冒険記録日誌
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| 2008年01月30日(水) |
ウォーロック 第29号 1989年5月 |
年に一度のゲームブック総括特集「こんなゲームブックが出た!」1988年ゲームブック総リストが出て、久しぶりにゲームブック記事が中心の構成だ。 まず記事をすっとばして発売リストを見てみると、年間100冊ちょいのゲームブックブックが発売されたようだ。正直、このころのウォーロックでのゲームブックの記事が縮小していたことを考えれば、出版点数は予想より多いと感じた。もっとも出版社別に見れば、双葉社からのゲームブックが40冊とかなりの比率を占める。他に勁文社から10冊、社会思想社は8冊、東京創元社は5冊、富士見書房は4冊、二見書房は1冊、ボビージャパンが2冊などなどだ。 記事に話しをもどしてみよう。「火吹山の魔法使い」のヒットにはじまり、86年の「混乱と淘汰」の年、87年の「安定と分化の年」など、ゲームブックの歴史を軽くお浚いしたあと、88年を「先鋭化と突破の年」と名づけている。 先鋭化とは、各出版社が独自の路線をもって作品を作ることにより、国産ゲームブックのレベルアップは果された。その一方で、ゲームの巨大化や複雑なシステム、難易度のアップなどにより、ゲームブックは一部のマニア向けへの道を進んでいったというのだ。 こうなると、いくら一定の人が指示しても大多数の人にとっては、難しい。時間がかかる。などの理由で、読者にあまねく愛されるゲームブックは現れにくくなったというのだ。 一方、突破とはTRPGやゲーム小説などのゲームブックの様式を壊して、違う形に進化して生き残っていくというもののようだ。ゲームブックを「従来型ゲームブック」「TRPG」「TRPGの紹介などをする関連本」「ゲーム小説」の4つに分けて考えるということらしい。
正直、私はこの説には88年にも50冊あまり出版された、初心者向きと思われる双葉社型ゲームブックの存在を無視してると思われたし、ファミコンなどの家庭用ゲーム機の普及ぶりとの関連などを考慮にいれていないと思われたのだが、みなさんはどう考えるだろうか?
他に「ファイティングファンタジーの楽しみ方(4)」ではリビングストンの背景世界について取り上げている。
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