冒険記録日誌
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2013年09月18日(水) |
メタルギア(一本橋 わたる/コナミ出版) |
タイトルでわかる人はわかるでしょうが、有名TVゲームシリーズのゲームブックです。 一言でいえば、潜入を主体としたミリタリーものアクションゲームでしょうか。 もう何作でているのかよくわからないのですが、3作目となるプレイステーション(PS)版「メタルギアソリッド」のみ自分も遊んでいました。一歩外れると中二病になりかねないシリアスなストーリーや世界観も含めて、結構面白かったですね。 ただ、ゲームが進行するにつれ、主人公のスネークの強さがどんどんレベルアップしていって、終盤の敵の最終兵器「メタルギア」との戦闘では、生身の体で飯を食いながら(回復アイテムのレーションを使用しながら)真正面から撃ち合うだけで勝ててしまいました。 そんだけ強けりゃ、潜入とかわざわざ隠れる必要ないだろ。と、つっこんだのも良い思い出です。
さてさて、ゲームブック版は当然そんなPS版より前の発売です。プロローグを読むと原作となるTVゲーム版1作目のミッション(アウターヘブン蜂起)が終わった2年後の話しとなっています。 主人公は原作と同じソリッド・スネイク(原作ではソリッド・スネーク)です。非番の時は、売れないイラストレーターをしていると紹介されていますが、ゲームブック版だけの設定でしょうか?原作のスネークのイメージと合わないというか、どんなイラストを描くのか興味あるなー。 さて、前の戦いで完全に破壊されたはずの兵器メタルギアが、謎のテロリスト組織より送られてきたフィルムに写っていたこと、そしてメタルギアの設計を知る唯一の博士が消息不明になっていることから、テロリストの本拠地に潜入して再びメタルギアを破壊するという内容です。ゲームが原作ということと装丁の感じから、双葉社のファミコン冒険ゲームブックに似た印象です。 ゲームが始まると目星のつけた3ヶ所のテロリストのアジトのうち、どこか一つを選んで潜入。残った他の拠点もいずれまわることになります。 原作どおり、基本的には敵に見つからないように進むのを重視しつつ、双眼鏡やガスマスクなどを入手したりしながら、敵の情報を集めていき、時には数に制限のある爆弾を設置したり、IDカード狙いで敵を襲ったりもします。 ゲームとしては一方向システム(終盤の一部のみ双方向システム)ながらも行動の自由度が高く、まずい選択肢でも、戦闘で勝つとかサイコロ運が良ければ切り抜けられ、ある情報やアイテムがなければ不利にはなっても即バットエンド決定ということはあまりありません。もちろん判断がよければ楽に進めます。多少単調なシーンが続くこともありましたが、私としては一番好きなタイプのゲーム性です。 それにダンボールの中に隠れるという、原作ゲームのお約束のシュチエーションも用意されているのには、原作ファンならニヤリとするでしょう。その格好のまま野生熊に襲われてENDという展開もありますが、もはやギャグですな。(もちろんいい意味で)
中盤の敵は、アウターヘブンでスネイクの起こした破壊に巻き込まれ、その後サイボーグと蘇ったゴメスという司令官です。 「メタルギアソリッド」に登場していたサイボーグ忍者を思い出す設定ですね。というより、死亡したと思ったらサイボーグ化でパワーアップして復活のパターンは、昔の少年漫画で妙に多かったよね。 ゴメスはサイボーグ忍者とは性格と戦闘スタイルが正反対で、捕虜を嬲り殺すのが好きな下衆な悪党タイプ。怪力と不死身な防御力で復讐の為スネイクを殺そうと追い詰める役です。 最初のプレイは普通の警備兵に射殺で終了でしたが、その後はゴメスとの戦闘で死亡のパターンが続きました。こいつが強いというより、こいつに会うまでのルートで経験値が貯まらなかったり、武器を入手できなかった事によるせいでもありますが。 終盤のメタルギアに乗って以降では急に双方向システムになった為、ただっぴろい戦場を右往左往する羽目になりました。ゲームのテンポはガタ落ちでしたがおかげで経験値は稼げたので、ラスボスの戦いは楽だったかな。
不満としては、本文イラストがややコメディタッチなのですが、ストーリー的にはシリアスな内容なので、もうちょっとハードに描いて欲しかったところ。おかげでノーテンキなイメージがこびりついたうえ、文章がハードボイルドというわけでもないことも相まって、雑兵の小粋なセリフや黒幕のセリフにスネイクが動揺するシーンや、ラストでヒロインが返事をするシーンに浸りきれません。 これから挑戦する方は、本家ゲーム版の渋いソリッド・スネークのイラストを鑑賞してたっぷり脳内保管してから挑戦してみてください。 それにしても、400パラグラフのゲームブックに挑戦したのはずいぶん久しぶりだった気がします。 能力値やアイテム、サイコロを使用した戦闘などもあり、ゲームブックはやっぱりこれだよ。と、ちょっと古巣に戻ったような心地よさを感じましたYO。
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