冒険記録日誌
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2008年01月15日(火) ウォーロック 第14号 1988年 2月

 この号で目を引くのは、「トンネルズ&トロールズ・ウィズ・ロードスアイランド!」と銘打ったT&Tリプレイ記録。中身はあの有名な日本のファンタジー小説である「ロードス島戦記」をT&Tでやってみた、というものである。番外編のようなストーリーだったが、どちらかといえばマイナーなウォーロック誌が、メジャータイトルと結びついたという貴重な企画といえるね。
 ちなみにこのリプレイ記録は、のちに文庫版にも収録されて角川から出版された。あの頃はロードス島人気の絶頂期だったから、たぶんもっとも多くの人が読んだウォーロック記事になったのじゃないだろうか。
 もっとも当時、発売された文庫版を読んだ私の友人たち(ロードス島からTRPGの道に入ったので、GBには無関心、もっぱらソードワールドを遊んでいたグループ)には、なぜかいまいち不評だった。なんでだろうな。

 ゲームブックの紹介には、ロボットコマンドゥ、展覧会の絵、ルパン三世─復讐のチャイナタウン─の3作品が、それぞれ1ページを使って扱われていた。私の好きな作品ばかりだ。割とウォーロック編集部の好みと私は一致しているかも。
 続いて「私のベストゲームブック」コーナーのランキング。
 このころは二見のドラゴンファンタジーシリーズが完結したばかりらしく、作者部門でのブレナン票の躍進がめざましい。来月にはS・ジャクソンも抜かれてしまいそうな勢いだ。

作品の部
1位、魔界の滅亡        30票
2位、王たちの冠        29票
3位、死のワナの地下迷宮    28票
4位、恐怖の神殿        19票
5位、火吹山の魔法使い     16票
6位、ニフルハイムのユリ    13票
6位、ドラゴンの洞窟      13票
8位、バルサスの要塞      10票
9位、鷹の探索          9票
10位、王子の対決         8票

作者の部
1位、S・ジャクソン(英)   70票
2位、J・H・ブレナン     66票
3位、I・リビングストン    65票
4位、鈴木直人         37票
5位、林 友彦         15票
6位、門倉直人         13票
7位、S・ジャクソン(米)    7票
8位、黒田幸弘          6票
8位、古川尚美          6票
10位、ジョー・デバー&ガリー・チョーク   5票
10位、塩田信之          5票
10位、山本 弘          5票


 この号に収録されている短編ゲームブックは、山本弘の作った「四人のキング」。文庫版でも発売されたから、ご存知の方も多いのではないだろうか。
 この作品は通常のゲームブックとは違って、FFシリーズのルールとトランプを利用して、1〜4人までが遊べる一種のボードゲームのような内容に仕上がっているのだ。一人で遊ぶのはつまらないなど、とっつきは悪いが、複数のプレイヤーで遊んだときの戦略性や何度も遊べる工夫など、この独創性は高く評価したい。


山口プリン |HomePage

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