冒険記録日誌
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| 2004年06月18日(金) |
熱核姉妹ツインノヴァ 惑星ディクターの陰謀(草野直樹・バンダイ文庫) |
本書は、古本屋で発掘してからずっと物置に放置していたのですが、ゲームブックの交換のために手放すことになったので、その前に急遽読んでみる気になりました。 内容は人類が亜光連航法を編み出し、宇宙中の惑星に人々が生活するようになった、遥かな未来が舞台のSFゲームブックです。
まずは普通にプロローグから。「主人公はまだうら若き双子の姉妹、五月と菊花。UWFA公安局特捜課の特捜士官として犯罪捜査に関わっているが、二人が関わった事件は、文字通り惑星が破滅するほど酷い結末をいつも迎えるので、ツインノヴァという悪名高いコンビ名がついている」・・・・・・って、あれ? これって、なんか前に読んだ富士見書房のゲームブック「ダーティペア ヴァッサーインゼルの大追跡」(2002年7月7日の冒険記録日誌で紹介済)に設定がソックリだな。 さらに読んでみるとゲームルールやストーリーの違いはあるものの、装備している武器もダーティペアと同じ。ごく稀にツインノヴァに予知能力が発現すること。猫丸(ダーティペアではムギという名前)という電気を自在に操る大きな猫のような生き物を相棒にしている点まで、何もかも一緒。違うのは登場人物の名前と主人公達が双子という設定だけ。 どういうことなのでしょう。高千穂氏の原作「ダーティペア」そのものには詳しくない私には、どんな事情があったのか謎が深まるばかりです。
まあ、それはそれとしてゲーム自体は、「惑星ディクターで宇宙艦の部品盗難事件を調べろ」という小さな事件(主人公に言わせればセコイ事件)の捜査から始まり、それがなぜか行く先々で謎の男たちによる襲撃や、派手なカーチェスに巻き込まれて、次第に事件の全容が大きくなっていくという展開となっています。 推理よりアクションシーンが多いのと、ノー天気でスカッとしたツインノヴァ(ダーティペア)の性格もあってか、物語がサクサク進んでいくので、捜査ものにありがちなフラストレーションを溜めることなく楽しめました。
ただねぇ。例え事件を解決しても、最後のドンパチでうっかり核施設まで破壊してしまい、放射能汚染が広がって惑星ディクターが死の星になるという、悲惨極まりない(そのくせ実にあっけらかんとした)エンディングは凄いね。 原作の方でもこの豪快さ(最後に事件は解決するけど、必ず何千万人もの人が巻き添えをくらうオチ)が売りみたいですけど・・・・・・いいのですか?これで。 突っ込むのも野暮なのですが、どう考えても犯罪組織よりツインノヴァ(ダーティペア)を始末した方が、住民にとって幸せだったような気がします。
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