冒険記録日誌
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2021年04月04日(日) ギリシャ神話アドベンチャーゲーム1 アルテウスの復讐(P.パーカー他/社会思想社) その3

 デルフィの町には我が守護神のアポロ神の聖所がある。
 道中は巡礼の一団と仲良くなって、小神像を1つわずかな金とともに譲りうけた。
「止まれ、巡礼!」
 いきなり大勢の男たちがこちらを呼び止めた。
 男たちに、金を払うかさもなくば畑の一区画を耕さないと、通してくれないらしい。
 巡礼たちは素直に金を払って先に進んでしまった。言いなりになるのも悔しいのだが、敵が多すぎる。
 どうしたものかとヒントを覗いてみる。

──君は恥辱点1を負い、名誉点を1を失う。

 なんでじゃい!まあ、アポロ神が味方してくれる拙者には影響はないが。
 結局、有り金のほとんどを払って先に進む。この屈辱的な脅しに負けた事で恥辱点1が増えてしまった。やれやれじゃわい。
 巡礼者用の宿泊所で一夜を明かした後、アポロ神の神殿で昨日譲り受けた小神像を供物として捧げると巫女が神託をくださった。

──遠国の王の娘のもとへ行き、ヒツジの初子に祈りを託せ……

 ふむ、意味がさっぱりわからぬの。少々がっかりだわい。
 神殿を出て、丘の傍を歩いていると、いきなり絶叫とともに男が1人、崖のうえから落ちて死んだ。
 慌てて警戒したが、それ以上はなにも起こらぬ。しばし呆然と男の死体を見詰めた後、旅を続けることにした。これもギリシャ神話の世界ならではなのかのう?
 街道は森の中に分け入って、二手に分かれていた。特にヒントもないのであてずっぽうに右の道を選ぶ。
 こうして拙者はテーベの都にやってきた。
 じゃが、この町の住民は貧しい暮らしをしているらしい。垢まみれの乞食や物乞いの少年たちが、ひっきりなしに拙者に群がってくる。うんざりするので、食事の為に休憩するのもやめて、さっさと町を抜け出すことに決めた。
 腹がすいてはいるが、平気じゃろう。このゲームは体力点の概念が存在しないからな。
 雪解け水で水浸しになっている野も、けわしい山道も元気よくこえて、次なる町のアルカネという都を目指す。

 アルカネの町につくと女神ヘカテの像の前で、子犬の首を切り落としてを生贄に捧げようとする集団に出会った。拙者は思わず斧を振り上げて怒鳴った。
 待つのじゃ、おまえ達。いたけな子犬を苛めるでない!
 拙者を見て人々は散り散りになった。すくみあがって残された子犬をやさしく抱き上げるが、子犬は拙者の手にかみついて、キャンキャンと鳴きながら逃げ去った。とんだ恩知らずだ。
 突然、ヘカテを祭った祭壇が真っ二つに裂けた。目をみはる拙者に不気味な声が響く。
 「アルテウスよ。よくもわたしの祭壇を汚したな。わたしの敵意はゼウスの報復よりも恐ろしいことをおぼえておけ」
 散々なことになった。これでヘカテと敵対関係になったわけだ。これ以上、刺激しないようにおとなくしくしておこう。
 アルカネの町は戦車競争という町を一周するレースが催されているが、拙者はさっさと宿に入って寝てしまった。深夜までレースを見物する観客の歓声が聞こえてきて寝苦しい。やはりレースを見物するべきじゃったろうか。
 翌朝、アルカネの町を出発する。次はついに父上のいるアテネの町だ。なにごともなくその日のうちにアテネの町の入り口にたどり着く。
 町を歩く老人に宮殿への道のりを尋ねると、快く宮殿に案内してくれるという。
 ありがたい。礼を申すとのろのろと歩く老人のあとをついて行った。

by銀斎


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