冒険記録日誌
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2009年01月02日(金) |
梅雨時の怪事件(奥谷道草/白夜書房) |
この作品はクロスワードランド2008年7月号に掲載されていた、ミニゲームブック(通称はみだしゲーム)です。 まずプロローグで、古びた洋館の中で二人の男が怪しげな会話をしています。 「黄金製のブツを渡してもらおうか」 「手はずが狂ってまだ博物館に」 「何だと、今すぐとってくるのだ!戻ってこなければ預かっている者がどうなっても責任はもてぬ」 「わかった……」 こうして主人公は博物館に潜入するわけですが、こんな出だしだとオチが気になって遊ぶ気が俄然と沸きますねぇ。 ゲーム内容としては、正方形の部屋が5×6ブロックに並んでいる迷路状の博物館を謎のブツを目指して探し回るというものになっています。 部屋のいくつかでは暗号や変装などが必要だったりするのですが、それ以外に警備員が部屋の壁によりそって立っているので、彼らと2度以上正面から目を合わすとENDというルールが特徴的です。(たとえば南側の壁に警備員が立っている部屋では北側の出入り口から進入すると目が合ってしまう) パズル要素としては、創土社のゲームブックのおまけについてた、剣社通信7号にあるパズル「視線の迷宮」に近いイメージなのですが、実際に遊んでみると、ゲームブック形式では気をつけても警備員に出会い頭に会ってENDになってしまうことが多いうえ、一度警備員の位置をマッピングしてしまうと、迂回すればいいだけの存在になってしまうので、あんまり効果的ではなかったなという気もします。もうちょっと警備員の数を増やしてもよかったかな。 それでエンディングですが、7月号(実際の発売時期は6月)にふさわしい結末にニヤリとしてしまいました。なるほど、それであのオープニングか。
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