新知庵亭日乗
荷風翁に倣い日々の想いを正直に・・・

2004年09月22日(水) 盲学校と古武術

 僕の授業に古武術研究家甲野善紀先生のお弟子さんで、自身雛聲會という稽古場を開いている岸さん、介護の専門家岡田さんが来てくれました。

 今回は定期演奏会を10月に控えて僕も生徒も余裕のない中だったので、せっかくの彼等の助言も落ちついて吟味することが出来ませんでした。

 授業が終わって同僚の吉澤先生(彼女は箏、胡弓、三弦奏者でもあり真影流の古武道の稽古にも励まれている)を囲んで、古武術の技や介護への応用を実践しました、盲人に必要と思われる身体操法を今秋、講習会を開いてやろうという事になりました、僕も未だ知らないのですが、路上を想定した受身、我々健常者にも必要な真っ暗闇での回りの把握のし方など古武術が伝える技を伝えていただきたいと思っています。
 この真っ暗闇での回りの把握のし方は古典お囃子の稽古で暗闇で小鼓を合図なしで打ち合うのに似ていると思いました。

 終了後彼等と軽く食事をしながら話しがはずみ、その後の稽古に遅れて生徒すまなかった・・・けれど今の介護の世界の話や甲野先生の技に対し物理学の権威が難癖をつけるけれども現実に介護のために応用している古武術の技が目の前に展開され、上体起こしや床に坐っている人を起こす"添え立ち"、椅子に座っている人を抱き上げる"浮取"等を解説しながらの実演はモデルの人の感想も「今までに感じたことのない力だった」これらは科学的な分析も進みつつあるのですが、要するに新たな事象には己の物差しで計って否定する昨今のプロ野球機構の古い連中によく似ていて、どこの世界にもこういう輩がいるもんです。みたいな話しで盛り上がりました。

甲野せんせいの松聲館

筑波大学附属盲学校の卒業生河合純一さん銀メダル、まじん先生こと寺西先生のことが静岡新聞に掲載されています。





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2004年09月17日(金) バレエと古武術

Roy Tobias
ロイ・トバァイアス
 ニューヨーク・シティ・バレエ団出身
 スタジオ・ベラーム バレエ主任教授
      ベラーム・ステージ・クリエイト 演出・振付家
 ソウル・バレエ・シアター 芸術監督


ロイ先生に甲野善紀さんの古武術の技に関するビデオを見てもらいました、ロイ先生は若い頃ニューヨークシティバレエ団でマリウス・プティパやジョージ・バランシンの訓練や振りつけを学んだ、現在としては貴重な方で、戦後の日本にバレエのメソッドを伝えた方です。
 そのロイ先生が古武術のビデオを見て「捻らない、ためない、踏ん張らないというのはバレエのテクニックと同じです」と言うのです。
 早いパッセージを踊っている時にジャンプするテクニックは「せーの」とか「ドゥ、トワ」のない世界なのです、とおっしゃってました。

 甲野先生の術で桐朋学園のバスケット部が応用している【膝を割る】というテクニックで瞬間に相手を振りきるというのも、バレエのテクニックにあるそうです。

 現在ロイ先生は韓国のソウルにおられます、バレエコンクールで韓国のダンサーが活躍しているのは、ロイ先生のお弟子さんに教えを受けたダンサー達なのです、日本では多胡寿伯子さんが直弟子で、古武術と同じバレエのテクニックは「彼女に全て伝えてあります」とロイ先生はおっしゃってました。





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2004年09月13日(月) 古武術と太鼓操法の気付き2

 グループ仙に新しく参加したS君、彼は僕が書いた〔現代和太鼓操法〕の本を読んでいてくれたらしい、そしてネットで太鼓教室を検索していて見つけたそうです、後でその著者が仙堂新太郎だと解ったそうです、それと彼はあの桐朋学園男子校のバスケット部出身なのです、彼が在校生の時は金田コーチは未だ思考錯誤の段階で、彼が卒業した後、甲野善紀先生を招いて古武術の応用が始まったそうです、これも何か縁を感じます。

【力強さと芸】
 太鼓の前に立つ(実はそのスタンスが重要)と構えただけで既にアキレス腱や足腰の骨格、筋肉が硬直していて、その一見力強い打ち方は所謂片手打ち(肩を支点とした腕打ちの事)だけになってしまいます。

では太鼓の前でフワッと立つのか?
それが武芸でいうところの芸の領域なのです、我々は舞台でお客さんに見せなければなりません。
 なんのために足袋を履いているのか?舞台袖から力強く歩いて(まるでプロレスラーの様に)、摺り足で歩くようにすると良いのですが、足袋を履いている意味がそこには存在していません。
大概の太鼓叩きの一発目の音は汚い
それは渾身の力を込めているからです、あの振りかぶりから来る音には何時も失望させられます。
【芸】とは
お客さんの期待に答える動きと音の実現には芸が必要なのです、それは視覚的な動きに古武術の術(足裏の垂直離陸、井桁くずし)を使う事なのです、しかしながらこれは文章では絶対伝わらない事なのです。





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2004年09月02日(木) 恵 俊彰のディア・フレンズ

 FM東京の収録のため半蔵門に行きました、お堀が見えてすく近くは国立劇場です、TFMに以前来た時は山本邦山先生のコンサートで共演した時以来です。
 まー9月1日なのに暑い暑い!

 収録では、恵俊彰がアテネから帰国した事もあってアテネオリンピックのシンクロナイズドスイミングの話しと古武術と太鼓操法についてに終始しました、前半スタジオの中で小鼓を打って始まるという感じです。

 リクエスト曲には大沢みずほさんの作曲したサムライin アテネをお願いしました。僕は既にインターネットでそのCDは注文しています、僕もバレエの音楽を作っているので、みずほさんの苦労が偲ばれます、本当に素晴らしい演技、音楽だったと思います。

 恵さんは古武術と太鼓操法の話には驚かれていたようです、甲野先生の井桁崩理論や足裏の垂直離陸、骨格を割るという概念をラジオでトークするのはやはり難しいですね、あーそれと甲野先生にも番組に出て欲しいと言ってました、超忙しい身なのに申し訳ないなー・・・。

 放送日は9月7日11時からです。





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