冒険記録日誌
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| 2003年08月13日(水) |
キミはミリオンアーティスト!?(中川裕介/アートブック本の森) |
基本的に音楽ファン向けの本のようですが、以前にネットで見たこの本の紹介文に、「ゲームブック形式の書籍となりますので、音楽ファンのみならず、ゲームブックファンのみなさんにも、ぜひご高覧、ご高評をお願いいたします」と書いていたので入手してみました。この本は今でも購入できます。 この本のコンセプトは「分岐する物語を進めてたどり着いた結果で、その読者がどのタイプのアーティストに向いているわかる」というもの。 読んでみると実際そのとおりの内容で、ゲームブックというより性格診断チャートに物語性をつけたような感じでした。 登場する選択肢は「どちらのバントで活動するか」とか、「コンビを解消して自分の音楽を追求するか、このままバンド続けるか」とか、「海外で活動してみるか」とか、大半は自分の人生の進路を決めるものばかりです。どの選択肢を選んでもかっこいいストーリーになっていて、音楽の才能がある自分に酔うことができます。 例えその結果、曲が売れなくなったり、自分の才能に行き詰まりを感じることになったとしてもバットエンディングにはなりません。悪くしても飛行機墜落事故に巻き込まれ、ファンや音楽仲間による追悼ライブで感動的に締めくくるという展開なので安心です。(笑)
ちなみに文章では主人公のことを“君”と表現していますので、なんとなく男のミージシャンが主人公のように思えますが、別に女性の視点で読んでもかまわないようです。自分が妊娠するという女性専用のエンディングもあります。 最後に、読者がどのタイプのアーティストに向いているか診断がありますが、タレントタイプ、ソロ活動、コンビで活動、バンドで活動の4種類のタイプしかなく、本当に診断が正しいかは不明。タイプ別に“ゆず”や“グレイ”や“モーニング娘”などの既成のミュージシャンについて、浅い知識も一緒に紹介されています。 私的には偉大なるアーティスト“東京プリン”の紹介もしてくれれば、それだけでこの本は及第点だったのですけどね。 いや残念です。
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