冒険記録日誌
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2021年04月14日(水) ギリシャ神話アドベンチャーゲーム1 アルテウスの復讐(P.パーカー他/社会思想社) その13


 翌朝になると拙者の寝室に、召使いの女が朝食をお盆にのせて運んでいた。
 たっぷりの肉とヤギの乳を食べると、父アイゲウスに会いに行った。
 「さあ、これを持ってわが都を救ってくれ。神がそなたとあるように」
 父上は憂いに満ちた表情で拙者を出迎え、そう言いながら次の武具を手渡してくれた。

 剣(攻撃力+3)、小さな盾(防御力+2)、胸当て(防御力+2)

 武器は良いものをすでに持っているものの、防具は古びた兜しか持っていないので合わせて使うことができる。ありがたく盾と胸当てをいただいた。
 今の状態は次の通りだ。

原攻撃点  6  斧(攻撃力+5、防御力−3)、槍(攻撃力+3、防御力+1)
原防御点 10  古びた兜(防御力+2)、小さな盾(防御力+2)、胸当て(防御力+2)
名誉点  18
恥辱点   3
所持品  母の宝石、穂の形をした金のブローチ

 すっかり武装した拙者はアレス神に祈りを捧げると、アテネ軍とアマゾン軍が激突する戦場へと踊り出た。
 せっかくの防具を生かすために、武器は槍を使用する。拙者は大声をあげる。
 「であえ、であえ!アマゾンの大将はどこにおる!我こそは王アイゲウスの息子なり。名誉ある一騎打ちを望もうぞ!」
 間もなく、数人のアマゾン軍の女戦士が向かってきた。そのうちの1人と切り結ぶ。
 たちまち相手に重傷を負わせたが、その女戦士は降伏せずに戦いを続行してきた。
「むぅ。女とは申せ、あっぱれな心構え。じゃが、ここは戦場。やすらかに眠られよ!」
 トドメを刺すと、他の女戦士たちは立ち止まった。(名誉点を3点得る)
 拙者は指をポキポキと鳴らして言い放った。
 「次に死にたい奴、前へ出るでござる」
 すぅ、と一際堂々とした女戦士が登場して鋭い槍の一撃を拙者に向けてきた。
 気合の声をあげて拙者はその槍を薙ぎ払い、足払いをしてそいつを転倒させ、槍を突きつける。
 さすがの女戦士たちも拙者の強さを認めたようだ。転倒した女戦士が降伏の意思を示した。
 「私はアマゾンの女王、アンティオペです。あなたは私を破った。だから私の国も負けたことになります。撤退しましょう。ヘラもこれ以上はなんの要求もできないはずです」
 するとこの戦争の原因は神々の女王ヘラの仕業なのか。もしかして拙者が儀式の邪魔をしたから、彼女がこの戦争で報復をしたのだろうか?
 少し冷や汗が流れるが、悟られないようにする。アンティオペは肩から宝石のブローチを外してつづけた。
 「それにしてもあなたは勇敢な戦士だ。褒美をあげましょう。私はあなたの使命を知っています。クレタにいるレンブラという私の仲間に会ったら、このブローチを見せなさい。きっと力になってくれるでしょう」
 アンティオペは戦場の只中に戻っていった。数分後、アマゾン軍は撤退をはじめた。
 この戦争は勝ったのだ。(名誉点を6点得る)
 宮殿に戻り、勝利の宴を皆で祝う。拙者の活躍に父君も満足そうだ。

 しかし、喜びに浮かれるのもそこまでだった。その晩、宮殿で眠る拙者の夢の中で、禍禍しいミノタウロスの姿を見たのだった。
 明日はいよいよ、我が名誉とアテネの命運をかけて、クレタへと出発しなくてはならないのだ。

by銀斎


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