冒険記録日誌
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| 2011年05月16日(月) |
LOVEハンティング(作・本間正夫、画・ほしのちあき/大都社) |
シュミレーションゲームブック特集をしているわけではありませんが、続いては恋愛シュミレーションゲーム「LOVEハンティング」を紹介します。
漫画で進行するゲームブックということもあり、ルールはたいしてなく、単純な分岐小説タイプの作品です。 キャラ紹介では、恋愛対象となる6人の女の子がイラストと名前とともに登場していますが、データは血液型と星座しかありません。性格などはゲーム中にさぐっていくという趣旨でしょうか。 一応、自分が遊んでみた印象で、あえて女の子をタイプ別に分けると、ヤンキーっぽいタイプ、内気なタイプ、知的で物静かなタイプ、お嬢様タイプ、彼氏持ちの年上OL、メンクイギャルというところかな。 一方、主人公の設定は何も書かれておらず、ゲーム中も大学や職場や近所など、生活に密着した場所は一切登場しませんので、背景設定はないようです。 強いて言えば、就職している様子もなく、伯父さんの車を借りてドライブする展開があるあたり、おそらく大学生の男子と思います。性格は彼女を作ることを目指して、無理にソフトちゃら男を演じているような感じ。
ゲームは、友人に彼女ができたのを目撃した主人公が、俺も彼女を作るぞ!と決心するところからスタートします。 まずはナンパする場所探しからというわけで、映画館、電車の中、喫茶店、街頭、クルマを使うのどれかを選んで移動し、めぼしい女の子を見つけようとします。個人的には大学のサークルあたりとかで、身近な女の子を狙ってもいい気もしますが、この作品ではあくまでナンパにこだわるようです。 道を歩いている女の子に後ろから声をかけるか?前に出て声をかけるか?とか、知り合ったばかりの女の子と喫茶店に来たときは、カウンター席に横並びで座るか?テーブル席で向かい合って座るか?というような、恋愛ノウハウクイズみたいな選択肢が続きます。間違えると女の子と気まずくなって、違う女の子を探しにゲームの最初からやりなおしです。 たいしてパラグラフ数も多くないのに女の子が6人もいるので、一回のストーリーが短く、ゲーム終了まで5分もかかりません。 それにしても公衆電話で困っている女の子に10円玉を差し出すとか、時代を感じさせる引っかけ方法も多いですなぁ。まあ、これは発売当初から20年はたっているから無理もないか。
最初にプレイしたときの結末ですが、喫茶店で目的の女の子といい感じになったところで、唐突に「彼女の星座は○○だ。さて、君との相性は?」と、女の子とプレイヤーの星座による相性占いが始まりました。 結果は相性が悪く、女の子が「なんだ相性が悪いのね」とガッカリ。するとこれまた唐突にソファーの後ろから、その娘の女友達が「じゃあ、私との相性はどうかしら」と初登場し、こっちとは星座占いの相性が良かったので、その女友達と恋人になるという、唐突続きのエンディング。 他にも女の子に贈るプレゼントの正解が相手の血液型によって違う(ハンカチなど実用品を喜ぶのはO型とか)とか、占い要素が随所に入っているのは、男性向け恋愛シュミレーションゲームとしてどうなのでしょうか。巻末には、「こんな女とはつきあってはいけない」とか、「女とのきれいな別れ方」など、ナンパ向けなことを書いているのに、占いで相性がピッタリだとか言われても、全体の整合性が感じられない気もするなぁ。
OLを電話でデートに誘うタイミングは昼休みか退社前なのかという選択肢も、職場や女の子の性格によって本当は違うしな。この色の服を着ている女はこんな性格だとか書いているけど、年中同じ色の服を着ているわけでもないだろうに。などと考えはじめると、果たして本当に恋愛シュミレーションとして参考になったのかと、発売当時に読んでいたとしても甚だ疑問な気がします。「女とのきれいな別れ方」については、裏を返して「こんな男は女の子とうまくいかない」と読めば反面教師的に参考になるかもしれませんがね。
ここまで書いて読み返すと文句ばっかりな感想になってしまいました。 でも私的には嫌味な雰囲気もなかったし、そんなに嫌いな作品じゃないです。うまく行った時のエンディングで主人公の興奮を隠してる表情がなんとも正直でいい感じ。今までもててなかったんだもんね。気持ちはわかるよ。 オススメとは言いませんが、漫画形式だし軽ーいノリで気軽に遊べるゲームとして、割り切って楽しめばいい作品だと思いますよ。
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