦前モダンのカタマリだよ。

ロバート・クレーン 作品集
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カタコトの日本語でへろへろと歌うガイジンさん、1930年代のSP盤からのヨセアツメッティー。超洒脱なジャズにのせて、クレーンさんがへべれけのよっぱらいのように気持ちよく口ずさむヘンテコソングがとっても粋。さぁ笑ってください!という100%のサービス精神に触れることってこんなに気持ちがいいんだなぁ。単純によい曲ばかりなのでどんどん口ずさめます。もう一生歌えます。ボケても口ずさんでるかもしれん。そしてヘンテコで簡単な日本語詩だからこそグサリと心をえぐられてしまう箇所も多数。ニコニコ笑いながらズバリ本質を歌ったりなんかしちゃったりしちゃったりして。流石はインテリさーん。一寸つらい日は無理しないで、家へかえりたーい、野心がありませーん、頭がいたーい、お腹がたいへーんと歌いながら仮病使って家へ帰っちゃえばいいのだ。

再発に尽力された石川さんのサイト
ふちがみとふなとがカバーした「威張って歩るけ」をはじめ名曲揃いで2000円ポッキリ。在庫あるうちに買おう。




曲名読むだけで心がほっこりしてこないかい?

1. 酒がのみたい
2. 家へかえりたい
3. ニッポン娘さん
4. おいおいのぶ子さん
5. 人生はかない
6. かわいそう
7. 月を眺めよ
8. コンスタンチノープル
9. 威張って歩るけ
10. 夜中の銀ブラ
11. 仕方がない
12. モダーン百万パーセント
13. 天の岩戸
14. 雪ちゃんは魔物だ
15. 酒場の唄
16. ジョッキ ビール
17. よういわんわ
18. 恋人に失恋した
19. 誰方かやるじゃろ
20. 女の天下
21. 金の世の中
22. のんきなパパさん
23. のんきなママさん
24. アイ・ラヴ・ユー
25. バナナは如何










2006年06月10日(土) 541

出張で東京来てます。
姪と一日遊んだ。いや、遊んでもらった。やつは本気ではしゃいでいないと「こいつははしゃいでいるフリをしていやがる、しらけちまうぜ」とすぐに見抜くので、全力で肩車して散歩したり本気でアンパンマンやスプーの似顔絵を描きまくったり一生懸命人に慣れない犬との仲を取り持ったりした。子供といると夢中ではしゃいでいても変な目で見られないから楽でいい。









久しぶりに渋谷のタワレコに行ったらウワこれもある!これすげえ!死ぬ!!と興奮して物凄い勢いでいろいろ買ってしまった。やっぱり品揃え凄いね。今まで見たことのないデカい黄色い袋にギッシリ詰めてもらい、手を痛めながら持って帰ってきたものの、実家にはCDを再生できる機器がパソコンしかなく、しょぼい音で聴くのが惜しい気がして、まだ一枚も聴いてない。




棒茄子はこうして消えていくのだね。

買ったCDをすべてここで紹介していた頃に、たくさん買いすぎると「聴き」が薄くなりますよ、もっと絞って買いなさい、という忠告をメールでいただいたことがある。大丈夫、作った人の気持ちを考えながら命削って死ぬ気で聴いているよ。中学生の頃に40分テープみちみちに詰まったクラッシュのファーストアルバムを、テープが擦り切れてしまうまで聴いたあの頃の気持ちを忘れないようにしながら、沢山聴いてきたからこそ理解できる事が多くなった耳と頭で頑張って聴いているよ。











ヤン富田 /フォーエバー・ヤン ― ミュージック・ミーム〈1〉
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完読。めっちゃくちゃ楽しい本! 眼からウロコがポロッポロ落ちて気持ちがいいのなんの。インタビューやら他人の作文やらの寄せ集めなのだけど、ヤンさんの発言や考えや行動に一切ブレがないので統一感はある。ぶっとい背骨がピシッと通っている。また、ヤンさんの文章をそのまま本にするのではなく、インタビューという他者の眼でワンクッション挟むことによって、突飛な発言がとても飲み込みやすくなっている。これも計算ずくなんだろう。冒頭が「ビート禅」関連のディスクレビューでとてもとっつきにくいんだけど、これもやっぱり計算ずくなんだろうなぁ。買ってからずっと鞄に入りっぱなしで、もう3回くらい読んだけど読むたびにハッとする。久しぶりにボロボロになるまで読み込める本に出会えて嬉しい。


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ここには既に表紙がボロボロになっている本の写真が入る予定です
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「嫌われ松子の一生」について感想を書こうと頑張ってみたものの駄目だった。まだ頭のなかでグツグツ煮えている。整理とつけるためにと買ってみた「嫌われ松子の一年」がこれまた面白い。素晴らしく面白い。
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内容は当然映画と絡んでいるものの、映画とは全然違うベクトルで面白いので、映画についての感想も本についての感想も頭煮え煮えでまたも感想書けず。困った。と思っていたら「空中キャンプ」さんとこで「一生」についての素晴らしいテキストが。










サッカーやってる。トリニダード・トバゴの国家はスティールパン入りなんだねえ。










2006年06月04日(日) 540

嫌われ松子の一生

気持ちの整理がつかないので今は感想が書けません。観終わってからずっとうなだれて過ごした。
とりあえず、こんなにクソ暗くクソ重い題材を、これだけあっけらかんと明るく楽しくメジャーで吸引力があってたくさんの人が観てくれるような映画にしてれたことを、本当に本当に感謝したい。「スティーヴィー」とコインの裏表。

 






2006年06月03日(土) 539


ものごとには、「はじめて受けた衝撃」というものとは別に、経験や鍛錬を経なければ解らない楽しさというものもある。最初はよく解らんかったジャズも、たくさん聴いているうちにある日ピンと良さが「わかって」しまうとか、そういうこと。それは「はじめて受けた衝撃」なんかより良いものだったり楽しいものだったりする。だから、これは!?と思ったものと出会ったら、ある程度のめり込んでやってみるといい。その行為自体は他人からすると信じられないくらいたわいもなかったり無駄だったりバカバカしかったり愚かしかったり格好悪かったりするかもしれない。だけどそれでもいいじゃないか。それを突き詰めたらどんなに楽しいのかを想像することもしないで、その行為の格好悪さを貶す奴らのことなんて気にすんな。





この人たちみたいにやったったらいいのだ。
赤い疑惑 /LIVE 2005.11.05
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54-71をハチャメチャに格好悪くしたような格好良さ。ECDがお気に入りというのも納得の生身さらけ出しスタイル。











Bruce Springsteen /We Shall Overcome: The Seeger Sessions
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前作から1年という彼にしてはとても短いスパンで出されたアルバムは、フォーク・シンガーのピート・シーガーのカバー集。ほう... たくさんの人が思い思いの楽器をもって佇んでいるジャケ。ほほう... さてはディラン&バンドの「地下室」だな!という予想は大当たり。 適度なルーズさ、アットホームな楽しさ、そしてルーツミュージックへの愛は「地下室」の空気と一緒だ。あのアルバムほどプログレッシブではなくて、こちらのほうがジャンガジャンガとストレートにロッキン&フォーキンしているけれど、それもまた良し。 昔の仲間を自宅に呼び寄せて、一杯ひっかけながら演奏された様子がおまけDVDに収録されている。はらっぱで一列にならんでブンガブンガ。すごく楽しそうだ。そんな気のおけない状況で作られているにもかかわらず、詰まらないお気楽カバー集にならないでいるのは、アレンジの素晴らしさはもちろん、ブルースのピート・シーガーへのひたむきな情熱が伝わってくるからだろうか。そんな生まじめさを含めて、ビリー・ブラッグ&ウィルコがウディ・ガズリーの詩に曲をつけたド傑作「マーメイド・アヴェニュー」を思い起こしたりもするね。あと、スロウに歌うボスの声はポーグスのシェインそっくりなのな。アレンジや勢いも似ているので、ポーグスのファンも楽しめると思う。歌詞がぐっとくるのもポーグスみたいだ。
なんか○○に似てるとかばっかり書いててバカみたいだな。まあ入り口やきっかけは多い方がいいよな...

ぴかおさんちのレコ評もぜひ併読を。










うちのマンションはたまに換気扇が逆流する 今日はどこかの家でカレー。
くそうくそう
カレー喰いに行ってくる=(;´Д`)






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