新知庵亭日乗
荷風翁に倣い日々の想いを正直に・・・

2004年08月28日(土) 古武術と太鼓操法の気付き

 この前、太鼓の合宿稽古をしました、今回生徒達に言ったのは、自分の骨格を自覚して太鼓を打っているか?

前腕伸筋群(ぜんわんしんきんぐん)を多用しない。以前はダンベルを使ってリバースリストカール をしていました・・・しかし 
一定の個所の筋肉や筋を使い過ぎると乳酸がたまり、前腕の筋がパンパンに張り打ち続けることが出来なくなります、太鼓打ちにとって一度ならずとも何度も経験して、辛い思いをしています。
 
 プロの太鼓グループにとっては、野球の投手のように中四日なんて言ってられないので演奏後、湿布したりマッサージするという事しか対処方はなかったのです。
 今回実験として、古武術研究の甲野先生が言われている、足裏の垂直離陸をやってみました、これは僕が多摩川の河原に杖や木刀を持って、肩甲骨、肋骨、上腕骨、鎖骨、胸鎖関節を独立させて使い分けたり、肩や膝を抜いたり・・・例えば太鼓を打つ時の支点が上腕骨に集中しないように、甲野先生の言われる、井桁崩し理論を用いて稽古して僕なりに気付き、太鼓に応用して又弟子や生徒達と一緒にやってみたところ、驚いた事に直ぐ音が変わりました「ねー君」って人の肩を軽く叩く程度の力の入れ方であっても、そして撥をただ太鼓の皮に落とすだけのタイミングに足裏の垂直離陸を使うと振りかぶって力一杯に打った時以上に大きく芯のある音がしました。

 そして生徒さん達と桐朋学園高校バスケット部がやっている【肩甲骨の可動域を広げるボールを持ったトレーニング】や古武術による介護術をやったところ大層喜ばれました。





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2004年08月20日(金) 百聞は一見にしかず

 甲野先生と知り合って、そのお人柄を慕う方々とも交流をしています、この前の古武術と太鼓操法、そして古武術とフルートの講習会で披露されている、介護術、これに関して甲野先生が自らの随感録でこうおっしゃっています。
。 * ゚ ・ 。 * ゚ ・ 。 * ゚ ・ 。 引用開始 。 * ゚ ・ 。 * ゚ ・ 。 * ゚ ・ 。
稽古の後、岡田氏から詳しく介護の世界の現状(「基本が大事、基本が大事」といわれるその基本で多くの人が腰を壊し、体に負担のかからぬ体の使い方を工夫すると、有効であるにも関わらず「基本に外れている」と断定され取り合ってもらえない。今や介護法は要介護者のための介護法ではなく、介護法の指導者、介護の大家といわれる人の権益を守るための介護法になっているとの事)を聞くにつけ、何やらどこかで全く同じような話を複数のジャンルの世界で聞いたような気がしたが、介護は今や多くの人々にとって実に切実な問題となってきているので、これは岡田氏に協力し、有効で、しかもやり甲斐のある介護法の設立に向けての活動を開始しようと思っている。
。 * ゚ ・ 。 * ゚ ・ 。 * ゚ ・ 。 引用終了 。 * ゚ ・ 。 * ゚ ・ 。 * ゚ ・ 。
 太鼓打ちの立場から言うと、この「基本が大事」という事に対して、弟子や生徒さんの・・・よく個性などというが、本当にその人の特性を指導者は見ぬいているのだろうか?音楽家の中には全く通常の基本から外れた有能な音楽家がいます、例えばクラッシックのトランペッターモーリス・アンドレは炭坑夫出身で音楽大学など出ていないのに、独学によって数々のコンチェルトのCDを残しています、又オペラのラッセル・ワトソン氏もロックミュージシャンからオペラに進んだ経験の持ち主で、おそらく彼等は音楽大学の試験には絶対受からなかったのだと思うし、それ以前に例外を認めない指導者によって潰されたのだと思う、一人の人の背丈や骨格の違いなどをよく見極る必要があります、定説の基本に当てはまらない人のやり方も考慮しなくてはならないでしょう、日本の伝統音楽の世界では曲をこなすうちにその人なりの創意工夫による基本が出来あがります、そしてそれが他人には当てはまらないという事もよく理解されています。
 大事なのは自然界や人間自身を見つめる目で基本を示し、弟子や生徒におしつけないやり方・・・指導者は彼等が悩んで創意工夫するための助言と光る才能を発掘する目(発見すること自体一種の才能)を養うのが大事だと思う、だから指導者は異分野の人と交流する事が必要なのです。
 

 随感録に出てくる岡田氏とは古武術フルートの講習会で知り合いました、彼は介護講師でその道のエキスパートです、本当に古武術の術を応用すると少しの力で寝ている人を抱き起す事が出来ます、これによって介護する人の腰痛を防ぐ事が出来ます、しかしながらどの世界でも一つの定説が出来あがると、又その権威や指導者になるとよほど柔軟な思考の持ち主でもない限り、頭では良いと解っても、立場などから、新説を否定するのです。
 
 嬉しい事には筑波大学の関係者、大学院でスポーツ科学を研究している高橋氏や桐朋学園教授の矢野氏、桐朋高校のバスケット部コーチの金子氏も筑波大学出身です、僕が桐朋学園大学を卒業している事と現在筑波大学附属盲学校で講師をしているというのも何か不思議な縁ですね、そして前述の岡田、高橋氏は盲学校に僕の授業を見学したいと言ってます。
 甲野先生を中心にこういう輪が広がってくると良いですね。





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2004年08月11日(水) 古武術とフルート

昨日はフルート奏者白川真理さんが主催する【古武術による身体操法講習会】に甲野先生の紹介で参加しました。
 フルート奏者の白川さんは夏の着物で清々しく綺麗でした、フルートの世界でこのように古武術が応用され音の善し悪しに対して探求されていることに対して、僕も全く同感です。
 よく音楽教育の現場で「自然に〜」という言葉が多様されていますが、身体にとって自然とは何なのか?フルートやヴァイオリン、ギター、三味線、琵琶等、偏った方向に楽器を構えている自体をどう考えるのか?自然とは何か?という探求が行われずに、言葉だけがその便利性のため多様されています。

 特に吹奏楽における体育界系的指導は関西で吹奏楽を経験した僕も以前から疑問に思っていました、一流の演奏家は自分の精神状態、身体のリラックス、集中力を高めるため、色々努力しています、白川さんや僕が古武術を探求しているのもそのためです。

 体育会的指導をしている一部の吹奏楽指導者、未だにマラソンの後に太鼓を叩くと言っている、芸を知らない太鼓集団。

 帰路が甲野先生と同じだったので、話しました、甲野先生はスポーツのプロ化やオリンピック挑戦過程で潰れた若者の事を心配されてました、華やかな五輪の影で涙を飲んだ若者、その犠牲で成り立っている指導者、甲野先生はそういう事を哀しまれているようです。

白川真理フルートリサイタル 
日時:2004/8/20(金) 19:00開演 
会場:ルーテル市ヶ谷センターホール 
<曲目>
・Rドリゴ:セレナーデ(愛のノクターン)
・Eトセッリ:嘆きのセレナーデ
・Fメンデルスゾーン:ヴェニスのゴンドラの歌 他

入場料:全自由席 \3,500
連絡 e-nonaka@mvi.biglobe.ne.jp





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2004年08月07日(土) 世界遺産高句麗城が抹殺!?

。 * ゚ ・ 。 * ゚ ・ 。 * ゚ ・ 。 引用開始 。 * ゚ ・ 。 * ゚ ・ 。 * ゚ ・ 。
韓国外交通商省の説明では、対立の発端は4月。中国が「1世紀以降、朝鮮半島一帯に新羅、高句麗、百済の3国が形成された」とあった外務省HPの韓国紹介欄から、高句麗を削った。
この削除に気づいた韓国政府は記述復活を要求したが、中国は5日になって、韓国建国(1948年)前のすべての記述を削除。北朝鮮と日本についても近代史以前の記述を消したという。
韓国政界では、北朝鮮に共同対応を呼びかける案まで浮上し、韓国メディアも「中国の高句麗乗っ取り」(東亜日報)と大々的に伝えている。
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なんともはや・・・この問題は北朝鮮、韓国、日本のことを無視するという宣言なのか?『広開土大王碑』についても天皇陛下は8世紀後半の桓武天皇の母が百済系であると発言した。この心は源流に関しては韓日一体の可能性があるという御心だと思う、実際百済、新羅との交流によって日本の皇室そのものが変革されてきた歴史的推察もある。
 過去からさんざん論議されてきたけれども、アジアでこの歴史的世界遺産を守り研究むしようという発想にはならないのだろうか?石原東京都知事の発言は極端だと思うけれども、あのEUの元を作ったクーデンホーフ・カレルギー伯爵は「世界は国際連盟に加盟している国家群ではなく、地域的に組織された五つの構成部分で成立されなければならない。それは、汎アメリカ、ソビエト、大英帝国、汎ヨーロッパ、汎アジアである」と主張したのである。ナチスドイツから逃れ6年間アメリカに亡命していたカレルギー伯は1946年、オーストリアに帰国した。チャーチル英国首相や西ドイツ・アデナウワー首相らの協力のもと1950年、ヨーロッパ合衆国憲法委員会が結成され初代事務総長に就任している。1967年と1970年の2回、70年ぶりに日本に里帰りしたカレルギー伯は天皇陛下、皇太子殿下と会見したほか各界の多くの著名人と会見している。

 僕は中学の時('70)カレルギー伯爵とお会いしています、これは唯一の誇りであり、その後のヨーロッパ各地に行く切っ掛けとなりました、伯のお母さんの光子さんは映画にもなりました、忘れられない言葉は「母がいなかったら、私は決してヨーロッパ統合運動を始めることはなかったでしょう」

 一時の現象にカッカするより、歴史を比較検討して静かに絵画や音楽を鑑賞するような心のゆとりが必要な時です。





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2004年08月04日(水) 武士道と革命家魂

江戸時代、アメリカに渡った艦長・木村摂津守を始めとして勝海舟、通訳のジョン・万次郎、福沢諭吉もいた。
 彼等は日本の武士としてアメリカで大変な歓迎を受けとされている、日本の騎士であると尊敬を受けたそうだ。礼節を知るという騎士道と武士道の共感か?今、我々日本人ももう一度考えなくてはならない時期に来ていると思う。

 孫文が1905年に東京で、興中会・華興会・光復会の革命団体を統合して中国革命同盟会を組織。三民主義(民族主義・民権主義・民生主義)を唱えて革命の指導理念とした。当時日本に多くいた亡命や留学した中国知識人が活動に参加したほか、海外の華僑や日本の進歩的資本家層の支持を受けた。,「革命いまだならず」と遺嘱して北京で客死した。彼の東京や神戸での講演は祖国を愛する感情に溢れている。

 オーケストラアジア北京公演大成功の後の酒宴で「彼を守ろうとした日本人と日本を尊敬します。」というスピーチを聞いた。正直嬉しかった、神戸出身ということもあり、孫文のことは子供の頃から聞かされていたし、教科書外で授業に用いられていたように覚えている。

 歴史の正しい認識とは?その国の教育に対する国際的認識と普遍性の止揚が最重要に思う、何千年に渡る交流の歴史、それを無視して政治的経済的優性を競うがため、一時期の歴史を怨念に変容させるのは、己に唾をすることに繋がるのではないだろうか?音楽やスポーツ交流で昨日のようなのは始めてだった、昨年北京での日本舞踊公演が現地で急にボイコットされた。何か別な思考が進行しているように思う、もしサッカーの決勝戦で無礼や故意ないやがらせがあったならば、国際社会は北京オリンピックにイエローカードを送るだろう。

し)曰(のたま)わく、管仲(かんちゅう)の器(き)は小(しょう)なるかな。或(あ)るひと曰(いわ)く、管仲(かんちゅう)は倹(けん)なるか。曰(のたま)わく、管氏(かんし)に三帰(さんき)あり、官(かん)の事(こと)は摂(か)ねず、焉(いずく)んぞ倹(けん)なるを得(え)ん。然(しか)らば則(すなわ)ち管仲(かんちゅう)は礼(れい)を知(し)るか。
曰(のたま)わく、邦君(ほうくん)樹(じゅ)して門(もん)を塞(ふさ)ぐ、管氏(かんし)も亦(また)樹(じゅ)して門(もん)を塞(ふさ)ぐ、邦君(ぼうくん)両君(りょうくん)の好(よしみ)を為(な)すに、反拈(はんてん)あり、菅氏(かんし)も亦(また)反拈(はんてん)あり。菅氏(かんし)にして礼(れい)を知(し)らば、孰(たれ)か礼(れい)を知(し)らざらん。


「衣食足りて礼節を知る」という諺は、ここからとったものです。





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2004年08月02日(月) 沼盲太鼓の夏祭

 僕の弟子片岡君が頑張っている地元の沼津盲学校のグループが夏祭りに出演するというので沼津に行ってきた。
 台風一過、天気も良くなったのですが、まー蒸し暑い、タンクトップになって野外で聞いていたので、肩や腕が真っ赤になった。

 デジカメを忘れたので、コンパクトカメラを買って彼等を撮りました、画像は又後程という事でご勘弁を願います。

地元の太鼓グループの協力によって彼等(沼盲太鼓同好会)が活動出来ている、勿論熱心なのはサポーター軍団(かあちゃん軍団)です。

紹介コーナー

黄瀬川太鼓育成保存会
 沼津市大岡きせ川で昭和54年に誕生。地元の公民館を拠点に小学生を中心に町の賑わいと子供達の健全育成を目的に励んでいます。誰もが気軽に参加して、楽しめる太鼓、そして太鼓を習うだけでなく太鼓を通して何かを学んで欲しいと願って頑張っております。

和太鼓「新(あらた)」
 バチを握って約10年、そんな思いに共感した仲間でスタートしたのが1999年1月。「新」は、太鼓に向かう時は新たな気持ちでバチを振り、今に満足せず常に新たな試みを抱き、前進する集団でありたいと思っています。

白隠太鼓
 「駿河には、過ぎたるものが二つあり、富士のお山に原の白隠」と唄われる、江戸時代の名僧「白隠禅師」の名を頂き、昭和62年沼津市原地区に誕生した和太鼓グループです。老若男女で「継続は力なり」をモットーに、地域文化活動の継承に取り組んでいます。

沼盲太鼓同好会
 県立沼津盲学校の卒業生・在校生で構成された7人のグループです。授業、部活動として8年間、そして沼盲太鼓同好会になって今年で5年になります。太鼓の一つ一つの音を大切に、時には楽しく、時には力強く打ちたいと思っています。

。 * ゚ ・ 。 * ゚ ・ 。 * ゚ ・ 。 紹介終了 。 * ゚ ・ 。 * ゚ ・ 。 * ゚ ・ 。

 笛のS君は体温をコントロールすることが出来ない体質だそうな、でも車夫掛けで頑張っていた、メンバーには女性も三人います、可愛くて勇ましい!?障害があるということなど感じさせません、素晴らしいですね。
そして夜は花火大会・・・でも僕は片岡君宅で酔っ払ってグーグー、彼はひたすら食べてました、だって19歳なんです、本当に良く食べる・・・育つ・・・両親も祖母さんも目が細くなる・・・まーいいか!







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