「隙 間」

2008年09月30日(火) 「四畳半神話大系」とビミなる物

 森見登美彦著「四畳半神話大系」

 おバカです。

 だけれども、

 いじらしく、
 おめでたく、
 ヤられました。

 森見作品を読むと、

 ふむ。ちと京都なぞにでも赴いて、居でも構えてみてもよかろうか。

 なぞと思っていしまいます。

「夜は短し歩けよ乙女」で本屋大賞二位をとり、また山本周五郎賞(だったかな?)をも受賞した作家さんです。

 が……。

 白紙の原稿を誰かが勝手に埋めてくれないか、そのための隙を作るために、こうして喫茶店で珈琲を飲み、思索に耽っているのです。

 そんなことを喫茶店で大あくびをしつつも大真面目に口にするような方だそうです……。

 大学三回生の主人公が、同時並行世界の四つを四編の物語として過ごす。
八割方が、コピー、ペースト(笑)

 だけれども、その都度微妙に加筆修正してツジツマを合わせてゆく。

 選ばなかった選択肢の世界を、絶妙に描き、展開させてゆく。

 四畳半のボロアパート「下鴨幽水荘」……。

 なんて魅惑的な名前なんでしょう!
 四畳半の1K、風呂なし共同トイレに、共同玄関!

 わたしも谷中に住むからには絶対「○○荘」で下駄箱付きの共同玄関で、もちろん木造で……と思ってました。

 が。

 夜中に帰るのに風呂がないのは困る。
 銭湯が近所にたくさんあるのはありがたいが、金はかかるわ、開いてる時間にゆけないわ、役に立ちそうもない。
 木造で壁が薄いのは、夜中に(もっぱら午前二時三時)帰宅したのちの、ささやかな楽しみであるテレビ鑑賞にも気を遣わねばならない。小西真奈美嬢をみて、悶絶奇声をあげることができないのは、はなはだ物悲しい。
 どうせ寝に帰るだけ(当時はまさにそう割り切っていたのだ)なのだから、たまの楽しみくらいは重んじてもよかろう、と……。

 千駄木や根津だと、「文京区」なぞという一風洒落た区民になってしまう。
下町なら「台東区」であるべきだろう。
「たいとうく」と読まれているが、地元民は「だいとうく」と読み発音するのが本筋である。

 ……つまらんこだわりだ(笑)

 下町の「谷根千(やねせん)」ブランドの頭文字「谷中(やなか)」という言葉に呑まれたという、こだわりも何もないミーハーな理由で選んだのではない。

 決して、おそらく……汗

 もとい。

 作品中に出てくる、

「猫ラーメン」
「魚肉ハンバーグ」

 なるものが、とても美味そうだった……。
 解説の方が「魚肉ハンバーグ」を食してみたそうだったが、美味いとは言えなかったそうだ。

 が。

 それこそが

「美味」

 なのかもしれない。
 憤懣やるせない思いのはけ口に、我が第二の脳である胃袋の助が大口を開けて酸液をしたたらせまくっています。

 オエップ……笑



2008年09月27日(土) 「幸せになるための27のドレス」とツジツマと

「幸せになるための27のドレス」

 をギンレイにて。

 いやぁ……。
 このての映画は、嫌味なくスカッとした気持ちにしてくれねえ(笑)

 花嫁介添え人として着た二七着のドレスを、「ひとの幸せに力を貸してあげられた大切な思い出」としてクローゼットにとってあるジェーン。
 片思いの上司があろうことか妹にとられてしまい、それでも自分の気持ちを抑えてふたりの結婚式の手配から何から手伝ってしまう……。

 あんた、ええコや。
 ほんに、ええコやなぁ……涙

 彼に合わせるためについていた妹のウソ(ベジタリアンだとか、ペットが大好きだとか)を式当日に暴露して台無しにしてしまうのだけれど。

 そんなウソ、誰だってつくわな。
 気に入られるためなら、ね?
 それでダメになるようなら、それまでの相手ってことやん。
 ま、バラしたのがパーティーの皆が観ているスライドショーで、てのはマズかったけど(汗)

 式を台無しにした後、上司に勢い「ずっと好きだった」とぶちまけて、キスをするのだけれど……。

「何も感じない」

 と。
 もう一度試してみても、やはり同じ。

 今の自分が本当に「好き」な相手はこの人ではないことに気がついて……。

 あとは、その相手のもとに駆けつけて、お決まりのハッピーエンド。

 ……唇を重ねることって。
 ネタ用にとっておいたことだけど(汗)

 ごく自然に感じることを、それが当然のことだから、と思うことと、なにもないから感じずにいることと……。

「あると思います」

 天津木村ネタじゃあないけれど(笑)

 ……わたしだけ?

 だいたひかるネタじゃあないです(汗)

 先日「ツジツマ」というオムニバスドラマを観ました。

 最初と最後のシーンが決められたものを十分間のドラマとしてタレントさんらが原作を作る、という番組です。

 ショコタンこと中川翔子さん、次長課長の河本さん、ジェンダー(?)アーティストの中村中(あたる)さん、ら三人でした。

 キャラというか、そういったものもあるのだと思うけれど……。

 三者に差を感じました。

 もちろん、背後に作者さんがついているのかもしれない、という事情はおいといて(汗)

 もちろん、脚本家さんによったりするだろうこともあると思いますが……河本さんだけは、脚本に本人の名前も連名になってたけれど……。

 原作に対する脚本の影響力がどれくらいなのか。

 もうすぐ、わかります。

 てか、なんの連絡もないままなんだけれど、ホントにやるのかしらん?汗

 ほとんど他人ごとのような感覚になっちゃあいるけれど……笑



2008年09月26日(金) 「瘋癲(ふうてん)老人日記」

 谷崎潤一郎著「瘋癲(ふうてん)老人日記」

 先述の「鍵」と同じく日記です。
 ただし今回は、誰かにみせるためではなく書かれた、七十七歳のジイ様の……。

 素養を見極めて女を「オンナ」に変え、オンナにいじられる己に酔いしれる。

 今回(に限らず?)、谷崎はズバリ

「足フェチ」

 です……汗
 血圧が上がるのを避けねばならないジイ様が、息子の嫁の「オンナ」をどうにか引き出させ、

 足をどうにか触らせておくれよ。
 ねぶらせておくれよ。

 的な妄執にとりつかれ、やがてある願いをかなえようとします。

 人生最期の願い

 を。

 仏足石……仏様の足形。姿を彫るなど恐れ多いと、仏様の姿像が彫られる以前の昔に拝まれたもの……にちなんで、彼女の足拓をとり、己の墓石にしようとするのです(汗)

 死んでもずっとキミの綺麗な足に踏みつけられているなんて……。

 ジイさん。
 あんた、かなりイっちゃってるよ……。

 拓本をとってる最中に付添いの看護婦に踏み込まれるのだけれど、

「……二四九。たいへんよろしくありません」

 と、呆れながらも淡々と血圧を確かめるのが、いい(笑)

 七十八十になろうと、
 可能不可能だろうと、
 男も女も、
 欲はあるもの。

 ということです……。



2008年09月23日(火) 「鍵」と鍵

 谷崎潤一郎著「鍵」

 谷崎世界全開です。
 谷崎的女性主導型盲目的妄想的恋愛世界。

 五十代後半の夫が、ひと回り若い妻との夫婦生活をさらに得心せんがため、日記を書き始める。
 妻に密かに盗み見させるために……。
 閨房(つまり夫婦の営みごと)について夫が希望や不満があっても、古風な教えを叩き込まれてきた妻は耳を塞いでしまい、ただひたすら受け身で一定で、それなのに満足しきっている様相がない。日記を盗み見させることで、その全てを伝えよう、と。
 読んでも読んだふうな素振りは一切見せない、と見越して、またそうするように書いておく。

 妻もまた、日記を書く。
 夫に盗み見されることを踏まえた上で……。

 最中のときは灯りのない暗いなかであるべき、裸体を晒すなど恥ずべきこと、とする妻。
 年齢のわりに美しい肌の妻の全身を、くまなくわがものとしてまじまじとながめたい。
 なによりも、美しく愛しい足をねぶりたい夫。

 歪んで、真っ直ぐで、深くて、刹那で……。

 ……女は、男よりも、

「強か」

 であり、だからこそ男は女を求める……。

 谷崎特有のフェティシズムと、

 きっかけをえて、女がみるみる変貌を遂げてゆき、男というものを支配してゆく

「悪女」

 に……生まれ変わってゆく。

 悪女と、それに魂を奪われ、支配されることを至福とする男。

 この物語は、すべて、夫と妻のそれぞれの日記によってのみ、構成されています。

 三島由紀夫の「レター教室」を偏愛の世界に特化させ、濃密にし……。
 まあ、谷崎世界が苦手な方は、しんどいかもしれないけれど(汗)

 日記を書くのは、

 新しい世界への扉の鍵

 になるかもしれません……汗



2008年09月21日(日) 祭りまつわり詰めてむじな依存スト

 根津神社例大祭

 です。

 ええはい、道一本(?)出ればすぐ、です。

 あいにくの天候で雨、です。

 それでも、神輿は巡ります。

 軒先を借りて雨宿りする担ぎ手さんたち。

「今、喫茶店の前にいるんだけど、こっちもいっぱいではいれねんだよ」

 界隈の、びしょ濡れになった祭り半纏姿のまま入店させてくれる喫茶店やカフェは、いっぱいいっぱい、のようです。

 締めたふんどしも雨に濡れて透け、おおっとそれじゃ店には入れちゃあくれめえ、てな感じに(汗)

 ギャルな格好の女の子たちも、今日は凛々しく半纏姿。

 足元に子どもたちがまとわりついてはいるけれど……。

 そのチビたちも、いっちょまえに半纏背負って髪をキュキュッと詰めて、まるっきりの祭りっ子。

 風邪ひくなよ……汗

 さて。

 同じ穴の狢(むじな)

 いや、

 目くそ鼻くそ

 ではあるのだけれど、どうにも、眉をひそめてしまうことがあります……。

 電車内やカフェ等で、やたら携帯ゲーム(DSやPSP等)を開いている大人たちの姿が目に付くのです。ワンセグの普及で携帯電話でテレビを観る、という姿も、です。

 かくいうわたしも携帯で開いてプチプチしまくっているので、己のことも含めてあえて、というまったく勝手なことではあります(汗)

 ひいていえば、文庫本を読む、ということと大して差違はないはずなのだけれど、なぜでしょう?

 文庫本や携帯電話は、かろうじて「大人」社会に属するものであり、携帯ゲームは「子ども」社会に属するもの、という偏見があるのでしょう。

 あったらあったで、依存してしまいそうな自分の姿が目に浮かぶので、だからこそ嫌悪しているのかもしれません……汗

 地下鉄からJRでの通勤に変わり、詰まったときはすぐ携帯サイトで調べ物、と、その便利さに依存し始めていますから(笑)

 通勤ラッシュも、駅の位置と内回りということからさほどでもなく、快適なもんです。

 通勤時間を有効に使うことは、とても大切なことです。
 情報収集や気持ちの切り替え。

 自転車で十分通勤のときは、辟易してました。
 まあ、それどころの状態じゃあなかったのもありますが(汗)

 もとい。

 今は、わたしとtake4と竹の切り替えがなあなあに曖昧になりかけている感があります。

 やたら小賢しいことを持ち込もうとする、よろしくない視点……わたしです(笑)

 あんたは「そっち」側、俺らの「こっち」側に勝手に入ってくんな。

 抗議の声が、ストライキおこすぞ、と聞こえてきそうです……汗

 通勤時間に境目をなくし過ぎているのかもしれません。

 お願い。
 ストライキはやめて……涙



2008年09月20日(土) 「奇跡のシンフォニー」と三度のメシより?

「奇跡のシンフォニー」

 をギンレイにて。
 若き女性チェリスト(チェロ奏者)のライラはコンサートの成功を祝う夜に、やはりライヴの打ち上げで訪れていたバンドのヴォーカリストのルイスと出逢い、一夜を共に過ごす。
 立場が違いすぎるふたりは、その一夜限り恋をずっと胸の奥に大切に過ごすのだが、ライラのお腹にはルイスとの子どもが宿っていた。出産するつもりのライラにこれからの彼女の音楽家としての未来を思うライラの父と口論になり、席を立ち店の外に出たライラは事故にあってしまう。
 手術後、父は目を覚ましたライラに、子どもは助からなかった、と嘘をつき、子どもを密かに児童福祉局に預けてしまう。

 11年間……。

 養護施設で過ごしていたエヴァンは、両親を探しに施設を抜け出しニューヨークに。
 彼の天才的な音楽の才能が見る見るうちに周囲に認められ、音楽院のコンサート曲をつくり、発表会を開くことになる。
 ライラは父から、子どもは生きている、とついに教えられ、探し始め、演奏をやめていたチェロを弾き始める。

 どこかで子どもが聴いてくれるかもしれない。

 その演奏会の参加者に、オーガスト・ラッシュという偽名で音楽院に通っていた我が子がいるとは知らないで……。
 バンドをやめ、ビジネスマンとなっていたルイスは、ライラがチェリストと知りやがて思いを忘れられず、ふたたびバンドを始める。
 彼のギターケースの中には、彼女と撮った唯一の写真が、ずっと大切にしまってあった。
 ライラとオーガスト(エヴァン)のコンサートが夜に開かれる、という昼間に、施設を抜け出してきたばかりだったエヴァンの才能を最初に気づき、マネジャーとして囲おうとしていたウィザード(ロビン・ウィリアムズ)に、連れ戻されようとしていたエヴァンにルイスが出会う。
 我が子であることはおろか、まさかライラとの間に子どもができていたことも知らないルイスは、束の間のギター・セッションを交わし、

「なにがあっても、音楽を手放すな。悪いことなんて起こらない」

 と、コンサートを諦めようとしていたエヴァンに言葉をおくる。
 ライラのコンサート、ルイスのライヴ、11年前の出会った夜も、奇しくも互いは別の場所で過ごし、その後の夜に出会っていた。
 コンサートの自分の出番が終わり、会場を去ろうとするライラ。
ライヴが無事終わり、帰りの車中からライラとオーガストのコンサートのポスターを見かけたルイスは、会場である公園に向かう。
 コンサートに間に合ったオーガスト、エヴァンのオーケストラが始まり、ライラは足を止め、振り返り、ふたたび足を向ける。
 ルイスも間に合い、人垣の向こうにいるライラをみつけ、互いにステージの方へと歩み寄ってゆく……。

 ……。

 音楽って、素晴らしいっ!

 奇跡って、素敵っ!



 ……はいはい(笑)

 ロビン・ウィリアムズのウィザードが、いい。

 エヴァンの音楽への気持ちと感覚を理解していた彼は、

「音楽を、三度のメシより好きになれ」

 という。

 街に溢れている音楽(騒音、喧騒)が聴こえないひともいる。

 ということを教える。

 ウィザードがわたしに訊ねる。

「三度のメシより好きか?」

 ピザを口いっぱいに頬張りたいです……。

「街に溢れている想いや物語を感じるか?」

 換気扇や出入り口から溢れてくる、香ばしかったり油っぽかったりする匂いは、感じまくってます。
 異常なほど敏感に……。

 体脂肪は、じゅうご、で落ち着いてるようです。

 脂肪分がスカスカで、筆の潤滑油が足りない気がして心配です……汗

 来月末。

 もしくは年末。

 に向けて、動きます。



2008年09月17日(水) 「バケツ」

 北島行徳著「バケツ」

 知的障害を抱え、家族からもすてられた少年「バケツ」。
 神経性下痢で、ストレスから路上で脱糞してしまったボディビルが趣味の神島。
 養護施設の仕事でふたりは出会い、施設を卒園しなければならなくなったバケツを引き取り、共同生活がはじまる。

「特別な子たちなのだから特別な教育をして、きちんと社会で対応できるように教育してあげなきゃならないんですっ」

 悪いことをした、反省しなければならない。

 裸の背中を鉄のものさしで叩いて保育士がバケツらを叱る。

「卒園後になんの力も持たない、自力で生活もできない、他人と生活もできない子でもいいんですか。
 ダメなことをダメだとわからないのだから、体ででも覚えさせなきゃだめなんです」

 神島はバケツを引き取る覚悟を決める。
 バケツが自立するまで、と。

 おかあさんに、あついおゆ、かけられた。

 神島に話した、バケツの母親の思い出。

 おおきくなったぼくを、おかあさんに、みてもらいたいのね。

 母親はホームレスになった挙げ句、路地裏で行き倒れ、この世を去ってしまう。

 てんごく、じごく、どっちがいい♪
 なんとかするから、てんごくにして、だから、なんとかして♪

 バケツの自作のうた。

 おかあさんはてんごくにいるのだから、ぼくもてんごくがいい。

 神島には相談もせず勝手にはじめた新聞配達のアルバイト。

 まっちょせんせい(神島のこと)にめいわく、かけないようにするのね。

 バケツを守っているつもりだったのが、バケツとの生活が生きがいになっていた神島。

 寝坊で新聞配達に大遅刻してしまったバケツの手をつかみ、

 俺が一緒に行って謝ってやる。
 そうすれば、なんとか許してくれるから。

 神島に、

 おれ、ひとりで、いくよ。

 バケツがいう。

 花嫁の父親、て気持ちなんですよ。

 神島はバケツが自立して出ていってしまうことを不安に思う。

 俺とバケツは、血の繋がりも何にもない、家族でも何でもない関係なんです。
 出ていったら、きっと、物覚えの悪いバケツのことだから、帰ってきやしませんよ。

 神島に、老人が話す。

 血ではないけれど、ふたりの間にはたくさんの思い出で繋がっているように思える。
 それは何よりも大切なこと。

 と。

 障害者なのにすごい、じゃない。
 障害者だから、すごい。

 障害者劇団座長の神島の高校時代の女の先輩。

 彼女とバケツと神島、いや、まっちょせんせい。
 思い出を、これからも、たくさん……。



 予想を、期待を裏切ってくれました……。

 いい意味で、です(汗)
 だって、タイトルが「バケツ」なのだもの。

 おれ、ひとりで、いくよ。

 俺も、いきます……汗



2008年09月16日(火) 十四のまつりと、あとの祭り?

三連休でどれだけ肥えてしまったのかが不安でした……。

腹周りがきつくなった感覚はないけれど、ベルトももう穴ひとつ分短くしても平気かしら、と挑戦的な思考を抱くことができそうな感じだけど……。

腰の後ろの辺りの違和感が気になるときがあって……。

こんなときは、重心のバランスがズレていて、体型が変わり始めた合図だったりするのです。

そおっと、目方に乗ってみました。
久しぶりです。

おおっと、まずは体重が……。

変わらず、キープ。

てことは、「肉(鶏)祭り」なんて、ひとりでこっそりやってみたりして、竜田揚げや唐揚げやチキン南蛮やらを交互に食べてたそのツケが、どこかにきてるハズ……汗

表示が計測中に変わって、次の表示で体脂肪が……。

覚悟はしてるぞ、目方、いやさ相方よ。
ドン、とこいっ。

「ピッ、ピーッ」

よしきた。
ほれきた。
堀北真希。

じゅう、よん?

欽ちゃんの仮装大賞か?
あれ、合格点だっけ?


ヤバいっす。
体脂肪に出てないということは、血液の中をたっぷりと満たしている、という可能性が、大、です……汗

夜の納豆に野菜(ジュース)に、もうワンパック納豆をプラスしようかしらん……?汗

だけれども、あぶらっぽさを適度に蓄えていないと、筆が淡白になってしまうし……中身も進みも、です。

あぶら、油、脂……。

に、くぅ……。



2008年09月15日(月) 「その日のまえに」

 重松清著「その日のまえに」

 パブロフの犬……です。
 完全に。

 御茶ノ水のいつものカフェで、両脇を日大の建築科の学生にかためられ、右の席の彼がエスキスのスケッチに悩む姿を横目で見て、

 うんうん、そういうイメージなわけね?

 左の席の彼がパソコン開いてCADで描いてるのを見て、

 設計図面なの?
 デザイン図面なの?
 どっちなの?

 と、微笑ましく思いつつも密かにツッコミをいれてみたり(笑)

 それが、途端に一転して……汗

 オッサン(認めたくはないけれど)が、えぐしえぐし、と嗚咽をこらえているという有り様に……汗

 縦糸に表題作である「その日のまえに」「その日」「その日のあと」の家族の物語を描いた連作短編作品。

 やがて死へと向かってゆく命を目の当たりにしてきた、せざるを得なかったものたち。

 また、ガンですか(汗)

「その日のまえに」の「その日」とは、その日のことです。

 生きてゆく意味、死んでゆく意味を考えること。
 それができることにこそ、意味がある。

 この一節。

 その日を迎えるために、やはり準備は、時間は、必要だと思います。

 消去しておきたいデータや、「これは日記や手記ではありません。創作用メモ帳であって、本人の意思を綴ったものではありません。あしからず誤解なきよう」と、赤ペンで書き付けておかなければならないネタ帳やらがあるものですから……汗

 なんだ、あいつはこんなこと考えてやがったのかっ。
 恥ずかしいっ。

 と、言われてしまいそうだし(笑)

 その日を前にした妻が夫に残した最期の手紙があります……。

 ヤられました。

 わたしがネタ帳の中でいくつもバツ印をつけたまま拾いきれずにいた、だけれども、まったく同じ「ひと言」という形で……

 そうか、そっちの言葉かっ。

 そこまでの夫婦の関係を見つめてゆくと、たしかにその言葉が「らしい」と思える。
 わたしのそれは、たしかにまだ、そこまでの過程に耳を傾けずにいたからこそ、空白のままではあるのだけれど……。

 ちっ。
 それ以外の言葉を、きっと、聞いてやるっ。
 ……たぶん。
 それまで、まだまだじっと、時間を重ねておいてもらいましょう(汗)

 ……こんな奥さん、素敵です。



2008年09月14日(日) 「悲しみがかわくまで」と、かぁ〜ぺっと

「悲しみがかわくまで」

 をギンレイにて。

 夫を事故で失い悲しみにくれるオードリーは、誰もが見限ったのに夫だけは見捨てずにいた親友ジェリーを家に住まわせ、子どもたちと共同生活を始める。

 最愛のひとを失った悲しみを埋めるためのものだったが、夫が何度試しても子どもにさせられなかったことを、ジェリーが容易くできるようにさせてしまったり、母である自分が知らなかった子どもと父の間の秘密事をジェリーは知っていたりした事に、やがて不満が募ってゆく。

 皆に見限られていたジェリーは麻薬中毒だったのだが、親友の死を機に麻薬を断っていた……が、
 オードリーの、子どもたちがジェリーに対して心を開いてゆくことに対する不満と不安から、

「出ていってくれ」

 と追い出され、ふたたび麻薬に手を出してしまう……。

 ダメ男なんですけど、村上龍さんをスマートにして彫りを深くしたようなひとなんですけど……。

 カッコイイ

 んです。
 ベニチオ・デル・トロ!

 子どもたちが心を開いてゆくのも、わかります(汗)

 HIV患者や各中毒患者たちが定期的に集会を開いて互いを励まし合う。
 よくあるのだけれど、会の最後にいつも、

「神に祈る」

 のです。

 かぁ〜、ぺっ。

 なわたしですが、ジェリーは祈りに参加しません。

「自分の問題だ」と。

 くうぅっ……男涙

 何かにつけて「神」に祈ることは、逃げ、怠慢、甘え、でしょう……汗

 え?
 しょっちゅう神社に行ってるくせに、何を言ってんだって?

 祈っちゃあ、いませんぜ、あっしは。
 ボヤいたり、報告したり、せめて「まあ、気い向いたら見てておくんなまし」くらいですぜ?

 こんなことを言って、どうか罰が当たりませんように……笑



2008年09月13日(土) 「柔らかな頬」

 桐野夏生著「柔らかな頬」(上)(下)

 直木賞受賞作品でした。

 うむむ……。
 消化不良、です。

 不倫相手と、

「子どもも、全て捨ててかまわない」

 そう思ったカスミ。

 うん。
 そう思わない限りは、不倫なんてものを本気でしてるとは言えないよね。

 全てを捨てるか。
 全てを奪うか。

 そうでないものは、ただのお遊び。
 愛してる、だの、安らぐ、だの、千の言葉を並べ立てたって、信じられやあしない。

 密会(?)の翌朝、愛娘が行方不明になる。

 娘がみつかることがないまま、物語は終わる。

 不倫相手の男は、行方不明になった娘のことを気にかけこそすれ、罪悪感を自らの内にのみ抱え、カスミとは別の世界の住人として生きてゆく。

 男なんて、戻れるところがあってこそ、そんなことができる生き物なのだろうし。

 行方不明の捜索に、ガンによって余命わずかの元刑事の内海が、残された時間の使い道としてカスミに同行する。

 やがて死んでゆくからこそ、安らぎを覚える。

 カスミは内海に対してそう感じる。
 しかし、やがて死んでゆく内海に対して、カスミ自身は娘を失い、また家族も捨て、そしてただ独り、残された人生を生きてゆかなければならないことに、嫉妬を覚えもする。

 居場所を失った者の孤独。
 自業自得、自らが選んだこと、とはいえ……。

 ……。

 そんな、救いようもない絶望、ならば、小川洋子作品のほうが、わたしは好きです。

 過程は、桐野作品のほうが濃ゆいかもしれないけれど、圧倒的な存在感としては、足りない印象でした。

 まあ、この作品以後(?)の桐野作品は、嫌いじゃないですが……汗



2008年09月12日(金) スサノオ親子物語

 昨日の帰り品川駅に向かって歩きながら「ヨイショ」と、バッグを背負い直そうと肩をひと揺すりしたら……。

「ブツッ」

 肩から重みが消えました。

「……っ!?」

 バッグが落ちるっ……と思った瞬間に、無意識に伸びていた手が、バッグの手持ちのところを何事もなかったように掴んでました……。

 ちぎれて床に垂れ下がろうとしていた肩紐を、反動で前方に弧を描くように振り上げて、そのまま手持ちを握る同じ手で掴む。

 なんか、決まりすぎるくらい、決まってしまいました……汗

 首をちょいと手元を見る程度にしか動かさずに、です。

 ……なにかの暗示?汗



 そんなことがあったので(笑)、今日は氏神様である根津神社に顔を出してからお出かけです。

 神田神社に先週参ったとはいえ、こちらは、じつは年始参り以来のご無沙汰でした。

 いや、手を合わせるのが、です。

 神田神社のご祭神が、

「大国主命」

 つまり大黒様と、平将門命らで、

 こちら根津神社のご祭神が、

「素戔嗚尊」

 つまりスサノオと、大国主命、菅原道真命らです。

 大国主命は、素戔嗚尊の直系の子孫(子ども)とされています。
 そして、平将門は平家と源氏の敵対関係、菅原道真は藤原氏との敵対関係(?)と、共通点があります。

 そうそう。

 スサノオは、三姉弟のアマテラスとツクヨミがイザナギ(父親)の目から生まれたのに対して、鼻から生まれました。
 アマテラスが高天原(天)を、ツクヨミが夜を、スサノオが海を治めるようイザナギに言われたのを、彼は「イヤじゃ」と断ったという反権力派です。
 母であるイザナミに会いに「根」の国(死者の国)に行こうとアマテラスに挨拶に行ったら「殴り込み」と勘違いされて完全武装の姉ちゃん(アマテラス)に迎えられ、誓いをたてて誤解を必死に解きました。

 誤解されるひとだったのね……汗

 根の国は海の底にあるとも地の底にあるともいわれてます。
 親父が、というならその息子の大国主命も、根の国に行ってます。
 兄弟の八十神らにいじめられて(汗)

 親子揃って、なんて可哀想なんでしょう……涙

 スサノオの娘さんと大国主命は結婚するんですけどね?汗
 しかも、スサノオのイジメとも思われる難題を、その娘のスセリビメの機転と知恵のおかげで解決して……涙

 わたしのスセリビメはどこにいるんでしょう……?

 プチ日本神話でした……汗



2008年09月10日(水) 図書館戦争ならぬ鈍感戦争

 NHKの番組「トップランナー」で、作家・有川浩さんがゲストでした。

 小説・アニメ「図書館戦争」で名前を聞いたことがあるかと思います。

 わたしは原作ではなく、アニメのほうを観てました。
 ちゃんとテレビのオフタイマーをセットしてから、です。

 なんせ、本の自由を守るために武器をもって戦う、という正反対のものを合わせてしまった設定で描かれる近未来。
 ほとんど現代と同じ。

 有川さんの話に戻ります。

「作品を書いているときは、自我なんてありません。
ただのカメラマンになっているようなもので、人物にズームをあてたりするだけ。
だから、人物がいきなり「えっ、そんなことを?」なことを突然言ったりしだしたりして、「そんなことがあるなら、もっと早く言ってよぉ」ということもよくありますね」

 ……あるある。
 知らないうちに知らないことが、ふと結びついてたりして、「ああ、そういうことだったのか!」と感心させられたり。

 自分と同じような感覚で書いていることに小さな喜びを覚え、それと同時に……。

「怖さ」

 を覚えました。

 プロとそうではない者との間にあるだろう「何か」の、歴然としたその差を……。

「知らないこと」は、
「最強」です。

 だから、

 知っていても、
「知らないふり」をします。

「知る」ことと「わかる」ことは違う、ことでもあるのだけれど。

「知らない」ことを、
「知っている」つもりなだけなのかもしれないけれど。

 知らないふり、
 知らないふり……汗



2008年09月07日(日) 神にグチり「美しすぎる母」と男だから

 アパートの塗装工事もようやく終わり、布団を干すことができるっ、と布団を抱えようとした瞬間。
「今日の晴れは信用しないほうがいい……」
 天気予報をそう聞いていた自分の声がしました。
 帰ってきて取り込むのはどうせ夜。
 真っ青な空を見上げながら、自分を信じることにして、布団は干さずに家をでることに。

 さあ、最近のバタバタにかまけてすっかりご無沙汰になってしまっていました……汗

 神田明神

 へ。
 自分の手ではどうしようもないことになりつつある……てか、もとから何かに呑まれ流されて始まった……ことの、今後の如何のお伺いをたてようと。

 てか、愚痴をこぼす気満々で(汗)

 思い返せば、もう四ヶ月も前じゃないですか。
 まさかのお誘いから始まって、またまた別からの同じお誘いを受けて、そんなにご執心ならば、ではお招きにおあずかりいたしましょうか、と腰を上げたのが。
 最後のひと押し、だけなんだから、チョイと背中を押してやってくださいな……。
 わたしの、じゃあないですよ?
 迷ってるのはあちらなんですから、ね?
 小槌でど突いても構いませんし、いや、将門さんのひと睨みで脅したって構いやぁしないでしょ……笑

 パチリと片目をつぶってみせたりなどと、罰当たりかもしれないボヤキをこぼし、罰が当たるか当たらないか、おみくじを(笑)

 中吉、でした。

 うん。
 罰は当たってないだろう、と……。

待人:来るべし。喜びあり。
縁談:早く調い難し。されど良縁なり。

 ……見るとこが違うって?汗

 さて。

「美しすぎる母」

 をギンレイにて。
 プラスチックの発明者の家系に起きた事件、ということだったのだけれど……で?汗

 父親が息子の恋人を寝取って、息子がゲイで、母親がよきアドバイザーとしていたゲイと息子ができちゃって、でも母親も彼とできちゃって、おまけに母親と息子もできちゃって、ノイローゼになった息子が母親を刺し殺しちゃって……。

 ……で?

「母親は、息子が別の生き物になるのがわかる」

 このセリフは、むむぅっ、と感じさせられた。

「別の生き物」が、

 男の子から男になる、
 ことなのか。

 息子から男になる、
 ことなのか。

 それとも、

 己の分身であるはずが、全く別の世界に生きているもののように感じる、
ことなのか……。

 母親にはなれない。
 生命をこの世に生み出すこともできない。

 ……男ですから。



2008年09月06日(土) わざ。わざ。とどんき

 朝起きてブランチのブックコーナーを観てて、太宰治の「人間失格」がいまだにランキングしているのは、きっと内容がどうの、ではなくて、表紙を松山ケンイチさんにしたりデスノートの作画さんが描いたりしているからだろう、と思っていたら……。

「人間関係の不器用さと苦悩する姿に現代のひとたちが共感を覚えるのではないか」

 と筑摩書房の松田さんがコメントしていた。

 うぅん……。
 わたしの頭の中ではいつも、

「わざ。わざ」

 という囁きがつきまとっていたりする(笑)

 観るもの観たし、とチャンネルを変えたら……。
 番組で「びっくりドンキー」を紹介していた……涎
 目を、胃袋を、心を奪われてしまった……。
 ハンバーグレストランチェーンのメインディッシュ的存在。
 大塚に勤めていたときに池袋にあることと、その素晴らしさを耳にし、茗荷谷に勤めていたときにやはり食指をくすぐる話を聞かされ、それでも足を踏み入れる機会をもてずに悶々とし、池袋の反対側に居を移してしまってから縁遠くなってしまいつつも、密かにいつか「食いにゆきたい」と思っていた気持ちに、

 火をつけられてしまった……脂汗

 脂だから、よく燃える(笑)
 ドンキーは都内にはあまり店がないらしく……ん?

 んおおっ!?
 あるじゃないかっ!
 思ったよりも近いところに!

 こっそり行ってみよう(汗)



2008年09月04日(木) 「錆びる心」とカウントセブン

 桐野夏生著「錆びる心」

 ブックオフでのまとめ買いの一冊です。
 短編集なのだけど、今まででわたしのなかで固まりつつあった桐野作品の世界に対して、インパクトが弱かった気がします。

 短編だから、かしらん?

 あともう一歩、というところで踏みとどまってしまっているような……汗
 いきなりズドドンと、ダークな世界に引き込む作風ではないのだろうけど、徐々に徐々に、で、徐々、のところで幕が下りてしまった感じ。

 お……。

「STAND AND FIGHIT」がタイミングよく流れてきた……笑

 スカスカにすり減り過ぎてきているのかもねぇ……。
 向こう側が透けて見えちゃいそうなくらい(汗)

 悪いことじゃあ、ないじゃない?

 透けて破けたら、きっとその向こう側がもっとはっきり見えるようになるんだから(笑)

 このあまりにも楽天的過ぎる自分が、怖い……汗

 緊迫感なさすぎ。

 我が人生、常にカウントセブンなり。



2008年09月01日(月) 「恋はさじ加減」とバターご飯!

 平安寿子著「恋はさじ加減」

「恋」の文字に、なぜだか抵抗を感じ、なぜだか手に取り……。

「へんっ。チャラチャラしたもんなんか、読んでなんかやるもんかっ」

 と、ポイッと小馬鹿にするように平台に返すつもりで裏表紙の紹介文に目をやると……。

「バターご飯のフェロモン」

 なる魅惑的な言葉が!

 花より団子!

 じゅるゲプじゅるゲプ、
 ご飯とふりかけ、
 嗅いじゃ水餃子を、
 ずいっと待つ、
 うんと待つ、
 ふぅっと待つ、
 食う寝るところに、
 食うところ……。

 楽しませてもらいました。
 食べ物と恋の組み合わせは、たまりません……涎

 食べ物がとても美味しそうに描かれている作品は、文句なしに、好き……いや、好物、です(涎)

 ときに「バターご飯」ですが、我が家では、

 あつあつのご飯にバターを埋蔵し、馴染ませ、そこにやおら、大根下ろしを乗せて醤油をたらぁっと、混ぜる、混ぜる、混ぜる……。

 が定番でした。

 皆さんの「バターご飯」は、どんなものだったのでしょうか?


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