冒険記録日誌
DiaryINDEX|past|will


2016年03月06日(日) 宝島 トレジャーハンターズ(さいとうたかを/西東社)

 ゲームブックを書いた作者としては、単純な知名度ではおそらく一番有名な人じゃないでしょうか。そんな、さいとうたかを先生による漫画タイプのゲームブックです。
 これまでも西東社ゲームブックで、さいとうたかを作品は何度か取り上げてきました。「ゴルゴ13」っぽいもの、サバイバルや脱獄ものときてましたが、今回は宝さがしと直球なテーマです。
 舞台は日本。主人公の少年が伝説の埋蔵金の手掛かりを入手して、宝さがしに出発するという内容で、徳川埋蔵金のような日本各地に存在する宝さがしの伝承やその発掘をテーマにしています。
 本書の記述によると、謎解きの内容は現実に存在する伝承を参考にしており、また宝島も実在するそうです。創作は終盤に登場する洞窟くらいとの事。そのせいなのか、何となく遊んでいて雑誌ムーのようなオカルト・ミステリーものを読んでいるような気分になりました。それに学研の漫画的な感じも少々。
 宝さがしをテーマにしても、ファンタジー世界の竜退治や、現代ものでも超古代文明の遺産みたいな内容にならず、史実(?)を織り交ぜてくるあたりは、実にさいとうたかを作品らしいですね。
 ちなみに作中には謎解きに必要な�狹瓩麗宗匹�登場しますが、これは厚紙で再現されているので、切り取って実際に謎解きに使用できます。楽しい工夫ですが、古本で入手すると�狹瓩麗宗匹�ついてなくて遊べない、なんて事態になりそう。幸い私の持っている本にはついていましたが、もったいなくて使用できず。脳内で再現して謎解きをしていました。
 主人公には謎解きだけでなく、先に宝を奪おうとする謎の集団が時々襲ってくる障害も待ち構えています。古歌を使った暗号とかだけでは物足りないと先生が思ったのでしょうか。宝さがしにはお約束の設定ですが、100年以上も眠っていただろう宝に何をいまさら競い合っているんだという気もします。
 内容的には安定の面白さでしたが、誰もが見つけきれなかった伝説の宝というのが、割と発見しやすい感じに置いてあるのが突っ込みポイント。手掛かりを持った主人公でなくても、お宝伝説さえ知っていれば、小さい島内だけに洞窟なんて目立つ場所は徹底的に調べられてとっくに見つかっていそう。
 超文明などの設定がない世界で、資金もスポンサーもない少年主人公が宝を発見するとなると、こうなるのかもしれませんが、もうちょっと宝さがしの難易度を上げて説得力をつけてほしかったです。別にTVの埋蔵金発掘スペシャルのようにショベルカーで何メートルも掘るのが正しいわけじゃないんですけどね。


山口プリン |HomePage

My追加