冒険記録日誌
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2004年08月01日(日) 予算会議

議長:山口プリン「あー、皆さん喜んで下さい。今月は奥様から無事小遣いが至急されました。2万円です。それでは使用方法について公平を保つ為に会議を行います。予算要求書を各自提出してください。」

 こうして各部門代表より机の上に要求書が並べられた。
 それぞれが緊迫した面持ちで議長の発言を待つ。

<運営予算案>
HP製作部門 「ぷりん部屋、リニューアルに伴う諸費用」
GB仕入れ部門 「新しきゲームブック世界への展望の為に」
同人誌製作部門「新しいテクノロジーの導入、大容量機器の必要性について」
東京プリン部門 「チョコボールDVDへの投資」
TVゲーム部門 「絶滅危惧種、ワンダースワンの早急なる保護」
一般娯楽部門 「社会への偽装工作 市民劇場の会費」


議長:山口プリン「では討論を始めたいと思います。まず、HP製作部門から発言をどうぞ」
HP製作部門「ハハハ、うちは簡単ですよ。元々フリーのHP製作ソフトを使っておりますし、いまのところ有料サーバーを使用する予定もありませんからね。今まで使用した予算は“英語なんて大嫌い!”の企画で購入した英和辞典代くらいでしょうか。問題なのは、時間と技術の点であって金銭面では大丈夫です」
議長:山口プリン「ほう、それは素晴らしい。今後ともその調子で進めて下さい」
HP製作部門「唯一の難点は、製作用に使用していたノートパソコンの故障です。ここは是非、ゆったりとHP製作活動のできるマイパソコンの購入の検討をお願いしたい。それだけです」
TVゲーム部門 「渇ッ!場所をわきまえなさい。ここは月2万円の小遣いをやりくりしようという会議なのですぞ。子供が生まれるからと、新しいパソコンを買う話しは奥様から完全に却下されておる現状が、君にはわからないのかね」
HP製作部門「うぐぐ・・」
同人誌製作部門「まあまあ、HP製作部門の気持ちはよくわかりますよ。そこで私は新規パソコン導入に代わる折衷案として、大容量記録機器の購入を希望いたします。未だに外部記憶装置が、フロッピーディスクのみというのはあまりにも時代遅れですからな。これからは最低でもDVD-RAMの装備は当然でしょう」
GB仕入れ部門「ふむ。同人誌製作部門のレポートでは、経費2万円ほどですか。残念ながら2万円といえども複数月にまたがる困難な購入計画だと思いますな」
一般娯楽部門 「黙りなさい!君が先月、ヤフオクでFFゲームブックの購入に大枚をはたいた事で、財政が逼迫され、いかに皆が苦労したのかがわからないのかね。それを棚に上げて勝手なことを言いおって」
GB仕入れ部門「なんだとぉ」
議長:山口プリン「お静かに!ここは議論の場ですぞ。感情的な発言は止めていただきたい」
同人誌製作部門「議長、討論の必要はありません。なぜなら現在唯一使用できるパソコンも最近は不調となることも多く、いつクラッシュしてもおかしくありません。クラッシュ予防の為、ハードディスクを丸ごとバックアップできる準備というのは最優先事項であるわけです。なにより、現在進めている同人誌計画を忘れてはなりません。64ページもの画像を含む原稿データを完成させたとして、どうやって印刷所に回すのですか。これは同人誌計画当初からの懸念だったはずですぞ」
TVゲーム部門 「異議有り。それでDVD-RAMの導入とは短絡で非経済的でございます。笑止な。CDRくらいなら同人誌計画が完成したときに、誰からか借りることが可能でしょう。そこでいい加減に無駄かつ過剰な投資の多い、ゲームブック関連の予算は削減いたしまして、市場から完全に消えつつある携帯ゲーム機ワンダースワンの保護を提唱いたします。現在トイザラスにて5千円もあればゲーム本体と“グンペイ”そして“ウィザードリィ�機匹離愁侫箸�入手可能です。年内の捕獲ができなければ店頭で買う機会も失い、ゲームブックのように後でヤフオクで高値で泣く泣く買う羽目になると予想できます。そう、今が投資のチャンスなのです」
東京プリン部門 「待ってくれ!チョコボールCMのDVDも今買わなくては、もう入手ができなくなるかもしれないのですぞ。品切れになってはヤフオクでも出品される可能性は極めて少ないと考えます。しかもわずか1500円です」
TVゲーム部門 「東京プリン部門は、郵送料を忘れている!しかもクェクェクェチョコボ〜ル〜、などと歌っているだけのキワモノDVDのどこがいいのだ。東京プリンの良さは単なるギャグではない風刺ネタの歌のはずだろう」
東京プリン部門 「歌だけではなく彼ら本人も登場しているのだ。ファンが買わなくて誰が買うというのだ」
議長:山口プリン「落ち着いてください。他にまだ希望の発言をしていない人は。一般娯楽部門はどうですか 」
一般娯楽部門 「市民劇場の会費は当然いただきますよ。会員制ですからね。人間、お芝居を楽しむ心の余裕は欲しいものです」
GB仕入れ部門「特別扱いは許されないぞ!」
同人誌製作部門「そうだそうだ!」
一般娯楽部門「芝居観劇が奥様との唯一、共通の趣味ということをお忘れか。これで奥様の機嫌が良くなれば、他の部門も助かるのではないかな?」
一般娯楽部門を除く全員「ううむ・・・む・・・む・・・」
議長:山口プリン「わかりました。一般娯楽部門の予算案は認可いたしましょう。続いてDVD-RAMの購入をどうするかについてですが」
TVゲーム部門「そちらはついこの前、デシカメを購入したではないか!」
HP製作部門&同人誌製作部門「あれは奥様が“子供が生まれたら写したい”とか言うからだ。断じてこちらが希望したわけではない!(欲しかったけど)」

 ここで先程まで、ぼそぼそと携帯電話で何やら話していたGB仕入れ部門が動き出した。

GB仕入れ部門「緊急予算を要求する!今、ヤフオクで“FFシリーズ第27巻 スターストライダー”と、“幻の少年魔術師インディファミコン版のチラシ”が出品されているのだ」
TVゲーム部門「バカを言うな!先月、あれだけ散在しておきながらっ。だいたい最近のお前の部門は、予算を取り過ぎではないのか。昔は半分の予算で今以上にゲームブックを頻繁に仕入れていたではないか」
GB仕入れ部門「仕方がないだろう。古本屋をめぐる時間がないから、ヤフオク頼みにならざる得ないのだ。文句があるなら奥様に言ってくれ。それに現在のところFFシリーズは1〜26巻と28〜32巻を所有している。27巻がないのは歯抜けのようで気持ち悪いとは思わないか?」
同人誌製作部門「コレクター的な発想だな。感心できん」

 そのとき息を切らしながらメール係が会議室に飛び込んできた。

メール係「申し上げます!ヤフオクから、“FFシリーズ第27巻 スターストライダー”“幻の少年魔術師インディファミコン版のチラシ”をあなたが落札しました。おめでとうございますとの連絡が入っております」
議長:山口プリン「なっ、なんだとぉ」
HP製作部門「ど、ど、ど、どういうことだ」
GB仕入れ部門「・・・ふぉ、ふぉ、ふぉ・・・もう入札しちゃってたもんね」
TVゲーム部門 「また金欠ではないか!貴様ぁ」
一般娯楽部門「だまし討ちとは卑怯な」
同人誌製作部門「ちくしょう!やっちまえ!」

 こうして、今回の予算会議も計画的な決定をされることなく、会議場は阿鼻叫喚のパニックとなる。ただ今月も赤貧の日々が続くことだけは確約されたのだった。

完


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